平成25年第2回定例会
富良野市議会会議録
平成25年6月17日(月曜日)午前10時00分開議
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◎議事日程(第2号)
日程第 1 市政に関する一般質問
萩原弘之 君
1.富良野市農業及び農村基本計画について
2.農業施策について
3.学校教育の充実に向けた取り組みについて
今 利一 君
1.保育所再編における新たな施設の計画について
2.北の峰、山部、東山地域観光振興計画について
岡野孝則 君
1.農村観光環境都市形成について
2.学校第三者評価ついて
天日公子 君
1.就学援助助成について
2.富良野市特別支援教育について
渋谷正文 君
1.寄付金の取り扱いと市民参加について
2.情報機器の管理のあり方について
3.住民情報管理のあり方とサービス拡充について
4.各種インターネットサービスの利用による業務の効率化について
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午前10時00分 開議
(出席議員数17名)
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開議宣告
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○議長(北猛俊君) これより、本日の会議を開きます。
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会議録署名議員の指名
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○議長(北猛俊君) 本日の会議録署名議員には、
黒岩岳雄 君
石上孝雄 君
を御指名申し上げます。
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日程第1 市政に関する一般質問
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○議長(北猛俊君) 日程第1、市政に関する一般質問を行います。
質問の順序は、御配付のとおり、順次、行います。
質問は、11名の諸君により、25件の通告があります。
質問に当たっては、重複を避け、また、答弁に際しましても簡潔にされるよう御協力をお願い申し上げます。
それでは、ただいまより、萩原弘之君の質問を行います。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) -登壇-
皆さん、おはようございます。
それでは、通告に従い、順次、質問してまいります。
最初に、富良野市農業及び農村基本計画についてであります。
富良野市の農業は、農地面積9,200ヘクタールを基盤として、現在約700戸の農業者が営農しており、食料の安定供給と地域経済の保持、発展に大きくその役割を果たしております。
本市は、農業、農村の持つ多面的な機能を維持しながら、近年の社会情勢の変化や国の農業政策に対応できるような田園都市富良野を目指し、平成20年に富良 野市農業及び農村基本条例を制定しました。そして、この条例の目的に掲げる第3条の基本理念には、「優良な農地、農業資源及び担い手を適切に確保し地域特 性を踏まえた望ましい農業構造を確立し、将来にわたり持続的な発展を図ることで、多様化する需要に即した良質な食料を安定的に供給するとともに、食料自給 率の向上に貢献するものとする。」、さらに、「農村は、農業者を含めた地域住民の生活の場で農業が営まれることにより、農業の持続的な発展の基盤として役 割を果たすものであるので、農畜産物の供給機能及び国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成等の多面にわたる機能が適切かつ十分に発揮 されるよう、生産条件及び生活環境の整備その他の福祉の向上が図られなければならない。」と書かれております。
この目的を推進するために、平成 21年3月に、富良野市農業及び基本計画が策定されました。本計画は、平成25年をもって終了とされ、さらに、平成26年度より5年間の計画策定に向けて 準備が進められていると伺っております。本計画は、将来の富良野市農業の発展のために大変重要なものであり、さらに、今後の社会情勢の変動や多くの諸問題 にも適切な対応ができるものにしていかなければなりません。私は、この基本計画策定に当たり、最も急務に問題解決に向けて動き出さなければならない事柄に ついて、市の考え方をお聞きします。
最初に、過去の5年間の検証と今後のスケジュールについてであります。
平成21年から5年間を経 て、庁内での内部検証をどのようになされているのか、結果はどうなっているのか、また、検証結果を、今後、農政審議会でどのような活用をしていくのか、さ らには、前計画策定時には、農政審議会以外の他団体や市民参加のルール条例にのっとった意見交換をどのように実施していくのかをお伺いします。
次に、担い手対策の考え方についてであります。
農業委員会が平成24年度に富良野市農業・農村振興施策に関する提言書を出され、緊急の課題と、対策として担い手対策、土づくり対策、排水対策、大型機械 化対策などを挙げております。農家戸数の減少傾向は、なかなか歯どめがかからず、後継者対策、新規就農者の育成、第三者継承などの取り組みに成果はあるも のの、現況の問題解決になっていかないように考えます。国内の人口減少や高齢化が進む中で、農業だけの問題ではなく、行政や地域環境においても打開策を求 められているところです。
一般に、血縁以外の師弟継承は、新規就農制度や第三者継承制度により推進をされていますが、血縁以外の財産継承では、 単純に土地やその他の資産を移譲することとなり、面積を含めた経営規模の拡大にも限界を感じられているところです。前計画の施策の中にも農業の持続的発展 に関する施策に6点挙げられておりますが、今後は新たな施策提案が必要と考えます。血縁継承と血縁以外の継承の大きな違いは、財産継承のあり方の課題があ り、そのため、血縁以外の継承には就農者の財産や資金力が大きな採用判断とされているところです。
私は、今後の取り組みとして、事業規模が大き くなり、後継者のいない農業者の経営継承対策と技術継承をしっかり移行するために、指導期間や研修期間の延長を図り、農家資産に干渉されない事業継承を行 うための仕組みづくりや、資産を徐々に移行する手段の構築が必要と考えるところですが、市長の今後の取り組みについてお伺いいたします。
次に、農産物や農産加工品の海外輸出支援のあり方についてであります。
昨年、国は、農業政策を新たな指針をもって農業戦略と位置づけ、優良な農産物を海外に輸出して、より高価格で安心・安全な商品を売り込むことにより、所得 倍増計画なるものを提案してきました。現状の農業情勢から考えるとき、また、国は農業を持続的な施策目標を持つことなく、絵に描いた餅を見せているにすぎ ないことにひどく落胆を感じているところです。
しかし、近年、農産物を海外に出荷している産地は徐々に拡大され、本市においても、各民間団体が 韓国や台湾に試験輸出を試みているようです。本市の農産物は、言うまでもなく北海道を代表するものが数多く、観光に訪れる海外旅行者も、富良野農産物を 使った食事の提案も観光資源として期待をされているところです。
今後、さらなる農産物に対するグローバルビジネスの推進に向けて、意見交換会や協議会の設置の検討、講習会、講演会、販売支援をする必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
次に、現状の9,200ヘクタールの農地面積の維持についてであります。
先ほども申し上げました農家戸数の減少に伴い、10年後には430戸程度の農業者しか維持できない予測が立てられております。単純に現耕地面積を戸数で割 り返すと21ヘクタールを個々が所有することになり、現在、作付をしている作物には限界があり、農地や作物の集積化を図り、作業の集約化を推進することは 必要不可欠と考えます。前計画にも、農地の有効利用の促進としてさまざまな取り組みをしてきましたが、全体像を掲げるだけでなく、各地域における農地の実 態をきめ細かく把握し、地域ごとの推進計画の策定が必要と考えます。さらに、作業集約や農地の有効利用を推進するために、営農組合や営農組織の設置に向け た施策が必要と考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、農業施策の農産物及び6次加工品のパンフレットの作成についてであります。
農産物の販売手法は、いまや一般商品と変わらないくらいトレーサビリティーやGAPでの内容表示はもとより、セールスポイントを押さえたパンフレットや リーフレットの添付、さらには、さまざまな情報メディアを利用した売り込み戦略などが当たり前になってきております。富良野の農産物は、その知名度から、 多くの消費者に注目をしていただき、利用をいただいております。産地にとって農産物の生い立ちやそのものの価値を伝えることは、使命であり、責務でもある と考えるところです。
本市にとっては、この優良な農産物は、重要な観光資源でもあり、観光アイテムとしても売り込みをかける必要があると考えます。国内販売はもとより、海外にも目を向けた手法でのパンフレットの作成やウエブサイト利用でのPR支援を行う考えがあるか、お伺いをいたします。
次に、学校教育の充実に向けた取り組みについて、教育長にお伺いします。
本市の教育環境は、学校施設の整備充実、学校教育のあり方を示す富良野市第2次学校教育中期計画を策定し、子供たちの自立心を育み、学力、体力ともにさま ざまな学校での特徴ある取り組みがなされているようです。各学校も、開かれた学校を意識し、地域住民やPTAの協力のもと、教育に関する地域評価を取り入 れた検証と課題提起、解決に向けた対策をして、その成果もさまざまな分野で育ってきているように思います。
しかし、日々、淡々と子供たちの環境が変化していく中、さまざまな状況で子供たちの心境の変化や行動の対応に気を休めることはできません。近年、学校や教育の評価制度は充実しつつあるようですが、果たして子供たち自身はいかがでしょうか。
子供たちの環境を把握する上で、Q−Uアンケート、内容につきましては、楽しい学校生活を送るためのアンケートというものがあります。このQ−Uアンケー トの目的として、1点目に児童個人の個人内評価を把握する、内容としては、いじめ被害、学級不適切傾向の把握、無気力傾向とその要因の把握、2点目に学級 集団の状態を把握する、3点目に学級集団と児童個人との関係を把握する、4点目に定期的に実施することでその変容を把握することなどであります。このこと を調査することにより、子供一人一人の意欲や満足度などを測定できることと、いじめのもとになる原因の早期発見や学校内での問題を早期に発見して、教職員 内で問題意識の共有と議論のきっかけとなり、よりよい学校教育の向上を図るためのツールとして広く導入すべきと考えますが、見解をお伺いします。
以上、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
萩原議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の富良野市農業及び農村基本計画についての1点目、過去5年間の検証と今後のスケジュールについてであります。
本年度策定を進める新たな富良野市農業及び農村基本計画は、平成26年度から30年度までの5カ年間を計画期間とするものであります。これまで、現行基本 計画の着実な推進のため、毎年度、ローリング作業を行ってきておりますが、新たな基本計画の策定作業に当たっては、TPP協定や日豪EPAなどの影響の大 きさを見通せない中、平成24年度から持続可能な農業及び農村づくりを推進するための重点取り組みとした人づくり、基盤づくり、システムづくり、産地づく りの四つの柱などについて、しっかりとした現状認識が必要であることから、内部検証を進めているものであります。
まず、人づくりについては、新 規参入者確保のための就農支援会議を中心とした受け入れ及び育成システムの構築、事業継承のための新たな取り組みである北海道農業公社を介した第三者継 承、経営感覚にすぐれた担い手の育成、確保のための農業セミナー等を行ってまいりました。これらの取り組みに加え、国の所得補償制度などの効果などもあ り、農家人口、農家戸数、就業人口などは予測より減少幅が小さい現象になっております。今後、新規就農数や農業従事者を確保することは、いままで以上に困 難になると見込まれていることから、農業、農村を支える担い手の確保は、今後も大きな課題として残っていると認識をいたしているところであります。
次に、基盤づくりにつきましては、さまざまな補助事業の活用、市単独の畑作物等生産環境改善促進事業等により、生産性の高い経営基盤の確立を推進するとと もに、圃場の排水改善、畜産飼料の自給率向上、生産環境と経営管理への積極的な取り組みを誘導いたしました。あわせて、担い手への農地の集積、6次産業化 の取り組みを支援してまいりました。これらの取り組みの結果、一定の低下を見込んでいた地域の農業所得は、維持されている状況にございます。
しかしながら、農地の面的集積や排水性の悪い圃場がまだ多く残っていることから、引き続き、生産基盤の確立に取り組んでいく必要性があるものと考えておるところであります。
システムづくりに関しましては、今後、厳しさが増すと予想されます農業労働力の確保のため、北大と連携し、農業労働力の需給実態についての調査を進めてま いりました。今後の農業労働力の確保は、農業従事者の高齢化、人口減などという背景がありますので、調査結果等を参考に仕組みづくりを急ぐ必要があると考 えているところであります。
最後に、産地づくりにつきましては、消費者から信頼される産地形成のため、GAPの取得やエコファーマーの育成、さ まざまな食に関する資格取得の支援等による産地イメージ向上への側面支援に取り組んでまいりました。その結果、安全・安心に関する意識が高まる等の成果が 出ていると考えております。今後は、情報化の一層の進展が予想されますので、より強力な安全・安心に関する情報発信ができるよう、引き続き、側面的な支援 を継続する必要があるものと考えております。
これらの重点取り組みのほか、現行基本計画において、新たに取り組んだ農村問題に関しましては、農 村実態調査等を通じて地域と話し合いを進めたことを契機として、地域資源を活用し、地域を活性化しようとNPO法人樹海の里ネットワーク、ジビエふらの等 が設立をされ、また、既存組織であります富良野麓郷地域協議会等は活動を活性化させるなど、明るい兆しが見えてきております。
以上の取り組みに より、課題に対する成果が一定程度出ているものと判断しておりますが、持続可能な農業及び農村を構築するためには、引き続き、4本の柱を一層太くしていか なければならないと考えております。新たな基本計画において、人づくりは、基盤づくり、システムづくり、産地づくりの3本の柱を機能させる役割を担うもの でありますので、特に力を入れていく必要があると考えております。
次に、新たな基本計画の策定スケジュールについてであります。
7月 に富良野市農政審議会を設置いたしまして、市の内部の検証結果をさらに検証して、農政審議会の最終検証結果としてまとめていただくとともに、関係団体など と担い手対策や農地の流動化、輸出、経営継承等に関して意見交換を行い、市として、今後の5カ年間で重点的に実施すべき施策を検討し、計画案を取りまとめ ていく考えでございます。その後、農政審議会に新たな基本計画案を諮問し、審議、答申を経て、パブリックコメント手続の後、平成26年3月を目途に新たな 基本計画を決定してまいりたい、このように考えているところでございます。
2点目の農業担い手の考え方についての経営継承方法に関する御質問であります。
本市における経営継承は、親族への相続による方法または第三者への売却による方法が一般的となっております。第三者への売却は、現役農業者あるいは新規参入者に対して売却するものであり、これらの者に資産を分割して資産を移転している状況にございます。
今後、中核的に本市農業を担っている団塊の世代のうち、後継者のいない農業者のリタイアが本格化すると思われます。この世代の経営体の事業資産は非常に大 きい反面、受け手の絶対数が少ない状況にございます。事業資産を分割せずに継承させることが望ましいと考えておりますが、新規参入者にとっては、資金面の 課題、引き継ぐ期間が短いことによる営農技術、地域内における信頼関係、取引先等の無形資産の継承がほとんどできないという課題がございます。また、現役 農業者においても、規模拡大に伴い、必要となる人材の確保等に課題が発生するものと認識をいたしているところであります。
今後、第三者に対して 大きな経営を円滑に引き継ぎ、もって本市農業生産力を維持させるためには、これまでの一般的な方法に加え、現経営者が参入者を共同経営者として時間をかけ て育成する方法、さらには、経営継承用法人を設立し、段階的に資産を移転させる方法などの新たな方法を調査研究していかなければならない、このように考え ているところでございます。
3点目の農産物の海外輸出支援についてであります。
現行基本計画においても、海外需要への対応については 課題としておりますが、平成22年度からメロンは香港へ、平成23年度ではメロンがシンガポール、マレーシアへ、平成24年度には牛乳が香港へ輸出された とお聞きをしているところであります。新たな基本計画策定に当たりましては、輸出を推進すべきかどうかについても、市内青果業者などと意見交換を行ってま いりたいと考えているところでございます。
現在のところ、農林水産省、北海道開発局、北海道庁のほか、ジェトロ等の支援団体が相談窓口の設置及 び事例集を発行して技術的支援を行っておりますので、これらの支援情報を収集、分析し、輸出を考えている市内事業所に対し、アドバイスできるノウハウの蓄 積を図ってまいりたいと考えているところでございます。
4点目の農地面積の維持についてであります。
農地面積の維持及び有効活用の推 進のため、農地は担い手へ集約が進んだものの、面的には十分に集積できていない状況にあると考えております。現行基本計画においては、農地の流動を最適化 させる手法を確立し、面的集積を図るという目標を掲げ、これまでに農用地利用集積円滑化事業を導入いたしましたが、十分な効果が出ていない状況でございま す。
地域内での流動化を基本に、地域内の農地の実態、担い手の経営状態、作付状況等を十分把握した上で、スケールメリットを生かせるよう面的集 積を図ることは重要でありますが、まずは地域が主体性を持って分散した農地の解消を目指す意識を持ってもらうことが重要と認識をしておりますので、市とい たしましては、農業委員会と連携をし、地域に出向き、話し合いの場をつくっていくことから始めていきたい、このように考えているところでございます。この 中で、地域内にある営農集団や営農組合などがどういった機能を有し、その役割として地域は何を期待するのかについても話し合うように配慮していきたい、こ のように考えているところでございます。
2件目の農業施策についての農産品及び6次加工品のパンフレットの作成についてであります。
現状では、富良野市が支援するふらのグリーンフラッグ及びふらの観光協会のホームページにおいて、農産物及び農畜産加工品を、また、富良野物産協会が発行 しておりますパンフレットでは農畜産加工品を紹介しているところであります。また、市といたしましては、観光トップセールスなどの機会に、本市の農産物及 び農畜産加工品のPRもあわせて行っているところであります。
これまで、農産物に関しては、消費者よりも流通業者に対するアピールが重要であっ たため、JAなどの出荷業者がみずからPRを行っていたものと考えております。現行基本計画におきましては、消費者との直接取引の増加を予想し、個別農家 を対象として、冬期農業セミナーにおいても、商品開発、販売、情報発信などの指導をするとともに、販売者自身によるPRを推進してまいりました。また、直 接取引などの経営多角化に取り組む農家数は、2005年と比べて減少している状況にありますが、今後、農産物や農畜産加工品のPRにつきましては、農産加 工業者や加工品の数、直接取引の物量などを総合的に判断しながら効果的な方法を研究してまいりたい、このように考えているところでございます。以上であり ます。
○議長(北猛俊君) 次に、学校教育について御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
萩原議員の3件目の学校教育の充実に向けた取り組みについてのQ−Uアンケートの導入についてお答えいたします。
これまでも、各小・中学校の児童生徒に対し、いじめアンケート調査を年2回実施し、さらに、平成23年度から、学校関係者評価の中で児童生徒にも学校及び 学級内での授業等についてのアンケート調査も実施しながら、検証、評価、改善に努め、少人数指導の徹底を図ってきているところでございます。
そ のような中で、今回、Q−Uアンケート調査の導入の提案でございますが、本アンケートにつきましては、早稲田大学教育学部河村教授が提唱している心理テス トであり、学校生活での意欲と学級満足度の調査、自由記述アンケートで構成されております。この調査は、いじめのもとになる原因の早期発見や学校内での問 題の早期発見のための有効な手段の一つとして認識をしており、現在、市内では小学校1校、中学校1校で取り組んでいるほか、小学校1校が本年度試行する予 定でございます。
また、本年度、北海道教育委員会、北海道医療大学が共同開発したコミュニケーション能力や日常生活等への満足度、精神的な満足 度など、児童生徒をより深く理解するための子供理解支援ツールほっとの活用を北海道教育委員会において推進されており、市内各学校での活用が検討されてい るところでございます。
今後、富良野市教育委員会といたしましても、学校教育における心の教育の充実が重要な課題であると考えていることから、 いじめアンケートを初め、Q−Uアンケート、ほっとなども活用し、各学校においては、児童生徒を深く理解しながら、分析結果をどのように教育現場に反映さ せ、問題を抱える児童生徒に対する適切な指導方法の構築と、教職員が問題意識を共有し、議論を深めるきっかけとなるよう取り組んでまいりたいと考えており ます。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) それでは、1回目の質問に従いまして、順次、質問させていただきます。
平成26年から始まるのは2期目の計画になると感じておりますけれども、いま、私が気になるところというのは、基本的に意見交換をされるという団体です が、前の5年前に意見交換をさせていただいたところに新たに加わる団体等があれば、その団体をお知らせいただきたいと思います。
もう一つは、市 長が、いま、お話しされた四つの柱の中で、私は、基本的に四つ全てがうまくいけば本当にそれにこしたことはないでしょうけれども、やはり、担い手をどうい うふうにつくっていくかという作業が一番大変な部分なのかなと感じているところから、その後の質問になった経緯がございます。
このことについ て、現状の中で、私がいま質問をさせていただきました継承のあり方は、企業にとってみると、いわゆる分散する形というのは、一つには分散型、それから、全 部へ買い取ってしまうような、いわゆる企業で言うM&Aという方式みたいなものがあります。いまはどこの企業でもそういう形の中で事業継承がなされている 現状にありますが、M&Aは農業にはちょっとなじまないという感じも受けておりまして、その背景をもって考えると、やはり、法人化組織、もしくは、それに 見合うような会社組織の構築が必要になってくるというふうに私は考えております。
将来的な部分の中で、法人化ということについても何かお考えがあれば、お聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
2点ほどあったかと思います。
まず、第1点目は、新計画に策定において、意見交換をする団体は新たに加わるところがあるのかということでございます。
現行計画を策定したときは、先ほど議員からの御質問にあったとおり、基本条例と基本計画をセットにして策定作業を進めてまいりましたが、その段階では17 団体と意見交換をさせていただいております。今回につきましては、議員から質問もありますとおり、青果業者の皆さんとの話し合いはどうなのだということも ございます。前回については、そういうくくりでの意見交換をしておりませんので、青果業者の皆さんとは意見交換をしていきたいというふうに思ってございま す。
それから、2点目の四つの柱のうち、人づくり、担い手づくりが非常に重要であるということでございます。
これについては、私ども もそのように考えているところでございます。基本的には、農家の後継者、農家子弟の後継が基本にあるということは変わらないというふうに思っております が、新規参入という意味で外から新たな血を入れるということに当たっては、いま実施をしております2年あるいは3年間の研修によってすぐ経営を始めるとい うことについては、できる方もいらっしゃいますし、なかなか厳しい方も出てくると思います。そういうことを含めまして、法人化については一つの手段という ことで有効ではないかというふうに思っております。
そして、先ほど市長から答弁させていただきましたけれども、経営継承に当たっては、共同経営 者になって段階的に継承していく、あるいは、事業継承を前提とした法人ということも今後は考えていく必要があるのではないかというふうな御答弁をさせてい ただきました。いま、市内で農業経営されている皆さんの有形、無形の資産を分散するということは、決してプラスになるというふうには思っておりません。そ の事業を財産の一部として分散するのではなく、できる限り事業として継承するということについては、これからもその方法について十分研究してまいりたいと いうふうに思っております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) いま、お話をいただいた継承の事柄についてであります。
私自身、いま、農業がどんどん大規模化をしていって、資産がどんどんふえていって、なおかつ、先ほど部長が言われたように、それを分散するというのは、や はり、経済的な部分についても困難であるというようなことから考えると、いまの共同経営者を構築する部分において、研修制度というもののほかに、農業者と いう部分、それから農業経営者として、もう一つは作業員という部分の人々のつくり込みが何かしら必要ではないかというふうに私は考えております。
また、特に、共同経営者を確立するのであれば、やはり、やる気のある方々を、いろいろな形で受け入れ農家を募集するなり、それからもう一つは、欲を言えば、研修地等を構築していく中でその設置に当たっていくべきというふうに考えますが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 萩原議員の再質問にお答えさせていただきます。
特に、担い手の問題は、平成26年度から30年度の次期の5カ年においても、大変重要な課題の取り組みというふうに認識をいたしております。先ほど一般質 問でございました農業委員会からの建議の中にもそういうお話があったわけでありますから、行政といたしましても、さらに積極的な対応をしなければならな い、行政がみずから立ち上げた研修の内容を充実させるような、そういう状況づくりをしていかなければないと、いま、かたい決意を持っているところでありま す。
少なくとも、富良野市においては農業が基幹産業でございますから、その基幹産業をこれからも継続的に後世に残していく、そういう形を人づく りからするということを基本に置きまして、来年度から行います農業及び農村基本計画の中で、具体的な中で、行政がかかわっていくような状況づくりをさらに 進めていきたい、このようにいま考えているところであります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) いまの継承のお話を伺った中で、平成26年度には、より具体的なお話が出てくるのかなというふうに期待をいたしております。
また、さらに、農業継承という部分だけではないというところでは、いまの富良野市の現状も、基本的には高齢化というものに直面している問題としてあるとこ ろも含めてですけれども、研修制度を確立するということを含めて、仮に経営者が50代、60代になっているときには、後継者がいないこと自体、もう既に明 らかにわかっている状況ですので、その方々との懇談を含めて、いろいろな検討課題を持ってすり合わせをしていくような形が望ましいのかなというふうに私は 考えて、将来、5年、10年たった後に検証できるような形の取り組みを今後の基本計画の中に盛り込みをしていただく、そのように検討していただければと思 います。
次に、海外の輸出にかかわる部分の御質問でございます。
先ほどの御答弁の中にあったように、多様な形の中で、市内における青 果業者を含めて、組織団体等もいろいろな試みを持っているというふうに私も伺っております。現状の中で、私は、観光資源であるという部分は農産物も同じ考 えであるということを踏まえて、先ほど、そういう作業の中に、いわゆるウエブサイト、それからパンフレット、リーフレット等というようなお話をさせていた だきました。
このことについて、いま、お話を伺うと、市直営ではなくて、ほかの団体の中でなされているような実態はございますけれども、市自体の中のホームページを利用するとか、そういうお考えはないのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
先ほどの市長の答弁の中で、各種団体等を通じていまやっている状況にあるということで、青果業の皆さんと、今後、そのことについて力を入れていくべきなの か、どういう手法があるのか、どういう作物があるのか、品目があるのかということについて話し合いを続けていきたいというふうに思っております。
現在、パンフレットは市が直営ということでのお話もありますけれども、各種団体がつくっているパンフレットにつきましても、具体例を申し上げれば、昨年 度、韓国あるいは中国、台湾向けにパンフレットをつくりたいというようなお話があったときに、韓国、中国を担当している市の嘱託職員もおりますので、そち らのほうで側面的に翻訳等のお手伝いをさせていただいておりますので、今後につきましても、市のそのような情報ツールを使っていけるものがあれば検討して いきたいというふうに思ってございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) それでは、教育の活性化について質問をさせていただきます。
先ほど、教育長のほうから、いまのQ−Uアンケートの利用実態についてということで、2校が既に活用されていると。いろいろな文献を見ますと、基本的に、 このアンケート等も含めて、教職員の活力というか、エネルギーが必要であるというような事柄が数多く記載されております。いまの実態の中で、山部小・中学 校が利用されているということですけれども、この部分についての分析の評価、それから、教職員のQ−Uアンケートに対するイメージ等がわかればお話をいた だければと思うのですが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
いま、山部小・中学校でQ−Uアンケートを実施している部分での評価ということでございます。
この評価につきましては、残念ながら、まだ取り組みが始まったばかりというふうに聞いております。今後は、先ほどの答弁にもございましたけれども、道教委 のほっとも、ほかの学校で実施をするということでいま検討中でございますので、私どもとしては、これらの結果も含めて、時間をいただきながら評価を進めて いきたいというふうに考えております。
いずれにしても、教職員が、これらの結果を情報共有しながら、どのように学校運営、学級運営、そして子供たちの指導をしていくかということが大切だと思いますので、これらにつきましては長い時間をかけながら取り組んでいきたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10 番(萩原弘之君) いま、現状の中で、まだ始まって間もないというお話をいただきました。いま、市内の小・中学校については、いろいろな手法があるかと思 いますので、それをある程度整理しながら、よりよい成果の上がるものにしていただきたいというふうに考えております。
それから、先ほど教職員の 話題にちょっと触れたのですが、実質、子供たちのかかわり方という部分の中で、生き方とかあり方など、先ほどの教育長の答弁の中にあったように、心の教育 というところに大きな問題点を提起できるアンケートではないかというふうに私は感じておりますので、このことを全学校にいろいろな形で情報公開していただ きながら、よりよい学校教育に努めていただけるように教職員に協力をお願いして、子供たちの心の教育の充実を図るべきというふうに考えます。
ま たさらに、いま、子供たちの視点からという形の中で、学校現場にある新たな状況が見えてくるのではないかと思いますので、PTA、それから地域住民の方々 についても、個人情報の部分に差し支えがない状況の中で、地域との交流、懇談、情報交換をしていくべきというふうに考えますが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 萩原議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
私は、まず、学級内において、先生方と児童生徒が信頼関係をしっかり築いていくということが一番重要になってくると思います。あわせて、保護者にとっても、先生あるいは児童生徒等を含めて信頼関係を築いていくことがやはり重要になってくると思っております。
そこで、先ほど部長から御説明をさせていただいておりますけれども、私どもも、いま、市内の小・中学校で挨拶運動を徹底させていただいております。これ は、いま、御存じのように富良野西中学校でスタートいたしました。私も、いま、バッジをしておりますけれども、ZERO運動をスタートさせていただいてお ります。学校評価の中でも、いろいろなジャンルの質問の中で、それぞれ子供たちも、あるいは保護者も、地域の方々とも、本当に信頼関係を築きながらいろい ろな調査結果を出させていただいております。
今回、Q−Uアンケート、あるいは、ほっとということも含めて、いじめの調査も年に2度ほど実施を して、それは全て公表させていただいております。先ほど萩原議員も質問の中で触れておりましたけれども、やはり、分析した結果をどう教育現場にしっかりと 反映するか、やはりこれが重要な部分になってくると思います。
私も、常に学校訪問をしながら、先生方に対しても、全て情報を共有する、共通理 解、共通認識の中で隠し事なしで進めていこうということで、いま、学級内のいろいろな形も、先生方一人一人が、君はこの学級内において役割を持っているの だ、必要なのだということを常に発信して、このことが信頼関係をしっかり築き上げているなというふうに捉えているところであります。そして、地域の方々あ るいは保護者の方々も子供たちをみずからの手で守り育てていきたい、そういう機運がいま高まってきているな、こんなふうに捉えているところであります。
御提案いただいている件につきましては、いろいろな調査もありますので、今後、校長会とも協議をしていきたい、こんなふうに思っております。以上であります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、萩原弘之君の質問は終了いたしました。
ここで、10分間休憩いたします。
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午前10時52分 休憩
午前11時00分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、今利一君の質問を行います。
7番今利一君。
○7番(今利一君) -登壇-
おはようございます。
通告に従いまして、順次、質問してまいりたいと思います。
最初に、保育所再編後の新たな施設の利用者の意見聴取についてお伺いいたします。
どの親も、どんな人でも、我が子のみならず、いい子に育ってほしいと望む気持ちは、みんな、一律であると思います。本来、人間は、もともといい人になれる ようになっているようでありますが、特別すぐれた親でなくても、普通の親に育てられれば、いい人に育つそうであります。ところが、思春期には、余りいい子 だと格好悪いという感覚があって、その時期を悪ぶりながらすり抜ける人が多い。すり抜けた後、最近は、もとに戻れない人が多いようです。
いい人 に戻りにくい原因の一つに、子供時代の思い出が余りないことが原因と言われております。周りの人との触れ合いやさまざまな体験で満ち足りた記憶が少ないた めに、そのまま、それが大人になってからの価値観や考え方の基準になるわけであります。子供だったころの感覚を持つ、このことは人間にとって重要なことだ とわかります。自分が小さかったことを思い出すことによって、小さな者、弱い者をかばってあげようとする気持ちが芽生えてくるのではないでしょうか。
こんなことがありました。ある学生が我が家に実習に来ました。5人の学生が我が家にグループ住まいの1週間でありました。そんなに文句も言わず、日中は農 作業、夜は私につき合い、飲み会と、過ごしておりました。その飲み会のある席で、先生希望の学生が、飲んだ勢いで、俺は小さいときにいじめられたから先生 になったらいじめでやると言ったのです。おいおい、ちょっと待ってくれよと言いながら、その場はそれで終わりました。このように、小さいときの記憶という のは、とてもとても重要なわけであります。
木の上で暮らしていた我が祖先の猿が草原におりて敵に食べられずに生き延びたわけは、子だくさんで あったり、群をつくれてコミュニケーションがとれたからだと言われております。若い人の間では、いま、携帯メールが主要コミュニケーションのツールになっ ていますが、メールではなかなか心情は伝わりません。これからは、言葉によるコミュニケーションの重要性を知っている人が、それを伝えていかなければなら ないと思うのであります。
人と人とがつながって言葉ができ上がります。いまは、話をしない子がたくさんいると聞いております。テレビやビデオに 話しかけても反応がない。それなら、いっそのこと、黙っているほうがいいと本能的に感じるのだそうであります。こうして考えると、幼稚園、保育所は非常に 重要な場所です。コミュニケーションの苦手な世代に我が世代がコミュニケーションの重要性をきちっと教えられる場所であるはずであります。
コ ミュニケーション、これは、通信の情報の伝達であります。情報を送り手側から受け手側に伝えることであります。未来のための保育所づくり、未来の富良野を 背負って立つ子供たちの家づくり、この情報が保育所に通わせる親の人たちに伝わり、そして、それらの家づくりに参加し、子供たちの未来を語る、そんなこと が大切ではないでしょうか。こうした本来の市民参加の形、これが協働のまちづくりではないでしょうか。
しかし、そんな形になっていないのは、な ぜでしょうか。市長は、選挙公約の中で、確かに、まちの中に保育所をつくると明言いたしました。それと同時に、情報の公開、市民参加、そして協働のまちづ くりを唱えたはずであります。あの請願署名運動は、親が子供に対していい子であってほしい、いい子に育ってほしいという一心での親の願いだというふうに私 は捉えております。さきに述べたように、市民、理事者側として、しっかりとコミュニケーションをしていかなければならないと思うところであります。
もう一度、言いますが、新保育所建設に当たり、利用者の意見をどのように聴取していくのか、市長の見解をお伺いするところであります。
次に、私は、統合保育所に対してお伺いいたします。
統合保育とは、健常者、障がい者を一緒になって保育していくというものであります。その重要性というのは、いま、述べたとおりであります。新保育所を建設 するに当たり、統合保育をどのようにするかは語られていません。また、保育所建設に当たり、こうした保育の中身について語ることは、いままでもなく、どの ように行われていくのか、方向性が見えていない状態にあります。
健常児、障がい児の統合保育の今後の方向性についてお伺いいたします。
次に、通告の観光振興計画についてお尋ねいたします。
山部を皮切りにして、このところ三つの観光計画が発表されました。その序章には、市長が常日ごろ言われている農村環境観光都市の形成があります。山部の観 光計画では、訪れる人や住んでみたいと思う人を優しく迎え入れる魅力あふれる山部、東山については、農村環境観光都市のように地域として多様な旅行者の ニーズに対応できる四季を通じた観光振興策を目指すとしております。
観光の政策として、豊富な北の峰観光振興計画においては、スキー場を中心に した19目に及ぶ具体的な戦略が報告されておりますが、いままでのとおり観光協会が力を入れてきた要素が高いように思うのであります。強いて言うのであれ ば、スキー場斜面、耕作放棄地のところに花観光、花を植えるということと、朝日ヶ丘公園を中心にした全天候型の屋内遊戯場施設やスポーツ施設、キャンプ場 としての利用の検討とあります。いずれにせよ、三つの観光振興計画の目玉となるのは一体何なのか、これらの地域でどのような事業を展開しようとしているの か、お伺いいたします。
次に、地域高規格道路の完成後における地域の振興計画についてお伺いいたします。
市長は、地域高規格道路期成 会会長として、地域高規格道路の推進を積極的に進めておりますが、プラスの面ばかりではないと思われます。実際、富良野道路完成後の北の峰は、北の峰の地 域観光、景観をアピールするものではなく、トンネル道路になってしまうのであります。この三つの観光計画のうち、地域高規格道路の件で語られているのは山 部地域だけであります。山部の振興計画の中では、今後開通予定の富良野から旭川道路の開通により、スムーズな観光客の移動が可能になる、観光客に来ていた だけるような魅力を発信していく必要があると書かれております。スムーズな移動ができるということは、そこに立ち寄る可能性もないと判断され、今後の商 業、農業の姿をどのように捉えているのか、また、三つの地域は、点での発展を、連携により、点を線にし、面にしていくことが重要であると考えますが、どの ような地域振興を図っていくのか、市長にお伺いいたします。
次に、計画遂行に当たり、市民参加についてであります。
計画書の中には、 「地域の人たち」という表現が多く使われております。観光計画推進に当たっては、地域の住民の皆さんが主役となる取り組みが必要と考えますが、地域の方々 はどのようにかかわっていくのか。北の峰地域住民のみならず、市民の皆さんは、この地域振興計画を全く知らない人もいるわけであります。また、東山、老節 布、西達布といったそれぞれの課題を持った地域もあります。どのように推進していくのか、お伺いいたします。
また、地域で頑張ってやっている方々、こだわりを続けてやっている人もおります。そんな人たちをどのように支援していくのか、お伺いいたします。
最後に、地域にある多くの課題と地域観光計画とのかかわりについてお尋ねいたします。
一つ目は、地域課題解決のため、地域観光計画はどのように地域の活性化を図ろうとしているのか。
二つ目に、農業と観光の連携は欠かせないものがあります。富良野市の観光において、今後、どのような取り組みがなされ、発展させていくのか、お伺いいたします。
三つ目に、これら地域において交通網手段の問題があります。その場所で、ゆっくり観光する、ゆったり観光行するといったことが考えられます。ウオーキング やサイクリングといったものがそれでありますが、ただ、漠然と歩くのではなく、そこにルート設定、ルート案内がされていたり、そのほか、紹介する案内や案 内板があると和むと思いますが、これらの案内板の整備をどのように考えているのか、お伺いし、第1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
