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【シリーズ】基幹産業・観光を考える(第1回 平成28年度の観光データを読む)

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はじめに

当市の基幹産業である観光を取り巻く環境は、この10年で大きく変わりました。
平成18年に観光立国推進基本法の制定後、平成20年に観光庁が設置され、その後、様々な観光振興策が講じられた結果、今では訪日外国人が年間2千万人を超え、国内の観光地間競争も激化しています。
本年度(平成29年度)は、平成20年に策定した富良野市観光振興計画の最終年度であり、市では、新たな計画づくりに向け、策定作業を開始しました。
今後の観光地間競争を生き抜くためにも、魅力ある「地域と人」づくり、そして地域挙げてのホスピタリティ(おもてなしの心)の向上が必要であり、市民のみなさんの理解と協力が不可欠です。
そのため、観光に関する情報をみなさんと共有し、一緒に考えてもらうため、来年4月まで「シリーズ 基幹産業・観光を考える」と題して、記事を連載します。

第1回 平成28年度の観光データを読む

第1回 平成28年度の観光データを読む (観光入込数と宿泊延数)のグラフ

平成27年度・28年度の観光データ比較表
区分 平成28年度 平成27年度
観光入込客総数 186万人 188万人
宿泊客数 52万人 52万人
宿泊延数 65万泊 76万泊
訪日外国人宿泊者数 7.5万人 7.7万人
訪日外国人宿泊延数 13万泊 9万泊

昨年は秋の台風被害が影響し、上期(4月から9月)の観光入込は前年から約4万人減少し132万人(前年比97.6%)で、下期(10月から3月)は道内客と外国客が好調で54万人(前年比106.1%)と伸び、年間では前年並みを維持することができました。
宿泊延数では、道内客及び外国客の宿泊が伸びたものの、道外客は上期下期それぞれ約5%減、年間を通しては10万泊減となりました。
道外客の減少にともない、宿泊滞在率(宿泊延数/宿泊者数)上期1.09泊(前年比1.26泊)、下期1.53泊(同1.79泊)と減少しています。
昨年3月に北海道新幹線の開通で、道外の旅行客が道南地域へ流れたことや、昨年道内外で災害が続いたことにより国民全体の旅行意欲の低下の影響もありますが、観光全体が団体旅行から個人旅行へシフトする一方で、LCC(※注記)の航空路線が国内外に拡大し、道外客にとっては旅行先の選択肢が拡がっていることも原因として考えられます。
富良野・美瑛観光圏で実施した満足度調査では、再来訪意向率(1年以内にまた訪れてみたいと強い意向を示した人の割合)が13%と、全観光圏平均(14%)を下回る結果となり、来訪した観光客に満足してもらい、「また来たい」と思ってもらえるような観光地づくりが必要です。
また、他の観光圏と比較して、調査に回答した年代が高い傾向であることから、若い世代の旅行客の掘り起こしも重要です。
これまで満足度調査は美瑛町から占冠村までの6市町村で実施していましたが、本市の宿泊延数の減などもあり、本年度より市単独で満足度調査を実施し、調査結果を観光振興施策の立案へ反映させていきます。
※注記:LCC(ローコストキャリア)とは、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供する航空会社

【資料】第1回 平成28年度の観光データを読む(237KB)

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