放っておくと怖い生活習慣病
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患は、高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が重症化した結果、引き起こされる病気です。
血圧や血糖、コレステロールが高い状態は、血管を傷つける原因となります。
しかし、血管は痛みを感じないため、自覚症状は現れません。
本人が気づかないうちに血管の傷みが進行し、脳梗塞や心筋梗塞などの自覚症状がある病気になってしまいます。
また、人工透析も糖尿病や高血圧が原因となる場合が多く、体調が悪くなって初めて受診して即日透析になってしまったという事例もあります。
生活習慣病の予防は健診の受診から始まります
自覚症状もなく、ひそかに進む生活習慣病や、血管の傷みを早期に見つけるために有効なことは、健診を受診することです。
毎年必ず健診を受けて、自分の血液や血管・からだの変化を確認し、早期に生活習慣の改善に取り組むことで、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の発症や重症化を予防することができます。
生活習慣病は、10年、20年の長い年月をかけて、進行する病気です。若いときから毎年健診を受けてからだの状態を確認しておくことで、早い段階から生活習慣病の発症予防や重症化予防に取り組むことができます。
若い人ほど、健診を受けることが必要であり、大きなメリットがあります。
健診の種類と対象者
種類 |
対象者 |
---|---|
若年者健診 |
20歳から39歳の市民 |
特定健康診査 |
40歳から74歳の国民健康保険加入者 |
後期高齢者健診 |
75歳以上の後期高齢者医療加入者 |
- ※年齢は年度末時点の年齢
- ※年度末年齢が75歳のかたは、受診日の年齢によって特定健康診査か後期高齢者健診のいずれかになります。
特定健康診査(特定健診)について
特定健診は、脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)や虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)などの血管が傷つくことで起こる病気を予防することを目的に、40歳から74歳までのかたを対象として平成20年度から医療保険者が実施している健診です。
市は国民健康保険(国保)の保険者として、国保加入者を対象に特定健診を実施しています。
国保以外の医療保険(協会けんぽ・組合健保・共済組合・建設国保など)に加入されているかたの特定健診については、加入されている保険者に問い合わせください。
なお、協会けんぽの被扶養者が、集団健診でがん検診を受診する場合、協会けんぽが実施する特定健診も一緒に受診できます。
健診の検査項目
市が実施する健診の検査項目は、国の基準に基づき必須となっている項目に加え、国の基準で選択実施となっている検査の一部や、国の基準にない検査も独自に実施しており、検査項目を充実させています。
全員に実施する検査項目
- 問診(質問票の確認)
- 身体計測(身長・体重・BMI)
- 診察(医師が行う聴診・視診)
- 血圧測定
- 血中脂質検査(中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール)
- 血糖検査(空腹時血糖又は随時血糖・HbA1c)
- 肝機能検査(AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GT(γ-GTP))
- 腎機能検査(血清クレアチニン・e-GFR)
- 尿検査(尿糖・尿たんぱく)
- 心電図検査
- 貧血検査(赤血球・血色素・ヘマトクリット)
20歳から74歳までのかたのみ実施する検査項目
- 腹囲測定
- 血清尿酸検査
- 尿検査(尿潜血)
- 眼底検査<医師が必要と認めた人のみ実施>
40歳から74歳までのかたのみ実施する検査項目
- 尿アルブミン検査
75歳以上のかたのみ実施する検査項目 ※65から74歳の後期高齢者医療加入者も含む
- 血中アルブミン検査
※協会けんぽが実施する特定健診の検査項目は、市が実施する健診の検査項目とは異なります。
健診の受けかた
特定健診は、保健センターや支所などで行う集団健診と市内の医療機関で行う個別健診で受けることができます。
若年者健診、後期高齢者健診は、集団健診でのみ受診できます。
令和6年度集団健診の日程
日程 |
会場 |
受付時間 |
---|---|---|
6月28日(金曜日) |
山部福祉センター |
午前6時から10時30分 |