今議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の保育所再編における新たな施設の計画についての1点目、施設計画の策定に当たり、利用者からの意見聴取についてでありますが、経過を含めた御答弁をさせていただきます。
(仮称)総合こども園の建設計画については、建設計画の公表後、富良野こどもの未来を守る会から富良野市議会に対して提出された総合こども園(仮称)の建 設見直しに関する請願について、平成24年第1回富良野市議会定例会において採択をされ、地方自治法第125条の規定による請願の送付を3月21日付で受 け、その処理の経過及び結果について、同法同条に基づき、5月21日付で報告をさせていただいているところであります。この間、市といたしましては、市民 参加手続を行う中で、地域懇談会、各種団体との意見交換で951名の参加をいただいて意見交換をさせていただき、さらに、パブリックコメントでは72名の 方からの意見提出をいただくなど、多くの市民や団体より御意見をいただいてまいりました。
これらの結果、共通した意見としては、交通、防犯、駐 車場、園庭の狭さ、環境等の課題に集約をされたところであり、いずれの課題についても解決することが可能であるとの判断により、昨年6月の第2回定例会に おいて、東4条街区に新たな保育施設を建設することについて行政報告を行い、8月には、保育所の保護者に対して文書により建設場所の決定をお知らせしたと ころであります。
新たな保育施設の具体的な設計作業におきましては、子供たちが健やかに育まれる環境づくりを基本とする中にあって、長年、保育 業務に携わり、保育所内での乳幼児の状況を最も理解、熟知し、また、日ごろより保護者と接し、保護者の意向を十分踏まえた中央保育所並びに麻町保育所から 保育士が4名参加をし、13回の話し合いにより設計図を作成してきたところであります。
今後、市街地再開発事業のこれまでの経過や今後の予定、課題とされていた交通、防犯、駐車場、園庭の狭さ、環境等の改善方策、さらに、施設設計の概要について、中央・麻町保育所を利用している保護者を対象に説明会を開催する予定でございます。
2点目の健常児、障がい児の統合保育の実施についてであります。
市の保育所では、健常児と障がい児を同じクラスで保育を行う統合保育をこれまでも実施しており、障がい者や発達のおくれなど支援の必要な子に対して、保育士の追加配置を行い、現在、認可保育所においては19名、僻地保育所では2名の受け入れをしているところであります。
統合保育は、ノーマライゼーションの考え方のもと、同年代の子供たちにとって当たり前の生活を障がいのある子供たちにおいても可能な限り実現させるために 必要な支援を提供するものであります。また、同じクラスでの保育によって、時間と空間を共有し、相互に影響しながら生活することから、集団行動の規律によ る協調性が身につく、障がいのない子供が思いやりを持ち、偏見を持たないようになるなど、大きな効果があるものと認識をしております。このため、統合保育 につきましては、保育所再編後においても引き続き実施をいたしたいと考えているところであります。
次に、2件目の北の峰・山部・東山地域観光振興計画についての1点目、計画策定における各地域の方向性についてであります。
山部地域と東山地域におきましては農村地域であり、北の峰地域につきましては、地域住民に加え、観光客が共存している地域であるため、それぞれの資源や特 色を生かした地域の主体的な取り組みを基本に推進を図る必要性があることから、山部地区におきましては、農業体験や農産品をめぐるツアーや直売所といった 農業を中心とした取り組みに加え、リサイクルセンターや森林を活用した環境学習、スポーツ施設の利活用、地域住民を講師とした山部@まるごと体験村の各種 体験などにより、交流人口の拡大を図り、活力ある農業振興、地域住民との交流による地域活性化を目指しているところであります。
東山地域におきましても、農業体験や自然景観を生かしたウオーキングイベントの開催、直売所による農産品のPRなどを中心に取り組みを進めており、農業と自然景観を生かした交流人口に地域活性化を目指しているところであります。
北の峰地域におきましては、富良野市の観光が始まった出発点の地域であり、スキー場を初め、演劇工場、自然塾など多くの観光資源や宿泊施設が存在するとと もに、移住者も居住する地域であります。核となる富良野スキー場では、夏、冬を通した取り組みや花観光の推進、スポーツイベント、飲食店との連携、各種体 験など、住んでよし、訪れてよしの地域づくりに向け、観光客と地域住民の交流による地域活性化を目指していきたいと考えているところであります。
次に、2点目の地域高規格道路完成後における3地域の振興についてであります。
現在、建設中の地域高規格道路の完成により、救急や災害への対応、農産物の流通や観光客の移動など、利便性の向上が図られるものと考えております。そのよ うな中、観光面では、見る、食べる、体験する、人に出会うなどといった観光客が観光地を訪れる理由や目的があることから、3地域においてもしっかりと地域 資源を生かし、訪れてよしの仕組みをつくっていくことが重要であると考えております。
次に、3地域の連携についてであります。
個人・ 団体旅行においては、市内の各地域で宿泊をし、富良野の四季折々の自然景観や体験、各種イベントなどを堪能されており、特に修学旅行では、北の峰地域に宿 泊をし、山部や東山の農業者の協力により農業体験を行っているところであり、本年度は2,441名を受け入れる予定になっております。また、生涯学習セン ターにおける富良野市の歴史や文化の学習、東大演習林の環境学習、ウオーキング、サイクリングや、地域ならではの食の提供など、3地域の特色を生かしなが ら連携を深めていくことが地域の振興につながっていくものと考えているところであります。
次に、3点目の計画遂行に当たっての市民参加と連携についてであります。
3地域の観光振興計画の策定に当たりましては、地域住民や関係団体などと十分な意見交換を行い、地域の現状や課題を把握するとともに、目指す方向性や各種 方策など、地域と一体となって計画を策定してきたところであります。現在、各地域では、活性化を最優先の取り組みとして活動を続けており、山部地域におき ましては、NPO法人山部まちおこしネットワークや山部@まるごと体験村などの取り組み、さらに、クリエーターズマーケットや菊花展などのイベント開催、 東山地域におきましても、樹海の里もりあげ隊やNPO法人樹海の里ネットワークなどによるウオーキングイベントやふるさと祭りなどの取り組みが、現在、推 進されているところであります。また、北の峰地域におきましては、北の峰地域振興対策協議会を核として、各種団体などが連携をし、花観光や西岳登山、雲海 の展望など、地域が一体となった取り組みを進めているところであります。
今後も、地域での取り組みに対しましては、地域が主体的に活動できるよう側面的な協力支援を行ってまいりたい、このように考えているところであります。
次に、4点目の地域課題につきましては、みずからによる解決に向けた取り組みや努力が重要であると認識をしております。また、地域観光振興計画の取り組みにつきましては、地域と行政などが連携することにより、地域の活性化につながっていくものと考えております。
次に、農業と観光の連携につきましては、農業を育て、観光でもてなすことを基本に、修学旅行を初めとする農業体験の受け入れや、生産者と飲食店などが連携 したグリーンフラッグ事業が展開をされているところであります。今後は、豊富な農畜産物を生かした6次産業化の取り組みや受け入れ体制の整備など、さらに 地域の魅力を高めて連携することにより、地域の活性化が図られていくものと考えております。
次に、ウオーキングやサイクリングといった観光のルート設定や案内板の整備につきましては、既存のマップなどの活用を行うとともに、関係機関などと協議し、調査研究をしてまいります。以上であります。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
7番今利一君。
○7番(今利一君) まず最初に、再編後の新たな利用者の意見聴取についてであります。
市長が、いま、おっしゃった冊子ですが、何週間か前に我々にも御説明していただきましたけれども、説明会を開くというふうなことは、いまの御答弁でわかりました。
ただ、問題なのは、私が思っているのは、実は、専門家である保育士が4名ほど入って新たな施設のことに関していろいろとレクチャーをしているというふうな ことはわかるわけでありますけれども、私は、やはり、市民参加、いわゆる協働のまちづくり、協働で施設をつくっていくと。これから、富良野市民のために、 富良野市民の将来を担う子供たちのために、私たちは何を残していくのかということが非常に重要な部分だというふうに思うのです。そのためには、施設をつく るに当たって、多くの人たちの意見を聞くという方向が重要だと思っております。
例えば、我々市民連合は士別に行ってきました。そのときに課題と して見えてきたのは、保育士が、これがいい、あれがいいということで二十数回にわたって会議を開いて施設をつくった、しかし、それでも、やはりこうすれば よかった、こうやってやったほうがいいというふうな課題は残ったと、そのときは非常に残念がっておりました。
そういった意味からすれば、私は、市民の皆さん、いわゆる親の人たちがそこに参画して、意見を聞いて施設をつくり上げていくということが非常に重要になってくるのではないかというふうに思いますけれども、市長の考えをお伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
市民参加の定義づけのお話でございます。
情報開示と市民との対話というのは、私の市政運営の基本的な考え方であります。議会において、再三、今議員から御指摘がありますけれども、市民参加の意義 の中で、直接的にお話し合いをする状況づくりも大切なことであります。しかし、ある程度の状況づくりが満たされるような状況の中において、総合的な判断を するという状況の中においては、それぞれ現場の保育士の意見というものは大変尊重しなければならない課題であります。
私どもといたしましては、 先ほど答弁させていただきましたとおり、これからも建設に当たっての内容等については、保護者とも十分御意見を聞きながら進めていきたいというのが基本で ございます。これにはそれぞれ予算的なものも制約される問題もあるでしょう。あるいはまた、3世代交流という、市街地の中で—昨年の議会でも、また市民懇 談会でもいろいろ出ていました。そういう世代の交流の中で、まちのにぎわいを取り入れる、これも、先ほど御質問があったように、子供たちの将来にとって、 お年寄りとの話を得ることは大きく成長していく過程において必要性のあるものであるというふうに私は認識をいたします。ですから、そういう状況を十分踏ま えた中で、市民対話と情報開示というものは適切な時期に適切に開示し、お話合いをしていく、こういうことがこれからも行政を行う上の基本姿勢であるとお話 し申し上げ、さらに、私の考え方についてお答えをさせていただいた次第であります。以上であります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
7番今利一君。
○7番(今利一君) 私は、いまの市長の答弁で、市民参加というのは非常によくわかったような気がいたします。
ただ、少なくとも、先ほども私が言いましたように、では、協働のまちづくりとは一体どういうことなのか。いま、市長が言うように、親の人たちを集めて意見 を聞くということをするか、しないかは、いまの答弁ではわかりませんけれども、そういった意味では、やるというふうなことを伺っていいのかどうかわかりま せんが、それも、いま、半信半疑です。でも、親の人たちの意見が設計に反映されたりしていくのでしょうか。
先ほども市長の答弁にありましたよう に、4人のプロがいるからいいのだということではなくて、いろいろな問題点を持った親御さんたちがいるというふうに私は思っております。例えば、私は、統 合保育の話もしました。障がいを持った人たちもいます。そういう人たちの意見というのは反映されていくのかどうなのか、協働のまちづくりというふうな意見 を含めて、その辺を御答弁願いたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
協働のまちづくりというお話でございますけれども、当然、協働のまちづくりというのは、行政を運営する大きな一つの柱であります。今議員の御質問を聞いて いると、全て個々の人の意見を聞かなければまちづくりは進まないように私には聞こえるわけであります。一つのまちづくりというのは、大きな団体を通して個 人の意見を吸い上げた上で団体としての意見として聞く場合もございます。それから、地域懇談会でやっている地域の課題の中で個人の考え方でお話しされる 方、あるいは、将来の展望に立ってお話しされる方、それについての意見交換は、これは協働のまちづくりの意見交換会として大変貴重な意見の場としての捉え 方であります。
ですから、全部の市民の意見を聞くということは到底できないことであります。私は、既に7年を経過しているわけですけれども、地 域懇談会は毎年実施しております。お話をしたいということで御案内を申し上げても、集まらない現況も最近は見えているわけであります。ですから、私として は、間接的であっても、コミュニティ推進員を配置しながら、いろいろな角度で連合会を通じて町内会と話し合いをさせている、これも一つの話し合いのまちづ くりなのです。
ですから、御質問から、直接的に言わなければ、これはまちづくりの対話ではないという受けとめ方をするわけですけれども、私とし ては、ただいま申し上げました全てのお話を通じて、団体であろうが、個人であろうが、そういう総合的な判断においてまちづくりというのは協働でやるもので ある、私はこのように理解し、実施してきているところでございますので、その点は、今議員におきましてもひとつ御理解を賜りたい、このように思うところで あります。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 全ての意見を聞けというふうに捉えて、私の発言がそういうふうな発言であったとすれば、それは申しわけないと思っています。
ただ、この問題に関しては、市長が最初にるる経過を説明していただきました。問題はそこなのですね。市民のほうは、簡単に言えばしこりが残っているのです よ。そのしこりを解消するというのは、理事者側がみずから行ってそのしこりを解消していかなければならないというのが理事者側なり市長自身ではないでしょ うか。私はそう思うのです。ちゃんとやっていただきたいという言葉は変ですけれども、また、誤解を招いてはいけないと思いますが、そのしこりを、できるだ け市民の皆さんに理解していただけるような、そういう姿勢をとっていただきたい。私の言う協働のまちづくりというのは、そこにあるのではないかなという感 じがするのですけれども、市長の考えをお聞きいたします。
○議長(北猛俊君)御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えさせていただきたいと思います。
今回の問題につきましては、議会に請願が出された問題で、議会が採択をしたわけです。ですから、これは、いま、お話がありましたけれども、当然、議会人と してもこの問題については責任の一端があるというふうに感ずるわけであります。ですから、それぞれの議員におきましても、125条で調査し、御回答申し上 げた状況の中で、そういう誤解をしている状況の人がいるのであれば、それぞれの議員が議員としての御説明もする必要性があるのではないか、このように私は 感ずるところであります。
そういう意味で、私は今議員の御質問にお答えをさせていただきますけれども、現実に誤解をしている人たちについて説明 を付す、こういうお話でございますが、私は、先ほど御答弁させていただいたとおり、保護者については、8月に全員のもとに経過を含めたお答えを文書でお届 けしている状況でございますから、私は、それぞれの保護者は誤解をしている状況にはならないのではないだろうかと。そういう一つの手段を怠るのであれば、 いま、御質問があった経緯の中でそうだというふうに言わざるを得ません。しかし、細心の注意を払いながら、それぞれの方々に、それぞれの立場に立って文書 回答をさせていただいていることですから、私は、これほど親切に対象者に当たっているということはなかなか—私としても、それぞれの考え方に基づいて指示 をし、担当の部でも指示された状況の中でお話し合いをさせ、あるいは、文書についても御説明をさせていただいている、こういう経過でございます。それ以上 のことをやれ、あるいは、誤解しているからさらにお話をすべきだという御意見に対しては、これからの状況の中で御説明をさせていただいて理解を求めてい く、これが私の考え方でございますので、御理解を賜りたい、このように思うところでございます
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) いま、市長の言われたことですけれども、私は、責任があるからこうして一般質問をしているわけであります。そういうふうに理解していただきたいというふうに思います。
考え方が違うということよりも、私がさっき言ったのは、しこりなのですよ。それを取り除くのは理事者側ではないのかというふうなことを私は申し上げている のです。文書で答えを申し上げたというよりも、いわゆる面と向かってというか、先ほどの1回目の質問で言いましたが、コミュニケーションをとるということ が非常に重要だと思うのです。先ほど言いましたけれども、人間は言葉があります。その言葉と言葉がぶつかり合っていろいろな意見を発していくということが 重要ではないのですか。私は、それが協働のまちづくりだというふうに考えているのですけれども、御答弁をお願いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 再三の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
誤解を招く、あるいは、説明不足がある、反対する理由に答えていない、こういうことが誤解を招く状況づくりになっているのかという感じはいたしますけれど も、私どもといたしましては、今回の建設場所についてはそれぞれ賛成する方も反対する方もいたわけであります。全員の反対ではないということも、これは、 今議員も御理解をしていただきたいと思います。そういう状況の中での話し合いで説明をさせていただいたわけであります。
私は、現実の問題とし て、富良野こどもの未来を守る会の皆さん方とも、最終会においては3時間にわたってお話し合いをさせていただいた経緯があります。再三再四のお話し合いを して、最終的に3時間に及ぶお話し合いをして御理解を賜ったというふうに感じていたわけでありますけれども、さらに、いま御質問を受けた中では、誤解を得 ているのではないかというお話であります。しかし、私どもといたしましては、そういう理解はいたしておりませんので、その点は、今議員におきましても私ど もの御説明に対してひとつ御理解を賜りたい、このように思うところであります。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 先ほど言いましたけれども、誤解ではないのですよ。しこりが残っている、そのしこりをどういうふうに解決するかなのですよ。理解してもらえないでしょうか。
私は、そういうふうなことが、いま、人間にとって重要だということを一般質問の最初にしたのですよ。最初の言葉なのですよ。その心情をわかってやってくださいよ。私は、そこが重要ではないかというふうに思っております。
これ以上、何度、市長と話しをしても意見のすれ違いが生じるだけの話になってしまうのでないかというふうに思いますので、この件に関してはやめにします。 ただ、一部の親御さんがそういうふうなことになっている、だから、そのしこりを取り除くためにやってほしいということであります。
次に、地域観光振興計画についてに移らせていただきます。
東山、山部と北の峰に関して質問いたしました。いずれにせよ、東山、山部、北の峰は、先ほども言いましたように北の峰に関しては観光の要素が非常に大きい わけです。そういった部分では、観光施設なんかもきちんとありますし、非常に安心して見ていられると言ったら変ですけれども、そういった意味ではいいので はないのかなという感じがします。でも、このままでいってはだめですね。ある意味では、攻めていかなければならないというふうなことなのだろうと思うので す。
ところが、3地域の計画書を見せていただいたときに、では、攻めていくのは一体何なのか。私流に言わせると、目玉は一体何なのだろうという ふうに感じるのです。その辺で、先ほど山部と東山に関しては農業だから農業の振興を図っていくというのはわかるのです。そこで、どこをどういうふうにして やっていくのか、具体的にどうなのかという部分をお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 地域観光振興計画のそれぞれの地域についてどのように取り組むかという御質問かと思います。
まず、観光推進計画全体の構成についてお話し申し上げたいのですが、全体を網羅している形の中に富良野市観光推進計画というのがございます。その中で、四 つの柱、滞在型、通年型の推進や受け入れ環境、それから、誘客持続可能な推進という大きな柱の中に、20ほどの具体的な戦略としてこのように全体を網羅し た中で進めようということで組み立てがなされています。この全体計画の地域版として、山部、東山、北の峰ということで地域計画としてそれぞれ起こしていま す。例えば、20戦略のうち、それは全体を網羅してございますので、それをベースに、山部地域においては13、東山地域においては14、北の峰地域におい ては19ということで、地域資源、それから、これからその地域でどのように展開していくのかということを含めた特徴を生かしながらつくっているのが地域の 推進計画というような構成になっております。
そのような中で、先ほど答弁させていただいたとおり、例えば、山部、東山においては、やはり農業が 基幹というところが一つ重きにありますので、それをベースとして、農業者たちと連携をしながら、また地域活性化をどのように図っていくのかという視点での 取り組みを主な重点取り組みとして行っております。また、北の峰地域においては、農業されている方もおられますけれども、先ほど答弁を申し上げましたよう に、富良野観光の出発の地域でもございます。そのような中で、それぞれ宿泊施設、それから、住んでおられる方、いろいろな方がございますので、その方たち と十分な意見交換を行いながら一緒に全ての計画をつくってきました。これは、3計画ともそうです。いわゆる地域主体で物事を組み立てなければならないの で、まず地域の意向を十分掌握して、その思いをどのように反映させていくのかというのが地域計画となります。
では、目玉が何か、具体的にどうな のかというのは、先ほどお答えいたしましたように、山部であればクリエーターズマーケットや菊花展など、それぞれ地域の思いがあって取り組んでいます。そ れから、いま、山部の体験村はNPO法人でスタートしましたけれども、非常に積極的にかかわっていただいております。
先ほどの答弁の中では全体 的な話だったのですが、現在、農業委員、それから、農業にかかわる議員にも手伝っていただきながら、農業で生産されたものを今度はいかに商業のほうにつな げるかということで、積極的に飲食店、旅館関係の方を含めて議論をしながら、意見交換しながら、どうやったらうまくお客さんが富良野に来て喜んでいただけ るのかという取り組みをずっと行っております。
そのような中で、本年度も、例えば、山部であれば越冬野菜ということで、いままでなかった新たな 取り組みも地域の農業者の協力を得ながら進めています。また、旅館では、仕入れは基本的に富良野の野菜を中心に取り入れましょうということで、いろいろな 取り組みを進めていただいております。いわゆる最終的な考え方は、イメージとして言いますと、目標として言いますと、いわゆる住んでいいまち、住んでよ し、それから訪れてよし、この二つをテーマにお話ししていきたい、そして、それに向かってオール富良野で取り組みをやっていきたいというのが全体的な概念 の考え方です。
ということで、細かい点につきましては、先ほど第1回の答弁でお話を申し上げたのが主たる概要で、その地域を生かした取り組みを行うというような状況で進めているということでございます。
○議長(北猛俊君) 質問はございますか。
7番今利一君。
○7 番(今利一君) 先ほど、私は1回目の質問の中に入れましたけれども、北の峰は非常に素材が高い。観光地としては、全国的に非常に名高いものがある。それ を今後どうやっていくのかといった部分で、スキー場のランディングバーンを花畑にするとか、あるいは、耕作放棄地を花観光にするというふうなことを具体的 にここで述べていますね。私は、そういったものがやっぱり山部や東山に必要なのだと思うのです。
いま、山部のことに関しては、クリエーターズ マーケットが一つと、それから、山部@まるごと体験村というふうなことをおっしゃいました。東山に関しても、越冬野菜をやっていくのだというふうなことを 言っております。だけど、それだけで本当に足りるのかなと。非常に課題が多い中で、そういった意味では、もっと率先してこれとこれをやっていこう、そのた めには、地域住民を巻き込んでいかなければならない、そういう姿勢が必要ではないかと私は思うのです。次の次になってしまいますけれども、そういった意味 では、非常に重要なものなのだろうというふうに思っております。
次の質問に移ります。
先ほど、地域高規格道路ということを言いました けれども、地域高規格道路に関しては、述べているのは山部だけなのです。課題はもう見えているのです。先ほど言いましたけれども、北の峰地区においては、 トンネルの中で素通りしてしまうのではないかということも考えられるどころか、もうそういうふうな格好で進んでいますよね。私は、これで本当にいいのかと いうふうな部分があるのです。
素通りするということは、この富良野もさよならと行ってしまう可能性もあるわけですよ。その辺の部分をどういうふうに解消していくのか、先ほどの問題と絡みますけれども、その辺はどういうふうに考えておられるのですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
北の峰の観光振興と高規格道路との兼ね合いでございますけれども、もう既にルートが決まっているわけであります。ですから、当然、このルート決定については長年にわたっていろいろな議論があったわけで、これはもう今議員も御承知の上での御発言だというふうに感じます。
そういう中で、北の峰地域というのは、観光ばかりでなく、将来、富良野に来て住んでいただけるような地域の場所としても好まれている地域であるというふう に私どもは認識をしております。移住、定住の協議会においても、いま、そういう状況の中で、北の峰地域について住んでいただけるような状況づくりもしてい かなければなりません。なぜ、そういう状況づくりが必要か。北の峰地域は、観光地域であるとともに、居住地域であります。ですから、多くの方々に住んでい ただく状況づくりもあわせてやっていかなければならない地域である。そして、既に農振の除外地域についても実施をしているわけであります。農業振興地域を 外すということは、地域の農地を減らすということにもつながっていくわけでありますけれども、地域の発展を支えていくということであれば、そういう状況も 富良野地域においては必要性があるという判断で現在まで来ているわけでございます。
ですから、いま、御質問にあった中で、それぞれ高規格道路と いう形の中で素通りというお話がありましたけれども、もちろん富良野市におりる場所というのはちゃんと決められておりますから、そこからおりてくる状況づ くりよりも、富良野におりなければならないような状況をつくっていくということが大事なことであって、そういう状況づくりをする一つの起点が北の峰観光振 興計画に基づいて実施していくのですよと、こういうふうに御理解をしていただければ幸いである、このように思います。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 農振地域を外すという部分に関しては、私は、農業委員会の会長に、いまは通告していませんから、また後ほどということで、次回の質問にしたいというふうに思います。
最後の地域課題というふうなことについて移りたいと思います。
東山振興計画の中では、こんなふうに書かれております。東山地域観光計画の弱みというところで、7項目あります。その7項目は、宿泊施設、商店が少ない、 核となる観光スポットの整備が不十分である、農業と観光が結びついてない、JRのアクセスがない、活躍する人が固定化している、こういう課題が与えられて いるのです。この課題を解決することが振興計画につながるのだろうと私は思っているのです。
地域要望でも何でもないのです。市長が書いた7項目をきちんと解決することによって、東山地域の観光は上がっていくというふうに考えますけれども、その辺はいかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の御質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
私は、今議員のお話を聞いていると、全て行政が計画を立てて市が実施するのだというふうに聞こえてなりません。地域振興計画というのは、地域がついている ということは、地域の人たちがみずから立ち上がって、将来、そこに恒久的に子々孫々まで農業をやっていく状況づくりをどうやってつくっていくかというのが 一つの課題の取り組みなのです。いま、観光振興計画をつくったから農業が栄えるというような状況ではないわけであります。基本は、農業をやることによっ て、それに付加価値を高めるものが観光であり、環境であり、そういうふうに融合する形の中でまちづくりを行うというのが私の基本的な考え方でございます。
ですから、当然、いまお話があった件につきましては、買い物の関係につきましては、もう既に2年前に実態調査をやって25名の方々から聴取をいたしまし た。そのうちの5名の方々が、みずからが富良野のまちまで来て買い物ものができるような状態にしてくれという御意見があったわけであります。しかし、現実 的には、そういうことはできないわけですから、いま、市民生協なりでそれぞれお応えできるようなバスを走らせてやっているというのが、これは、その後の結 果、行政としてもお願いをした一端でございまして、それが、いま、普及して東山の家庭までも運んでいただける、こういう家庭までの状況づくりができた、こ ういうことでございます。これと観光振興計画とを一緒にするような中身ではないということでございますので、この点、ひとつ御理解を賜りたいと思います。
もう一つは、東山がこれから農業を基盤とする中で、私は、トウモロコシの価値というのは相当高い状況にございます。ですから、私は、このトウモロコシを年 間通してできるような、これは将来の夢かもしれません。しかし、これは、やる価値が十分ございますので、そういうことが地域の振興につながる経済的なもの も、1例を挙げましたけれども、これは課題に対するこれからの取り組みだと理解をしているところでございますので、今議員におきましても、どうかひとつご 協力方をお願いを申し上げて、答弁とさせていただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 以上で、今利一君の質問は終了いたしました。
ここで、午後1時まで休憩いたします。
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午後0時01分 休憩
午後0時59分 開議
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○議長(北猛俊君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
次に、岡野孝則君の質問を行います。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) -登壇-
さきの通告に従い、順に質問いたしてまいります。
最初に、農村観光環境都市形成についてであります。
いま、本市においても、持続可能な農業及び農村づくりの達成に向け、昨年度、締結した北海道大学大学院との連携協定を効果的に活用して、富良野市農業及び 農村基本計画の策定に取り組むと表明されております。また、全国的に農業に対する大切さが改めて重要視されつつあります。農業と観光の連携は、本市にとっ て、本市の限りない発展のための重要施策の一つであります。
農業として、良品質及び生産性の向上、遊休農地問題、担い手対策、経営継承など、い かに農業を発展させるか、重要ポイントの一つであります。観光においては、セールスポイントである自然景観や農村景観、花を中心とした彩りによる市民や観 光客の心が癒やされる地域づくりが重要と思われます。その中でも、本市は、春夏秋冬のはっきりとした地域であり、四季折々の地域資源を生かし、通年型及び 滞在型観光地としての位置づけが必要であります。
富良野は、昨年度においても、全国魅力度ランキングにおいて、全国有数都市及び地域の中におい ても上位6位という大変ありがたい報告もあります。富良野としての知名度も伸びてきており、全国及び海外から多くの観光客、そして、グリーンツーリズムで の修学旅行生の農産物収穫及び農業体験をされ、多くの方々がおいしい新鮮な産物を食していただき、地元に帰り、富良野のよさを口コミにて宣伝いただき、こ れから来富される方々、そして、リピーターの増となることが重要施策と考えます。富良野は、日本のスイスとも言われ、澄み切った空気、山々に囲まれ、富良 野の総面積の7割が森林であり、大自然を今後も生かしていかなければなりません。
そこで、今回の質問でありますが、平成24年度の市政執行方針 の中にもあります農村観光環境都市形成で、市長は、本市は、豊かな自然環境や自然エネルギーの恩恵を受け、農業などの基幹産業や市民の営みが育まれ、森林 や農地の保全により、観光資源としての魅力的な森林、農村景観が維持されています。これら富良野の魅力を支える農業、観光、環境のつながりを強化し、好循 環サイクルを構築するために推進を図っていくと述べられております。
この好循環サイクルの推進及び達成状況についてお伺いをいたします。
次に、農村観光環境都市形成の将来像について質問いたします。
市長として、いままで農村観光環境対策として事業を展開しておられます。
では、将来に向けてどのような都市にしようとしているのか、また、特に環境に関する施策はどのようなことを想定されているのか、具体的にお答えをいただきたいと思います。
次に、教育行政、学校第三者評価について質問いたします。
現在、小・中・高において、文部科学省による学習指導要領が改定され、実施されています。いま、とみに子供の教育向上が重要視されつつある中、将来の富良野を担っている子供たち、まさに次世代教育が重要施策と考えます。
富良野市教育委員会は、キャリア教育の実施を全道の中でもいち早く取り入れ、現在は市内全ての小・中・高で行われています。キャリア教育導入後の結果とし て、学力向上を初めとして、礼儀作法の励行、将来設計の向上、意思決定能力の向上など、富良野の子供たちの姿が見えてきております。このたびの平和祭・音 楽大行進で伸び伸びと発表された姿を見て、教育及び社会生活習得に努力し、励んでいる姿勢に心から感動いたしております。
そこで、学校第三者評価について質問いたします。
この学校第三者評価は、平成19年に学校教育法が改正され、学校自己評価、学校関係者評価の実施、公表が義務化され、これを受け、市教育委員会も平成19年度から試行的に学校評価に取り組み、平成20年度より本格実施されております。
質問の1項目めとして、現在の学校第三者評価実施状況について伺います。
次に、2項目めに、平成23年度の調査報告後の評価と課題であります。
報告書が発刊されてから、さらに評価され、学校はどのように変わってきたのか。また、第三者評価に対する課題はあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
3項目めに、第三者による学校評価は、健全なる学校推進のために必要な事業であります。第三者評価推進に向け、教育長の将来に対する考えを伺い、1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
岡野議員の御質問にお答えいたします。
1件目の農村観光環境都市形成についての1点目、好循環リサイクルの達成状況についてであります。
平成22年第2回定例会におきましてお答えをしておりますが、農村観光環境都市は、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちをつくるという基本概念で あり、活力あるまちづくりの実現手法として、本市固有の自然環境に支えられた農業、観光、環境の連携、融合による多様な地域活性化施策の展開により、市民 が豊かで暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢を示したものであります。
そのため、農業施策におきましては、持続可能な農業及び農村づくりに向 け、農業生産や地域活動を支える意欲ある人づくり、安定した農業生産を支える基盤づくり、地域農業を支えるシステムづくり、そして、信頼される産地づくり の四つの柱を重点に、農地・水・環境保全向上対策事業、安全・安心農業推進事業、農村実態調査事業、鹿柵設置助成などの施策を実施し、富良野市農業及び農 村基本計画を推進してまいりました。
観光施策におきましては、富良野市観光振興計画に基づきまして、滞在型・通年型観光の推進、受け入れ観光整 備、観光客の誘客、持続可能な観光振興のため地域エリア別観光振興計画の策定、観光地域づくりプラットフォーム事業、国内外への各種プロモーション活動な どを実施してまいりました。
環境施策につきましては、自然共生社会のまち、環境型社会のまち、快適環境社会のまち、低炭素社会のまち、活動・協 働社会のまちを目標に、ごみの減量化やリサイクル対策の推進、木質バイオマスや小水力などの再生可能エネルギーの利用促進と生活排水処理計画の推進など、 環境の保全に努めてきたところであります。さらに、これら農業、観光、環境の融合を図るべく、地産地消を積極的に進めるグリーンフラッグ制度の推進、農業 や自然体験ツアーなど修学旅行の誘致、自然景観や農村景観を誘客につなぐアースライドやウオーキングの実施、廃棄物の資源化を進め、農業等に活用する廃棄 物処理・資源循環システムの構築など、農業、観光、環境のつながりをより強め、循環サイクルの構築に努めてきたところであります。
この農村観光 環境都市形成は、短期間で実現できるものではなく、一つ一つの施策の推進と1年1年の積み重ねがさらに付加価値や相乗効果を伴って発展、融合していくもの と考えておりますので、今後ともこの基本政策姿勢に基づいたまちづくりを推進したい、このように考えているところでございます。
2点目の農村観光環境都市の将来像についてであります。
先ほどもお答えいたしましたとおり、農村観光環境都市の形成は、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちづくりの理念であり、活力あるまちづくりを実 現しようとして、本市の自然環境、自然景観に支えられた農業、観光、そして、環境の連携、融合による多様な地域活性化施策の展開によって、都市と農村の交 流を活発化し、新たな企業立地や雇用の場の確保など、地域の活力を高め、市民が豊かに暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢をあらわしたものであります。
そのため、本市の基幹産業である農業と観光の施策を積極的に推進するとともに、富良野の魅力を支えております環境に対する諸施策を有機的に結合させた活力 あるまちづくりを今後とも推進してまいります。特に、本市におきましては、市民の御協力により、ごみの分別と資源化など環境対策については、先進的な取り 組みを行っているところであります。この蓄積したノウハウを生かし、RDFの地元活用や衛生ごみの資源化について、調査研究を進めているところであり、あ わせて、小水力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーの活用など、低炭素型社会の形成による温室効果ガスの排出抑制を目指してまいります。また、自然環 境、農村景観の保全による自然との共生型社会を目指してまいりたい、このように考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続けて、第三者評価について御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
岡野議員の2件目の学校第三者評価についての1点目、第三者評価の実施状況についてお答えをいたします。
平成19年の学校教育法の改正により、学校自己評価、学校関係者評価の実施、公表、評価結果の教育委員会への報告が義務化されたのを受け、平成19年度に 試行的に学校評価に取り組み、平成20年度から本格実施をしております。また、平成23年度から、第三者による学校評価を実施し、富良野市教育行政評価委 員による評価を全ての学校を対象として行っているところでございます。
次に、2点目の平成23年度調査報告後の評価と課題についてでございます。
平成23年度学校第三者評価については、学校自己評価及び学校関係者評価並びに学校訪問の実施により、学校の組織運営や生徒指導、保護者、地域社会との連 携状況など16項目にわたり評価をいただいており、おおむね実践が進んでいるという評価を得ているところでございます。それぞれの項目に対し、評価委員よ り御意見、御指摘をいただいており、教育委員会として改善方策を示しながら、各学校に対し、指導を行っているところでございます。学校第三者評価の取り組 みにより、全小・中学校において公開授業や研究授業が実施されるなど、学校と地域のつながりが深まっていると感じているところでございます。
ま た、多くの方に学校や教育活動に関心を持っていただいており、それぞれの立場から学校現場に新しい発想や現状を打開していく力が生まれ、学校との距離が縮 まってきているなど、よりよい学校をみんなでつくるために少しずつ意識が変わってきていると考えております。また、いじめ、不登校といった問題の解決にも つながっていくと考えております。
今年度につきましても、9月をめどに評価を公表させていただきますが、評価をすることが目的ではなく、評価をどのように受けとめ、分析をし、学校経営に反映させていくかが目的でございますので、継続的な工夫、改善に引き続き取り組んでまいりたいと考えます。
次に、3点目の学校評価の将来像についてでございます。
現在、実施しております学校自己評価、学校関係者評価、そして、第三者による学校評価の取り組みは、健全な学校経営の推進のために非常に重要なものである と認識をしております。特に、教育課程における学習指導面では、指導目標、指導計画に基づき、授業時数を確保し、基礎、基本の確実な定着を図りながら、生 徒指導面、進路指導面、組織運営面など、目標を適切に設定し、取り組むことが最も重要でございます。このことから、学校第三者評価による学校改善の取り組 みや富良野西中学校で始まったZERO運動が全小・中学校で取り組まれていることや、富良野市PTA連合会におけるスクールガード運動、家族の約束7カ条 などの取り組みにつながっており、今後とも、時代のニーズに合った評価項目の見直しなどを進めながら、学校の透明性を高め、信頼される開かれた学校づくり を引き続き目指していきたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) では、答弁をいただいた順番に再質問させていただきます。
