監査委員制度と権限について
監査委員制度
監査委員は、主として市の財務に関する事務の執行及び市の経営に係る事業の管理を監査するために、市長その他の任命権者から拘束されない、独立した地位を有する執行機関です。
1. 監査委員の設置及び定数
監査委員は地方公共団体の必置性の機関であり、定数は富良野市監査委員条例により2人と定めています。
2. 監査委員の選任
監査委員の選任は、人格が高潔で財務管理又は事業の経営管理について優れた識見を有する者及び議員のうちから、それぞれ1名を議会の同意を得て市長が選任します。
3. 監査委員の任期
監査委員の任期は、識見を有する者にあっては4年です。議員のうちから選任される者は、議員の任期によることとされておりますが、後任者が選任されるまでの間はその職務を行うことができます。
4. 監査委員の服務
監査委員は、常に公正不偏の態度を保持して監査をしなければならず、また職務上知り得た秘密を漏らしてはなりません。その職を退いた後も同様です。
5. 監査委員の運営と代表監査委員
監査委員定員数が2名の場合は、識見を有する委員が代表監査委員となり、職員の任免及び庶務事項について監査委員を代表する立場で事務を行います。ただし、監査委員は1人ひとりが独立した権限を持っている機関であり、独立して職務を行うことが建前となっているため、監査委員本来の職務権限についてまで監査委員を代表する性格のものではありません。
また、監査委員の補助組織として事務局を条例に基づき設置し、事務職員を置いています。
監査委員の権限
監査委員は一般監査及び特別監査を行うほか、出納検査や決算審査等の審査を行うこととされており、富良野市監査基準に基づき行なっています。
監査
一般監査【監査委員が自主的に行うもの】
- 定期監査
- 毎会計年度、1回以上期日を定めて市の財務に関する事務の執行、市の経営に係る事業の管理が適正かつ効率的であるかについて実施します。
- 工事監査
- 定期監査の一環として実施します。工事の設計、施工等が適正に行われているか。建物等の維持管理が良好であるかどうかについて実施します。
- 学校監査
- 定期監査の一環として実施します。市内の小中学校全校について予算の執行状況、現金・物品の出納状況、施設の維持管理状況について実施します。
- 財政援助団体監査
- 補助金・交付金その他の財政的援助を行なっている団体について、出納その他の事務の執行が適正かつ効率的に行われているかについて実施します。
- 出資団体監査
- 市が出資している団体について、財政援助団体監査に準じ行います。
- 行政監査
- 必要があると認めるとき、市の事務の執行が合理的かつ効果的に行われているか。法令等に従い適正に行われているかについて適時実施します。
- 指定金融機関監査
- 必要があると認めるとき、公金の収納又は支払いの事務が法令の規定及び指定契約のとおりであるかについて行います。
特別監査【監査委員が他からの請求等により特別な場合におこなうもの】
- 住民の直接請求に基づく監査
- 事務の執行に関し、選挙権を有する住民の50分の1以上の署名をもって請求が出された場合に実施する監査です。
- 住民監査請求監査
- 違法若しくは不当な財務に関する行為又は怠る事実に関し、住民から請求が出された場合に実施する監査です。
- 議会の要求に基づく監査
- 議会から、市の事務に関する監査要求があった場合に実施する監査です。
- 市長の要求に基づく監査
- 市長から、市の事務執行に関し監査要求があった場合に実施する監査です。
- 市長の要求に基づく職員の賠償責任に関する監査
- 職員が、市に損害を与えたと認めるとき、事実の有無等について、市長の要求に基づき実施する監査です。
検査
1) 例月出納検査
収入役及び公営企業管理者の保管する現金の現在高及び出納関係諸表等の計数の正確性を検証するとともに、現金の出納事務が適正に行われているかを毎月行います。
審査
1) 決算審査
決算は監査委員の審査に付す必要があることから、会計年度の出納閉鎖後、監査委員が決算その他関係諸表の正確性を検証するとともに、予算 執行又は事業の経営が適正かつ効率的に行われているかを審査し、監査委員の意見を付けております。
2) 基金の運用状況審査
基金の運用状況を示す書類の計数の正確性を検証するとともに、基金の運用が適正かつ効率的に行われているかを例月出納検査時に行います。