6月29日(土曜日)から7月1日(月曜日) |
保健センター |
午前6時から10時30分 |
7月5日(金曜日) |
ふれあいセンター |
午前6時から10時30分 |
7月6日(土曜日) から7月8日(月曜日) |
保健センター |
午前6時から10時30分 |
11月7日(木曜日) |
山部福祉センター |
午前6時30分から10時30分 |
11月8日(金曜日)から11月11日(月曜日) |
保健センター |
午前6時30分から10時30分 |
11月14日(木曜日) |
東山支所 |
午前6時30分から10時30分 |
11月15日(金曜日)から11月18日(月曜日) |
保健センター |
午前6時30分から10時30分 |
- ★集団健診では、がん検診(胃がん・大腸がん・肺がん・前立腺がん)、肝炎ウイルス検査、エキノコックス症検査、ピロリ菌検査を同日に受けることができます。
詳細は、「令和6年度健康カレンダー」をご覧ください。 - ★集団健診を受診する場合は、事前に保健センターまで申込みください。
申込みの際は、氏名・住所・生年月日・電話番号・受診希望日を伝えてください。- 電話で申込み:0167-39-2200 へ
- FAXで申込み:0167-39-2224 へ
- メールで申込み:hoken-ka@city.furano.hokkaido.jp へ
個別健診実施医療機関
医療機関名 |
住所 |
電話番号 |
---|---|---|
内海内科クリニック |
弥生町6-31 |
0167-39-1133 |
かわむら整形外科 |
末広町6-20 |
0167-22-4341 |
富良野協会病院 |
住吉町1-30 |
0167-23-2181 |
ふらの消化器・内科クリニック |
幸町9-12 |
0167-56-7058 |
ふらの西病院 |
桂木町2-77 |
0167-23-6600 |
渡部医院 |
本町1-10 |
0167-22-2025 |
- 個別健診の実施期間は、令和6年5月1日から令和7年1月31日までです。
- 個別健診を受診する場合は、事前に各医療機関へ申込み・問合せください。
健診を受ける際に持参するもの
- 健康保険証
- 特定健康診査受診券・・・特定健診を受けるかたのみ持参
※年度末年齢40歳から74歳で令和5年4月1日現在国保加入者には、4月下旬に送付しています。(A4紫色の用紙)なお、4月以降に国保に加入し受診券が届いていない方は、保健センターにお問い合わせください。
※協会けんぽの特定健診を受ける方は、協会けんぽから郵送されている受診券が必要です。受診券が届いていない方は、協会けんぽにお問い合わせください。
★集団健診を受診する方は、保健センターから送付される受付用紙・問診票を持参してください。
健診にかかる費用
特定健康診査・若年者健診・後期高齢者健診にかかる費用の全額は市が負担しますので、すべて無料で受診できます。
特定健診の情報提供のお願い
年度末年齢40歳から74歳の国保加入者のかたで、下記の(1)・(2)に該当し、市の特定健診の受診を希望されないかたは、検査結果を市に提供することにより、特定健診を受診したとみなすことができますので、ご協力をお願いします。
- (1)市内の病院・診療所に、糖尿病・高血圧症・脂質異常症で通院しているかた
- 市が発行する「情報提供依頼書」を通院している病院・診療所に提出してください。
※該当するかたには、8月ころに「情報提供依頼書」を送付します。
- 市が発行する「情報提供依頼書」を通院している病院・診療所に提出してください。
- (2)職場の健康診断や人間ドックを受診されたかた
- 健診結果の写し(コピー)を、保健センターへ提出してください。
★情報提供に協力いただいたかたには、特定健診結果表を送付します。
健診を受けたあとは・・・健診結果に応じて生活習慣を見直しましょう
健診結果は、自分の体の状態を理解・確認し、その状態に応じた生活習慣を選択・実行するための大切な情報です。
市の健診を受診したかたには、生活習慣の改善や受診が必要な状態なのかがわかるようにデータを色分けし、さらに経年の変化もわかるように過去5年間の結果を記載した健診結果表をお渡ししています。
健診結果から、国の基準や各学会のガイドラインにもとづき、生活習慣病の発症や重症化の予防が必要と判断された場合は、健診結果説明会や家庭訪問などで、保健師や管理栄養士が、食生活や身体活動など日頃の生活習慣が健診結果にどのように現れているかを見ながら、「これならできる!」という改善方法を本人と一緒に考えていきます。
健診結果を上手に活用し、自分の健康状態について正しい知識を持って、大切な自分の体を守り続けていきましょう。