好循環サイクルの達成状況ということで、農村観光環境都市形成で質問させていただきました。
いま、市長のほうから、このことについては、単年度で簡単に実施できるものではないという形で御答弁もいただきました。私も、やはり、それはそのとおりな のかなという気がいたしております。ただ、この事業については、市長も市長になられてもう7年経過されてきていて、これは、最初は農村観光都市形成という 形でした。そして、新たにそれに環境が追加されて、いま、実施されているという状況の中にあります。やはり、いままでこれだけの事業をされてきたというこ とで御答弁いただきましたが、その中において、それぞれの単品ごとに事業をやったことに対して検証はされてきているのかどうか、その点に対して御答弁いた だきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
それぞれの中での検証をやってきているのかという御質問であります。
現実的に検証する中で、さらに継続して検証をしていく必要性があるものもございます。あるいは、いま、本市において、環境面については、富良野市役所でそ れぞれ、毎年、環境について実施した状況の検証を行って、その実績発表をしているところでございますけれども、そういう個々の積み重ねで検証しているもの もございます。現実的に、私どもは3年前から環境を加えた中で、ごみの問題なんかは資源化しているのですけれども、それでは、それを活用しているのかとい うと、活用という段階ということでは、対外的に申し上げますと、残念ながら、まだそこまでいってない現況だというふうに捉えているところであります。実際 に、ことしの執行方針にも述べさせていただいておりますけれども、ごみについても、固形燃料が農業のハウス栽培の燃料等に活用できるようにということで、 ことし、試験をやりまして、その試験結果によっては冬のハウス栽培のハウスの燃料費に充てられるような状況も近い将来は生まれてくる可能性が大きいわけで ございます。そういうことをすることによって、本当の循環のサイクルが達成されるような、ごみの資源においてはそういう状況が生まれてくるのかなと思いま す。
こういうことで、一つは、さきに答弁させていただきましたが、個々に1年1年で検証していくものと、それから、継続して検証しながら新たに いい状況づくりをしていくものと、こういうことで進めているとこでございますので、その点で御答弁させていただきたい、このように思います。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) そういうことで、いろいろな検証も単品ごとにもされているということでありますが、やはり、いままで達成されたものに対して、今後もなおこれを推進していくことが富良野市の将来のためになるのかなというふうに私は思います。
やはり、そういうふうになると、いま、検証ということをされた中において、それと同時に、これに協力していただいた方、実施をしていただいた皆さん方と、 こういうような意見交換というのがいままでどのような形でされてきているのか、その点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
それぞれ関係する方々との意見交換はどうやって行っていたのかということでございます。
一つは、市役所の中で、現実に電気の消費はどのぐらいあるのか、あるいは、電気ばかりでなく、暖房の状況の中で、1年1年、どのぐらいの消費量が使われて いるのか、こういったデータを毎年とって、それぞれ環境に対する付加価値の状況をつくるための一つの課題の取り組みだというふうに押さえているところであ ります。
また一方、環境に関してお答えさせていただきますけれども、将来展望の中で、小水力の関係なんかは、小水力の協議会を設立して、将来、 協議会が一つの大きな母体となれるような状況づくりの中で、行政と連携をしながらそれぞれ推し進めていく。恐らく、ことし、それぞれ小水力の試験運転をす るという状況ですから、地域住民に還元するもの、あるいは、観光施設の中で利用するもの、こういった中では、それぞれ該当する住民、あるいは該当する関係 団体とそれらについて十分話し合いをする中で、その成果というもの、あるいは、環境として、観光として、これから持続的に十分可能なものかどうかというこ とも話し合っていく必要性があろうかと、いま、このように考えているところでございます。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15 番(岡野孝則君) いま、将来像と環境問題についても御答弁をいただきました。この件については、いままで多くの議員が質問されているのだと思います。そ れで、市長が3年前に2度目の出馬をされたときに環境を追加しました。そして、今議員が平成23年4定で質問されているときにも、環境問題に触れて、その ときの答弁の中に、水車を市内に10カ所、15カ所と設置していくのだと、そのこともやはり環境面にも配慮していくということだと答弁もいただきました。
ですから、いまも答弁をいただきました。というのは、やはり、RDFやごみ分別や小水力や再生エネルギーというようないろいろなことというのは、環境、環 境、環境ということで御答弁いただくのですが、では、自分たちが地元に帰って市民の皆さん方とお話をしたときに、市長がこの公約の中で出てきている環境と いうのはどういうことなのだというときに、やはり自分たちとしては、どうしても、はっきりこれなのだというのが言えていないのがいまの実態なのだと思いま す。
ですから、本当に、環境というものに対してここに行くのだという市長のポリシーというものがありましたら、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
いま、それぞれ北海道でにぎわせております北電の原子力の関係でも、相当それぞれの御意見があって、事故があったために反対だというような御意見もござい ますし、将来のエネルギーとしては必要だという意見も現実的にあるわけであります。そういう一例が挙げられる状況の中で、環境というものは汚染を防ぐとい うことが第一の考え方ではないか、私はこのように思います。
環境汚染ということになりますと、いま、御質問があったとおり、例えば、工場を誘致 することは、企業的には、環境がどうなるのかと、一例でこういう状況がございますね。それには、前段として、汚染されるような、企業であれば、それぞれの 対応の中で—考え方というものは、市でもって誘致をするというような状況になるわけであります。ですから、いま、御質問があった中で具体的に将来どうする のだということであれば、私は、基幹産業の農業の発展を、どう環境を守りながら、農業の生産力を上げる状況づくりを、環境と融合する中でやっていく必要性 があるだろう、いま、このように考えているところであります。
いま現在、一例の中で、山部の野沢鉱山が新しくマグネシウムを主体とした肥料開発 をやりまして、ことしも2,400トン体制で販売をする、こういうお話がございました。これも、これからの富良野として、一つの大きな—いま、農業に使っ て大変好評だというふうに言われておりますし、市におきましても、ブドウの関係に肥料として使わせていただいております。そういうように、一つの実情とし て明らかに生産の向上があった、あるいは、それによって多くの生産があると同時に、品質のいいものがどんどんできてくる、収量も多くなってくる。こういう 事例が現実的に出てきたときに、初めて、環境と農業が融合する中で将来も持続可能な状況づくりがなされていくわけであります。これが、いま、御質問にあっ た一つの基本概念であり、農業、そして観光、環境が融合する中でのまちづくりが、これからの富良野が進めていく方向づけではないか、私はこのように思って おります。
さらに加えるならば、これは1年でできるものではないのです。継続は力なりと申しますけれども、ある程度の状況づくりが積み重なっ て、そういう状況づくりがあって、まちも、生産者も、そういう状況の中で生活できる状況をつくることが、いま、私に与えられた大きな課題への取り組みであ る、このように感じているところでございます。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) いま、御答弁いただきま した。山部の鉱山の関係においても、小水力においても、そして、自然エネルギーにおいても、RDFにおいても、全てのものがやっぱり環境なのだよと、自分 は御答弁としてそういうふうに聞かせていただきました。やはり、何でも取り組んでいくのだよと、農業活性化のために、観光活性化のためにというふうにし て、自分はそういうふうに聞かせていただいたのです。
しかし、どうしても、そうなったときに、では、環境とは何なのだといったときに、自分とし ては、あるいは、市民の皆さん方と話をしたときに、これだということを言えない。ですから、いま言われた持続可能な農業発展のため、観光発展のためにとい うことで市長は言われているのですが、小水力に行ったり、再生エネルギーに行ったり、RDFに行ったり、汚染を防ぐほうに行ったり、それでは、自分たちと しては、どっちの方向に行くのかといったときに、その点がどうもわかりづらいのですが、市長どうですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再々質問にお答えさせていただきます。
行政というものは、先見性の持ち方も必要でございましょう。一度決めたら、なかなか変更できないものも当然出てくるわけです。ですから、そういう状況を十 分踏まえながら、将来展望の中で、富良野市の、例えば、私がいま推進している農業、観光、環境の方向づけの中で、それぞれの分野のものがきちんと役割を果 たしていく状況づくりをつくっていくことが、これがいまおっしゃる目に見えて出てくるような状況の一つの大きな土台づくりになっていくのだ、このように私 は考えております。
ですから、市民に説明する場合にどういうような状況で説明すればいいのだという岡野議員の御質問でございますけれども、これ は、いま申し上げましたとおり、富良野市の場合は、産業の基幹は農業であります。農業を主体とした形の中で、付加価値を高めることによって観光が推進され る。もちろん、四季折々の美しい自然景観というのは富良野の財産であります。それに、いま、申し上げました環境というのは、人が住めるような状況が一つ環 境にかかわる問題であります。それから、もう一つは、環境というものは、ほかから来て、自分の住んでいるところよりさらに恵まれた状況の中で生活してい る、あるいは、そういう環境の中を見ることができる、そういう形の中で期待感を持たれるような環境をつくっていく、こういう概念がまちづくりには必要であ る、こういう観点から進めていくというのが私の考え方でございます。
ですから、いまの市民にどういう説明をすべきだという御質問でございますけれども、それは、やはり、農業なり、観光なり、環境の中で御説明をするしかないのではないか、このように考えております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) この関係については、これで終えようと思っていますが、やはり、市長が市民の皆さん方に説明すればいいのだというのは、それは自分も全くそのとおりなのだと思います。
そこで、やはり、市民の皆さん方から見るとわかりやすく、これが環境なのだ、これが農村観光環境都市形成なのだということが、今後、推進されることを自分としては切望するところであります。
次に、学校教育に行きたいと思います。
学校第三者評価について質問させていただきました。
先ほどの御答弁の中においても、学校関係者評価というような御答弁もいただきました。いま、学校第三者評価委員というのは4名の方々に御尽力をいただいて おります。これは、私も存じております。その中で、学校関係者評価委員の人数については、それぞれの学校のほうで持たれていると思うのですが、この総数と いうのは、いま、何名になるのか、お答えいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の再質問にお答えいたします。
学校関係者評価委員の人数ということかと思います。
いま、全小・中学校で学校関係者評価を実施しております。この評価委員の方につきましては、各学校ごとに、学校がそれぞれPTAや地域住民の代表の方、あ るいは、学識経験者を含めてそれぞれ委嘱していただいておりまして、総数につきましては64名となっているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。64名の方に御尽力いただいていると御答弁をいただきました。
そこで、先ほど教育長の答弁の中にもありましたが、いま、ZERO運動というのがあって、いじめをなくす、不登校をなくすという3項目の中で、富良野西中学校から始まり、ことしから全校でZERO運動が実施されているということであります。
そういうことであれば、いまの学校関係者評価委員の64名の方は、地域性というのはやっぱりあるのだと思います。大規模校もあれば、小規模校もあればとい うことで、地域性はあると思うのですが、学校関係者評価委員の皆さん方での意見交換、地域の実情の意見交換などはいままで持たれているのかどうか、その 点、お尋ねいたしいたしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会 教育部長(遠藤和章君) 学校関係者評価委員同士の意見交換の場ということかと思いますけれども、先ほど言いましたように、それぞれの学校ごとで評価委員 を委嘱して、それぞれの学校の部分での評価、当該学校の評価を行っているということで位置づけているところでございます。このため、市全体として、評価委 員全員、64名の皆さん方を一堂に会しての意見交換の場というのは設けていない現状でございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) 私は、やはり、地域性というのはあると思うのですが、学校それぞれの課題というのもやっぱりあるのだと思いますので、評価委員同士の意見交換というのは行うべきなのかなと思いますが、その点についてどう思われますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 岡野議員の再々質問にお答えさせていただきます。
先ほども部長のほうから御答弁をさせていただきまして、また、岡野議員のほうからも質問の中で触れておりますけれども、64名の皆さんは、いろいろ地域性 ということもあります。そこで、私どもも、私が教育長に就任してから、富良野市PTA連合会の皆さん方、役職の皆さんたちを中心にしながら、教育懇話会と いうのを定期的に開催させていただいていますが、それぞれの学校の課題、あるいは、いろいろなものをその中で出していただき、あるいは、私どもからも情報 を提供する、こういうことにも取り組んでおります。いま、それぞれの64名の意見交換というのはしておりませんが、それぞれの学校の代表の方々と定期的な 意見交換をさせていただいておりますので、いまの段階ではそういう形の中で進めさせていただいているということで御理解いただければと思います。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。
そこで、学校第三者評価というのが平成20年度から本格実施をされているということですが、先ほど課題は何か出てきたかということで質問させていただきましたけれども、その点について、現時点で何か課題があるのであればお知らせいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の御質問の学校第三者評価の課題という部分でございます。
第三者評価につきましては、富良野市の場合は、文部科学省で示しています学校評価のガイドラインに基づいて実施をしているということでございまして、16項目の部分で評価委員に評価をいただいているところでございます。
ちょうど一昨年から始めたものでございまして、個々の学校ではなくて、富良野市の場合は全体を通して評価を行っているということでございます。北海道で は、それぞれの学校ごとに第三者評価を実施しておりますけれども、富良野市の場合はまだそこまでいってないという状況でございますので、そのあたりが一つ の課題なのかなと。あるいは、先ほど答弁いたしましたけれども、時代のニーズに合った評価項目も検討していかなければいけないのかなというふうに課題とし て捉えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。
平成23年度版富良野市教育行政評価報告書というのが平成24年8月に教育委員会から発行されております。この中に、第三者評価についても検証と報告が載っております。この中で、ちょっと自分が気になったことを質問させていただきたいと思います。
報告書の70ページですが、学校関係者評価の状況という中で、ちょっと読み上げてみます。
学校関係者評価で指摘を受けて、家庭学習の習慣を定着させる取り組みを実施することができたことは、この制度の効果の重要性を感じる。各学校とも、学校関 係者評価を踏まえ、実施され、また改善に活用されているが、学校単独で改善できない意見に対しての課題解決にどう取り組んでいるのか。例えば、ボランティ ア教諭に関して図書館との連携だとか、学校支援本部事業活動だとか、また、福祉学校の関係が可能なのかということで、この中で評価委員のほうからこんな御 意見なのですね。それが、この改善方法としては、地域の支援を学校に生かすために学社融合推進事業、学校支援ボランティアの活用を図っているということで るる説明をいただいているのです。
しかし、自分としては、どうしてもこれは具体性にちょっと欠けているというふうに思うのです。これをもう少し具体的に市民の皆さん方にお伝えするとなったらどういう形になるのか、お答えいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 学校第三者評価、平成23年度の評価報告書の部分でございます。
学校関係者評価の状況の中で、家庭学習の習慣、これが定着されたということで委員の評価を受けたわけでございますけれども、この前段といたしまして、各学 校の関係者評価の中で、家庭学習の習慣化が必要であるからぜひ取り組まなければいけないという指摘があって、こういう形になっております。
教育 委員会といたしましても、それぞれの学校の関係者評価を受けて、各学校において毎年実施しております全国学力・学習状況調査の結果の内容を把握、分析、そ して、これらに基づく学校改善プランを学校に作成させて子供たちの学力向上につなげてきているところでございます。また、この評価報告書にも載せておりま すけれども、学社融合推進事業、そして学校支援ボランティアも活用しながら、学校支援ボランティアにつきましては、毎年、280名以上の市民に登録をして いただいて、朝読書を含めてさまざまな面で学校の運営に協力いただいているということでございます。今後も、これら学校支援ボランティアの活用、そして、 先ほど答弁いたしました公開授業あるいは研究授業も積極的に行いながら、地域にいろいろな教育資源がありますので、それを活用して学校教育に役立てていき たいというふうに考えているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) いま、御答弁をいただきました。
富良野市教育行政評価報告書の中に、キャリア教育の現状というのもやはり載ってございます。それに対して、委員から、こういうことで改善してもらいたいで すよということに対して、いまいち、改善方策というのがわかりづらい報告書かなというふうに自分は理解しております。やはり、この報告書というのは今後の 教育行政の中で大変に大切なことなのであって、わかりやすい形で報告書に載せていただければと、私はこのように思います。
そこで、教育長からも 御答弁をいただきまして、将来の考え方ということですが、いま、全国的にもいじめ問題や不登校問題というようなものが出てきております。この第三者評価、 学校評価、学校関係者評価は非常に大切な事業なのだと思います。先ほども御答弁はいただいたのですが、このことについては、今後ますます力を入れて実施す べきだと私は思いますが、教育長の御答弁をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) ご答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 岡野議員の再々々質問にお答えをさせていただきます。全体的な学校評価の関係についてお話をさせていただきます。
先ほども御答弁させていただいていますけれども、学校の自己評価あるいは学校関係者評価、そして、知見を有する第三者による学校評価、これは、学校の健全化経営を図っていく中では大変重要なものだと思っております。
ただ、岡野議員も御承知のように、学校を格付したり、あるいは、先生を評価するということではなくて、子供たちを第一に考えて、そして、みんなで開かれた 学校づくりを目指していこうということが狙いであります。そこで、先ほども御答弁したり、いま、部長のほうからもるる御説明させていただいていますが、こ こ数年、本当に保護者はもちろんですけれども、地域の方々含めて、市民の方々、そして、多くの方たちが学校教育に関心を持ってきている、私はそう捉えてい るところであります。この中で、先ほども御答弁の中で触れておりますし、また、部長のほうでも御説明しておりますけれども、学校支援ボランティアの皆さん 方が、本当に学校に出向いて、みずからの手で子供たちを見守り、育てたいという機運がすごく高まってきていると私も捉えているところであります。
そこで、大事なのは、それぞれ先生方もそうでしょう。それから、保護者の方々もそうでしょう。地域の方々、我々行政もそうですけれども、それぞれの教育の 場において、子供たちの持っている潜在的な能力、これをいかに引き出して、そしてまた、必要な体験をさせていくのか、これが教育に求められているのでない かな、こんなふうに思っております。
そこで、先ほど、岡野議員も15日の音楽大行進を文化会館大ホールで見られたということを質問の中で触れて おりましたけれども、あの中で小・中・高校生500人の子供たちが堂々と教育活動を展開している。そこで、例えば、扇山小学校の子供たちが夢というのを自 分たちで表現している、あるいは、富良野東中学校の57名の生徒たちもそうであります。そんな中で、子供たちも、一つ一つ、その夢、その目標に向かって、 いま、取り組んでいる。それが、富良野の教育の中で、これ以外にも、演劇教育であるとか、あるいは環境の教育であるとか、農業体験であるとか、要するに、 学習面、スポーツ面、あるいは、みずから進んで行動するボランティア活動などに幅広く取り組んでいて、それがひいては一つ一つの夢を現実の目標に導いてい く、いま、そういう取り組みをしているということであります。そのことが、3年連続、文部科学大臣表彰の栄誉に浴したという過程にもなってきているのかな と、こんなふうに捉えているところであります。
つまり、この富良野の学校評価については、そこだけの学校評価ということでなくて、富良野全体で 取り組んでいく、そのことが重要でありますし、いま、これだけのグローバル社会の中で子供たちが大変強調される部分がありますけれども、恐れないで何事も 前向きに取り組んでいく、果敢に挑戦する、このことが教育に大事ではないかなと、こんなふうに思って、私どもそういうことで力強く取り組んでいるところで ございます。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、岡野孝則君の質問は終了いたしました。
次に、天日公子君の質問を行います。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) -登壇-
さきの通告に従い、質問をしていきます。
1件目、就学援助助成について質問をいたします。
国では、生活保護費のうち、食料や光熱費に充てる生活扶助費を6.5%、年間670億円減らすことに決め、平成25年8月から平成26年まで3回にわたっ て減額することになっております。多くの人は、生活保護受給者のことだけであり、住民生活には余り関係がないと思っていたのではないかと思いますが、生活 保護基準の引き下げによって自動的に影響を受ける制度などがあり、就学援助だけにとどまらなくなってきております。
義務教育における就学援助費 助成については、学校教育法で、経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童または学齢生徒の保護者に対して市町村は必要な援助を与えなければならな いとあり、2011年度には、就学援助を受けた小・中学生は、全国で6人に1人、北海道では4人に1人、要保護者1万5,000人に対して準要保護者8万 人が援助を受けております。準要保護者にとって、この制度は大変大きな支えとなっており、就学援助があるから生活保護を受けないで生活が何とかできている とも聞いています。
富良野市でも、就学援助制度を設け、生活保護法に規定される要保護者と、要保護者に準ずる程度に困窮していると教育委員会が 認める準要保護者を対象としており、準要保護者の認定の基準は、生活保護基準の1.3倍以下となっております。要保護者の就学援助は、国の補助事業で国が 経費の2分の1を負担しますが、準要保護者への援助は富良野市の事業となり、援助する費目は、学用品費、修学旅行費、給食費などがあります。
文 部科学大臣は、生活保護基準の引き下げによる影響が出ないように、自治体に現状維持をお願いすると言っていますが、今後の子育て世帯の影響はとても心配で あります。私は、現在の準要保護世帯の子供たちに影響が出ないように、認定基準の1.3以上にして対策をしていくことが富良野の子供たちの教育を救う手だ てだと思っております。
今回の生活保護基準の引き下げによる富良野市の対応をお聞きいたします。
1点目は、就学援助の実態と動向、2点目は、次年度に向けて生活保護基準の引き下げによる今後の就学援助の考え方。
2件目、富良野市特別支援教育についてお聞きいたします。
平成19年4月から、学校教育法の一部改正によって、特殊教育から特別支援教育に変わり、全ての幼稚園、学校において、障がいのある子供の支援を充実して いくことになりました。特別支援教育の推進について、通知には、特別支援教育の理念として、「障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取 組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指 導及び必要な支援を行うものである。 また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援 を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。 さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、 障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとっ て重要な意味を持っている」としております。
これまでの特殊教育では、障がいの種類や程度に応じて、盲学校、聾学校、養護学校や特殊学級といっ た特別な場で指導を行うことにより、手厚くきめ細かい教育を行うことに重点が置かれていました。特別支援教育は、理念として、障がいのある幼児、児童、生 徒の教育にとどまらず、障がいの有無やその他個々の違いを認識しつつ、さまざまな人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基盤となるものという共生社 会の実現が加わったことにより、現在、小・中学校において、通常の学級に在籍するLD、またはADHD、また高機能自閉症などの児童生徒が約6%にもな り、指導及び支援を必要としており、喫緊の課題となっています。
特別支援教育においては、特殊教育の対象となっている幼児、児童生徒に加え、こ れらの児童生徒に対しても適切な指導及び必要な支援を行うものとしております。特別支援教育の推進について、通知には推進に当たっての細かい計画がありま す。この通知に従い、富良野市では、平成22年3月に第2次計画の富良野市特別支援教育マスタープランが作成されております。ことしは3次計画に入るので すが、スタートして7年目を迎えた現在、富良野市の特別支援教育マスタープランの取り組み状況と今後について質問をいたします。
1点目は、特別な支援を必要とされる子供の実態把握について。
「各学校においては、在籍する幼児児童生徒の実態の把握に努め、特別な支援を必要とする幼児児童生徒の存在や状態を確かめること」とあります。「さらに、 特別な支援が必要と考えられる幼児児童生徒については、特別支援教育コーディネーター等と検討を行った上で、保護者の理解を得ることができるよう慎重に説 明を行い、学校や家庭で必要な支援や配慮について、保護者と連携して検討を進めること。その際、実態によっては、医療的な対応が有効な場合もあるので、保 護者と十分に話し合うこと。特に、幼稚園、小学校においては、発達障害等の障害は早期発見・早期支援が重要であることに留意し、実態把握や必要な支援を着 実に行うこと」とありますが、富良野市の状況はどのようになっているのでしょうか。
2点目の特別支援教育の推進の基本についてであります。
「教育と福祉が中心となり、障がいのあるなしに関わらずお互いを尊重し、生涯にわたって富良野で共に学び育ち、支え合う環境を創る」を理念としています。 また、基本目標は、「(1)乳幼児期から就労まで一貫した相談・支援体制を整備・推進します。 (2)医療、保健、福祉、教育、労働等の関係する行政部 課・機関及び関係者の横断型のネットワークを構築します。また、複数ネットワークがある場合には、相互の連携と情報の共有化を図りながら一元化を検討しつ つ、責任組織を明確にします。 (3)医療、保健、福祉、教育、労働等の各部課・機関が実施している相談事業や支援の内容を明らかにし、相談の共通理解を 図るとともに、一貫した効果的な相談と支援を行います。 (4)すべてのステージにおいて、必要な支援を様々な分野の関係者が共通の視点に立って連携を図 りながら、継続性・一貫性のある相談・支援を行います」とありますが、これらの基本目標の現状と今後について質問いたします。
3点目は、富良野市教育委員会では、平成21年度特別支援教育の総括をされています。市の取り組み状況と課題についてでありますが、取り組みの成果と課題について質問いたします。
1、特別支援連携協議会の組織強化について、2、特別支援教育支援員の配置について、3、就学児健診の見直しについて、4、特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業の推進について。
以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
天日議員の御質問に、聞き取りをさせていただいた範囲の中で、就学援助助成及び富良野市特別支援教育についてお答えをさせていただきます。
1件目の就学援助助成についてでございます。
生活保護基準引き下げによる今後の対応についてでございますが、ことし8月から実施されます生活保護基準の引き下げに伴う就学援助への影響につきまして は、本年度の就学援助の認定は、現行の生活保護基準に基づき、既に認定の決定を行っておりますことから、生活保護基準引き下げによる影響はないところでご ざいます。今後の対応につきましては、就学援助の趣旨を踏まえ、できる限り影響が出ないよう、北海道教育委員会を通じ、国に対して十分な就学援助が行える よう地方財政措置の拡充を要望してまいりたいと考えております。
また、就学援助の認定基準につきましては、道内類似市の動向などについて情報収集を行いながら慎重に決定を行う予定であり、経済的理由により就学困難とならないよう教育の機会均等を保障できる対応をしたいと考えております。
次に、2件目の富良野市特別支援教育についてのマスタープランの取り組み状況と今後についてでございます。
本市の特別支援教育は、教育基本法及び学校教育法の改正を受け、平成19年度から学習障がい、注意欠陥・多動性障がい、高機能自閉症など、児童生徒一人一 人の教育的ニーズに応じた専門的な指導、支援を行い、自立や社会参加に向けての個々の能力を伸ばすことができるよう取り組んでいるところでございます。
御質問の特別な支援を必要とする子供の実態についてでございます。
平成25年度には、特別支援学級の在籍数は、全児童生徒数1,907名中112名で、約5.9%の在籍率となっております。小学校は、全児童数1,217 名中74名で、知的学級27名、情緒学級33名、肢体不自由学級2名、言語学級8名、病弱学級3名、難病学級1名でございます。また、中学校は、全生徒数 690名中38名で、知的学級19名、情緒学級11名、肢体不自由学級2名、言語学級2名、病弱学級4名でございます。
次に、マスタープランに掲げる基本目標の現状と今後についてでございます。
富良野市特別支援マスタープラン基本計画に掲げております四つの基本目標を達成するため、乳幼児から就学まで一貫した相談支援体制を整備、推進し、関係機 関との横断型のネットワークを構築するため、保育所、幼稚園、小・中・高等学校、福祉医療機関などとの一貫した連携を図るため、富良野市特別支援連携協議 会を組織し、特別支援教育の推進に努めているところでございます。今後も、就学相談を含めた相談支援体制のさらなる強化が必要でありますので、関係機関と 情報を共有し、児童生徒の把握、理解をしながら特別支援教育の推進に努めてまいります。
次に、教育委員会の取り組みの成果と課題についての特別支援連携協議会の組織強化についてでございます。
先ほど御答弁いたしましたように、平成19年度に富良野市特別支援連携協議会を設置し、心身に障がいのある幼児及び児童生徒の適正な就学に向けて、知的部 会、情緒部会、言語部会と就学相談、指導を行う専門家チームを設置するとともに、医療機関から、小児科医師を初め、作業・理学・言語療法士の支援をいただ き、特別支援教育の充実に努めているところでございます。今後も、体制の充実強化を図りながら推進してまいります。
次に、特別支援教育支援員の配置についてでございます。
小・中学校で通常学級に在籍し、学校生活上の困り感を感じている児童生徒を適切に支援していくため、平成20年度より各学校に特別支援教育支援員を配置し ております。今年度の要支援児童生徒数は合計264名となっておりますが、小学校5校、中学校2校に、対象児童生徒数18名に1名の割合で特別支援教育支 援員を14名配置しているところでございます。今後も、支援を必要としている児童生徒の推移を見ながら配置をしてまいります。
次に、就学時健診の見直しについてでございます。
就学時健診につきましては、学校単位でそれぞれ行っていたものを一本化して、同日同一会場で行うよう見直しを行っております。統一性、一貫性のある内容、 方法で適切な判断、判定を行うために、特別支援連携協議会と協力し、就学時健診の企画立案、運営を行っており、特別な支援を必要とする子供を早期発見する 体制を整えております。
次に、特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業の推進についてでございます。
この事業は、教育上、特別の 支援を必要とする児童生徒に対し、養護学校の先生が、小学校、中学校の要請に応じて、担当教員等に学習指導の進め方などの支援を図ることを目的として実施 しております。この事業の活用を各学校に周知しており、今年度は、小学校3校、中学校1校において派遣要請希望が出されております。今後も、事業を積極的 に活用し、指導や支援の充実を図ってまいります。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 質問の順に再質問をさせていただきます。
まず、1件目であります。
就学援助につきましては、いま、教育長の方針として、子供たちに支障が起きないようにやっていくということで、あらゆる手だてを尽くしていただける、また、そういうふうにしていただけるというふうに理解いたしました。
それから、特別支援教育奨励費を受けている子供たちについて、対象者については影響がないのかどうか、ちょっとお聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 天日議員の再質問にお答えいたします。
特別支援に該当するお子様の支援費につきましても、準要保護児童と同じような形で、今年度については影響はございません。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 今年度については変わらないということなのですが、来年度については、要保護世帯の2.5%ということでお聞きしておりますが、これについては、来年度以降はどのようになっておりますでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 天日議員の再々質問にお答えいたします。
2.5倍でございますね。2.5倍の収入ということでございますけれども、これらにつきましては、準要保護世帯と同じように、今後、道内の都市等の実態も含めて、調査しながら検討していきたいというふうに考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) では、就学援助を受けている準要保護世帯と、それから、特別支援教育奨励費を受けている人では対応が違ってくるということでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 基本的には、現状の制度をベースに考えております。ただ、収入の倍率については検討させていただきたい、他市町村の事例を見ながら検討していまいりたいということでございます。以上です
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) では、続きまして、2件目です。
先ほど、特別な支援を必要とする子供の実態についてお聞きいたしました。この傾向につきましては、だんだん増加してきているというふうに思っているのですが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別な支援を必要とする子供の実態ということでございます。
いま、議員がおっしゃられたように、年々ふえている傾向にございまして、ちなみに、平成20年度につきましては在籍率で2.9%でございました。これが、今年度は5.9%というふうになっているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問がございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 増加しているということは聞いておりましたけれども、これからのことになると思いますが、今後、増加していった場合の具体的な対応をどのように考えているのか、質問いたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 増加はしておりますけれども、その原因というのは、まだはっきりしないというのが実態でございます。
しかし、できるだけ早期に、早期療育ということで、幼児期、保育所、幼稚園の時代から子供たちの訓練をすることによって、ある程度、その状況が緩和される という実態もございますので、今後、福祉サイドと連携をしながら、福祉サイドでは母子通園センターがございますけれども、そちらの活用も含めて、全市的な 取り組みということで進めていかなければいけないなというふうに考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) いま、早期発見、早期支援ということで、小さいときからそれをすることによって、特別な支援を必要とする子供についてかなり抑えること ができるというお話をお聞きしたのです。早期発見、早期支援につきまして、実際に受け入れる体制、受け入れる側と支援体制が一致するということはなかなか 難しいところもあるのでないかなというふうに考えているのです。その困難性というのはどこにあるのか、また、原因はどこにあるというふうに理解しているの でしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 支 援を必要とするお子様の支援についてですけれども、そういう対象のお子さんは、全て、幼児期からそんな形でいろいろな機関にかかわっていただければ一番ベ ストでございますけれども、やはり保護者の理解が十分得られていないという実態もあろうかと思います。
そんな中で、受け入れ体制につきまして も、先ほど言いましたこども通園センター、これは、こども未来課のほうで担当しておりますが、そちらのほうで、相談員を含めて、あるいは、保健師もいらっ しゃいますので、それらの方々と連携を図りながら、当然、支援、相談をして受け入れにつなげていきたいというふうに考えているところでございます。以上で す。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 基本目標のところの質問に 係ってくると思いますけれども、早期発見、早期支援も含めまして、年間どのくらいの相談件数があるのか。本当に、相談する親御さんにとっては大変な心労が あると思います。相談者に対応されている方についても、相談相手の気持ちになって本当に親身になって対応していると思いますが、相談に来られないところの 理由についてはどのように—そういう子供たちは支援が必要だというふうに、自分の子供は支援を必要だということについて、十分理解して、そして選択に至っ ているのかどうか、それについてお聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) お子さんの支援について、いま、保護者の方が理解して、こういう療育機関を含めて全てつながっているのかというような御質問と思います。
いま、数字を持ち合わせておりませんけれども、対象となるお子さんの保護者が全てお子さんの状態を理解されながらこのような特別支援を受けているのかとい う部分では、全てではないと思います。教育委員会といたしましても、相談員あるいは学校の教員を含めて、保護者と面談、相談等をしながらできる限り支援を していますけれども、その中でも、どうしても理解を得られないという方も一部にはいらっしゃるように聞いております。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) そういう支援を必要とする子供につきましては、各団体が連携をとって子供のためにということで対応されているということです。ただ、小 学校、中学校、それから高等学校に行くに当たりまして、その引き継ぎ時には、個別の指導計画の作成、個別の支援計画というものがあると思いますが、こうい うものについてはどの程度作成されているのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○ 教育委員会教育部長(遠藤和章君) 先ほどの答弁の中でも説明いたしましたけれども、特別支援連携協議会の中に部会がございまして、知的部会、情緒部会、 言語部会と3部会に分かれております。これらの部会には、当然、小学校、中学校、そして、下は保育所、幼稚園の先生方も入っておりますので、その中で、随 時、情報交換を含めて行っております。また、対象児童が幼児期から小学校へ、そして小学校から中学校へ進学するときには、当然、そういう情報を交換しなが ら、その子供にとって一番よい特別支援となるように努めているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 学校の個別の指導計画については、親御さんの了解なしにつくることができるわけですが、個別の支援計画については、親御さんの了解がないとつくることができないのです。そのことについて、いま、現状でどの程度のものなのか、お聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○ 教育委員会教育部長(遠藤和章君) 対象児童の個別の指導計画、支援計画につきましては、それぞれの学校で作成をしておりますし、当然、保護者の理解を得 ながら作成しております。ただ、現状は、いま、資料的に持ち合わせておりませんので具体的に申し上げられませんけれども、学校では、それぞれそういうふう なことで対応させていただいているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育支援員について質問させていただきます。
特別支援教育支援員の研修会については、どのような形でされておりますでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育支援員の研修会ということでございます。
例年、教育大学釧路校の教授を招いて、この道のスペシャリストでございますが、研修会を行ったり、あるいは、北海道の教育支援センターの職員が来て研修会を行うというようなことで、できる限り多くの研修会に参加させるようにしているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) 特別支援教育支援員の応募資格についてですが、ことし募集がありました。学校教育に関心がある市内在住の方、そしてまた、教員免許の有 無は問わないということでありました。私たち市民から見ますと、この基準は何か緩いのでないかというふうな気持ちになりますが、この基準が緩いというのは どういうような理由からなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援員の採用基準が緩いというような御質問かと思います。
私どもといたしましては、教員免許をお持ちであればそれはそれで結構でございますけれども、それ以外の方も、例えば自分のお子さんを育てた中での経験等も ございますから、臨時職員でございますので、資格についてそこまで強く求めてはいません。ただ、面接をし、そして、論文を書いていただいていますので、そ の中で判断をさせていただいているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援員の応募に当たりまして、応募者は人数的に多いものなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 応募者につきましては、毎年、定員を上回る応募の方が来ていらっしゃいます。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 先ほど、特別支援教育支援員の配置については、一応、18名に1名ということで答弁がありましたけれども、この18名という基準は、ほかの地域と比べてどうなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援員の配置基準でございます。
富良野市の場合は、今年度は18名に1人ということでつけております。ほかの地域については、調査をしておりませんので、いま、ここでお答えはできません。
ただ、14名の支援員を採用するに当たりましても相当な市の予算が必要になってきますので、私どもとしてはできる限りの配置をしたいわけですけれども、財政上の問題もございます。そこらで御理解をいただければと思います。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援学級のほうの介助員については、要望はないのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 質問の途中ですけれども、ここで10分間、休憩いたします。
───────────────
午後2時29分 休憩
午後2時37分 開議
───────────────
○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の天日公子君の質問に御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援学級の介助員の配置についてかと思います。
このような介助員の制度はないということで、富良野市におきましては介助員を配置していない状況でございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 続きまして、就学時健診の見直しについて質問いたします。
先ほど答弁をいただきまして、各所でいろいろやっていたものを1カ所にまとめたことによって相当の効果が上がっているというお話を聞きいたしました。た だ、発達障がいなどで支援を必要とする子供たちの親御さんについては、先ほどもちょっとお聞きいたしましたけれども、なかなか受け入れがたい方もいらっ しゃいます。そこで、特別支援教育とはどういうものなのかということで、親御さんたち全体にそういうことを理解してもらうような研修を企画したことはある のでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育について、保護者の方にどういう制度かということでの説明があったかどうかということでございますけれども、保護者全員に対してそういう説明会をしている状況ではございません。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育については、学校、その当事者、それから医療も含めて、市民の理解も必要であるという文章があるのですが、この点についてはどのように考えているのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 天日議員の御質問にお答えをさせていただきます。
特別支援教育は、全ての幼児、児童生徒が、障がいのある、なしにかかわらず、お互いの個性を尊重し、夢と希望を持ってたくましく育ち合う教育を目指すとい うことが基本であります。一人一人の教育ニーズに合った形の中で、私どもも、平成19年に法律が改正になってから取り組みをさせていただいているところで あります。
そんな中で、まずは、私ども市教委といたしまして、特別支援連携協議会を立ち上げさせていただいて、先ほど部長のほうから御説明をさ せていただきましたが、それぞれ知的、情緒、言語ということで部会を設けさせていただいて、その中で代表して専門家チームというものを立ち上げさせていた だいています。その専門家チームのメンバーが、各保育所、幼稚園含めて、それから健診の状況も把握しながら、それぞれ個別の相談をしっかりとさせていただ いているところでございます。そして、それが、ひいては就学前の健診にもしっかりつながってきているという状況になってきております。そのように統一性、 一貫性を図っていく中で、そういう形をとらせていただき、また、全市的においては、私どものホームページでも配信しておりますけれども、年に1回、広報で も配信させていただいてきております。
それから、校内体制については、当然、学校内に委員会を設置させていただいて、そこにはコーディネーター を配置して、特別支援の中でどういう個別の指導計画を立てていくか、当然、それも進めさせていただいております。あわせて、先ほど岡野議員の学校評価の質 問もありましたけれども、当然、特別支援の関係についてもそういう項目にもなってきているところであります。
そんな形で、いろいろな角度から市 民に対してもそういう情報を発信することが大事でありますと同時に、角度とは別ですけれども、子供たちのそういう困り感をいかに我々が把握して早期発見、 早期支援をするか、これがまた重要になってまいります。そういう中で、いま、各機関、団体とも連携を深めながら、子供の困り感をなくす対策をとりながら、 それぞれの役割を持って取り組んでいるということであります。あわせて、市民にもそういう情報を発信しているという状況でございますので、ひとつ御理解い ただければなと思います。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業については、これを活性化することによって、先生たちの理解がある中でもさらに理解を深めることができると思っております。
そこで、研修については、先生たちはいろいろ勉強をしているのでしょうけれども、具体的に、来ていただく機会と、出ていって勉強する機会があると思いま す。出ていく機会ということで、子供たちの心理面について1年を通じて勉強するような機会がやはりあると思うのですが、そういう研修会への参加については どういうふうになっているのですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 先生方の特別支援教育に関する研修会でございます。
先ほど支援員の部分でお答えいたしましたけれども、教員につきましても、さまざまな研修会がありますので、当然、そちらのほうに行って勉強していただく、 あるいは、養護学校にそれぞれ行かれて勉強されている、子供たちの指導方法を学んでこられる先生方もいらっしゃいます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) この研修は、やはり大事だと思いますので、これからも力を入れてやっていただきたいと思います。それから、支援を必要とする子供たちに 携わっている先生方は、いままでとは違う神経的なストレスが発生する可能性もありますので、そういう点についても理解をして研修を続けていただきたいと思 います。
それから、特別支援教育アドバイザーをことしも雇用されておりますが、役割とどのような効果があったのか、質問します。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育のアドバイザーでございます。
全市的な見地から、コーディネーターということで、先ほど言いましたように、保育所、幼稚園から小学校へ、あるいは、小学校から中学校へといったときに橋渡しをすることも含めて、保護者の方、学校、教員に対していろいろなアドバイスを行っております。
このアドバイザーを配置することによりまして、学校における特別支援教育の理解も得られておりますし、保護者の方にもわかりやすく説明をされて大変喜ばれているということでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育というのは、本当に富良野市の子どもを育てる意味では大変大きな役割をしていると思います。支援を必要とする子供たちもこれから増加傾向にありますので、本当にきめ細かい対応をしていただきたい。
それから、先ほど経費の問題もありましたけれども、この経費につきましても、なるべく有効的に活用できるようにみんなで知恵を出して進めていければと思っております。
これについて、教育長はどのようにお考えでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 天日議員の御質問にお答えをさせていただきます。
先ほども御答弁をさせていただいていますけれども、私どもも、学校教育においては、全ては子供たちのためにを基軸にしながら、これまでも障がいのある、な しにかかわらず教育行政を進めさせていただいているところでございます。そこで、先ほども御答弁をさせていただきましたけれども、困り感のある子供たちに いかに気づくか、これがやはり教育を進める中で大事なものだと私どもも思っているところであります。
そこで、先ほども御答弁をさせていただきま したけれども、私どもも、特別支援教育アドバイザーをしっかり配置しながら—また、特別支援連携協議会の中にもいろいろな組織が入っております。天日議員 も御承知のように、過日、児童の発達段階の支援センターもできております。当然、そういう組織の方々も社会福祉の中で入ってきていただいております。あり とあらゆる角度から困り感のある子供たちに気づいて、その対応をしっかりみんなで見守り育ていこうと、それが基軸になっております。
それから、 先生方も、特別支援の資格を持った先生方をそれぞれ配置させていただいていますし、また一方では、私ども市として特別支援の支援員も14名配置させていた だいて、その中で、TTという加配の先生方も入っていますし、ことばの教室の4名の先生方もそれぞれの中で対応させていただいて、本当に、障がいのある、 なしにかかわらず、ありとあらゆる角度から取り組みをさせていただいているというのが現状でございます。
その中で、大事なのは保護者対応であります。保護者ともしっかりと連携を密にしながら、特別支援教育をこれからも進めていきたいと思っておりますので、ひとつ御理解のほどをお願いしたいと思います。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、天日公子君の質問は終了いたしました。
次に、渋谷正文君の質問を行います。
1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) -登壇-
さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。
1件目、寄附金の取り扱いと市民参加についてお伺いいたします。
富良野市は、自然や環境を守り、市民に暮らしやすく、訪れる方には心のふるさとを感じてもらえるまちづくりを進めております。応援したいという気持ちの一 つとして、寄附という形で受け入れをしておりますが、ふるさと納税が始まってから一部自治体と受け入れ差が生じていると感じております。
平成 21年第4回定例会における岡野議員の一般質問の中で、ふるさと納税制度導入以来、2年経過していない状況でもあることから、当面は現行の取り扱いで対応 するとし、テーマ性を持ったふるさと納税制度のPRの件につきましては、まちづくりの重点施策である農村観光環境都市、移住・定住対策等を紹介するなど、 現在のPR内容を充実させ、全国発信とあわせて、市民それぞれの知人、友人を通じて御協力をいただけるような機会があれば啓蒙、啓発をあわせて行う必要が あるとの趣旨の答弁をされております。
こうした経過を踏まえまして、3点お伺いします。
1点目は、寄附金の実績と使途、成果についてです。
寄附されることによって、行政側は、メリットとデメリットをいま現在どのように認識されているのか、お伺いいたします。
2点目は、寄附金をいただいた方への使途の通知でございます。
使途を指定された寄附と使途を指定されていない寄附がありますけれども、寄附していただいた方に、寄附金をこのように使いましたと具体的にお知らせしたのかを含め、どういった対応をしてきたのか、伺います。
3点目は、寄附によって市政に参加できることの制度化についてです。
交流人口が多く、また、定住自立圏の形成を念頭に置いている富良野としては、使途が明確になることによって、寄附をしようと思う人がふえるのではないかと 予測します。市の情報を積極的に開示して、どの施策に寄附金を充当するかを明らかにしている自治体があることを踏まえ、改めて、市内、市外の方が積極的に 市政に参加できる制度の整備をすることや、ふるさと納税制度の積極的展開をしてはどうかと提案をいたしますが、いかがでしょうか。
関連いたしまして、ふるさとサポーター制度の導入に向けて、市の考え方をお伺いします。
2件目、情報機器の管理のあり方についてお伺いいたします。
マイクロソフトの基本ソフトウエア、OSであるウィンドウズXPのサポートが平成26年4月9日をもって終了いたします。同時に、オフィス2003とイン ターネットエクスプローラーシックスもサポート終了となります。サポート終了後は、セキュリティー更新プログラムなどの重要なサービスが提供されなくなり ます。これらは、北海道新聞の記事等で報道もされましたので、市民の方も一定の関心を持っていると伺っております。
富良野市においては、こうし た対策に係る平成25年度の当初予算計上をされていないと私は認識しております。また、OSの調達とデータのバックアップには、人員と多くの時間がかかる ことが想定されます。セキュリティー対策にかかわる重要事項でありますので、現在の設置状況と、どのように移行を進め、大切な市民情報を守るかが問われて いるところであります。
ここで、2点お伺いいたします。
1点目は、業務用パソコンOSの設置状況と今後の対応についてであります。
現況と対応策、市民情報を守る担保がされているのか、セキュリティー対策の基本的な考え方を伺います。
2点目は、教育用パソコンOSの設置状況と今後の対応についてです。
特に、児童生徒が調べ学習をする際にはインターネットに接続することから、OS更新は必須であると考えますので、お伺いをいたします。
3件目、住民情報のあり方とサービス拡充についてお伺いいたします。
自治体の窓口が開いていない早朝と深夜、そして、土曜、日曜、祝日でも住民票などの証明書をわずか数分で受け取ることができ、住民が必要なときに都合のよ い場所でサービスを受けられ、自治体にとってはサービスの向上が図られるほか、事務負担の軽減などの効果につながる施策をコンビニエンスストアでの証明書 自動交付サービス、いわゆるコンビニ交付サービスと呼んでおります。
このコンビニ交付サービスは、交付業務を委託する自治体が発行する住民基本 台帳カードを利用し、大手コンビニエンスストアのマルチコピー機のタッチパネルを操作することによって住民票などの証明書を受け取ることができます。この サービスを実施している地方公共団体は、平成25年6月10日現在で66団体、道内では、音更町が既に実施し、平成26年4月からは江別市が実施予定と なっております。
年代やライフスタイルによって、証明発行に求める利便性はますます多様化すると考えられます。民間でできるところは民間に委ね、住民の行政ニーズに適切に対応する行政のさらなる取り組みに着手されることを期待します。
ここで、2点お伺いします。
1点目は、住民票、印鑑登録証明、住民基本台帳カードの交付状況と、窓口での混みぐあいと待ち時間についてお伺いします。
2点目は、市民の利便性向上と住民基本台帳カードの多目的利用の一環としまして、証明書等のコンビニエンスストアでの交付を検討されてはどうかと思いますが、市の考え方についてお伺いします。
4件目、各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についてお伺いいたします。
行政サービスの多様化が進展し、今後、ますます情報通信技術の利活用が求められる現状にあります。高度な情報化とシステム管理や構築、保守、メンテナンス などの費用負担の軽減との両立が求められており、そこで注目されているのが自治体クラウドであります。自治体クラウドとは、複数の地方公共団体の業務シス テムの集約と共同利用を通じて、各自治体における負担の軽減や業務の標準化を実現するもので、地方公共団体がシステムのハードウエア、ソフトウエア、デー タなどを庁舎内で管理、保有することにかえて、外部のデータセンターに保有、管理し、ネットワーク経由で利用できるようにする取り組みであり、行政運営の 合理化、業務の効率化に寄与し、事務改善の動きにもつながると言えます。さらに、災害への備え、セキュリティーの確保に役立つとされ、外部データセンター の活用によって、住民データのバックアップの確保ができ、災害に強いシステムの構築が可能となり、個人情報の漏えい防止対策の充実にも有効であります。
ここで、お伺いをいたします。
北海道電子自治体共同運営協議会に加盟している富良野市が、自治体クラウド導入の可能性について現在どのようにお考えなのでしょうか。協議会での検討状況と富良野市としての将来的考え方を伺います。
以上で、第1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
渋谷議員の御質問にお答えいたします。
1件目の寄附金の取り扱いと市民参加についての1点目の実績と使途、成果についてであります。
一般及び指定寄附の過去5年間の実績は、昨今の厳しい経済状況を反映してか、総体的には減少傾向であります。ふるさと納税制度は、平成20年4月に導入さ れ、本市におきましても、ホームページでふるさと納税制度の制度概要を紹介し、また、東京ふらの会等でも寄附の呼びかけをしており、会員の中にも継続的な 寄附をされている方がございます。件数は年四、五件で推移をし、金額については5年間で計631万5,000円となっております。
使途につきましては、ふるさと納税は一般寄附として取り扱っておりますが、地域振興基金へ積み立てをしているところであります。
また、成果といたしましては、この制度は本市に関心と愛着を持って市外から寄附をいただくものであり、本市のまちづくりの推進に資する貴重な財源として役立っているものと考えております。
次に、2点目の寄附金をいただく方へ使途の通知についてであります。
寄附の際には、一般寄附なのか、指定寄附なのか、確認の上で受領をしているところであり、寄附者の意向に沿った形で処理しておりますので、使途の通知は行っておりません。(51ページで訂正)
次に、3点目の寄附によって市政に参加できることの制度化についてであります。
ふるさと納税につきましては、これまで一般的な制度の範疇で対応してきたところでありますが、平成21年第4回定例会におきまして、岡野議員からもテーマ 性を持った制度として積極的に展開すべきとの御提案がございました。その際に、当面は一般寄附として取り扱い、特典なども設けず、使途については、寄附者 の意思に基づき、既存の基金により対応すると答弁をいたしたところであり、今後におきましても、現行の取り扱いで対応してまいりたい、このように考えてい るところであります。
また、東京ふらの会等でふるさと納税の呼びかけを継続的に行うとともに、まちづくりの重点施策であります農村観光環境都 市、移住・定住対策等の紹介など、対外的なPRを充実し、富良野市への理解を深めていただき、そのことがふるさと納税につながるように努めてまいりたい、 このように考えているところであります。
なお、ふるさとサポーターにつきましては、全国各地で手法も内容もさまざまな形で実施されておりますので、今後、調査研究をしてまいります。
2件目の情報機器の管理のあり方についての1点目の業務用パソコンのOSの設置状況と今後の対応についてであります。
市が有するパソコンには、住民票、税情報などを扱う住民情報システム用パソコンと事務に使う庁内LAN用パソコンがございます。
まず、住民情報システム用パソコンにつきましては、52台全てをウィンドウズXPで運用しており、医療・福祉業務等の一部業務においてのみ、関係団体との データ連携の必要性から専用線により外部と接続を行っておりますが、それらの業務以外は外部との回線接続及びその他機器類との接続は不可能な環境となって おり、また、外部からのデータ持ち込みやデータの持ち出しを禁止することにより、ウイルス等への感染防止及び個人情報流出防止対策を行っているところであ ります。これらのことから、ウィンドウズXPのサポート終了による個人情報流出などはないものと考えており、次回のシステム更新時にOSを含めた更新を行 う予定でございます。
次に、事務に使っている庁内LAN用パソコンにつきましては、現在320台のパソコンが導入されており、そのうちの60台 がウィンドゥズXPであります。このXP60台については、本年度30台、来年度30台の更新を予定しており、あわせて、オフィスソフトも更新をしてまい ります。パソコンの更新に当たりましては、導入年次に応じた計画的な更新を実施してきており、今後におきましても、導入費用の平準化を図るため、計画的に 行ってまいります。
庁内LANのセキュリティ対策につきましては、インターネットにつながっている環境にあることから、ファイアウオールやウイ ルス対策ソフトの導入により、外部から侵入を防ぐ措置をとり、また、ウイルス混入の危険性や情報流出の防止のため、USBメモリー等の使用を制限するなど の対策をしております。今後も、個人情報保護、情報セキュリティポリシーに基づく情報の保護を図ってまいります。
3件目の住民情報管理のあり方とサービス拡充についてのコンビニ利用による利便性向上の検討についてであります。
コンビニ利用につきましては、総務省が、電子自治体の実現に向けた施策の一環として、財団法人地方自治情報センターと連携し、平成22年度より開始をされ ており、平成25年6月1日現在で全国で65団体、道内では音更町が住民票、印鑑証明等の証明書発行をコンビニの端末を利用して実施しているところであり ます。
本市では、現在、コンビニ利用はしておりませんが、窓口における平成24年度の証明書発行の状況につきましては、住民票が1万767件、 印鑑証明が7,658件となっており、コンビニ交付実施の場合に用いる住民基本台帳カードの発行件数は、平成24年度は87枚、平成25年3月時点での有 効枚数は887枚となり、住民基本台帳人口の3.71%の普及率となっております。また、窓口における交付に要する時間は、窓口が混み合う3月末から4月 初めや連休明けに多少待ち時間を生じておりますが、1件当たり3分程度となっております。
コンビニ利用による住民票、印鑑証明等の交付につきま しては、市民が市役所に足を運ばなくても、閉庁日や開庁時間以外でも利用できるなどのメリットが考えられますが、その一方で、システム導入費用は約 2,000万円、システム保守費に年間約200万円、運営負担金に年間300万円、加えて、発行当たりでコンビニ側に支払う委託料は1件当たり120円で あり、高額の経費が必要になることから、現在のところ、導入は考えておりません。
今後、本年5月24日成立の共通番号法に基づき、平成27年10月から個人番号が通知され、個人番号カードの無償交付が予定されていることから、利用環境の変化や費用対効果を的確に把握し、利用の必要性について研究をしてまいります。
次に、4件目の各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についての将来的なクラウド導入の可能性についてであります。
本市は、ネットワーク上で複数の自治体が共同で業務システムの運行を行う自治体クラウドを推進する北海道電子自治体共同運営協議会に参加をしており、同協 議会が進めている北海道自治体クラウドサービスにつきましては、現在、深川市及び弟子屈町など道内5町村で導入をされているところであります。
自治体クラウドのメリットとしては、システムの標準化、共同開発、共同利用等による経費節減、外部施設にデータ保管することによる災害時の安全確保が挙げ られる一方、課題といたしましては、自治体独自の業務等への対応が困難であり、通信回線遮断時にはシステムの使用ができなくなるとともに、導入する場合は 既に導入しているシステムの更新に合わせた準備を進める必要がございます。
現在、富良野市の住民情報システムは、市役所庁舎内にサーバーを設置 し、各端末から情報にアクセスすることにより証明書の発行業務などを行っておりますが、今後、クラウド化による業務の標準化、業務継続性、データの安全性 等について、現在のシステムとの比較検証を行うと同時に、近隣自治体の状況も含め調査研究をしてまいりたい、このように考えているところでございます。以 上であります。
大変恐縮でございます。
先ほど、寄附金をいただいた方への使途の通知の中での答弁に誤りがございますので、御訂正をお願いしたいと思います。
寄附者の意向に沿った形で処理しておりませんと言いましたけれども、寄附者の意向に沿った形で処理しておりますので、使途の通知は行っておりませんに御訂正いたします。
○議長(北猛俊君) 続けて、教育用パソコンについて御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
渋谷議員の2件目の情報機器の管理のあり方についての2点目、教育用パソコンのOS設置状況と今後の対応についてお答えをいたします。
児童生徒が使用する教育用パソコンにつきましては、現在、小学校、中学校合わせて355台導入しており、6年間で更新するように計画的に毎年入れかえを 行っております。OSがウィンドウズXPのパソコンにつきましては、麓郷小中学校、樹海小学校2校で使用しておりますが、本年度更新を予定しておりますの で、各学校においてはウィンドウズXPのパソコンは全てなくなることとなります。
また、児童生徒がインターネットで調べ学習をする際に、有害サ イトに誤ってアクセスすることがないよう、フィルタリングソフトを導入し、児童生徒が使用する全パソコンにインストールして予防を行っております。また、 各学校では、富良野市学校における情報セキュリティーガイドラインに基づき、全てのパソコンを適切に管理運営しているところでございます。以上でございま す。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) では、順次、質問をしてまいります。
まず、寄附金の取り扱いと市民参加についてのところでございます。
メリット・デメリットという聞き方もさせていただいたのですけれども、特段、デメリットというような言い方はされていなかったと認識をしておりますので、寄附金というものについては、メリットというか、利点のほうが占めているということを理解させていただきました。
この中で、PR内容についての充実というところでお話しさせていただいたのですが、その中での御回答というのは、ホームページ、それから、東京ふらの会で お話をするというところであったのですけれども、なかなかそれ以外の方の目に届くようなことというのは、僕は少ないのではないかなというふうに思います。
僕もほかの市の事例をいろいろと確認させていただいたのですけれども、パンフレットといいますか、A4判で、こういった事業、例えばふるさと納税というの がありますと、そこには具体的な項目も書いて少しでも寄附についての興味を持っていただけるような形で行っている自治体もございます。
こういったことを踏まえまして、いま、私が提案したところの御見解について伺います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
ふるさと納税制度の本来の趣旨でございますが、大都市と地方における税収の格差の解消というふうなことで存じております。そういった中で、その趣旨を市政 の中で忠実に反映させていくとすれば、やはり、一つは、富良野から東京あるいはそれ以外の大都市、そういったところに出られている方に、富良野、ふるさと を思っていただくということが肝要かというふうに考えています。そういった意味では、富良野出身者が大変多うございますので、東京ふらの会といった中で、 ぜひ、富良野に納税をしていただく、寄附をしていただくということ、これが本来の趣旨の一つかと考えております。
あわせて、富良野に対する応援 団といった意味では、渋谷議員がおっしゃっておられますホームページや、いろいろなパンフレットといった中での紹介による応援というものも考えられるとは 思います。ただ、本市といたしましては、やはり、基本として富良野出身者を中心に納税をしていただくと。
それから、デメリットの部分はあえて答 弁してございませんけれども、大都市部においては、地方に対して納税をすると住民税等において減免があるということで、それが課題となっております。本市 におきましては、基本的に富良野に住んでおられる方は、移住者も含めて富良野を愛していただき、本市に納税をしていただくというふうなことを基本に考えて おりますので、あえてデメリットは申し上げてございません。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文 君) 本来の趣旨の一つとして、外に出られている方に対して、ふるさと感じてほしいというところだということなのですけれども、私が最初にお話しさせてい ただいたところで、交流人口が非常に多いまちである、そして、定住自立圏の形成を念頭に置いているということからすると、いわゆる外に出ていかれた方にふ るさとを感じていただくことももちろん一つありますが、さらには、来ていただいている方に対してもふるさととして感じていただいて、そして、富良野のため にというふうにも考えらます。ただ、そういうスキームといったものは、いまは目にすることがほとんどなくて、その流れができないようなのです。
ですから、私としては、パンフレットという形を通じてできるだけ多くの方が富良野のまちづくりの趣旨を理解して、そういった寄附をしていただけるような形を考えてはどうかというふうに御提案したのですけれども、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
議員のほうから御提案がございましたパンフレット等でございますが、基本的には、改めてふるさと納税というふうなことを銘打ってパンフレット等をつくる考 えはございません。他市の事例で課題、問題点がいろいろ出てくる中では、ふるさと納税という寄附欲しさに、目当てにそういったパンフレットをつくって、経 費をかけてというふうなことがありますが、そういったことに経費をかけるのが果たしていいのだろうか、そういった課題も出されているところもございます。
そういった意味では、いろいろな機会を使いまして、ふるさと納税についてPRをして御協力をいただくというふうなことは心がけてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1 番(渋谷正文君) 僕としては、パンフレットをつくることで、非常に経費がかかり過ぎて、それが後ろ向きになるようなことは決してないと思います。パンフ レットをつくることによって逆にまちに対しての思いというのを深めていただくなど、僕はプラスの面のほうが強いというふうに思っております。この事業を進 めて、積極的に導入することによって歳入というのはふえるわけですね。どんどんPRすることによって歳入がふえるということが考えられるのでしたら、研究 というよりも、実際に早く実施されたほうがいいのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
早くやってはどうかというふうな趣旨かと思いますが、やはり、富良野に対する応援団、そういった大きなくくりの中で物事を考えていく必要があると、要は中 身だと思います。そういった意味では、先ほどから市長も答弁させていただいておりますが、富良野は、農村観光環境都市づくりというふうなことで、具体的な 施策、そして、その成果が着実に上がっているといった状況づくりによって、富良野はいいまちなのだと、あるいは、富良野に住んでいる市民の皆さんが、私た ちのまちは本当にいいまちだというふうな形で喜んで寄附あるいは納税していただける、そういった環境づくりが一番大切だと思います。ですから、そういった ことを基本に、いろいろな機会を通して情報提供等を進めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) いろいろと考えていただけるということをお聞きできましたので、次に、2件目の情報機器の管理のあり方についてのほうに進めさせていただきます。
いわゆる業務用パソコンや教育用パソコンの中で、業務用は、いま、320台のうちXPと言われるものが60台残っていて、ことしは30台をかえ、来年は 30台をかえるということですので、平成26年度当初においても30台が残ります。つまり、私が思うところでは、平成26年4月9日以降のサポート終了で もそれが存在し、使用するということだというふうに思っております。これについては、いわゆる危険性について、私は何かあるのではないかなというふうに思 うのですけれども、その対処についてお伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
庁内LANにつながっているパソコンについて、現在、XPが60台、本年度は30台が更新で、新年度は30台を更新ということで、残っている30台について危険性がないのかという御質問かと思います。
先ほどの答弁でもお答えさせていただいておりますが、庁内LANのインターネットに関しましては、ファイアウオール、いわゆる防御壁、ウイルス関係につい てはこれを使って侵入しないような形をとっています。そういった中で、XPだけではなくて、ウィンドウズ7あるいはウィンドウズ8も実を言うとそのファイ アウオールのかさの中に入っております。ただ、一つ言えることは、たとえXP以外の機種であっても、万が一、非常に悪質な高度な状況の中でウイスルが侵入 すれば危険性があります。これは、例えば国のいろいろな省庁あるいは国防関係といったところについても侵入者が後を絶たないという例をとって考えても、危 険性に対して100%完璧かどうかというふうな部分では、完璧とは言えないと考えています。
1点だけ言えるのは、万が一、ウイルス等が入ってき たときのセキュリティー用の更新プログラムが配付されるかどうかで、後始末が簡単かどうかというふうなことになってくるかと思います。そういった意味で は、新年度の早い時期に残り30台を更新してしまうというふうな考えでおります。ただ、データそのものについては、ファイルサーバーという別置きのコン ピューターに入れておりますので、安全性は確保されていると考えております。そういったことで、現在のところ、支障はないというふうに判断をいたしており ます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) 大切な情報は安全が担保されているという答弁というふうに承りましたので、次の質問に移らせていただきます。
住民情報のあり方とサービス拡充についてのほうに行かせていただきますが、先ほどの住民基本台帳のカードについて富良野市は大体3.7%ぐらいだと、全道 平均も大体これぐらいだというふうに僕も認識させていただいております。なかなか少ない枚数の普及なのだというふうに思います。
先ほどの答弁で もありましたけれども、マイナンバー制度というのが平成28年1月から導入されるということですが、秋ごろから市区町村が国民全員に通知カードというもの を郵送されるそうで、その中で、希望される方がICチップ入りの個人番号カードを送られると、調べるとそういうふうになっておりました。ということは、住 基カードのときもそうだったのですけれども、このカードを渡すときといいますか、いわゆる通知カードから個人番号カードに橋渡しをするときにどういうふう に伝えるかというところで、このカードの普及率というのはすごく変わってくるのではないかと思っております。ですから、いわゆる各自治体の対応の中で、こ の部分というのは非常に変わってくるのではないかということを僕は言いたいわけです。
先ほどのコンビニの部分については、2,000万円もかか るから、あるいは、200万円、300万円、1枚120円かかるという話もされて、高価なのでなかなか実現を考えていないということなのですけれども、意 向調査、いわゆる住民がどういうふうに捉えているかというようなところをひとつ確認しておきたいな、すべきだなというふうに僕は思っているのです。その意 向についての確認なしに、こういうふうにしないというような見解を出すはいかがなものかと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
まず、意向調査というふうなことでございますけれども、やはり、意向調査に行く前に、国の状況、それから道内の状況、そして、道内においても音更町が先行 事例としてやっておりますので、その利用状況といったものをしっかり把握する中で、ある程度、見込みが立つ中で意向調査をしていかないと、やみくもに意向 調査をやってもその結果というのは芳しくないということも十分考えられると思います。
それともう一点は、意向調査の中では、やはり、何のために ということも当然問われてくる話だと考えておりますので、そういった意味でも、まずは、道内の先行の利用状況について、誰が、どのような形で、何のために 使っているのかというふうな部分を把握してまいりたい、そのように考えております。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) この件については、私ももう少し研究して、改めて質問してまいりたいと思います。
4件目に移ります。
各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についてということで、自治体クラウドを上げさせていただいております。
現在、次の更新に合わせていろいろ比較検討していきたいというようなことでお話を伺ったつもりです。179団体の市町村がある中で、自治体の協議会という ものに対してほとんどが加入されております。その中で、いろいろやるに当たって、あるいは、いまはいろいろと情報機器の高度化が進んでいて、情報通信技術 についても同じですが、これに係ってICTを活用できる人材やメンテナンスのできる人たちが不足していくのではないかなという懸念を私は持っております。
こういう最先端のICTを利活用できる人材の育成について、内部で育成するのか、外部委託を考えていくのか、その辺の考え方を伺いたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えさせていただきます。
情報関連のシステムの構築あるいは導入に関して、職員を内部で育成するのか、あるいは、外部委託にするのかという御質問の趣旨かと考えております。
いままでも、総務課地域情報係ということで、庁内におけるシステムについては、現場の考えを踏まえた形の中でシステムを導入すると。ただ、その中で、具体 的な作業手順等に関しましては、やはり、システムを納入する事業者のほうが全国のいろいろな事例等を含めてノウハウを持っていますので、そういった部分に ついては外部に委託をするといった基本的な考え方の中で進めてきております。また、そういった中で、庁内におけるそれぞれシステムの整合性の部分に関して の交通整理については今後も自前で行うべきということで考えておりますけれども、それ以外の専門的な部分については、やはり、共同でできる部分については 共同の形もとりながら外部委託といったことを考えていきたい、このように考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) 状況によって、外部委託も使いながら、基本的には内部で整理をかけていくというふうに私は聞き及びました。
この自治体クラウドというのは、基本的には、事務の効率化とか、いわゆる人をかける部分での効率化とか、事務の共通化とか、いろいろな形でその効果を出し ていくものだというふうに理解しております。そういったところで、一部負担ということで、預けるところは預けてしまって進めるものだというふうに私は理解 しています。
その中で、これからどういうふうに進むかというところは、具体的にはまだ検討中というお話をされておりますので、この件については、また検討された後の経過を見ていきたいというふうに思っておりますけれども、1点だけ、最後にお伺いいたします。
クラウドを導入すると、新しい住民サービスというのはどういうものがあるのかというようなところも、住んでいる側からすると聞きたいというところでありま す。見ると、例えば、施設予約や電子申請の拡充サービスといったものが新しく自治体クラウドを導入することによってメニューとしてあるのだなというふうに 思っておりますけれども、こういうメニューが現在の検討の中に入っているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えさせていただきます。
基本的な住民情報といったサービス以外に、新たなものとして施設予約といったサービスが付加される、そういった考えで検討を進めているのかというふうな御趣旨だと思います。
まずは、現在の段階では、既に入っております住民情報あるいは財務、家屋評価、道路管理といった各種システムが入っております。こういったものに関しましては、比較的、自治体共同でできるような研究がこの協議会の中でも進んでいるというふうに伺っております。
ただ、それぞれの自治体固有の物の考え方の中で、うちはこういったシステムを入れていきたいといった部分につきましては、まだまだ検討の余地があるのかな というふうに把握しておりますので、決してそういった部分について否定するわけではございません。将来的に住民サービスにつながるような形で、なおかつ、 共同化によって経費が節減されるというふうな状況が非常に望ましいわけですので、そういった部分も含めて、富良野市としてどういった形が必要なのか、その あたりを総合的に判断してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、渋谷正文君の質問は終了いたします。
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散会宣告
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○議長(北猛俊君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
明18日の議事日程は、お手元に御配付のとおり、広瀬寛人君、関野常勝君、石上孝雄君、日里雅至君の一般質問を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午後3時38分 散会
上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。
平成25年6月17日
議長 北 猛俊
署名議員 黒岩岳雄
署名議員 石上孝雄
(出席議員数17名)
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開議宣告
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○議長(北猛俊君) これより、本日の会議を開きます。
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会議録署名議員の指名
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○議長(北猛俊君) 本日の会議録署名議員には、
黒岩岳雄 君
石上孝雄 君
を御指名申し上げます。
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日程第1 市政に関する一般質問
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○議長(北猛俊君) 日程第1、市政に関する一般質問を行います。
質問の順序は、御配付のとおり、順次、行います。
質問は、11名の諸君により、25件の通告があります。
質問に当たっては、重複を避け、また、答弁に際しましても簡潔にされるよう御協力をお願い申し上げます。
それでは、ただいまより、萩原弘之君の質問を行います。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) -登壇-
皆さん、おはようございます。
それでは、通告に従い、順次、質問してまいります。
最初に、富良野市農業及び農村基本計画についてであります。
富良野市の農業は、農地面積9,200ヘクタールを基盤として、現在約700戸の農業者が営農しており、食料の安定供給と地域経済の保持、発展に大きくその役割を果たしております。
本市は、農業、農村の持つ多面的な機能を維持しながら、近年の社会情勢の変化や国の農業政策に対応できるような田園都市富良野を目指し、平成20年に富良 野市農業及び農村基本条例を制定しました。そして、この条例の目的に掲げる第3条の基本理念には、「優良な農地、農業資源及び担い手を適切に確保し地域特 性を踏まえた望ましい農業構造を確立し、将来にわたり持続的な発展を図ることで、多様化する需要に即した良質な食料を安定的に供給するとともに、食料自給 率の向上に貢献するものとする。」、さらに、「農村は、農業者を含めた地域住民の生活の場で農業が営まれることにより、農業の持続的な発展の基盤として役 割を果たすものであるので、農畜産物の供給機能及び国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成等の多面にわたる機能が適切かつ十分に発揮 されるよう、生産条件及び生活環境の整備その他の福祉の向上が図られなければならない。」と書かれております。
この目的を推進するために、平成 21年3月に、富良野市農業及び基本計画が策定されました。本計画は、平成25年をもって終了とされ、さらに、平成26年度より5年間の計画策定に向けて 準備が進められていると伺っております。本計画は、将来の富良野市農業の発展のために大変重要なものであり、さらに、今後の社会情勢の変動や多くの諸問題 にも適切な対応ができるものにしていかなければなりません。私は、この基本計画策定に当たり、最も急務に問題解決に向けて動き出さなければならない事柄に ついて、市の考え方をお聞きします。
最初に、過去の5年間の検証と今後のスケジュールについてであります。
平成21年から5年間を経 て、庁内での内部検証をどのようになされているのか、結果はどうなっているのか、また、検証結果を、今後、農政審議会でどのような活用をしていくのか、さ らには、前計画策定時には、農政審議会以外の他団体や市民参加のルール条例にのっとった意見交換をどのように実施していくのかをお伺いします。
次に、担い手対策の考え方についてであります。
農業委員会が平成24年度に富良野市農業・農村振興施策に関する提言書を出され、緊急の課題と、対策として担い手対策、土づくり対策、排水対策、大型機械 化対策などを挙げております。農家戸数の減少傾向は、なかなか歯どめがかからず、後継者対策、新規就農者の育成、第三者継承などの取り組みに成果はあるも のの、現況の問題解決になっていかないように考えます。国内の人口減少や高齢化が進む中で、農業だけの問題ではなく、行政や地域環境においても打開策を求 められているところです。
一般に、血縁以外の師弟継承は、新規就農制度や第三者継承制度により推進をされていますが、血縁以外の財産継承では、 単純に土地やその他の資産を移譲することとなり、面積を含めた経営規模の拡大にも限界を感じられているところです。前計画の施策の中にも農業の持続的発展 に関する施策に6点挙げられておりますが、今後は新たな施策提案が必要と考えます。血縁継承と血縁以外の継承の大きな違いは、財産継承のあり方の課題があ り、そのため、血縁以外の継承には就農者の財産や資金力が大きな採用判断とされているところです。
私は、今後の取り組みとして、事業規模が大き くなり、後継者のいない農業者の経営継承対策と技術継承をしっかり移行するために、指導期間や研修期間の延長を図り、農家資産に干渉されない事業継承を行 うための仕組みづくりや、資産を徐々に移行する手段の構築が必要と考えるところですが、市長の今後の取り組みについてお伺いいたします。
次に、農産物や農産加工品の海外輸出支援のあり方についてであります。
昨年、国は、農業政策を新たな指針をもって農業戦略と位置づけ、優良な農産物を海外に輸出して、より高価格で安心・安全な商品を売り込むことにより、所得 倍増計画なるものを提案してきました。現状の農業情勢から考えるとき、また、国は農業を持続的な施策目標を持つことなく、絵に描いた餅を見せているにすぎ ないことにひどく落胆を感じているところです。
しかし、近年、農産物を海外に出荷している産地は徐々に拡大され、本市においても、各民間団体が 韓国や台湾に試験輸出を試みているようです。本市の農産物は、言うまでもなく北海道を代表するものが数多く、観光に訪れる海外旅行者も、富良野農産物を 使った食事の提案も観光資源として期待をされているところです。
今後、さらなる農産物に対するグローバルビジネスの推進に向けて、意見交換会や協議会の設置の検討、講習会、講演会、販売支援をする必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
次に、現状の9,200ヘクタールの農地面積の維持についてであります。
先ほども申し上げました農家戸数の減少に伴い、10年後には430戸程度の農業者しか維持できない予測が立てられております。単純に現耕地面積を戸数で割 り返すと21ヘクタールを個々が所有することになり、現在、作付をしている作物には限界があり、農地や作物の集積化を図り、作業の集約化を推進することは 必要不可欠と考えます。前計画にも、農地の有効利用の促進としてさまざまな取り組みをしてきましたが、全体像を掲げるだけでなく、各地域における農地の実 態をきめ細かく把握し、地域ごとの推進計画の策定が必要と考えます。さらに、作業集約や農地の有効利用を推進するために、営農組合や営農組織の設置に向け た施策が必要と考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、農業施策の農産物及び6次加工品のパンフレットの作成についてであります。
農産物の販売手法は、いまや一般商品と変わらないくらいトレーサビリティーやGAPでの内容表示はもとより、セールスポイントを押さえたパンフレットや リーフレットの添付、さらには、さまざまな情報メディアを利用した売り込み戦略などが当たり前になってきております。富良野の農産物は、その知名度から、 多くの消費者に注目をしていただき、利用をいただいております。産地にとって農産物の生い立ちやそのものの価値を伝えることは、使命であり、責務でもある と考えるところです。
本市にとっては、この優良な農産物は、重要な観光資源でもあり、観光アイテムとしても売り込みをかける必要があると考えます。国内販売はもとより、海外にも目を向けた手法でのパンフレットの作成やウエブサイト利用でのPR支援を行う考えがあるか、お伺いをいたします。
次に、学校教育の充実に向けた取り組みについて、教育長にお伺いします。
本市の教育環境は、学校施設の整備充実、学校教育のあり方を示す富良野市第2次学校教育中期計画を策定し、子供たちの自立心を育み、学力、体力ともにさま ざまな学校での特徴ある取り組みがなされているようです。各学校も、開かれた学校を意識し、地域住民やPTAの協力のもと、教育に関する地域評価を取り入 れた検証と課題提起、解決に向けた対策をして、その成果もさまざまな分野で育ってきているように思います。
しかし、日々、淡々と子供たちの環境が変化していく中、さまざまな状況で子供たちの心境の変化や行動の対応に気を休めることはできません。近年、学校や教育の評価制度は充実しつつあるようですが、果たして子供たち自身はいかがでしょうか。
子供たちの環境を把握する上で、Q−Uアンケート、内容につきましては、楽しい学校生活を送るためのアンケートというものがあります。このQ−Uアンケー トの目的として、1点目に児童個人の個人内評価を把握する、内容としては、いじめ被害、学級不適切傾向の把握、無気力傾向とその要因の把握、2点目に学級 集団の状態を把握する、3点目に学級集団と児童個人との関係を把握する、4点目に定期的に実施することでその変容を把握することなどであります。このこと を調査することにより、子供一人一人の意欲や満足度などを測定できることと、いじめのもとになる原因の早期発見や学校内での問題を早期に発見して、教職員 内で問題意識の共有と議論のきっかけとなり、よりよい学校教育の向上を図るためのツールとして広く導入すべきと考えますが、見解をお伺いします。
以上、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
萩原議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の富良野市農業及び農村基本計画についての1点目、過去5年間の検証と今後のスケジュールについてであります。
本年度策定を進める新たな富良野市農業及び農村基本計画は、平成26年度から30年度までの5カ年間を計画期間とするものであります。これまで、現行基本 計画の着実な推進のため、毎年度、ローリング作業を行ってきておりますが、新たな基本計画の策定作業に当たっては、TPP協定や日豪EPAなどの影響の大 きさを見通せない中、平成24年度から持続可能な農業及び農村づくりを推進するための重点取り組みとした人づくり、基盤づくり、システムづくり、産地づく りの四つの柱などについて、しっかりとした現状認識が必要であることから、内部検証を進めているものであります。
まず、人づくりについては、新 規参入者確保のための就農支援会議を中心とした受け入れ及び育成システムの構築、事業継承のための新たな取り組みである北海道農業公社を介した第三者継 承、経営感覚にすぐれた担い手の育成、確保のための農業セミナー等を行ってまいりました。これらの取り組みに加え、国の所得補償制度などの効果などもあ り、農家人口、農家戸数、就業人口などは予測より減少幅が小さい現象になっております。今後、新規就農数や農業従事者を確保することは、いままで以上に困 難になると見込まれていることから、農業、農村を支える担い手の確保は、今後も大きな課題として残っていると認識をいたしているところであります。
次に、基盤づくりにつきましては、さまざまな補助事業の活用、市単独の畑作物等生産環境改善促進事業等により、生産性の高い経営基盤の確立を推進するとと もに、圃場の排水改善、畜産飼料の自給率向上、生産環境と経営管理への積極的な取り組みを誘導いたしました。あわせて、担い手への農地の集積、6次産業化 の取り組みを支援してまいりました。これらの取り組みの結果、一定の低下を見込んでいた地域の農業所得は、維持されている状況にございます。
しかしながら、農地の面的集積や排水性の悪い圃場がまだ多く残っていることから、引き続き、生産基盤の確立に取り組んでいく必要性があるものと考えておるところであります。
システムづくりに関しましては、今後、厳しさが増すと予想されます農業労働力の確保のため、北大と連携し、農業労働力の需給実態についての調査を進めてま いりました。今後の農業労働力の確保は、農業従事者の高齢化、人口減などという背景がありますので、調査結果等を参考に仕組みづくりを急ぐ必要があると考 えているところであります。
最後に、産地づくりにつきましては、消費者から信頼される産地形成のため、GAPの取得やエコファーマーの育成、さ まざまな食に関する資格取得の支援等による産地イメージ向上への側面支援に取り組んでまいりました。その結果、安全・安心に関する意識が高まる等の成果が 出ていると考えております。今後は、情報化の一層の進展が予想されますので、より強力な安全・安心に関する情報発信ができるよう、引き続き、側面的な支援 を継続する必要があるものと考えております。
これらの重点取り組みのほか、現行基本計画において、新たに取り組んだ農村問題に関しましては、農 村実態調査等を通じて地域と話し合いを進めたことを契機として、地域資源を活用し、地域を活性化しようとNPO法人樹海の里ネットワーク、ジビエふらの等 が設立をされ、また、既存組織であります富良野麓郷地域協議会等は活動を活性化させるなど、明るい兆しが見えてきております。
以上の取り組みに より、課題に対する成果が一定程度出ているものと判断しておりますが、持続可能な農業及び農村を構築するためには、引き続き、4本の柱を一層太くしていか なければならないと考えております。新たな基本計画において、人づくりは、基盤づくり、システムづくり、産地づくりの3本の柱を機能させる役割を担うもの でありますので、特に力を入れていく必要があると考えております。
次に、新たな基本計画の策定スケジュールについてであります。
7月 に富良野市農政審議会を設置いたしまして、市の内部の検証結果をさらに検証して、農政審議会の最終検証結果としてまとめていただくとともに、関係団体など と担い手対策や農地の流動化、輸出、経営継承等に関して意見交換を行い、市として、今後の5カ年間で重点的に実施すべき施策を検討し、計画案を取りまとめ ていく考えでございます。その後、農政審議会に新たな基本計画案を諮問し、審議、答申を経て、パブリックコメント手続の後、平成26年3月を目途に新たな 基本計画を決定してまいりたい、このように考えているところでございます。
2点目の農業担い手の考え方についての経営継承方法に関する御質問であります。
本市における経営継承は、親族への相続による方法または第三者への売却による方法が一般的となっております。第三者への売却は、現役農業者あるいは新規参入者に対して売却するものであり、これらの者に資産を分割して資産を移転している状況にございます。
今後、中核的に本市農業を担っている団塊の世代のうち、後継者のいない農業者のリタイアが本格化すると思われます。この世代の経営体の事業資産は非常に大 きい反面、受け手の絶対数が少ない状況にございます。事業資産を分割せずに継承させることが望ましいと考えておりますが、新規参入者にとっては、資金面の 課題、引き継ぐ期間が短いことによる営農技術、地域内における信頼関係、取引先等の無形資産の継承がほとんどできないという課題がございます。また、現役 農業者においても、規模拡大に伴い、必要となる人材の確保等に課題が発生するものと認識をいたしているところであります。
今後、第三者に対して 大きな経営を円滑に引き継ぎ、もって本市農業生産力を維持させるためには、これまでの一般的な方法に加え、現経営者が参入者を共同経営者として時間をかけ て育成する方法、さらには、経営継承用法人を設立し、段階的に資産を移転させる方法などの新たな方法を調査研究していかなければならない、このように考え ているところでございます。
3点目の農産物の海外輸出支援についてであります。
現行基本計画においても、海外需要への対応については 課題としておりますが、平成22年度からメロンは香港へ、平成23年度ではメロンがシンガポール、マレーシアへ、平成24年度には牛乳が香港へ輸出された とお聞きをしているところであります。新たな基本計画策定に当たりましては、輸出を推進すべきかどうかについても、市内青果業者などと意見交換を行ってま いりたいと考えているところでございます。
現在のところ、農林水産省、北海道開発局、北海道庁のほか、ジェトロ等の支援団体が相談窓口の設置及 び事例集を発行して技術的支援を行っておりますので、これらの支援情報を収集、分析し、輸出を考えている市内事業所に対し、アドバイスできるノウハウの蓄 積を図ってまいりたいと考えているところでございます。
4点目の農地面積の維持についてであります。
農地面積の維持及び有効活用の推 進のため、農地は担い手へ集約が進んだものの、面的には十分に集積できていない状況にあると考えております。現行基本計画においては、農地の流動を最適化 させる手法を確立し、面的集積を図るという目標を掲げ、これまでに農用地利用集積円滑化事業を導入いたしましたが、十分な効果が出ていない状況でございま す。
地域内での流動化を基本に、地域内の農地の実態、担い手の経営状態、作付状況等を十分把握した上で、スケールメリットを生かせるよう面的集 積を図ることは重要でありますが、まずは地域が主体性を持って分散した農地の解消を目指す意識を持ってもらうことが重要と認識をしておりますので、市とい たしましては、農業委員会と連携をし、地域に出向き、話し合いの場をつくっていくことから始めていきたい、このように考えているところでございます。この 中で、地域内にある営農集団や営農組合などがどういった機能を有し、その役割として地域は何を期待するのかについても話し合うように配慮していきたい、こ のように考えているところでございます。
2件目の農業施策についての農産品及び6次加工品のパンフレットの作成についてであります。
現状では、富良野市が支援するふらのグリーンフラッグ及びふらの観光協会のホームページにおいて、農産物及び農畜産加工品を、また、富良野物産協会が発行 しておりますパンフレットでは農畜産加工品を紹介しているところであります。また、市といたしましては、観光トップセールスなどの機会に、本市の農産物及 び農畜産加工品のPRもあわせて行っているところであります。
これまで、農産物に関しては、消費者よりも流通業者に対するアピールが重要であっ たため、JAなどの出荷業者がみずからPRを行っていたものと考えております。現行基本計画におきましては、消費者との直接取引の増加を予想し、個別農家 を対象として、冬期農業セミナーにおいても、商品開発、販売、情報発信などの指導をするとともに、販売者自身によるPRを推進してまいりました。また、直 接取引などの経営多角化に取り組む農家数は、2005年と比べて減少している状況にありますが、今後、農産物や農畜産加工品のPRにつきましては、農産加 工業者や加工品の数、直接取引の物量などを総合的に判断しながら効果的な方法を研究してまいりたい、このように考えているところでございます。以上であり ます。
○議長(北猛俊君) 次に、学校教育について御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
萩原議員の3件目の学校教育の充実に向けた取り組みについてのQ−Uアンケートの導入についてお答えいたします。
これまでも、各小・中学校の児童生徒に対し、いじめアンケート調査を年2回実施し、さらに、平成23年度から、学校関係者評価の中で児童生徒にも学校及び 学級内での授業等についてのアンケート調査も実施しながら、検証、評価、改善に努め、少人数指導の徹底を図ってきているところでございます。
そ のような中で、今回、Q−Uアンケート調査の導入の提案でございますが、本アンケートにつきましては、早稲田大学教育学部河村教授が提唱している心理テス トであり、学校生活での意欲と学級満足度の調査、自由記述アンケートで構成されております。この調査は、いじめのもとになる原因の早期発見や学校内での問 題の早期発見のための有効な手段の一つとして認識をしており、現在、市内では小学校1校、中学校1校で取り組んでいるほか、小学校1校が本年度試行する予 定でございます。
また、本年度、北海道教育委員会、北海道医療大学が共同開発したコミュニケーション能力や日常生活等への満足度、精神的な満足 度など、児童生徒をより深く理解するための子供理解支援ツールほっとの活用を北海道教育委員会において推進されており、市内各学校での活用が検討されてい るところでございます。
今後、富良野市教育委員会といたしましても、学校教育における心の教育の充実が重要な課題であると考えていることから、 いじめアンケートを初め、Q−Uアンケート、ほっとなども活用し、各学校においては、児童生徒を深く理解しながら、分析結果をどのように教育現場に反映さ せ、問題を抱える児童生徒に対する適切な指導方法の構築と、教職員が問題意識を共有し、議論を深めるきっかけとなるよう取り組んでまいりたいと考えており ます。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) それでは、1回目の質問に従いまして、順次、質問させていただきます。
平成26年から始まるのは2期目の計画になると感じておりますけれども、いま、私が気になるところというのは、基本的に意見交換をされるという団体です が、前の5年前に意見交換をさせていただいたところに新たに加わる団体等があれば、その団体をお知らせいただきたいと思います。
もう一つは、市 長が、いま、お話しされた四つの柱の中で、私は、基本的に四つ全てがうまくいけば本当にそれにこしたことはないでしょうけれども、やはり、担い手をどうい うふうにつくっていくかという作業が一番大変な部分なのかなと感じているところから、その後の質問になった経緯がございます。
このことについ て、現状の中で、私がいま質問をさせていただきました継承のあり方は、企業にとってみると、いわゆる分散する形というのは、一つには分散型、それから、全 部へ買い取ってしまうような、いわゆる企業で言うM&Aという方式みたいなものがあります。いまはどこの企業でもそういう形の中で事業継承がなされている 現状にありますが、M&Aは農業にはちょっとなじまないという感じも受けておりまして、その背景をもって考えると、やはり、法人化組織、もしくは、それに 見合うような会社組織の構築が必要になってくるというふうに私は考えております。
将来的な部分の中で、法人化ということについても何かお考えがあれば、お聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
2点ほどあったかと思います。
まず、第1点目は、新計画に策定において、意見交換をする団体は新たに加わるところがあるのかということでございます。
現行計画を策定したときは、先ほど議員からの御質問にあったとおり、基本条例と基本計画をセットにして策定作業を進めてまいりましたが、その段階では17 団体と意見交換をさせていただいております。今回につきましては、議員から質問もありますとおり、青果業者の皆さんとの話し合いはどうなのだということも ございます。前回については、そういうくくりでの意見交換をしておりませんので、青果業者の皆さんとは意見交換をしていきたいというふうに思ってございま す。
それから、2点目の四つの柱のうち、人づくり、担い手づくりが非常に重要であるということでございます。
これについては、私ども もそのように考えているところでございます。基本的には、農家の後継者、農家子弟の後継が基本にあるということは変わらないというふうに思っております が、新規参入という意味で外から新たな血を入れるということに当たっては、いま実施をしております2年あるいは3年間の研修によってすぐ経営を始めるとい うことについては、できる方もいらっしゃいますし、なかなか厳しい方も出てくると思います。そういうことを含めまして、法人化については一つの手段という ことで有効ではないかというふうに思っております。
そして、先ほど市長から答弁させていただきましたけれども、経営継承に当たっては、共同経営 者になって段階的に継承していく、あるいは、事業継承を前提とした法人ということも今後は考えていく必要があるのではないかというふうな御答弁をさせてい ただきました。いま、市内で農業経営されている皆さんの有形、無形の資産を分散するということは、決してプラスになるというふうには思っておりません。そ の事業を財産の一部として分散するのではなく、できる限り事業として継承するということについては、これからもその方法について十分研究してまいりたいと いうふうに思っております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) いま、お話をいただいた継承の事柄についてであります。
私自身、いま、農業がどんどん大規模化をしていって、資産がどんどんふえていって、なおかつ、先ほど部長が言われたように、それを分散するというのは、や はり、経済的な部分についても困難であるというようなことから考えると、いまの共同経営者を構築する部分において、研修制度というもののほかに、農業者と いう部分、それから農業経営者として、もう一つは作業員という部分の人々のつくり込みが何かしら必要ではないかというふうに私は考えております。
また、特に、共同経営者を確立するのであれば、やはり、やる気のある方々を、いろいろな形で受け入れ農家を募集するなり、それからもう一つは、欲を言えば、研修地等を構築していく中でその設置に当たっていくべきというふうに考えますが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 萩原議員の再質問にお答えさせていただきます。
特に、担い手の問題は、平成26年度から30年度の次期の5カ年においても、大変重要な課題の取り組みというふうに認識をいたしております。先ほど一般質 問でございました農業委員会からの建議の中にもそういうお話があったわけでありますから、行政といたしましても、さらに積極的な対応をしなければならな い、行政がみずから立ち上げた研修の内容を充実させるような、そういう状況づくりをしていかなければないと、いま、かたい決意を持っているところでありま す。
少なくとも、富良野市においては農業が基幹産業でございますから、その基幹産業をこれからも継続的に後世に残していく、そういう形を人づく りからするということを基本に置きまして、来年度から行います農業及び農村基本計画の中で、具体的な中で、行政がかかわっていくような状況づくりをさらに 進めていきたい、このようにいま考えているところであります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) いまの継承のお話を伺った中で、平成26年度には、より具体的なお話が出てくるのかなというふうに期待をいたしております。
また、さらに、農業継承という部分だけではないというところでは、いまの富良野市の現状も、基本的には高齢化というものに直面している問題としてあるとこ ろも含めてですけれども、研修制度を確立するということを含めて、仮に経営者が50代、60代になっているときには、後継者がいないこと自体、もう既に明 らかにわかっている状況ですので、その方々との懇談を含めて、いろいろな検討課題を持ってすり合わせをしていくような形が望ましいのかなというふうに私は 考えて、将来、5年、10年たった後に検証できるような形の取り組みを今後の基本計画の中に盛り込みをしていただく、そのように検討していただければと思 います。
次に、海外の輸出にかかわる部分の御質問でございます。
先ほどの御答弁の中にあったように、多様な形の中で、市内における青 果業者を含めて、組織団体等もいろいろな試みを持っているというふうに私も伺っております。現状の中で、私は、観光資源であるという部分は農産物も同じ考 えであるということを踏まえて、先ほど、そういう作業の中に、いわゆるウエブサイト、それからパンフレット、リーフレット等というようなお話をさせていた だきました。
このことについて、いま、お話を伺うと、市直営ではなくて、ほかの団体の中でなされているような実態はございますけれども、市自体の中のホームページを利用するとか、そういうお考えはないのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
先ほどの市長の答弁の中で、各種団体等を通じていまやっている状況にあるということで、青果業の皆さんと、今後、そのことについて力を入れていくべきなの か、どういう手法があるのか、どういう作物があるのか、品目があるのかということについて話し合いを続けていきたいというふうに思っております。
現在、パンフレットは市が直営ということでのお話もありますけれども、各種団体がつくっているパンフレットにつきましても、具体例を申し上げれば、昨年 度、韓国あるいは中国、台湾向けにパンフレットをつくりたいというようなお話があったときに、韓国、中国を担当している市の嘱託職員もおりますので、そち らのほうで側面的に翻訳等のお手伝いをさせていただいておりますので、今後につきましても、市のそのような情報ツールを使っていけるものがあれば検討して いきたいというふうに思ってございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10番(萩原弘之君) それでは、教育の活性化について質問をさせていただきます。
先ほど、教育長のほうから、いまのQ−Uアンケートの利用実態についてということで、2校が既に活用されていると。いろいろな文献を見ますと、基本的に、 このアンケート等も含めて、教職員の活力というか、エネルギーが必要であるというような事柄が数多く記載されております。いまの実態の中で、山部小・中学 校が利用されているということですけれども、この部分についての分析の評価、それから、教職員のQ−Uアンケートに対するイメージ等がわかればお話をいた だければと思うのですが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 萩原議員の再質問にお答えいたします。
いま、山部小・中学校でQ−Uアンケートを実施している部分での評価ということでございます。
この評価につきましては、残念ながら、まだ取り組みが始まったばかりというふうに聞いております。今後は、先ほどの答弁にもございましたけれども、道教委 のほっとも、ほかの学校で実施をするということでいま検討中でございますので、私どもとしては、これらの結果も含めて、時間をいただきながら評価を進めて いきたいというふうに考えております。
いずれにしても、教職員が、これらの結果を情報共有しながら、どのように学校運営、学級運営、そして子供たちの指導をしていくかということが大切だと思いますので、これらにつきましては長い時間をかけながら取り組んでいきたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
10番萩原弘之君。
○10 番(萩原弘之君) いま、現状の中で、まだ始まって間もないというお話をいただきました。いま、市内の小・中学校については、いろいろな手法があるかと思 いますので、それをある程度整理しながら、よりよい成果の上がるものにしていただきたいというふうに考えております。
それから、先ほど教職員の 話題にちょっと触れたのですが、実質、子供たちのかかわり方という部分の中で、生き方とかあり方など、先ほどの教育長の答弁の中にあったように、心の教育 というところに大きな問題点を提起できるアンケートではないかというふうに私は感じておりますので、このことを全学校にいろいろな形で情報公開していただ きながら、よりよい学校教育に努めていただけるように教職員に協力をお願いして、子供たちの心の教育の充実を図るべきというふうに考えます。
ま たさらに、いま、子供たちの視点からという形の中で、学校現場にある新たな状況が見えてくるのではないかと思いますので、PTA、それから地域住民の方々 についても、個人情報の部分に差し支えがない状況の中で、地域との交流、懇談、情報交換をしていくべきというふうに考えますが、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 萩原議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
私は、まず、学級内において、先生方と児童生徒が信頼関係をしっかり築いていくということが一番重要になってくると思います。あわせて、保護者にとっても、先生あるいは児童生徒等を含めて信頼関係を築いていくことがやはり重要になってくると思っております。
そこで、先ほど部長から御説明をさせていただいておりますけれども、私どもも、いま、市内の小・中学校で挨拶運動を徹底させていただいております。これ は、いま、御存じのように富良野西中学校でスタートいたしました。私も、いま、バッジをしておりますけれども、ZERO運動をスタートさせていただいてお ります。学校評価の中でも、いろいろなジャンルの質問の中で、それぞれ子供たちも、あるいは保護者も、地域の方々とも、本当に信頼関係を築きながらいろい ろな調査結果を出させていただいております。
今回、Q−Uアンケート、あるいは、ほっとということも含めて、いじめの調査も年に2度ほど実施を して、それは全て公表させていただいております。先ほど萩原議員も質問の中で触れておりましたけれども、やはり、分析した結果をどう教育現場にしっかりと 反映するか、やはりこれが重要な部分になってくると思います。
私も、常に学校訪問をしながら、先生方に対しても、全て情報を共有する、共通理 解、共通認識の中で隠し事なしで進めていこうということで、いま、学級内のいろいろな形も、先生方一人一人が、君はこの学級内において役割を持っているの だ、必要なのだということを常に発信して、このことが信頼関係をしっかり築き上げているなというふうに捉えているところであります。そして、地域の方々あ るいは保護者の方々も子供たちをみずからの手で守り育てていきたい、そういう機運がいま高まってきているな、こんなふうに捉えているところであります。
御提案いただいている件につきましては、いろいろな調査もありますので、今後、校長会とも協議をしていきたい、こんなふうに思っております。以上であります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、萩原弘之君の質問は終了いたしました。
ここで、10分間休憩いたします。
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午前10時52分 休憩
午前11時00分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、今利一君の質問を行います。
7番今利一君。
○7番(今利一君) -登壇-
おはようございます。
通告に従いまして、順次、質問してまいりたいと思います。
最初に、保育所再編後の新たな施設の利用者の意見聴取についてお伺いいたします。
どの親も、どんな人でも、我が子のみならず、いい子に育ってほしいと望む気持ちは、みんな、一律であると思います。本来、人間は、もともといい人になれる ようになっているようでありますが、特別すぐれた親でなくても、普通の親に育てられれば、いい人に育つそうであります。ところが、思春期には、余りいい子 だと格好悪いという感覚があって、その時期を悪ぶりながらすり抜ける人が多い。すり抜けた後、最近は、もとに戻れない人が多いようです。
いい人 に戻りにくい原因の一つに、子供時代の思い出が余りないことが原因と言われております。周りの人との触れ合いやさまざまな体験で満ち足りた記憶が少ないた めに、そのまま、それが大人になってからの価値観や考え方の基準になるわけであります。子供だったころの感覚を持つ、このことは人間にとって重要なことだ とわかります。自分が小さかったことを思い出すことによって、小さな者、弱い者をかばってあげようとする気持ちが芽生えてくるのではないでしょうか。
こんなことがありました。ある学生が我が家に実習に来ました。5人の学生が我が家にグループ住まいの1週間でありました。そんなに文句も言わず、日中は農 作業、夜は私につき合い、飲み会と、過ごしておりました。その飲み会のある席で、先生希望の学生が、飲んだ勢いで、俺は小さいときにいじめられたから先生 になったらいじめでやると言ったのです。おいおい、ちょっと待ってくれよと言いながら、その場はそれで終わりました。このように、小さいときの記憶という のは、とてもとても重要なわけであります。
木の上で暮らしていた我が祖先の猿が草原におりて敵に食べられずに生き延びたわけは、子だくさんで あったり、群をつくれてコミュニケーションがとれたからだと言われております。若い人の間では、いま、携帯メールが主要コミュニケーションのツールになっ ていますが、メールではなかなか心情は伝わりません。これからは、言葉によるコミュニケーションの重要性を知っている人が、それを伝えていかなければなら ないと思うのであります。
人と人とがつながって言葉ができ上がります。いまは、話をしない子がたくさんいると聞いております。テレビやビデオに 話しかけても反応がない。それなら、いっそのこと、黙っているほうがいいと本能的に感じるのだそうであります。こうして考えると、幼稚園、保育所は非常に 重要な場所です。コミュニケーションの苦手な世代に我が世代がコミュニケーションの重要性をきちっと教えられる場所であるはずであります。
コ ミュニケーション、これは、通信の情報の伝達であります。情報を送り手側から受け手側に伝えることであります。未来のための保育所づくり、未来の富良野を 背負って立つ子供たちの家づくり、この情報が保育所に通わせる親の人たちに伝わり、そして、それらの家づくりに参加し、子供たちの未来を語る、そんなこと が大切ではないでしょうか。こうした本来の市民参加の形、これが協働のまちづくりではないでしょうか。
しかし、そんな形になっていないのは、な ぜでしょうか。市長は、選挙公約の中で、確かに、まちの中に保育所をつくると明言いたしました。それと同時に、情報の公開、市民参加、そして協働のまちづ くりを唱えたはずであります。あの請願署名運動は、親が子供に対していい子であってほしい、いい子に育ってほしいという一心での親の願いだというふうに私 は捉えております。さきに述べたように、市民、理事者側として、しっかりとコミュニケーションをしていかなければならないと思うところであります。
もう一度、言いますが、新保育所建設に当たり、利用者の意見をどのように聴取していくのか、市長の見解をお伺いするところであります。
次に、私は、統合保育所に対してお伺いいたします。
統合保育とは、健常者、障がい者を一緒になって保育していくというものであります。その重要性というのは、いま、述べたとおりであります。新保育所を建設 するに当たり、統合保育をどのようにするかは語られていません。また、保育所建設に当たり、こうした保育の中身について語ることは、いままでもなく、どの ように行われていくのか、方向性が見えていない状態にあります。
健常児、障がい児の統合保育の今後の方向性についてお伺いいたします。
次に、通告の観光振興計画についてお尋ねいたします。
山部を皮切りにして、このところ三つの観光計画が発表されました。その序章には、市長が常日ごろ言われている農村環境観光都市の形成があります。山部の観 光計画では、訪れる人や住んでみたいと思う人を優しく迎え入れる魅力あふれる山部、東山については、農村環境観光都市のように地域として多様な旅行者の ニーズに対応できる四季を通じた観光振興策を目指すとしております。
観光の政策として、豊富な北の峰観光振興計画においては、スキー場を中心に した19目に及ぶ具体的な戦略が報告されておりますが、いままでのとおり観光協会が力を入れてきた要素が高いように思うのであります。強いて言うのであれ ば、スキー場斜面、耕作放棄地のところに花観光、花を植えるということと、朝日ヶ丘公園を中心にした全天候型の屋内遊戯場施設やスポーツ施設、キャンプ場 としての利用の検討とあります。いずれにせよ、三つの観光振興計画の目玉となるのは一体何なのか、これらの地域でどのような事業を展開しようとしているの か、お伺いいたします。
次に、地域高規格道路の完成後における地域の振興計画についてお伺いいたします。
市長は、地域高規格道路期成 会会長として、地域高規格道路の推進を積極的に進めておりますが、プラスの面ばかりではないと思われます。実際、富良野道路完成後の北の峰は、北の峰の地 域観光、景観をアピールするものではなく、トンネル道路になってしまうのであります。この三つの観光計画のうち、地域高規格道路の件で語られているのは山 部地域だけであります。山部の振興計画の中では、今後開通予定の富良野から旭川道路の開通により、スムーズな観光客の移動が可能になる、観光客に来ていた だけるような魅力を発信していく必要があると書かれております。スムーズな移動ができるということは、そこに立ち寄る可能性もないと判断され、今後の商 業、農業の姿をどのように捉えているのか、また、三つの地域は、点での発展を、連携により、点を線にし、面にしていくことが重要であると考えますが、どの ような地域振興を図っていくのか、市長にお伺いいたします。
次に、計画遂行に当たり、市民参加についてであります。
計画書の中には、 「地域の人たち」という表現が多く使われております。観光計画推進に当たっては、地域の住民の皆さんが主役となる取り組みが必要と考えますが、地域の方々 はどのようにかかわっていくのか。北の峰地域住民のみならず、市民の皆さんは、この地域振興計画を全く知らない人もいるわけであります。また、東山、老節 布、西達布といったそれぞれの課題を持った地域もあります。どのように推進していくのか、お伺いいたします。
また、地域で頑張ってやっている方々、こだわりを続けてやっている人もおります。そんな人たちをどのように支援していくのか、お伺いいたします。
最後に、地域にある多くの課題と地域観光計画とのかかわりについてお尋ねいたします。
一つ目は、地域課題解決のため、地域観光計画はどのように地域の活性化を図ろうとしているのか。
二つ目に、農業と観光の連携は欠かせないものがあります。富良野市の観光において、今後、どのような取り組みがなされ、発展させていくのか、お伺いいたします。
三つ目に、これら地域において交通網手段の問題があります。その場所で、ゆっくり観光する、ゆったり観光行するといったことが考えられます。ウオーキング やサイクリングといったものがそれでありますが、ただ、漠然と歩くのではなく、そこにルート設定、ルート案内がされていたり、そのほか、紹介する案内や案 内板があると和むと思いますが、これらの案内板の整備をどのように考えているのか、お伺いし、第1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
今議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の保育所再編における新たな施設の計画についての1点目、施設計画の策定に当たり、利用者からの意見聴取についてでありますが、経過を含めた御答弁をさせていただきます。
(仮称)総合こども園の建設計画については、建設計画の公表後、富良野こどもの未来を守る会から富良野市議会に対して提出された総合こども園(仮称)の建 設見直しに関する請願について、平成24年第1回富良野市議会定例会において採択をされ、地方自治法第125条の規定による請願の送付を3月21日付で受 け、その処理の経過及び結果について、同法同条に基づき、5月21日付で報告をさせていただいているところであります。この間、市といたしましては、市民 参加手続を行う中で、地域懇談会、各種団体との意見交換で951名の参加をいただいて意見交換をさせていただき、さらに、パブリックコメントでは72名の 方からの意見提出をいただくなど、多くの市民や団体より御意見をいただいてまいりました。
これらの結果、共通した意見としては、交通、防犯、駐 車場、園庭の狭さ、環境等の課題に集約をされたところであり、いずれの課題についても解決することが可能であるとの判断により、昨年6月の第2回定例会に おいて、東4条街区に新たな保育施設を建設することについて行政報告を行い、8月には、保育所の保護者に対して文書により建設場所の決定をお知らせしたと ころであります。
新たな保育施設の具体的な設計作業におきましては、子供たちが健やかに育まれる環境づくりを基本とする中にあって、長年、保育 業務に携わり、保育所内での乳幼児の状況を最も理解、熟知し、また、日ごろより保護者と接し、保護者の意向を十分踏まえた中央保育所並びに麻町保育所から 保育士が4名参加をし、13回の話し合いにより設計図を作成してきたところであります。
今後、市街地再開発事業のこれまでの経過や今後の予定、課題とされていた交通、防犯、駐車場、園庭の狭さ、環境等の改善方策、さらに、施設設計の概要について、中央・麻町保育所を利用している保護者を対象に説明会を開催する予定でございます。
2点目の健常児、障がい児の統合保育の実施についてであります。
市の保育所では、健常児と障がい児を同じクラスで保育を行う統合保育をこれまでも実施しており、障がい者や発達のおくれなど支援の必要な子に対して、保育士の追加配置を行い、現在、認可保育所においては19名、僻地保育所では2名の受け入れをしているところであります。
統合保育は、ノーマライゼーションの考え方のもと、同年代の子供たちにとって当たり前の生活を障がいのある子供たちにおいても可能な限り実現させるために 必要な支援を提供するものであります。また、同じクラスでの保育によって、時間と空間を共有し、相互に影響しながら生活することから、集団行動の規律によ る協調性が身につく、障がいのない子供が思いやりを持ち、偏見を持たないようになるなど、大きな効果があるものと認識をしております。このため、統合保育 につきましては、保育所再編後においても引き続き実施をいたしたいと考えているところであります。
次に、2件目の北の峰・山部・東山地域観光振興計画についての1点目、計画策定における各地域の方向性についてであります。
山部地域と東山地域におきましては農村地域であり、北の峰地域につきましては、地域住民に加え、観光客が共存している地域であるため、それぞれの資源や特 色を生かした地域の主体的な取り組みを基本に推進を図る必要性があることから、山部地区におきましては、農業体験や農産品をめぐるツアーや直売所といった 農業を中心とした取り組みに加え、リサイクルセンターや森林を活用した環境学習、スポーツ施設の利活用、地域住民を講師とした山部@まるごと体験村の各種 体験などにより、交流人口の拡大を図り、活力ある農業振興、地域住民との交流による地域活性化を目指しているところであります。
東山地域におきましても、農業体験や自然景観を生かしたウオーキングイベントの開催、直売所による農産品のPRなどを中心に取り組みを進めており、農業と自然景観を生かした交流人口に地域活性化を目指しているところであります。
北の峰地域におきましては、富良野市の観光が始まった出発点の地域であり、スキー場を初め、演劇工場、自然塾など多くの観光資源や宿泊施設が存在するとと もに、移住者も居住する地域であります。核となる富良野スキー場では、夏、冬を通した取り組みや花観光の推進、スポーツイベント、飲食店との連携、各種体 験など、住んでよし、訪れてよしの地域づくりに向け、観光客と地域住民の交流による地域活性化を目指していきたいと考えているところであります。
次に、2点目の地域高規格道路完成後における3地域の振興についてであります。
現在、建設中の地域高規格道路の完成により、救急や災害への対応、農産物の流通や観光客の移動など、利便性の向上が図られるものと考えております。そのよ うな中、観光面では、見る、食べる、体験する、人に出会うなどといった観光客が観光地を訪れる理由や目的があることから、3地域においてもしっかりと地域 資源を生かし、訪れてよしの仕組みをつくっていくことが重要であると考えております。
次に、3地域の連携についてであります。
個人・ 団体旅行においては、市内の各地域で宿泊をし、富良野の四季折々の自然景観や体験、各種イベントなどを堪能されており、特に修学旅行では、北の峰地域に宿 泊をし、山部や東山の農業者の協力により農業体験を行っているところであり、本年度は2,441名を受け入れる予定になっております。また、生涯学習セン ターにおける富良野市の歴史や文化の学習、東大演習林の環境学習、ウオーキング、サイクリングや、地域ならではの食の提供など、3地域の特色を生かしなが ら連携を深めていくことが地域の振興につながっていくものと考えているところであります。
次に、3点目の計画遂行に当たっての市民参加と連携についてであります。
3地域の観光振興計画の策定に当たりましては、地域住民や関係団体などと十分な意見交換を行い、地域の現状や課題を把握するとともに、目指す方向性や各種 方策など、地域と一体となって計画を策定してきたところであります。現在、各地域では、活性化を最優先の取り組みとして活動を続けており、山部地域におき ましては、NPO法人山部まちおこしネットワークや山部@まるごと体験村などの取り組み、さらに、クリエーターズマーケットや菊花展などのイベント開催、 東山地域におきましても、樹海の里もりあげ隊やNPO法人樹海の里ネットワークなどによるウオーキングイベントやふるさと祭りなどの取り組みが、現在、推 進されているところであります。また、北の峰地域におきましては、北の峰地域振興対策協議会を核として、各種団体などが連携をし、花観光や西岳登山、雲海 の展望など、地域が一体となった取り組みを進めているところであります。
今後も、地域での取り組みに対しましては、地域が主体的に活動できるよう側面的な協力支援を行ってまいりたい、このように考えているところであります。
次に、4点目の地域課題につきましては、みずからによる解決に向けた取り組みや努力が重要であると認識をしております。また、地域観光振興計画の取り組みにつきましては、地域と行政などが連携することにより、地域の活性化につながっていくものと考えております。
次に、農業と観光の連携につきましては、農業を育て、観光でもてなすことを基本に、修学旅行を初めとする農業体験の受け入れや、生産者と飲食店などが連携 したグリーンフラッグ事業が展開をされているところであります。今後は、豊富な農畜産物を生かした6次産業化の取り組みや受け入れ体制の整備など、さらに 地域の魅力を高めて連携することにより、地域の活性化が図られていくものと考えております。
次に、ウオーキングやサイクリングといった観光のルート設定や案内板の整備につきましては、既存のマップなどの活用を行うとともに、関係機関などと協議し、調査研究をしてまいります。以上であります。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
7番今利一君。
○7番(今利一君) まず最初に、再編後の新たな利用者の意見聴取についてであります。
市長が、いま、おっしゃった冊子ですが、何週間か前に我々にも御説明していただきましたけれども、説明会を開くというふうなことは、いまの御答弁でわかりました。
ただ、問題なのは、私が思っているのは、実は、専門家である保育士が4名ほど入って新たな施設のことに関していろいろとレクチャーをしているというふうな ことはわかるわけでありますけれども、私は、やはり、市民参加、いわゆる協働のまちづくり、協働で施設をつくっていくと。これから、富良野市民のために、 富良野市民の将来を担う子供たちのために、私たちは何を残していくのかということが非常に重要な部分だというふうに思うのです。そのためには、施設をつく るに当たって、多くの人たちの意見を聞くという方向が重要だと思っております。
例えば、我々市民連合は士別に行ってきました。そのときに課題と して見えてきたのは、保育士が、これがいい、あれがいいということで二十数回にわたって会議を開いて施設をつくった、しかし、それでも、やはりこうすれば よかった、こうやってやったほうがいいというふうな課題は残ったと、そのときは非常に残念がっておりました。
そういった意味からすれば、私は、市民の皆さん、いわゆる親の人たちがそこに参画して、意見を聞いて施設をつくり上げていくということが非常に重要になってくるのではないかというふうに思いますけれども、市長の考えをお伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
市民参加の定義づけのお話でございます。
情報開示と市民との対話というのは、私の市政運営の基本的な考え方であります。議会において、再三、今議員から御指摘がありますけれども、市民参加の意義 の中で、直接的にお話し合いをする状況づくりも大切なことであります。しかし、ある程度の状況づくりが満たされるような状況の中において、総合的な判断を するという状況の中においては、それぞれ現場の保育士の意見というものは大変尊重しなければならない課題であります。
私どもといたしましては、 先ほど答弁させていただきましたとおり、これからも建設に当たっての内容等については、保護者とも十分御意見を聞きながら進めていきたいというのが基本で ございます。これにはそれぞれ予算的なものも制約される問題もあるでしょう。あるいはまた、3世代交流という、市街地の中で—昨年の議会でも、また市民懇 談会でもいろいろ出ていました。そういう世代の交流の中で、まちのにぎわいを取り入れる、これも、先ほど御質問があったように、子供たちの将来にとって、 お年寄りとの話を得ることは大きく成長していく過程において必要性のあるものであるというふうに私は認識をいたします。ですから、そういう状況を十分踏ま えた中で、市民対話と情報開示というものは適切な時期に適切に開示し、お話合いをしていく、こういうことがこれからも行政を行う上の基本姿勢であるとお話 し申し上げ、さらに、私の考え方についてお答えをさせていただいた次第であります。以上であります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
7番今利一君。
○7番(今利一君) 私は、いまの市長の答弁で、市民参加というのは非常によくわかったような気がいたします。
ただ、少なくとも、先ほども私が言いましたように、では、協働のまちづくりとは一体どういうことなのか。いま、市長が言うように、親の人たちを集めて意見 を聞くということをするか、しないかは、いまの答弁ではわかりませんけれども、そういった意味では、やるというふうなことを伺っていいのかどうかわかりま せんが、それも、いま、半信半疑です。でも、親の人たちの意見が設計に反映されたりしていくのでしょうか。
先ほども市長の答弁にありましたよう に、4人のプロがいるからいいのだということではなくて、いろいろな問題点を持った親御さんたちがいるというふうに私は思っております。例えば、私は、統 合保育の話もしました。障がいを持った人たちもいます。そういう人たちの意見というのは反映されていくのかどうなのか、協働のまちづくりというふうな意見 を含めて、その辺を御答弁願いたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
協働のまちづくりというお話でございますけれども、当然、協働のまちづくりというのは、行政を運営する大きな一つの柱であります。今議員の御質問を聞いて いると、全て個々の人の意見を聞かなければまちづくりは進まないように私には聞こえるわけであります。一つのまちづくりというのは、大きな団体を通して個 人の意見を吸い上げた上で団体としての意見として聞く場合もございます。それから、地域懇談会でやっている地域の課題の中で個人の考え方でお話しされる 方、あるいは、将来の展望に立ってお話しされる方、それについての意見交換は、これは協働のまちづくりの意見交換会として大変貴重な意見の場としての捉え 方であります。
ですから、全部の市民の意見を聞くということは到底できないことであります。私は、既に7年を経過しているわけですけれども、地 域懇談会は毎年実施しております。お話をしたいということで御案内を申し上げても、集まらない現況も最近は見えているわけであります。ですから、私として は、間接的であっても、コミュニティ推進員を配置しながら、いろいろな角度で連合会を通じて町内会と話し合いをさせている、これも一つの話し合いのまちづ くりなのです。
ですから、御質問から、直接的に言わなければ、これはまちづくりの対話ではないという受けとめ方をするわけですけれども、私とし ては、ただいま申し上げました全てのお話を通じて、団体であろうが、個人であろうが、そういう総合的な判断においてまちづくりというのは協働でやるもので ある、私はこのように理解し、実施してきているところでございますので、その点は、今議員におきましてもひとつ御理解を賜りたい、このように思うところで あります。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 全ての意見を聞けというふうに捉えて、私の発言がそういうふうな発言であったとすれば、それは申しわけないと思っています。
ただ、この問題に関しては、市長が最初にるる経過を説明していただきました。問題はそこなのですね。市民のほうは、簡単に言えばしこりが残っているのです よ。そのしこりを解消するというのは、理事者側がみずから行ってそのしこりを解消していかなければならないというのが理事者側なり市長自身ではないでしょ うか。私はそう思うのです。ちゃんとやっていただきたいという言葉は変ですけれども、また、誤解を招いてはいけないと思いますが、そのしこりを、できるだ け市民の皆さんに理解していただけるような、そういう姿勢をとっていただきたい。私の言う協働のまちづくりというのは、そこにあるのではないかなという感 じがするのですけれども、市長の考えをお聞きいたします。
○議長(北猛俊君)御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えさせていただきたいと思います。
今回の問題につきましては、議会に請願が出された問題で、議会が採択をしたわけです。ですから、これは、いま、お話がありましたけれども、当然、議会人と してもこの問題については責任の一端があるというふうに感ずるわけであります。ですから、それぞれの議員におきましても、125条で調査し、御回答申し上 げた状況の中で、そういう誤解をしている状況の人がいるのであれば、それぞれの議員が議員としての御説明もする必要性があるのではないか、このように私は 感ずるところであります。
そういう意味で、私は今議員の御質問にお答えをさせていただきますけれども、現実に誤解をしている人たちについて説明 を付す、こういうお話でございますが、私は、先ほど御答弁させていただいたとおり、保護者については、8月に全員のもとに経過を含めたお答えを文書でお届 けしている状況でございますから、私は、それぞれの保護者は誤解をしている状況にはならないのではないだろうかと。そういう一つの手段を怠るのであれば、 いま、御質問があった経緯の中でそうだというふうに言わざるを得ません。しかし、細心の注意を払いながら、それぞれの方々に、それぞれの立場に立って文書 回答をさせていただいていることですから、私は、これほど親切に対象者に当たっているということはなかなか—私としても、それぞれの考え方に基づいて指示 をし、担当の部でも指示された状況の中でお話し合いをさせ、あるいは、文書についても御説明をさせていただいている、こういう経過でございます。それ以上 のことをやれ、あるいは、誤解しているからさらにお話をすべきだという御意見に対しては、これからの状況の中で御説明をさせていただいて理解を求めてい く、これが私の考え方でございますので、御理解を賜りたい、このように思うところでございます
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) いま、市長の言われたことですけれども、私は、責任があるからこうして一般質問をしているわけであります。そういうふうに理解していただきたいというふうに思います。
考え方が違うということよりも、私がさっき言ったのは、しこりなのですよ。それを取り除くのは理事者側ではないのかというふうなことを私は申し上げている のです。文書で答えを申し上げたというよりも、いわゆる面と向かってというか、先ほどの1回目の質問で言いましたが、コミュニケーションをとるということ が非常に重要だと思うのです。先ほど言いましたけれども、人間は言葉があります。その言葉と言葉がぶつかり合っていろいろな意見を発していくということが 重要ではないのですか。私は、それが協働のまちづくりだというふうに考えているのですけれども、御答弁をお願いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 再三の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
誤解を招く、あるいは、説明不足がある、反対する理由に答えていない、こういうことが誤解を招く状況づくりになっているのかという感じはいたしますけれど も、私どもといたしましては、今回の建設場所についてはそれぞれ賛成する方も反対する方もいたわけであります。全員の反対ではないということも、これは、 今議員も御理解をしていただきたいと思います。そういう状況の中での話し合いで説明をさせていただいたわけであります。
私は、現実の問題とし て、富良野こどもの未来を守る会の皆さん方とも、最終会においては3時間にわたってお話し合いをさせていただいた経緯があります。再三再四のお話し合いを して、最終的に3時間に及ぶお話し合いをして御理解を賜ったというふうに感じていたわけでありますけれども、さらに、いま御質問を受けた中では、誤解を得 ているのではないかというお話であります。しかし、私どもといたしましては、そういう理解はいたしておりませんので、その点は、今議員におきましても私ど もの御説明に対してひとつ御理解を賜りたい、このように思うところであります。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 先ほど言いましたけれども、誤解ではないのですよ。しこりが残っている、そのしこりをどういうふうに解決するかなのですよ。理解してもらえないでしょうか。
私は、そういうふうなことが、いま、人間にとって重要だということを一般質問の最初にしたのですよ。最初の言葉なのですよ。その心情をわかってやってくださいよ。私は、そこが重要ではないかというふうに思っております。
これ以上、何度、市長と話しをしても意見のすれ違いが生じるだけの話になってしまうのでないかというふうに思いますので、この件に関してはやめにします。 ただ、一部の親御さんがそういうふうなことになっている、だから、そのしこりを取り除くためにやってほしいということであります。
次に、地域観光振興計画についてに移らせていただきます。
東山、山部と北の峰に関して質問いたしました。いずれにせよ、東山、山部、北の峰は、先ほども言いましたように北の峰に関しては観光の要素が非常に大きい わけです。そういった部分では、観光施設なんかもきちんとありますし、非常に安心して見ていられると言ったら変ですけれども、そういった意味ではいいので はないのかなという感じがします。でも、このままでいってはだめですね。ある意味では、攻めていかなければならないというふうなことなのだろうと思うので す。
ところが、3地域の計画書を見せていただいたときに、では、攻めていくのは一体何なのか。私流に言わせると、目玉は一体何なのだろうという ふうに感じるのです。その辺で、先ほど山部と東山に関しては農業だから農業の振興を図っていくというのはわかるのです。そこで、どこをどういうふうにして やっていくのか、具体的にどうなのかという部分をお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 地域観光振興計画のそれぞれの地域についてどのように取り組むかという御質問かと思います。
まず、観光推進計画全体の構成についてお話し申し上げたいのですが、全体を網羅している形の中に富良野市観光推進計画というのがございます。その中で、四 つの柱、滞在型、通年型の推進や受け入れ環境、それから、誘客持続可能な推進という大きな柱の中に、20ほどの具体的な戦略としてこのように全体を網羅し た中で進めようということで組み立てがなされています。この全体計画の地域版として、山部、東山、北の峰ということで地域計画としてそれぞれ起こしていま す。例えば、20戦略のうち、それは全体を網羅してございますので、それをベースに、山部地域においては13、東山地域においては14、北の峰地域におい ては19ということで、地域資源、それから、これからその地域でどのように展開していくのかということを含めた特徴を生かしながらつくっているのが地域の 推進計画というような構成になっております。
そのような中で、先ほど答弁させていただいたとおり、例えば、山部、東山においては、やはり農業が 基幹というところが一つ重きにありますので、それをベースとして、農業者たちと連携をしながら、また地域活性化をどのように図っていくのかという視点での 取り組みを主な重点取り組みとして行っております。また、北の峰地域においては、農業されている方もおられますけれども、先ほど答弁を申し上げましたよう に、富良野観光の出発の地域でもございます。そのような中で、それぞれ宿泊施設、それから、住んでおられる方、いろいろな方がございますので、その方たち と十分な意見交換を行いながら一緒に全ての計画をつくってきました。これは、3計画ともそうです。いわゆる地域主体で物事を組み立てなければならないの で、まず地域の意向を十分掌握して、その思いをどのように反映させていくのかというのが地域計画となります。
では、目玉が何か、具体的にどうな のかというのは、先ほどお答えいたしましたように、山部であればクリエーターズマーケットや菊花展など、それぞれ地域の思いがあって取り組んでいます。そ れから、いま、山部の体験村はNPO法人でスタートしましたけれども、非常に積極的にかかわっていただいております。
先ほどの答弁の中では全体 的な話だったのですが、現在、農業委員、それから、農業にかかわる議員にも手伝っていただきながら、農業で生産されたものを今度はいかに商業のほうにつな げるかということで、積極的に飲食店、旅館関係の方を含めて議論をしながら、意見交換しながら、どうやったらうまくお客さんが富良野に来て喜んでいただけ るのかという取り組みをずっと行っております。
そのような中で、本年度も、例えば、山部であれば越冬野菜ということで、いままでなかった新たな 取り組みも地域の農業者の協力を得ながら進めています。また、旅館では、仕入れは基本的に富良野の野菜を中心に取り入れましょうということで、いろいろな 取り組みを進めていただいております。いわゆる最終的な考え方は、イメージとして言いますと、目標として言いますと、いわゆる住んでいいまち、住んでよ し、それから訪れてよし、この二つをテーマにお話ししていきたい、そして、それに向かってオール富良野で取り組みをやっていきたいというのが全体的な概念 の考え方です。
ということで、細かい点につきましては、先ほど第1回の答弁でお話を申し上げたのが主たる概要で、その地域を生かした取り組みを行うというような状況で進めているということでございます。
○議長(北猛俊君) 質問はございますか。
7番今利一君。
○7 番(今利一君) 先ほど、私は1回目の質問の中に入れましたけれども、北の峰は非常に素材が高い。観光地としては、全国的に非常に名高いものがある。それ を今後どうやっていくのかといった部分で、スキー場のランディングバーンを花畑にするとか、あるいは、耕作放棄地を花観光にするというふうなことを具体的 にここで述べていますね。私は、そういったものがやっぱり山部や東山に必要なのだと思うのです。
いま、山部のことに関しては、クリエーターズ マーケットが一つと、それから、山部@まるごと体験村というふうなことをおっしゃいました。東山に関しても、越冬野菜をやっていくのだというふうなことを 言っております。だけど、それだけで本当に足りるのかなと。非常に課題が多い中で、そういった意味では、もっと率先してこれとこれをやっていこう、そのた めには、地域住民を巻き込んでいかなければならない、そういう姿勢が必要ではないかと私は思うのです。次の次になってしまいますけれども、そういった意味 では、非常に重要なものなのだろうというふうに思っております。
次の質問に移ります。
先ほど、地域高規格道路ということを言いました けれども、地域高規格道路に関しては、述べているのは山部だけなのです。課題はもう見えているのです。先ほど言いましたけれども、北の峰地区においては、 トンネルの中で素通りしてしまうのではないかということも考えられるどころか、もうそういうふうな格好で進んでいますよね。私は、これで本当にいいのかと いうふうな部分があるのです。
素通りするということは、この富良野もさよならと行ってしまう可能性もあるわけですよ。その辺の部分をどういうふうに解消していくのか、先ほどの問題と絡みますけれども、その辺はどういうふうに考えておられるのですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
北の峰の観光振興と高規格道路との兼ね合いでございますけれども、もう既にルートが決まっているわけであります。ですから、当然、このルート決定については長年にわたっていろいろな議論があったわけで、これはもう今議員も御承知の上での御発言だというふうに感じます。
そういう中で、北の峰地域というのは、観光ばかりでなく、将来、富良野に来て住んでいただけるような地域の場所としても好まれている地域であるというふう に私どもは認識をしております。移住、定住の協議会においても、いま、そういう状況の中で、北の峰地域について住んでいただけるような状況づくりもしてい かなければなりません。なぜ、そういう状況づくりが必要か。北の峰地域は、観光地域であるとともに、居住地域であります。ですから、多くの方々に住んでい ただく状況づくりもあわせてやっていかなければならない地域である。そして、既に農振の除外地域についても実施をしているわけであります。農業振興地域を 外すということは、地域の農地を減らすということにもつながっていくわけでありますけれども、地域の発展を支えていくということであれば、そういう状況も 富良野地域においては必要性があるという判断で現在まで来ているわけでございます。
ですから、いま、御質問にあった中で、それぞれ高規格道路と いう形の中で素通りというお話がありましたけれども、もちろん富良野市におりる場所というのはちゃんと決められておりますから、そこからおりてくる状況づ くりよりも、富良野におりなければならないような状況をつくっていくということが大事なことであって、そういう状況づくりをする一つの起点が北の峰観光振 興計画に基づいて実施していくのですよと、こういうふうに御理解をしていただければ幸いである、このように思います。
○議長(北猛俊君) 7番今利一君。
○7番(今利一君) 農振地域を外すという部分に関しては、私は、農業委員会の会長に、いまは通告していませんから、また後ほどということで、次回の質問にしたいというふうに思います。
最後の地域課題というふうなことについて移りたいと思います。
東山振興計画の中では、こんなふうに書かれております。東山地域観光計画の弱みというところで、7項目あります。その7項目は、宿泊施設、商店が少ない、 核となる観光スポットの整備が不十分である、農業と観光が結びついてない、JRのアクセスがない、活躍する人が固定化している、こういう課題が与えられて いるのです。この課題を解決することが振興計画につながるのだろうと私は思っているのです。
地域要望でも何でもないのです。市長が書いた7項目をきちんと解決することによって、東山地域の観光は上がっていくというふうに考えますけれども、その辺はいかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今議員の御質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
私は、今議員のお話を聞いていると、全て行政が計画を立てて市が実施するのだというふうに聞こえてなりません。地域振興計画というのは、地域がついている ということは、地域の人たちがみずから立ち上がって、将来、そこに恒久的に子々孫々まで農業をやっていく状況づくりをどうやってつくっていくかというのが 一つの課題の取り組みなのです。いま、観光振興計画をつくったから農業が栄えるというような状況ではないわけであります。基本は、農業をやることによっ て、それに付加価値を高めるものが観光であり、環境であり、そういうふうに融合する形の中でまちづくりを行うというのが私の基本的な考え方でございます。
ですから、当然、いまお話があった件につきましては、買い物の関係につきましては、もう既に2年前に実態調査をやって25名の方々から聴取をいたしまし た。そのうちの5名の方々が、みずからが富良野のまちまで来て買い物ものができるような状態にしてくれという御意見があったわけであります。しかし、現実 的には、そういうことはできないわけですから、いま、市民生協なりでそれぞれお応えできるようなバスを走らせてやっているというのが、これは、その後の結 果、行政としてもお願いをした一端でございまして、それが、いま、普及して東山の家庭までも運んでいただける、こういう家庭までの状況づくりができた、こ ういうことでございます。これと観光振興計画とを一緒にするような中身ではないということでございますので、この点、ひとつ御理解を賜りたいと思います。
もう一つは、東山がこれから農業を基盤とする中で、私は、トウモロコシの価値というのは相当高い状況にございます。ですから、私は、このトウモロコシを年 間通してできるような、これは将来の夢かもしれません。しかし、これは、やる価値が十分ございますので、そういうことが地域の振興につながる経済的なもの も、1例を挙げましたけれども、これは課題に対するこれからの取り組みだと理解をしているところでございますので、今議員におきましても、どうかひとつご 協力方をお願いを申し上げて、答弁とさせていただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 以上で、今利一君の質問は終了いたしました。
ここで、午後1時まで休憩いたします。
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午後0時01分 休憩
午後0時59分 開議
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○議長(北猛俊君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
次に、岡野孝則君の質問を行います。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) -登壇-
さきの通告に従い、順に質問いたしてまいります。
最初に、農村観光環境都市形成についてであります。
いま、本市においても、持続可能な農業及び農村づくりの達成に向け、昨年度、締結した北海道大学大学院との連携協定を効果的に活用して、富良野市農業及び 農村基本計画の策定に取り組むと表明されております。また、全国的に農業に対する大切さが改めて重要視されつつあります。農業と観光の連携は、本市にとっ て、本市の限りない発展のための重要施策の一つであります。
農業として、良品質及び生産性の向上、遊休農地問題、担い手対策、経営継承など、い かに農業を発展させるか、重要ポイントの一つであります。観光においては、セールスポイントである自然景観や農村景観、花を中心とした彩りによる市民や観 光客の心が癒やされる地域づくりが重要と思われます。その中でも、本市は、春夏秋冬のはっきりとした地域であり、四季折々の地域資源を生かし、通年型及び 滞在型観光地としての位置づけが必要であります。
富良野は、昨年度においても、全国魅力度ランキングにおいて、全国有数都市及び地域の中におい ても上位6位という大変ありがたい報告もあります。富良野としての知名度も伸びてきており、全国及び海外から多くの観光客、そして、グリーンツーリズムで の修学旅行生の農産物収穫及び農業体験をされ、多くの方々がおいしい新鮮な産物を食していただき、地元に帰り、富良野のよさを口コミにて宣伝いただき、こ れから来富される方々、そして、リピーターの増となることが重要施策と考えます。富良野は、日本のスイスとも言われ、澄み切った空気、山々に囲まれ、富良 野の総面積の7割が森林であり、大自然を今後も生かしていかなければなりません。
そこで、今回の質問でありますが、平成24年度の市政執行方針 の中にもあります農村観光環境都市形成で、市長は、本市は、豊かな自然環境や自然エネルギーの恩恵を受け、農業などの基幹産業や市民の営みが育まれ、森林 や農地の保全により、観光資源としての魅力的な森林、農村景観が維持されています。これら富良野の魅力を支える農業、観光、環境のつながりを強化し、好循 環サイクルを構築するために推進を図っていくと述べられております。
この好循環サイクルの推進及び達成状況についてお伺いをいたします。
次に、農村観光環境都市形成の将来像について質問いたします。
市長として、いままで農村観光環境対策として事業を展開しておられます。
では、将来に向けてどのような都市にしようとしているのか、また、特に環境に関する施策はどのようなことを想定されているのか、具体的にお答えをいただきたいと思います。
次に、教育行政、学校第三者評価について質問いたします。
現在、小・中・高において、文部科学省による学習指導要領が改定され、実施されています。いま、とみに子供の教育向上が重要視されつつある中、将来の富良野を担っている子供たち、まさに次世代教育が重要施策と考えます。
富良野市教育委員会は、キャリア教育の実施を全道の中でもいち早く取り入れ、現在は市内全ての小・中・高で行われています。キャリア教育導入後の結果とし て、学力向上を初めとして、礼儀作法の励行、将来設計の向上、意思決定能力の向上など、富良野の子供たちの姿が見えてきております。このたびの平和祭・音 楽大行進で伸び伸びと発表された姿を見て、教育及び社会生活習得に努力し、励んでいる姿勢に心から感動いたしております。
そこで、学校第三者評価について質問いたします。
この学校第三者評価は、平成19年に学校教育法が改正され、学校自己評価、学校関係者評価の実施、公表が義務化され、これを受け、市教育委員会も平成19年度から試行的に学校評価に取り組み、平成20年度より本格実施されております。
質問の1項目めとして、現在の学校第三者評価実施状況について伺います。
次に、2項目めに、平成23年度の調査報告後の評価と課題であります。
報告書が発刊されてから、さらに評価され、学校はどのように変わってきたのか。また、第三者評価に対する課題はあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
3項目めに、第三者による学校評価は、健全なる学校推進のために必要な事業であります。第三者評価推進に向け、教育長の将来に対する考えを伺い、1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
岡野議員の御質問にお答えいたします。
1件目の農村観光環境都市形成についての1点目、好循環リサイクルの達成状況についてであります。
平成22年第2回定例会におきましてお答えをしておりますが、農村観光環境都市は、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちをつくるという基本概念で あり、活力あるまちづくりの実現手法として、本市固有の自然環境に支えられた農業、観光、環境の連携、融合による多様な地域活性化施策の展開により、市民 が豊かで暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢を示したものであります。
そのため、農業施策におきましては、持続可能な農業及び農村づくりに向 け、農業生産や地域活動を支える意欲ある人づくり、安定した農業生産を支える基盤づくり、地域農業を支えるシステムづくり、そして、信頼される産地づくり の四つの柱を重点に、農地・水・環境保全向上対策事業、安全・安心農業推進事業、農村実態調査事業、鹿柵設置助成などの施策を実施し、富良野市農業及び農 村基本計画を推進してまいりました。
観光施策におきましては、富良野市観光振興計画に基づきまして、滞在型・通年型観光の推進、受け入れ観光整 備、観光客の誘客、持続可能な観光振興のため地域エリア別観光振興計画の策定、観光地域づくりプラットフォーム事業、国内外への各種プロモーション活動な どを実施してまいりました。
環境施策につきましては、自然共生社会のまち、環境型社会のまち、快適環境社会のまち、低炭素社会のまち、活動・協 働社会のまちを目標に、ごみの減量化やリサイクル対策の推進、木質バイオマスや小水力などの再生可能エネルギーの利用促進と生活排水処理計画の推進など、 環境の保全に努めてきたところであります。さらに、これら農業、観光、環境の融合を図るべく、地産地消を積極的に進めるグリーンフラッグ制度の推進、農業 や自然体験ツアーなど修学旅行の誘致、自然景観や農村景観を誘客につなぐアースライドやウオーキングの実施、廃棄物の資源化を進め、農業等に活用する廃棄 物処理・資源循環システムの構築など、農業、観光、環境のつながりをより強め、循環サイクルの構築に努めてきたところであります。
この農村観光 環境都市形成は、短期間で実現できるものではなく、一つ一つの施策の推進と1年1年の積み重ねがさらに付加価値や相乗効果を伴って発展、融合していくもの と考えておりますので、今後ともこの基本政策姿勢に基づいたまちづくりを推進したい、このように考えているところでございます。
2点目の農村観光環境都市の将来像についてであります。
先ほどもお答えいたしましたとおり、農村観光環境都市の形成は、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちづくりの理念であり、活力あるまちづくりを実 現しようとして、本市の自然環境、自然景観に支えられた農業、観光、そして、環境の連携、融合による多様な地域活性化施策の展開によって、都市と農村の交 流を活発化し、新たな企業立地や雇用の場の確保など、地域の活力を高め、市民が豊かに暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢をあらわしたものであります。
そのため、本市の基幹産業である農業と観光の施策を積極的に推進するとともに、富良野の魅力を支えております環境に対する諸施策を有機的に結合させた活力 あるまちづくりを今後とも推進してまいります。特に、本市におきましては、市民の御協力により、ごみの分別と資源化など環境対策については、先進的な取り 組みを行っているところであります。この蓄積したノウハウを生かし、RDFの地元活用や衛生ごみの資源化について、調査研究を進めているところであり、あ わせて、小水力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーの活用など、低炭素型社会の形成による温室効果ガスの排出抑制を目指してまいります。また、自然環 境、農村景観の保全による自然との共生型社会を目指してまいりたい、このように考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続けて、第三者評価について御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
岡野議員の2件目の学校第三者評価についての1点目、第三者評価の実施状況についてお答えをいたします。
平成19年の学校教育法の改正により、学校自己評価、学校関係者評価の実施、公表、評価結果の教育委員会への報告が義務化されたのを受け、平成19年度に 試行的に学校評価に取り組み、平成20年度から本格実施をしております。また、平成23年度から、第三者による学校評価を実施し、富良野市教育行政評価委 員による評価を全ての学校を対象として行っているところでございます。
次に、2点目の平成23年度調査報告後の評価と課題についてでございます。
平成23年度学校第三者評価については、学校自己評価及び学校関係者評価並びに学校訪問の実施により、学校の組織運営や生徒指導、保護者、地域社会との連 携状況など16項目にわたり評価をいただいており、おおむね実践が進んでいるという評価を得ているところでございます。それぞれの項目に対し、評価委員よ り御意見、御指摘をいただいており、教育委員会として改善方策を示しながら、各学校に対し、指導を行っているところでございます。学校第三者評価の取り組 みにより、全小・中学校において公開授業や研究授業が実施されるなど、学校と地域のつながりが深まっていると感じているところでございます。
ま た、多くの方に学校や教育活動に関心を持っていただいており、それぞれの立場から学校現場に新しい発想や現状を打開していく力が生まれ、学校との距離が縮 まってきているなど、よりよい学校をみんなでつくるために少しずつ意識が変わってきていると考えております。また、いじめ、不登校といった問題の解決にも つながっていくと考えております。
今年度につきましても、9月をめどに評価を公表させていただきますが、評価をすることが目的ではなく、評価をどのように受けとめ、分析をし、学校経営に反映させていくかが目的でございますので、継続的な工夫、改善に引き続き取り組んでまいりたいと考えます。
次に、3点目の学校評価の将来像についてでございます。
現在、実施しております学校自己評価、学校関係者評価、そして、第三者による学校評価の取り組みは、健全な学校経営の推進のために非常に重要なものである と認識をしております。特に、教育課程における学習指導面では、指導目標、指導計画に基づき、授業時数を確保し、基礎、基本の確実な定着を図りながら、生 徒指導面、進路指導面、組織運営面など、目標を適切に設定し、取り組むことが最も重要でございます。このことから、学校第三者評価による学校改善の取り組 みや富良野西中学校で始まったZERO運動が全小・中学校で取り組まれていることや、富良野市PTA連合会におけるスクールガード運動、家族の約束7カ条 などの取り組みにつながっており、今後とも、時代のニーズに合った評価項目の見直しなどを進めながら、学校の透明性を高め、信頼される開かれた学校づくり を引き続き目指していきたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) では、答弁をいただいた順番に再質問させていただきます。
好循環サイクルの達成状況ということで、農村観光環境都市形成で質問させていただきました。
いま、市長のほうから、このことについては、単年度で簡単に実施できるものではないという形で御答弁もいただきました。私も、やはり、それはそのとおりな のかなという気がいたしております。ただ、この事業については、市長も市長になられてもう7年経過されてきていて、これは、最初は農村観光都市形成という 形でした。そして、新たにそれに環境が追加されて、いま、実施されているという状況の中にあります。やはり、いままでこれだけの事業をされてきたというこ とで御答弁いただきましたが、その中において、それぞれの単品ごとに事業をやったことに対して検証はされてきているのかどうか、その点に対して御答弁いた だきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
それぞれの中での検証をやってきているのかという御質問であります。
現実的に検証する中で、さらに継続して検証をしていく必要性があるものもございます。あるいは、いま、本市において、環境面については、富良野市役所でそ れぞれ、毎年、環境について実施した状況の検証を行って、その実績発表をしているところでございますけれども、そういう個々の積み重ねで検証しているもの もございます。現実的に、私どもは3年前から環境を加えた中で、ごみの問題なんかは資源化しているのですけれども、それでは、それを活用しているのかとい うと、活用という段階ということでは、対外的に申し上げますと、残念ながら、まだそこまでいってない現況だというふうに捉えているところであります。実際 に、ことしの執行方針にも述べさせていただいておりますけれども、ごみについても、固形燃料が農業のハウス栽培の燃料等に活用できるようにということで、 ことし、試験をやりまして、その試験結果によっては冬のハウス栽培のハウスの燃料費に充てられるような状況も近い将来は生まれてくる可能性が大きいわけで ございます。そういうことをすることによって、本当の循環のサイクルが達成されるような、ごみの資源においてはそういう状況が生まれてくるのかなと思いま す。
こういうことで、一つは、さきに答弁させていただきましたが、個々に1年1年で検証していくものと、それから、継続して検証しながら新たに いい状況づくりをしていくものと、こういうことで進めているとこでございますので、その点で御答弁させていただきたい、このように思います。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) そういうことで、いろいろな検証も単品ごとにもされているということでありますが、やはり、いままで達成されたものに対して、今後もなおこれを推進していくことが富良野市の将来のためになるのかなというふうに私は思います。
やはり、そういうふうになると、いま、検証ということをされた中において、それと同時に、これに協力していただいた方、実施をしていただいた皆さん方と、 こういうような意見交換というのがいままでどのような形でされてきているのか、その点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
それぞれ関係する方々との意見交換はどうやって行っていたのかということでございます。
一つは、市役所の中で、現実に電気の消費はどのぐらいあるのか、あるいは、電気ばかりでなく、暖房の状況の中で、1年1年、どのぐらいの消費量が使われて いるのか、こういったデータを毎年とって、それぞれ環境に対する付加価値の状況をつくるための一つの課題の取り組みだというふうに押さえているところであ ります。
また一方、環境に関してお答えさせていただきますけれども、将来展望の中で、小水力の関係なんかは、小水力の協議会を設立して、将来、 協議会が一つの大きな母体となれるような状況づくりの中で、行政と連携をしながらそれぞれ推し進めていく。恐らく、ことし、それぞれ小水力の試験運転をす るという状況ですから、地域住民に還元するもの、あるいは、観光施設の中で利用するもの、こういった中では、それぞれ該当する住民、あるいは該当する関係 団体とそれらについて十分話し合いをする中で、その成果というもの、あるいは、環境として、観光として、これから持続的に十分可能なものかどうかというこ とも話し合っていく必要性があろうかと、いま、このように考えているところでございます。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15 番(岡野孝則君) いま、将来像と環境問題についても御答弁をいただきました。この件については、いままで多くの議員が質問されているのだと思います。そ れで、市長が3年前に2度目の出馬をされたときに環境を追加しました。そして、今議員が平成23年4定で質問されているときにも、環境問題に触れて、その ときの答弁の中に、水車を市内に10カ所、15カ所と設置していくのだと、そのこともやはり環境面にも配慮していくということだと答弁もいただきました。
ですから、いまも答弁をいただきました。というのは、やはり、RDFやごみ分別や小水力や再生エネルギーというようないろいろなことというのは、環境、環 境、環境ということで御答弁いただくのですが、では、自分たちが地元に帰って市民の皆さん方とお話をしたときに、市長がこの公約の中で出てきている環境と いうのはどういうことなのだというときに、やはり自分たちとしては、どうしても、はっきりこれなのだというのが言えていないのがいまの実態なのだと思いま す。
ですから、本当に、環境というものに対してここに行くのだという市長のポリシーというものがありましたら、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
いま、それぞれ北海道でにぎわせております北電の原子力の関係でも、相当それぞれの御意見があって、事故があったために反対だというような御意見もござい ますし、将来のエネルギーとしては必要だという意見も現実的にあるわけであります。そういう一例が挙げられる状況の中で、環境というものは汚染を防ぐとい うことが第一の考え方ではないか、私はこのように思います。
環境汚染ということになりますと、いま、御質問があったとおり、例えば、工場を誘致 することは、企業的には、環境がどうなるのかと、一例でこういう状況がございますね。それには、前段として、汚染されるような、企業であれば、それぞれの 対応の中で—考え方というものは、市でもって誘致をするというような状況になるわけであります。ですから、いま、御質問があった中で具体的に将来どうする のだということであれば、私は、基幹産業の農業の発展を、どう環境を守りながら、農業の生産力を上げる状況づくりを、環境と融合する中でやっていく必要性 があるだろう、いま、このように考えているところであります。
いま現在、一例の中で、山部の野沢鉱山が新しくマグネシウムを主体とした肥料開発 をやりまして、ことしも2,400トン体制で販売をする、こういうお話がございました。これも、これからの富良野として、一つの大きな—いま、農業に使っ て大変好評だというふうに言われておりますし、市におきましても、ブドウの関係に肥料として使わせていただいております。そういうように、一つの実情とし て明らかに生産の向上があった、あるいは、それによって多くの生産があると同時に、品質のいいものがどんどんできてくる、収量も多くなってくる。こういう 事例が現実的に出てきたときに、初めて、環境と農業が融合する中で将来も持続可能な状況づくりがなされていくわけであります。これが、いま、御質問にあっ た一つの基本概念であり、農業、そして観光、環境が融合する中でのまちづくりが、これからの富良野が進めていく方向づけではないか、私はこのように思って おります。
さらに加えるならば、これは1年でできるものではないのです。継続は力なりと申しますけれども、ある程度の状況づくりが積み重なっ て、そういう状況づくりがあって、まちも、生産者も、そういう状況の中で生活できる状況をつくることが、いま、私に与えられた大きな課題への取り組みであ る、このように感じているところでございます。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) いま、御答弁いただきま した。山部の鉱山の関係においても、小水力においても、そして、自然エネルギーにおいても、RDFにおいても、全てのものがやっぱり環境なのだよと、自分 は御答弁としてそういうふうに聞かせていただきました。やはり、何でも取り組んでいくのだよと、農業活性化のために、観光活性化のためにというふうにし て、自分はそういうふうに聞かせていただいたのです。
しかし、どうしても、そうなったときに、では、環境とは何なのだといったときに、自分とし ては、あるいは、市民の皆さん方と話をしたときに、これだということを言えない。ですから、いま言われた持続可能な農業発展のため、観光発展のためにとい うことで市長は言われているのですが、小水力に行ったり、再生エネルギーに行ったり、RDFに行ったり、汚染を防ぐほうに行ったり、それでは、自分たちと しては、どっちの方向に行くのかといったときに、その点がどうもわかりづらいのですが、市長どうですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再々質問にお答えさせていただきます。
行政というものは、先見性の持ち方も必要でございましょう。一度決めたら、なかなか変更できないものも当然出てくるわけです。ですから、そういう状況を十 分踏まえながら、将来展望の中で、富良野市の、例えば、私がいま推進している農業、観光、環境の方向づけの中で、それぞれの分野のものがきちんと役割を果 たしていく状況づくりをつくっていくことが、これがいまおっしゃる目に見えて出てくるような状況の一つの大きな土台づくりになっていくのだ、このように私 は考えております。
ですから、市民に説明する場合にどういうような状況で説明すればいいのだという岡野議員の御質問でございますけれども、これ は、いま申し上げましたとおり、富良野市の場合は、産業の基幹は農業であります。農業を主体とした形の中で、付加価値を高めることによって観光が推進され る。もちろん、四季折々の美しい自然景観というのは富良野の財産であります。それに、いま、申し上げました環境というのは、人が住めるような状況が一つ環 境にかかわる問題であります。それから、もう一つは、環境というものは、ほかから来て、自分の住んでいるところよりさらに恵まれた状況の中で生活してい る、あるいは、そういう環境の中を見ることができる、そういう形の中で期待感を持たれるような環境をつくっていく、こういう概念がまちづくりには必要であ る、こういう観点から進めていくというのが私の考え方でございます。
ですから、いまの市民にどういう説明をすべきだという御質問でございますけれども、それは、やはり、農業なり、観光なり、環境の中で御説明をするしかないのではないか、このように考えております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) この関係については、これで終えようと思っていますが、やはり、市長が市民の皆さん方に説明すればいいのだというのは、それは自分も全くそのとおりなのだと思います。
そこで、やはり、市民の皆さん方から見るとわかりやすく、これが環境なのだ、これが農村観光環境都市形成なのだということが、今後、推進されることを自分としては切望するところであります。
次に、学校教育に行きたいと思います。
学校第三者評価について質問させていただきました。
先ほどの御答弁の中においても、学校関係者評価というような御答弁もいただきました。いま、学校第三者評価委員というのは4名の方々に御尽力をいただいて おります。これは、私も存じております。その中で、学校関係者評価委員の人数については、それぞれの学校のほうで持たれていると思うのですが、この総数と いうのは、いま、何名になるのか、お答えいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の再質問にお答えいたします。
学校関係者評価委員の人数ということかと思います。
いま、全小・中学校で学校関係者評価を実施しております。この評価委員の方につきましては、各学校ごとに、学校がそれぞれPTAや地域住民の代表の方、あ るいは、学識経験者を含めてそれぞれ委嘱していただいておりまして、総数につきましては64名となっているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。64名の方に御尽力いただいていると御答弁をいただきました。
そこで、先ほど教育長の答弁の中にもありましたが、いま、ZERO運動というのがあって、いじめをなくす、不登校をなくすという3項目の中で、富良野西中学校から始まり、ことしから全校でZERO運動が実施されているということであります。
そういうことであれば、いまの学校関係者評価委員の64名の方は、地域性というのはやっぱりあるのだと思います。大規模校もあれば、小規模校もあればとい うことで、地域性はあると思うのですが、学校関係者評価委員の皆さん方での意見交換、地域の実情の意見交換などはいままで持たれているのかどうか、その 点、お尋ねいたしいたしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会 教育部長(遠藤和章君) 学校関係者評価委員同士の意見交換の場ということかと思いますけれども、先ほど言いましたように、それぞれの学校ごとで評価委員 を委嘱して、それぞれの学校の部分での評価、当該学校の評価を行っているということで位置づけているところでございます。このため、市全体として、評価委 員全員、64名の皆さん方を一堂に会しての意見交換の場というのは設けていない現状でございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) 私は、やはり、地域性というのはあると思うのですが、学校それぞれの課題というのもやっぱりあるのだと思いますので、評価委員同士の意見交換というのは行うべきなのかなと思いますが、その点についてどう思われますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 岡野議員の再々質問にお答えさせていただきます。
先ほども部長のほうから御答弁をさせていただきまして、また、岡野議員のほうからも質問の中で触れておりますけれども、64名の皆さんは、いろいろ地域性 ということもあります。そこで、私どもも、私が教育長に就任してから、富良野市PTA連合会の皆さん方、役職の皆さんたちを中心にしながら、教育懇話会と いうのを定期的に開催させていただいていますが、それぞれの学校の課題、あるいは、いろいろなものをその中で出していただき、あるいは、私どもからも情報 を提供する、こういうことにも取り組んでおります。いま、それぞれの64名の意見交換というのはしておりませんが、それぞれの学校の代表の方々と定期的な 意見交換をさせていただいておりますので、いまの段階ではそういう形の中で進めさせていただいているということで御理解いただければと思います。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。
そこで、学校第三者評価というのが平成20年度から本格実施をされているということですが、先ほど課題は何か出てきたかということで質問させていただきましたけれども、その点について、現時点で何か課題があるのであればお知らせいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の御質問の学校第三者評価の課題という部分でございます。
第三者評価につきましては、富良野市の場合は、文部科学省で示しています学校評価のガイドラインに基づいて実施をしているということでございまして、16項目の部分で評価委員に評価をいただいているところでございます。
ちょうど一昨年から始めたものでございまして、個々の学校ではなくて、富良野市の場合は全体を通して評価を行っているということでございます。北海道で は、それぞれの学校ごとに第三者評価を実施しておりますけれども、富良野市の場合はまだそこまでいってないという状況でございますので、そのあたりが一つ の課題なのかなと。あるいは、先ほど答弁いたしましたけれども、時代のニーズに合った評価項目も検討していかなければいけないのかなというふうに課題とし て捉えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。
平成23年度版富良野市教育行政評価報告書というのが平成24年8月に教育委員会から発行されております。この中に、第三者評価についても検証と報告が載っております。この中で、ちょっと自分が気になったことを質問させていただきたいと思います。
報告書の70ページですが、学校関係者評価の状況という中で、ちょっと読み上げてみます。
学校関係者評価で指摘を受けて、家庭学習の習慣を定着させる取り組みを実施することができたことは、この制度の効果の重要性を感じる。各学校とも、学校関 係者評価を踏まえ、実施され、また改善に活用されているが、学校単独で改善できない意見に対しての課題解決にどう取り組んでいるのか。例えば、ボランティ ア教諭に関して図書館との連携だとか、学校支援本部事業活動だとか、また、福祉学校の関係が可能なのかということで、この中で評価委員のほうからこんな御 意見なのですね。それが、この改善方法としては、地域の支援を学校に生かすために学社融合推進事業、学校支援ボランティアの活用を図っているということで るる説明をいただいているのです。
しかし、自分としては、どうしてもこれは具体性にちょっと欠けているというふうに思うのです。これをもう少し具体的に市民の皆さん方にお伝えするとなったらどういう形になるのか、お答えいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 学校第三者評価、平成23年度の評価報告書の部分でございます。
学校関係者評価の状況の中で、家庭学習の習慣、これが定着されたということで委員の評価を受けたわけでございますけれども、この前段といたしまして、各学 校の関係者評価の中で、家庭学習の習慣化が必要であるからぜひ取り組まなければいけないという指摘があって、こういう形になっております。
教育 委員会といたしましても、それぞれの学校の関係者評価を受けて、各学校において毎年実施しております全国学力・学習状況調査の結果の内容を把握、分析、そ して、これらに基づく学校改善プランを学校に作成させて子供たちの学力向上につなげてきているところでございます。また、この評価報告書にも載せておりま すけれども、学社融合推進事業、そして学校支援ボランティアも活用しながら、学校支援ボランティアにつきましては、毎年、280名以上の市民に登録をして いただいて、朝読書を含めてさまざまな面で学校の運営に協力いただいているということでございます。今後も、これら学校支援ボランティアの活用、そして、 先ほど答弁いたしました公開授業あるいは研究授業も積極的に行いながら、地域にいろいろな教育資源がありますので、それを活用して学校教育に役立てていき たいというふうに考えているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) いま、御答弁をいただきました。
富良野市教育行政評価報告書の中に、キャリア教育の現状というのもやはり載ってございます。それに対して、委員から、こういうことで改善してもらいたいで すよということに対して、いまいち、改善方策というのがわかりづらい報告書かなというふうに自分は理解しております。やはり、この報告書というのは今後の 教育行政の中で大変に大切なことなのであって、わかりやすい形で報告書に載せていただければと、私はこのように思います。
そこで、教育長からも 御答弁をいただきまして、将来の考え方ということですが、いま、全国的にもいじめ問題や不登校問題というようなものが出てきております。この第三者評価、 学校評価、学校関係者評価は非常に大切な事業なのだと思います。先ほども御答弁はいただいたのですが、このことについては、今後ますます力を入れて実施す べきだと私は思いますが、教育長の御答弁をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) ご答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 岡野議員の再々々質問にお答えをさせていただきます。全体的な学校評価の関係についてお話をさせていただきます。
先ほども御答弁させていただいていますけれども、学校の自己評価あるいは学校関係者評価、そして、知見を有する第三者による学校評価、これは、学校の健全化経営を図っていく中では大変重要なものだと思っております。
ただ、岡野議員も御承知のように、学校を格付したり、あるいは、先生を評価するということではなくて、子供たちを第一に考えて、そして、みんなで開かれた 学校づくりを目指していこうということが狙いであります。そこで、先ほども御答弁したり、いま、部長のほうからもるる御説明させていただいていますが、こ こ数年、本当に保護者はもちろんですけれども、地域の方々含めて、市民の方々、そして、多くの方たちが学校教育に関心を持ってきている、私はそう捉えてい るところであります。この中で、先ほども御答弁の中で触れておりますし、また、部長のほうでも御説明しておりますけれども、学校支援ボランティアの皆さん 方が、本当に学校に出向いて、みずからの手で子供たちを見守り、育てたいという機運がすごく高まってきていると私も捉えているところであります。
そこで、大事なのは、それぞれ先生方もそうでしょう。それから、保護者の方々もそうでしょう。地域の方々、我々行政もそうですけれども、それぞれの教育の 場において、子供たちの持っている潜在的な能力、これをいかに引き出して、そしてまた、必要な体験をさせていくのか、これが教育に求められているのでない かな、こんなふうに思っております。
そこで、先ほど、岡野議員も15日の音楽大行進を文化会館大ホールで見られたということを質問の中で触れて おりましたけれども、あの中で小・中・高校生500人の子供たちが堂々と教育活動を展開している。そこで、例えば、扇山小学校の子供たちが夢というのを自 分たちで表現している、あるいは、富良野東中学校の57名の生徒たちもそうであります。そんな中で、子供たちも、一つ一つ、その夢、その目標に向かって、 いま、取り組んでいる。それが、富良野の教育の中で、これ以外にも、演劇教育であるとか、あるいは環境の教育であるとか、農業体験であるとか、要するに、 学習面、スポーツ面、あるいは、みずから進んで行動するボランティア活動などに幅広く取り組んでいて、それがひいては一つ一つの夢を現実の目標に導いてい く、いま、そういう取り組みをしているということであります。そのことが、3年連続、文部科学大臣表彰の栄誉に浴したという過程にもなってきているのかな と、こんなふうに捉えているところであります。
つまり、この富良野の学校評価については、そこだけの学校評価ということでなくて、富良野全体で 取り組んでいく、そのことが重要でありますし、いま、これだけのグローバル社会の中で子供たちが大変強調される部分がありますけれども、恐れないで何事も 前向きに取り組んでいく、果敢に挑戦する、このことが教育に大事ではないかなと、こんなふうに思って、私どもそういうことで力強く取り組んでいるところで ございます。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、岡野孝則君の質問は終了いたしました。
次に、天日公子君の質問を行います。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) -登壇-
さきの通告に従い、質問をしていきます。
1件目、就学援助助成について質問をいたします。
国では、生活保護費のうち、食料や光熱費に充てる生活扶助費を6.5%、年間670億円減らすことに決め、平成25年8月から平成26年まで3回にわたっ て減額することになっております。多くの人は、生活保護受給者のことだけであり、住民生活には余り関係がないと思っていたのではないかと思いますが、生活 保護基準の引き下げによって自動的に影響を受ける制度などがあり、就学援助だけにとどまらなくなってきております。
義務教育における就学援助費 助成については、学校教育法で、経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童または学齢生徒の保護者に対して市町村は必要な援助を与えなければならな いとあり、2011年度には、就学援助を受けた小・中学生は、全国で6人に1人、北海道では4人に1人、要保護者1万5,000人に対して準要保護者8万 人が援助を受けております。準要保護者にとって、この制度は大変大きな支えとなっており、就学援助があるから生活保護を受けないで生活が何とかできている とも聞いています。
富良野市でも、就学援助制度を設け、生活保護法に規定される要保護者と、要保護者に準ずる程度に困窮していると教育委員会が 認める準要保護者を対象としており、準要保護者の認定の基準は、生活保護基準の1.3倍以下となっております。要保護者の就学援助は、国の補助事業で国が 経費の2分の1を負担しますが、準要保護者への援助は富良野市の事業となり、援助する費目は、学用品費、修学旅行費、給食費などがあります。
文 部科学大臣は、生活保護基準の引き下げによる影響が出ないように、自治体に現状維持をお願いすると言っていますが、今後の子育て世帯の影響はとても心配で あります。私は、現在の準要保護世帯の子供たちに影響が出ないように、認定基準の1.3以上にして対策をしていくことが富良野の子供たちの教育を救う手だ てだと思っております。
今回の生活保護基準の引き下げによる富良野市の対応をお聞きいたします。
1点目は、就学援助の実態と動向、2点目は、次年度に向けて生活保護基準の引き下げによる今後の就学援助の考え方。
2件目、富良野市特別支援教育についてお聞きいたします。
平成19年4月から、学校教育法の一部改正によって、特殊教育から特別支援教育に変わり、全ての幼稚園、学校において、障がいのある子供の支援を充実して いくことになりました。特別支援教育の推進について、通知には、特別支援教育の理念として、「障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取 組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指 導及び必要な支援を行うものである。 また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援 を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。 さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、 障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとっ て重要な意味を持っている」としております。
これまでの特殊教育では、障がいの種類や程度に応じて、盲学校、聾学校、養護学校や特殊学級といっ た特別な場で指導を行うことにより、手厚くきめ細かい教育を行うことに重点が置かれていました。特別支援教育は、理念として、障がいのある幼児、児童、生 徒の教育にとどまらず、障がいの有無やその他個々の違いを認識しつつ、さまざまな人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基盤となるものという共生社 会の実現が加わったことにより、現在、小・中学校において、通常の学級に在籍するLD、またはADHD、また高機能自閉症などの児童生徒が約6%にもな り、指導及び支援を必要としており、喫緊の課題となっています。
特別支援教育においては、特殊教育の対象となっている幼児、児童生徒に加え、こ れらの児童生徒に対しても適切な指導及び必要な支援を行うものとしております。特別支援教育の推進について、通知には推進に当たっての細かい計画がありま す。この通知に従い、富良野市では、平成22年3月に第2次計画の富良野市特別支援教育マスタープランが作成されております。ことしは3次計画に入るので すが、スタートして7年目を迎えた現在、富良野市の特別支援教育マスタープランの取り組み状況と今後について質問をいたします。
1点目は、特別な支援を必要とされる子供の実態把握について。
「各学校においては、在籍する幼児児童生徒の実態の把握に努め、特別な支援を必要とする幼児児童生徒の存在や状態を確かめること」とあります。「さらに、 特別な支援が必要と考えられる幼児児童生徒については、特別支援教育コーディネーター等と検討を行った上で、保護者の理解を得ることができるよう慎重に説 明を行い、学校や家庭で必要な支援や配慮について、保護者と連携して検討を進めること。その際、実態によっては、医療的な対応が有効な場合もあるので、保 護者と十分に話し合うこと。特に、幼稚園、小学校においては、発達障害等の障害は早期発見・早期支援が重要であることに留意し、実態把握や必要な支援を着 実に行うこと」とありますが、富良野市の状況はどのようになっているのでしょうか。
2点目の特別支援教育の推進の基本についてであります。
「教育と福祉が中心となり、障がいのあるなしに関わらずお互いを尊重し、生涯にわたって富良野で共に学び育ち、支え合う環境を創る」を理念としています。 また、基本目標は、「(1)乳幼児期から就労まで一貫した相談・支援体制を整備・推進します。 (2)医療、保健、福祉、教育、労働等の関係する行政部 課・機関及び関係者の横断型のネットワークを構築します。また、複数ネットワークがある場合には、相互の連携と情報の共有化を図りながら一元化を検討しつ つ、責任組織を明確にします。 (3)医療、保健、福祉、教育、労働等の各部課・機関が実施している相談事業や支援の内容を明らかにし、相談の共通理解を 図るとともに、一貫した効果的な相談と支援を行います。 (4)すべてのステージにおいて、必要な支援を様々な分野の関係者が共通の視点に立って連携を図 りながら、継続性・一貫性のある相談・支援を行います」とありますが、これらの基本目標の現状と今後について質問いたします。
3点目は、富良野市教育委員会では、平成21年度特別支援教育の総括をされています。市の取り組み状況と課題についてでありますが、取り組みの成果と課題について質問いたします。
1、特別支援連携協議会の組織強化について、2、特別支援教育支援員の配置について、3、就学児健診の見直しについて、4、特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業の推進について。
以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
天日議員の御質問に、聞き取りをさせていただいた範囲の中で、就学援助助成及び富良野市特別支援教育についてお答えをさせていただきます。
1件目の就学援助助成についてでございます。
生活保護基準引き下げによる今後の対応についてでございますが、ことし8月から実施されます生活保護基準の引き下げに伴う就学援助への影響につきまして は、本年度の就学援助の認定は、現行の生活保護基準に基づき、既に認定の決定を行っておりますことから、生活保護基準引き下げによる影響はないところでご ざいます。今後の対応につきましては、就学援助の趣旨を踏まえ、できる限り影響が出ないよう、北海道教育委員会を通じ、国に対して十分な就学援助が行える よう地方財政措置の拡充を要望してまいりたいと考えております。
また、就学援助の認定基準につきましては、道内類似市の動向などについて情報収集を行いながら慎重に決定を行う予定であり、経済的理由により就学困難とならないよう教育の機会均等を保障できる対応をしたいと考えております。
次に、2件目の富良野市特別支援教育についてのマスタープランの取り組み状況と今後についてでございます。
本市の特別支援教育は、教育基本法及び学校教育法の改正を受け、平成19年度から学習障がい、注意欠陥・多動性障がい、高機能自閉症など、児童生徒一人一 人の教育的ニーズに応じた専門的な指導、支援を行い、自立や社会参加に向けての個々の能力を伸ばすことができるよう取り組んでいるところでございます。
御質問の特別な支援を必要とする子供の実態についてでございます。
平成25年度には、特別支援学級の在籍数は、全児童生徒数1,907名中112名で、約5.9%の在籍率となっております。小学校は、全児童数1,217 名中74名で、知的学級27名、情緒学級33名、肢体不自由学級2名、言語学級8名、病弱学級3名、難病学級1名でございます。また、中学校は、全生徒数 690名中38名で、知的学級19名、情緒学級11名、肢体不自由学級2名、言語学級2名、病弱学級4名でございます。
次に、マスタープランに掲げる基本目標の現状と今後についてでございます。
富良野市特別支援マスタープラン基本計画に掲げております四つの基本目標を達成するため、乳幼児から就学まで一貫した相談支援体制を整備、推進し、関係機 関との横断型のネットワークを構築するため、保育所、幼稚園、小・中・高等学校、福祉医療機関などとの一貫した連携を図るため、富良野市特別支援連携協議 会を組織し、特別支援教育の推進に努めているところでございます。今後も、就学相談を含めた相談支援体制のさらなる強化が必要でありますので、関係機関と 情報を共有し、児童生徒の把握、理解をしながら特別支援教育の推進に努めてまいります。
次に、教育委員会の取り組みの成果と課題についての特別支援連携協議会の組織強化についてでございます。
先ほど御答弁いたしましたように、平成19年度に富良野市特別支援連携協議会を設置し、心身に障がいのある幼児及び児童生徒の適正な就学に向けて、知的部 会、情緒部会、言語部会と就学相談、指導を行う専門家チームを設置するとともに、医療機関から、小児科医師を初め、作業・理学・言語療法士の支援をいただ き、特別支援教育の充実に努めているところでございます。今後も、体制の充実強化を図りながら推進してまいります。
次に、特別支援教育支援員の配置についてでございます。
小・中学校で通常学級に在籍し、学校生活上の困り感を感じている児童生徒を適切に支援していくため、平成20年度より各学校に特別支援教育支援員を配置し ております。今年度の要支援児童生徒数は合計264名となっておりますが、小学校5校、中学校2校に、対象児童生徒数18名に1名の割合で特別支援教育支 援員を14名配置しているところでございます。今後も、支援を必要としている児童生徒の推移を見ながら配置をしてまいります。
次に、就学時健診の見直しについてでございます。
就学時健診につきましては、学校単位でそれぞれ行っていたものを一本化して、同日同一会場で行うよう見直しを行っております。統一性、一貫性のある内容、 方法で適切な判断、判定を行うために、特別支援連携協議会と協力し、就学時健診の企画立案、運営を行っており、特別な支援を必要とする子供を早期発見する 体制を整えております。
次に、特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業の推進についてでございます。
この事業は、教育上、特別の 支援を必要とする児童生徒に対し、養護学校の先生が、小学校、中学校の要請に応じて、担当教員等に学習指導の進め方などの支援を図ることを目的として実施 しております。この事業の活用を各学校に周知しており、今年度は、小学校3校、中学校1校において派遣要請希望が出されております。今後も、事業を積極的 に活用し、指導や支援の充実を図ってまいります。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 質問の順に再質問をさせていただきます。
まず、1件目であります。
就学援助につきましては、いま、教育長の方針として、子供たちに支障が起きないようにやっていくということで、あらゆる手だてを尽くしていただける、また、そういうふうにしていただけるというふうに理解いたしました。
それから、特別支援教育奨励費を受けている子供たちについて、対象者については影響がないのかどうか、ちょっとお聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 天日議員の再質問にお答えいたします。
特別支援に該当するお子様の支援費につきましても、準要保護児童と同じような形で、今年度については影響はございません。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 今年度については変わらないということなのですが、来年度については、要保護世帯の2.5%ということでお聞きしておりますが、これについては、来年度以降はどのようになっておりますでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 天日議員の再々質問にお答えいたします。
2.5倍でございますね。2.5倍の収入ということでございますけれども、これらにつきましては、準要保護世帯と同じように、今後、道内の都市等の実態も含めて、調査しながら検討していきたいというふうに考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) では、就学援助を受けている準要保護世帯と、それから、特別支援教育奨励費を受けている人では対応が違ってくるということでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 基本的には、現状の制度をベースに考えております。ただ、収入の倍率については検討させていただきたい、他市町村の事例を見ながら検討していまいりたいということでございます。以上です
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) では、続きまして、2件目です。
先ほど、特別な支援を必要とする子供の実態についてお聞きいたしました。この傾向につきましては、だんだん増加してきているというふうに思っているのですが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別な支援を必要とする子供の実態ということでございます。
いま、議員がおっしゃられたように、年々ふえている傾向にございまして、ちなみに、平成20年度につきましては在籍率で2.9%でございました。これが、今年度は5.9%というふうになっているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問がございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 増加しているということは聞いておりましたけれども、これからのことになると思いますが、今後、増加していった場合の具体的な対応をどのように考えているのか、質問いたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 増加はしておりますけれども、その原因というのは、まだはっきりしないというのが実態でございます。
しかし、できるだけ早期に、早期療育ということで、幼児期、保育所、幼稚園の時代から子供たちの訓練をすることによって、ある程度、その状況が緩和される という実態もございますので、今後、福祉サイドと連携をしながら、福祉サイドでは母子通園センターがございますけれども、そちらの活用も含めて、全市的な 取り組みということで進めていかなければいけないなというふうに考えているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) いま、早期発見、早期支援ということで、小さいときからそれをすることによって、特別な支援を必要とする子供についてかなり抑えること ができるというお話をお聞きしたのです。早期発見、早期支援につきまして、実際に受け入れる体制、受け入れる側と支援体制が一致するということはなかなか 難しいところもあるのでないかなというふうに考えているのです。その困難性というのはどこにあるのか、また、原因はどこにあるというふうに理解しているの でしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 支 援を必要とするお子様の支援についてですけれども、そういう対象のお子さんは、全て、幼児期からそんな形でいろいろな機関にかかわっていただければ一番ベ ストでございますけれども、やはり保護者の理解が十分得られていないという実態もあろうかと思います。
そんな中で、受け入れ体制につきまして も、先ほど言いましたこども通園センター、これは、こども未来課のほうで担当しておりますが、そちらのほうで、相談員を含めて、あるいは、保健師もいらっ しゃいますので、それらの方々と連携を図りながら、当然、支援、相談をして受け入れにつなげていきたいというふうに考えているところでございます。以上で す。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 基本目標のところの質問に 係ってくると思いますけれども、早期発見、早期支援も含めまして、年間どのくらいの相談件数があるのか。本当に、相談する親御さんにとっては大変な心労が あると思います。相談者に対応されている方についても、相談相手の気持ちになって本当に親身になって対応していると思いますが、相談に来られないところの 理由についてはどのように—そういう子供たちは支援が必要だというふうに、自分の子供は支援を必要だということについて、十分理解して、そして選択に至っ ているのかどうか、それについてお聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) お子さんの支援について、いま、保護者の方が理解して、こういう療育機関を含めて全てつながっているのかというような御質問と思います。
いま、数字を持ち合わせておりませんけれども、対象となるお子さんの保護者が全てお子さんの状態を理解されながらこのような特別支援を受けているのかとい う部分では、全てではないと思います。教育委員会といたしましても、相談員あるいは学校の教員を含めて、保護者と面談、相談等をしながらできる限り支援を していますけれども、その中でも、どうしても理解を得られないという方も一部にはいらっしゃるように聞いております。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) そういう支援を必要とする子供につきましては、各団体が連携をとって子供のためにということで対応されているということです。ただ、小 学校、中学校、それから高等学校に行くに当たりまして、その引き継ぎ時には、個別の指導計画の作成、個別の支援計画というものがあると思いますが、こうい うものについてはどの程度作成されているのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○ 教育委員会教育部長(遠藤和章君) 先ほどの答弁の中でも説明いたしましたけれども、特別支援連携協議会の中に部会がございまして、知的部会、情緒部会、 言語部会と3部会に分かれております。これらの部会には、当然、小学校、中学校、そして、下は保育所、幼稚園の先生方も入っておりますので、その中で、随 時、情報交換を含めて行っております。また、対象児童が幼児期から小学校へ、そして小学校から中学校へ進学するときには、当然、そういう情報を交換しなが ら、その子供にとって一番よい特別支援となるように努めているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 学校の個別の指導計画については、親御さんの了解なしにつくることができるわけですが、個別の支援計画については、親御さんの了解がないとつくることができないのです。そのことについて、いま、現状でどの程度のものなのか、お聞きいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○ 教育委員会教育部長(遠藤和章君) 対象児童の個別の指導計画、支援計画につきましては、それぞれの学校で作成をしておりますし、当然、保護者の理解を得 ながら作成しております。ただ、現状は、いま、資料的に持ち合わせておりませんので具体的に申し上げられませんけれども、学校では、それぞれそういうふう なことで対応させていただいているところでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育支援員について質問させていただきます。
特別支援教育支援員の研修会については、どのような形でされておりますでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育支援員の研修会ということでございます。
例年、教育大学釧路校の教授を招いて、この道のスペシャリストでございますが、研修会を行ったり、あるいは、北海道の教育支援センターの職員が来て研修会を行うというようなことで、できる限り多くの研修会に参加させるようにしているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) 特別支援教育支援員の応募資格についてですが、ことし募集がありました。学校教育に関心がある市内在住の方、そしてまた、教員免許の有 無は問わないということでありました。私たち市民から見ますと、この基準は何か緩いのでないかというふうな気持ちになりますが、この基準が緩いというのは どういうような理由からなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援員の採用基準が緩いというような御質問かと思います。
私どもといたしましては、教員免許をお持ちであればそれはそれで結構でございますけれども、それ以外の方も、例えば自分のお子さんを育てた中での経験等も ございますから、臨時職員でございますので、資格についてそこまで強く求めてはいません。ただ、面接をし、そして、論文を書いていただいていますので、そ の中で判断をさせていただいているところです。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援員の応募に当たりまして、応募者は人数的に多いものなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 応募者につきましては、毎年、定員を上回る応募の方が来ていらっしゃいます。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 先ほど、特別支援教育支援員の配置については、一応、18名に1名ということで答弁がありましたけれども、この18名という基準は、ほかの地域と比べてどうなのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援員の配置基準でございます。
富良野市の場合は、今年度は18名に1人ということでつけております。ほかの地域については、調査をしておりませんので、いま、ここでお答えはできません。
ただ、14名の支援員を採用するに当たりましても相当な市の予算が必要になってきますので、私どもとしてはできる限りの配置をしたいわけですけれども、財政上の問題もございます。そこらで御理解をいただければと思います。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援学級のほうの介助員については、要望はないのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 質問の途中ですけれども、ここで10分間、休憩いたします。
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午後2時29分 休憩
午後2時37分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の天日公子君の質問に御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援学級の介助員の配置についてかと思います。
このような介助員の制度はないということで、富良野市におきましては介助員を配置していない状況でございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 続きまして、就学時健診の見直しについて質問いたします。
先ほど答弁をいただきまして、各所でいろいろやっていたものを1カ所にまとめたことによって相当の効果が上がっているというお話を聞きいたしました。た だ、発達障がいなどで支援を必要とする子供たちの親御さんについては、先ほどもちょっとお聞きいたしましたけれども、なかなか受け入れがたい方もいらっ しゃいます。そこで、特別支援教育とはどういうものなのかということで、親御さんたち全体にそういうことを理解してもらうような研修を企画したことはある のでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育について、保護者の方にどういう制度かということでの説明があったかどうかということでございますけれども、保護者全員に対してそういう説明会をしている状況ではございません。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育については、学校、その当事者、それから医療も含めて、市民の理解も必要であるという文章があるのですが、この点についてはどのように考えているのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 天日議員の御質問にお答えをさせていただきます。
特別支援教育は、全ての幼児、児童生徒が、障がいのある、なしにかかわらず、お互いの個性を尊重し、夢と希望を持ってたくましく育ち合う教育を目指すとい うことが基本であります。一人一人の教育ニーズに合った形の中で、私どもも、平成19年に法律が改正になってから取り組みをさせていただいているところで あります。
そんな中で、まずは、私ども市教委といたしまして、特別支援連携協議会を立ち上げさせていただいて、先ほど部長のほうから御説明をさ せていただきましたが、それぞれ知的、情緒、言語ということで部会を設けさせていただいて、その中で代表して専門家チームというものを立ち上げさせていた だいています。その専門家チームのメンバーが、各保育所、幼稚園含めて、それから健診の状況も把握しながら、それぞれ個別の相談をしっかりとさせていただ いているところでございます。そして、それが、ひいては就学前の健診にもしっかりつながってきているという状況になってきております。そのように統一性、 一貫性を図っていく中で、そういう形をとらせていただき、また、全市的においては、私どものホームページでも配信しておりますけれども、年に1回、広報で も配信させていただいてきております。
それから、校内体制については、当然、学校内に委員会を設置させていただいて、そこにはコーディネーター を配置して、特別支援の中でどういう個別の指導計画を立てていくか、当然、それも進めさせていただいております。あわせて、先ほど岡野議員の学校評価の質 問もありましたけれども、当然、特別支援の関係についてもそういう項目にもなってきているところであります。
そんな形で、いろいろな角度から市 民に対してもそういう情報を発信することが大事でありますと同時に、角度とは別ですけれども、子供たちのそういう困り感をいかに我々が把握して早期発見、 早期支援をするか、これがまた重要になってまいります。そういう中で、いま、各機関、団体とも連携を深めながら、子供の困り感をなくす対策をとりながら、 それぞれの役割を持って取り組んでいるということであります。あわせて、市民にもそういう情報を発信しているという状況でございますので、ひとつ御理解い ただければなと思います。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業については、これを活性化することによって、先生たちの理解がある中でもさらに理解を深めることができると思っております。
そこで、研修については、先生たちはいろいろ勉強をしているのでしょうけれども、具体的に、来ていただく機会と、出ていって勉強する機会があると思いま す。出ていく機会ということで、子供たちの心理面について1年を通じて勉強するような機会がやはりあると思うのですが、そういう研修会への参加については どういうふうになっているのですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 先生方の特別支援教育に関する研修会でございます。
先ほど支援員の部分でお答えいたしましたけれども、教員につきましても、さまざまな研修会がありますので、当然、そちらのほうに行って勉強していただく、 あるいは、養護学校にそれぞれ行かれて勉強されている、子供たちの指導方法を学んでこられる先生方もいらっしゃいます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13 番(天日公子君) この研修は、やはり大事だと思いますので、これからも力を入れてやっていただきたいと思います。それから、支援を必要とする子供たちに 携わっている先生方は、いままでとは違う神経的なストレスが発生する可能性もありますので、そういう点についても理解をして研修を続けていただきたいと思 います。
それから、特別支援教育アドバイザーをことしも雇用されておりますが、役割とどのような効果があったのか、質問します。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 特別支援教育のアドバイザーでございます。
全市的な見地から、コーディネーターということで、先ほど言いましたように、保育所、幼稚園から小学校へ、あるいは、小学校から中学校へといったときに橋渡しをすることも含めて、保護者の方、学校、教員に対していろいろなアドバイスを行っております。
このアドバイザーを配置することによりまして、学校における特別支援教育の理解も得られておりますし、保護者の方にもわかりやすく説明をされて大変喜ばれているということでございます。以上です。
○議長(北猛俊君) 13番天日公子君。
○13番(天日公子君) 特別支援教育というのは、本当に富良野市の子どもを育てる意味では大変大きな役割をしていると思います。支援を必要とする子供たちもこれから増加傾向にありますので、本当にきめ細かい対応をしていただきたい。
それから、先ほど経費の問題もありましたけれども、この経費につきましても、なるべく有効的に活用できるようにみんなで知恵を出して進めていければと思っております。
これについて、教育長はどのようにお考えでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 天日議員の御質問にお答えをさせていただきます。
先ほども御答弁をさせていただいていますけれども、私どもも、学校教育においては、全ては子供たちのためにを基軸にしながら、これまでも障がいのある、な しにかかわらず教育行政を進めさせていただいているところでございます。そこで、先ほども御答弁をさせていただきましたけれども、困り感のある子供たちに いかに気づくか、これがやはり教育を進める中で大事なものだと私どもも思っているところであります。
そこで、先ほども御答弁をさせていただきま したけれども、私どもも、特別支援教育アドバイザーをしっかり配置しながら—また、特別支援連携協議会の中にもいろいろな組織が入っております。天日議員 も御承知のように、過日、児童の発達段階の支援センターもできております。当然、そういう組織の方々も社会福祉の中で入ってきていただいております。あり とあらゆる角度から困り感のある子供たちに気づいて、その対応をしっかりみんなで見守り育ていこうと、それが基軸になっております。
それから、 先生方も、特別支援の資格を持った先生方をそれぞれ配置させていただいていますし、また一方では、私ども市として特別支援の支援員も14名配置させていた だいて、その中で、TTという加配の先生方も入っていますし、ことばの教室の4名の先生方もそれぞれの中で対応させていただいて、本当に、障がいのある、 なしにかかわらず、ありとあらゆる角度から取り組みをさせていただいているというのが現状でございます。
その中で、大事なのは保護者対応であります。保護者ともしっかりと連携を密にしながら、特別支援教育をこれからも進めていきたいと思っておりますので、ひとつ御理解のほどをお願いしたいと思います。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、天日公子君の質問は終了いたしました。
次に、渋谷正文君の質問を行います。
1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) -登壇-
さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。
1件目、寄附金の取り扱いと市民参加についてお伺いいたします。
富良野市は、自然や環境を守り、市民に暮らしやすく、訪れる方には心のふるさとを感じてもらえるまちづくりを進めております。応援したいという気持ちの一 つとして、寄附という形で受け入れをしておりますが、ふるさと納税が始まってから一部自治体と受け入れ差が生じていると感じております。
平成 21年第4回定例会における岡野議員の一般質問の中で、ふるさと納税制度導入以来、2年経過していない状況でもあることから、当面は現行の取り扱いで対応 するとし、テーマ性を持ったふるさと納税制度のPRの件につきましては、まちづくりの重点施策である農村観光環境都市、移住・定住対策等を紹介するなど、 現在のPR内容を充実させ、全国発信とあわせて、市民それぞれの知人、友人を通じて御協力をいただけるような機会があれば啓蒙、啓発をあわせて行う必要が あるとの趣旨の答弁をされております。
こうした経過を踏まえまして、3点お伺いします。
1点目は、寄附金の実績と使途、成果についてです。
寄附されることによって、行政側は、メリットとデメリットをいま現在どのように認識されているのか、お伺いいたします。
2点目は、寄附金をいただいた方への使途の通知でございます。
使途を指定された寄附と使途を指定されていない寄附がありますけれども、寄附していただいた方に、寄附金をこのように使いましたと具体的にお知らせしたのかを含め、どういった対応をしてきたのか、伺います。
3点目は、寄附によって市政に参加できることの制度化についてです。
交流人口が多く、また、定住自立圏の形成を念頭に置いている富良野としては、使途が明確になることによって、寄附をしようと思う人がふえるのではないかと 予測します。市の情報を積極的に開示して、どの施策に寄附金を充当するかを明らかにしている自治体があることを踏まえ、改めて、市内、市外の方が積極的に 市政に参加できる制度の整備をすることや、ふるさと納税制度の積極的展開をしてはどうかと提案をいたしますが、いかがでしょうか。
関連いたしまして、ふるさとサポーター制度の導入に向けて、市の考え方をお伺いします。
2件目、情報機器の管理のあり方についてお伺いいたします。
マイクロソフトの基本ソフトウエア、OSであるウィンドウズXPのサポートが平成26年4月9日をもって終了いたします。同時に、オフィス2003とイン ターネットエクスプローラーシックスもサポート終了となります。サポート終了後は、セキュリティー更新プログラムなどの重要なサービスが提供されなくなり ます。これらは、北海道新聞の記事等で報道もされましたので、市民の方も一定の関心を持っていると伺っております。
富良野市においては、こうし た対策に係る平成25年度の当初予算計上をされていないと私は認識しております。また、OSの調達とデータのバックアップには、人員と多くの時間がかかる ことが想定されます。セキュリティー対策にかかわる重要事項でありますので、現在の設置状況と、どのように移行を進め、大切な市民情報を守るかが問われて いるところであります。
ここで、2点お伺いいたします。
1点目は、業務用パソコンOSの設置状況と今後の対応についてであります。
現況と対応策、市民情報を守る担保がされているのか、セキュリティー対策の基本的な考え方を伺います。
2点目は、教育用パソコンOSの設置状況と今後の対応についてです。
特に、児童生徒が調べ学習をする際にはインターネットに接続することから、OS更新は必須であると考えますので、お伺いをいたします。
3件目、住民情報のあり方とサービス拡充についてお伺いいたします。
自治体の窓口が開いていない早朝と深夜、そして、土曜、日曜、祝日でも住民票などの証明書をわずか数分で受け取ることができ、住民が必要なときに都合のよ い場所でサービスを受けられ、自治体にとってはサービスの向上が図られるほか、事務負担の軽減などの効果につながる施策をコンビニエンスストアでの証明書 自動交付サービス、いわゆるコンビニ交付サービスと呼んでおります。
このコンビニ交付サービスは、交付業務を委託する自治体が発行する住民基本 台帳カードを利用し、大手コンビニエンスストアのマルチコピー機のタッチパネルを操作することによって住民票などの証明書を受け取ることができます。この サービスを実施している地方公共団体は、平成25年6月10日現在で66団体、道内では、音更町が既に実施し、平成26年4月からは江別市が実施予定と なっております。
年代やライフスタイルによって、証明発行に求める利便性はますます多様化すると考えられます。民間でできるところは民間に委ね、住民の行政ニーズに適切に対応する行政のさらなる取り組みに着手されることを期待します。
ここで、2点お伺いします。
1点目は、住民票、印鑑登録証明、住民基本台帳カードの交付状況と、窓口での混みぐあいと待ち時間についてお伺いします。
2点目は、市民の利便性向上と住民基本台帳カードの多目的利用の一環としまして、証明書等のコンビニエンスストアでの交付を検討されてはどうかと思いますが、市の考え方についてお伺いします。
4件目、各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についてお伺いいたします。
行政サービスの多様化が進展し、今後、ますます情報通信技術の利活用が求められる現状にあります。高度な情報化とシステム管理や構築、保守、メンテナンス などの費用負担の軽減との両立が求められており、そこで注目されているのが自治体クラウドであります。自治体クラウドとは、複数の地方公共団体の業務シス テムの集約と共同利用を通じて、各自治体における負担の軽減や業務の標準化を実現するもので、地方公共団体がシステムのハードウエア、ソフトウエア、デー タなどを庁舎内で管理、保有することにかえて、外部のデータセンターに保有、管理し、ネットワーク経由で利用できるようにする取り組みであり、行政運営の 合理化、業務の効率化に寄与し、事務改善の動きにもつながると言えます。さらに、災害への備え、セキュリティーの確保に役立つとされ、外部データセンター の活用によって、住民データのバックアップの確保ができ、災害に強いシステムの構築が可能となり、個人情報の漏えい防止対策の充実にも有効であります。
ここで、お伺いをいたします。
北海道電子自治体共同運営協議会に加盟している富良野市が、自治体クラウド導入の可能性について現在どのようにお考えなのでしょうか。協議会での検討状況と富良野市としての将来的考え方を伺います。
以上で、第1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
渋谷議員の御質問にお答えいたします。
1件目の寄附金の取り扱いと市民参加についての1点目の実績と使途、成果についてであります。
一般及び指定寄附の過去5年間の実績は、昨今の厳しい経済状況を反映してか、総体的には減少傾向であります。ふるさと納税制度は、平成20年4月に導入さ れ、本市におきましても、ホームページでふるさと納税制度の制度概要を紹介し、また、東京ふらの会等でも寄附の呼びかけをしており、会員の中にも継続的な 寄附をされている方がございます。件数は年四、五件で推移をし、金額については5年間で計631万5,000円となっております。
使途につきましては、ふるさと納税は一般寄附として取り扱っておりますが、地域振興基金へ積み立てをしているところであります。
また、成果といたしましては、この制度は本市に関心と愛着を持って市外から寄附をいただくものであり、本市のまちづくりの推進に資する貴重な財源として役立っているものと考えております。
次に、2点目の寄附金をいただく方へ使途の通知についてであります。
寄附の際には、一般寄附なのか、指定寄附なのか、確認の上で受領をしているところであり、寄附者の意向に沿った形で処理しておりますので、使途の通知は行っておりません。(51ページで訂正)
次に、3点目の寄附によって市政に参加できることの制度化についてであります。
ふるさと納税につきましては、これまで一般的な制度の範疇で対応してきたところでありますが、平成21年第4回定例会におきまして、岡野議員からもテーマ 性を持った制度として積極的に展開すべきとの御提案がございました。その際に、当面は一般寄附として取り扱い、特典なども設けず、使途については、寄附者 の意思に基づき、既存の基金により対応すると答弁をいたしたところであり、今後におきましても、現行の取り扱いで対応してまいりたい、このように考えてい るところであります。
また、東京ふらの会等でふるさと納税の呼びかけを継続的に行うとともに、まちづくりの重点施策であります農村観光環境都 市、移住・定住対策等の紹介など、対外的なPRを充実し、富良野市への理解を深めていただき、そのことがふるさと納税につながるように努めてまいりたい、 このように考えているところであります。
なお、ふるさとサポーターにつきましては、全国各地で手法も内容もさまざまな形で実施されておりますので、今後、調査研究をしてまいります。
2件目の情報機器の管理のあり方についての1点目の業務用パソコンのOSの設置状況と今後の対応についてであります。
市が有するパソコンには、住民票、税情報などを扱う住民情報システム用パソコンと事務に使う庁内LAN用パソコンがございます。
まず、住民情報システム用パソコンにつきましては、52台全てをウィンドウズXPで運用しており、医療・福祉業務等の一部業務においてのみ、関係団体との データ連携の必要性から専用線により外部と接続を行っておりますが、それらの業務以外は外部との回線接続及びその他機器類との接続は不可能な環境となって おり、また、外部からのデータ持ち込みやデータの持ち出しを禁止することにより、ウイルス等への感染防止及び個人情報流出防止対策を行っているところであ ります。これらのことから、ウィンドウズXPのサポート終了による個人情報流出などはないものと考えており、次回のシステム更新時にOSを含めた更新を行 う予定でございます。
次に、事務に使っている庁内LAN用パソコンにつきましては、現在320台のパソコンが導入されており、そのうちの60台 がウィンドゥズXPであります。このXP60台については、本年度30台、来年度30台の更新を予定しており、あわせて、オフィスソフトも更新をしてまい ります。パソコンの更新に当たりましては、導入年次に応じた計画的な更新を実施してきており、今後におきましても、導入費用の平準化を図るため、計画的に 行ってまいります。
庁内LANのセキュリティ対策につきましては、インターネットにつながっている環境にあることから、ファイアウオールやウイ ルス対策ソフトの導入により、外部から侵入を防ぐ措置をとり、また、ウイルス混入の危険性や情報流出の防止のため、USBメモリー等の使用を制限するなど の対策をしております。今後も、個人情報保護、情報セキュリティポリシーに基づく情報の保護を図ってまいります。
3件目の住民情報管理のあり方とサービス拡充についてのコンビニ利用による利便性向上の検討についてであります。
コンビニ利用につきましては、総務省が、電子自治体の実現に向けた施策の一環として、財団法人地方自治情報センターと連携し、平成22年度より開始をされ ており、平成25年6月1日現在で全国で65団体、道内では音更町が住民票、印鑑証明等の証明書発行をコンビニの端末を利用して実施しているところであり ます。
本市では、現在、コンビニ利用はしておりませんが、窓口における平成24年度の証明書発行の状況につきましては、住民票が1万767件、 印鑑証明が7,658件となっており、コンビニ交付実施の場合に用いる住民基本台帳カードの発行件数は、平成24年度は87枚、平成25年3月時点での有 効枚数は887枚となり、住民基本台帳人口の3.71%の普及率となっております。また、窓口における交付に要する時間は、窓口が混み合う3月末から4月 初めや連休明けに多少待ち時間を生じておりますが、1件当たり3分程度となっております。
コンビニ利用による住民票、印鑑証明等の交付につきま しては、市民が市役所に足を運ばなくても、閉庁日や開庁時間以外でも利用できるなどのメリットが考えられますが、その一方で、システム導入費用は約 2,000万円、システム保守費に年間約200万円、運営負担金に年間300万円、加えて、発行当たりでコンビニ側に支払う委託料は1件当たり120円で あり、高額の経費が必要になることから、現在のところ、導入は考えておりません。
今後、本年5月24日成立の共通番号法に基づき、平成27年10月から個人番号が通知され、個人番号カードの無償交付が予定されていることから、利用環境の変化や費用対効果を的確に把握し、利用の必要性について研究をしてまいります。
次に、4件目の各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についての将来的なクラウド導入の可能性についてであります。
本市は、ネットワーク上で複数の自治体が共同で業務システムの運行を行う自治体クラウドを推進する北海道電子自治体共同運営協議会に参加をしており、同協 議会が進めている北海道自治体クラウドサービスにつきましては、現在、深川市及び弟子屈町など道内5町村で導入をされているところであります。
自治体クラウドのメリットとしては、システムの標準化、共同開発、共同利用等による経費節減、外部施設にデータ保管することによる災害時の安全確保が挙げ られる一方、課題といたしましては、自治体独自の業務等への対応が困難であり、通信回線遮断時にはシステムの使用ができなくなるとともに、導入する場合は 既に導入しているシステムの更新に合わせた準備を進める必要がございます。
現在、富良野市の住民情報システムは、市役所庁舎内にサーバーを設置 し、各端末から情報にアクセスすることにより証明書の発行業務などを行っておりますが、今後、クラウド化による業務の標準化、業務継続性、データの安全性 等について、現在のシステムとの比較検証を行うと同時に、近隣自治体の状況も含め調査研究をしてまいりたい、このように考えているところでございます。以 上であります。
大変恐縮でございます。
先ほど、寄附金をいただいた方への使途の通知の中での答弁に誤りがございますので、御訂正をお願いしたいと思います。
寄附者の意向に沿った形で処理しておりませんと言いましたけれども、寄附者の意向に沿った形で処理しておりますので、使途の通知は行っておりませんに御訂正いたします。
○議長(北猛俊君) 続けて、教育用パソコンについて御答弁を願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
渋谷議員の2件目の情報機器の管理のあり方についての2点目、教育用パソコンのOS設置状況と今後の対応についてお答えをいたします。
児童生徒が使用する教育用パソコンにつきましては、現在、小学校、中学校合わせて355台導入しており、6年間で更新するように計画的に毎年入れかえを 行っております。OSがウィンドウズXPのパソコンにつきましては、麓郷小中学校、樹海小学校2校で使用しておりますが、本年度更新を予定しておりますの で、各学校においてはウィンドウズXPのパソコンは全てなくなることとなります。
また、児童生徒がインターネットで調べ学習をする際に、有害サ イトに誤ってアクセスすることがないよう、フィルタリングソフトを導入し、児童生徒が使用する全パソコンにインストールして予防を行っております。また、 各学校では、富良野市学校における情報セキュリティーガイドラインに基づき、全てのパソコンを適切に管理運営しているところでございます。以上でございま す。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) では、順次、質問をしてまいります。
まず、寄附金の取り扱いと市民参加についてのところでございます。
メリット・デメリットという聞き方もさせていただいたのですけれども、特段、デメリットというような言い方はされていなかったと認識をしておりますので、寄附金というものについては、メリットというか、利点のほうが占めているということを理解させていただきました。
この中で、PR内容についての充実というところでお話しさせていただいたのですが、その中での御回答というのは、ホームページ、それから、東京ふらの会で お話をするというところであったのですけれども、なかなかそれ以外の方の目に届くようなことというのは、僕は少ないのではないかなというふうに思います。
僕もほかの市の事例をいろいろと確認させていただいたのですけれども、パンフレットといいますか、A4判で、こういった事業、例えばふるさと納税というの がありますと、そこには具体的な項目も書いて少しでも寄附についての興味を持っていただけるような形で行っている自治体もございます。
こういったことを踏まえまして、いま、私が提案したところの御見解について伺います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
ふるさと納税制度の本来の趣旨でございますが、大都市と地方における税収の格差の解消というふうなことで存じております。そういった中で、その趣旨を市政 の中で忠実に反映させていくとすれば、やはり、一つは、富良野から東京あるいはそれ以外の大都市、そういったところに出られている方に、富良野、ふるさと を思っていただくということが肝要かというふうに考えています。そういった意味では、富良野出身者が大変多うございますので、東京ふらの会といった中で、 ぜひ、富良野に納税をしていただく、寄附をしていただくということ、これが本来の趣旨の一つかと考えております。
あわせて、富良野に対する応援 団といった意味では、渋谷議員がおっしゃっておられますホームページや、いろいろなパンフレットといった中での紹介による応援というものも考えられるとは 思います。ただ、本市といたしましては、やはり、基本として富良野出身者を中心に納税をしていただくと。
それから、デメリットの部分はあえて答 弁してございませんけれども、大都市部においては、地方に対して納税をすると住民税等において減免があるということで、それが課題となっております。本市 におきましては、基本的に富良野に住んでおられる方は、移住者も含めて富良野を愛していただき、本市に納税をしていただくというふうなことを基本に考えて おりますので、あえてデメリットは申し上げてございません。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文 君) 本来の趣旨の一つとして、外に出られている方に対して、ふるさと感じてほしいというところだということなのですけれども、私が最初にお話しさせてい ただいたところで、交流人口が非常に多いまちである、そして、定住自立圏の形成を念頭に置いているということからすると、いわゆる外に出ていかれた方にふ るさとを感じていただくことももちろん一つありますが、さらには、来ていただいている方に対してもふるさととして感じていただいて、そして、富良野のため にというふうにも考えらます。ただ、そういうスキームといったものは、いまは目にすることがほとんどなくて、その流れができないようなのです。
ですから、私としては、パンフレットという形を通じてできるだけ多くの方が富良野のまちづくりの趣旨を理解して、そういった寄附をしていただけるような形を考えてはどうかというふうに御提案したのですけれども、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
議員のほうから御提案がございましたパンフレット等でございますが、基本的には、改めてふるさと納税というふうなことを銘打ってパンフレット等をつくる考 えはございません。他市の事例で課題、問題点がいろいろ出てくる中では、ふるさと納税という寄附欲しさに、目当てにそういったパンフレットをつくって、経 費をかけてというふうなことがありますが、そういったことに経費をかけるのが果たしていいのだろうか、そういった課題も出されているところもございます。
そういった意味では、いろいろな機会を使いまして、ふるさと納税についてPRをして御協力をいただくというふうなことは心がけてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1 番(渋谷正文君) 僕としては、パンフレットをつくることで、非常に経費がかかり過ぎて、それが後ろ向きになるようなことは決してないと思います。パンフ レットをつくることによって逆にまちに対しての思いというのを深めていただくなど、僕はプラスの面のほうが強いというふうに思っております。この事業を進 めて、積極的に導入することによって歳入というのはふえるわけですね。どんどんPRすることによって歳入がふえるということが考えられるのでしたら、研究 というよりも、実際に早く実施されたほうがいいのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
早くやってはどうかというふうな趣旨かと思いますが、やはり、富良野に対する応援団、そういった大きなくくりの中で物事を考えていく必要があると、要は中 身だと思います。そういった意味では、先ほどから市長も答弁させていただいておりますが、富良野は、農村観光環境都市づくりというふうなことで、具体的な 施策、そして、その成果が着実に上がっているといった状況づくりによって、富良野はいいまちなのだと、あるいは、富良野に住んでいる市民の皆さんが、私た ちのまちは本当にいいまちだというふうな形で喜んで寄附あるいは納税していただける、そういった環境づくりが一番大切だと思います。ですから、そういった ことを基本に、いろいろな機会を通して情報提供等を進めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) いろいろと考えていただけるということをお聞きできましたので、次に、2件目の情報機器の管理のあり方についてのほうに進めさせていただきます。
いわゆる業務用パソコンや教育用パソコンの中で、業務用は、いま、320台のうちXPと言われるものが60台残っていて、ことしは30台をかえ、来年は 30台をかえるということですので、平成26年度当初においても30台が残ります。つまり、私が思うところでは、平成26年4月9日以降のサポート終了で もそれが存在し、使用するということだというふうに思っております。これについては、いわゆる危険性について、私は何かあるのではないかなというふうに思 うのですけれども、その対処についてお伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
庁内LANにつながっているパソコンについて、現在、XPが60台、本年度は30台が更新で、新年度は30台を更新ということで、残っている30台について危険性がないのかという御質問かと思います。
先ほどの答弁でもお答えさせていただいておりますが、庁内LANのインターネットに関しましては、ファイアウオール、いわゆる防御壁、ウイルス関係につい てはこれを使って侵入しないような形をとっています。そういった中で、XPだけではなくて、ウィンドウズ7あるいはウィンドウズ8も実を言うとそのファイ アウオールのかさの中に入っております。ただ、一つ言えることは、たとえXP以外の機種であっても、万が一、非常に悪質な高度な状況の中でウイスルが侵入 すれば危険性があります。これは、例えば国のいろいろな省庁あるいは国防関係といったところについても侵入者が後を絶たないという例をとって考えても、危 険性に対して100%完璧かどうかというふうな部分では、完璧とは言えないと考えています。
1点だけ言えるのは、万が一、ウイルス等が入ってき たときのセキュリティー用の更新プログラムが配付されるかどうかで、後始末が簡単かどうかというふうなことになってくるかと思います。そういった意味で は、新年度の早い時期に残り30台を更新してしまうというふうな考えでおります。ただ、データそのものについては、ファイルサーバーという別置きのコン ピューターに入れておりますので、安全性は確保されていると考えております。そういったことで、現在のところ、支障はないというふうに判断をいたしており ます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) 大切な情報は安全が担保されているという答弁というふうに承りましたので、次の質問に移らせていただきます。
住民情報のあり方とサービス拡充についてのほうに行かせていただきますが、先ほどの住民基本台帳のカードについて富良野市は大体3.7%ぐらいだと、全道 平均も大体これぐらいだというふうに僕も認識させていただいております。なかなか少ない枚数の普及なのだというふうに思います。
先ほどの答弁で もありましたけれども、マイナンバー制度というのが平成28年1月から導入されるということですが、秋ごろから市区町村が国民全員に通知カードというもの を郵送されるそうで、その中で、希望される方がICチップ入りの個人番号カードを送られると、調べるとそういうふうになっておりました。ということは、住 基カードのときもそうだったのですけれども、このカードを渡すときといいますか、いわゆる通知カードから個人番号カードに橋渡しをするときにどういうふう に伝えるかというところで、このカードの普及率というのはすごく変わってくるのではないかと思っております。ですから、いわゆる各自治体の対応の中で、こ の部分というのは非常に変わってくるのではないかということを僕は言いたいわけです。
先ほどのコンビニの部分については、2,000万円もかか るから、あるいは、200万円、300万円、1枚120円かかるという話もされて、高価なのでなかなか実現を考えていないということなのですけれども、意 向調査、いわゆる住民がどういうふうに捉えているかというようなところをひとつ確認しておきたいな、すべきだなというふうに僕は思っているのです。その意 向についての確認なしに、こういうふうにしないというような見解を出すはいかがなものかと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えいたします。
まず、意向調査というふうなことでございますけれども、やはり、意向調査に行く前に、国の状況、それから道内の状況、そして、道内においても音更町が先行 事例としてやっておりますので、その利用状況といったものをしっかり把握する中で、ある程度、見込みが立つ中で意向調査をしていかないと、やみくもに意向 調査をやってもその結果というのは芳しくないということも十分考えられると思います。
それともう一点は、意向調査の中では、やはり、何のために ということも当然問われてくる話だと考えておりますので、そういった意味でも、まずは、道内の先行の利用状況について、誰が、どのような形で、何のために 使っているのかというふうな部分を把握してまいりたい、そのように考えております。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) この件については、私ももう少し研究して、改めて質問してまいりたいと思います。
4件目に移ります。
各種インターネットサービスの利用による業務の効率化についてということで、自治体クラウドを上げさせていただいております。
現在、次の更新に合わせていろいろ比較検討していきたいというようなことでお話を伺ったつもりです。179団体の市町村がある中で、自治体の協議会という ものに対してほとんどが加入されております。その中で、いろいろやるに当たって、あるいは、いまはいろいろと情報機器の高度化が進んでいて、情報通信技術 についても同じですが、これに係ってICTを活用できる人材やメンテナンスのできる人たちが不足していくのではないかなという懸念を私は持っております。
こういう最先端のICTを利活用できる人材の育成について、内部で育成するのか、外部委託を考えていくのか、その辺の考え方を伺いたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えさせていただきます。
情報関連のシステムの構築あるいは導入に関して、職員を内部で育成するのか、あるいは、外部委託にするのかという御質問の趣旨かと考えております。
いままでも、総務課地域情報係ということで、庁内におけるシステムについては、現場の考えを踏まえた形の中でシステムを導入すると。ただ、その中で、具体 的な作業手順等に関しましては、やはり、システムを納入する事業者のほうが全国のいろいろな事例等を含めてノウハウを持っていますので、そういった部分に ついては外部に委託をするといった基本的な考え方の中で進めてきております。また、そういった中で、庁内におけるそれぞれシステムの整合性の部分に関して の交通整理については今後も自前で行うべきということで考えておりますけれども、それ以外の専門的な部分については、やはり、共同でできる部分については 共同の形もとりながら外部委託といったことを考えていきたい、このように考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) 1番渋谷正文君。
○1番(渋谷正文君) 状況によって、外部委託も使いながら、基本的には内部で整理をかけていくというふうに私は聞き及びました。
この自治体クラウドというのは、基本的には、事務の効率化とか、いわゆる人をかける部分での効率化とか、事務の共通化とか、いろいろな形でその効果を出し ていくものだというふうに理解しております。そういったところで、一部負担ということで、預けるところは預けてしまって進めるものだというふうに私は理解 しています。
その中で、これからどういうふうに進むかというところは、具体的にはまだ検討中というお話をされておりますので、この件については、また検討された後の経過を見ていきたいというふうに思っておりますけれども、1点だけ、最後にお伺いいたします。
クラウドを導入すると、新しい住民サービスというのはどういうものがあるのかというようなところも、住んでいる側からすると聞きたいというところでありま す。見ると、例えば、施設予約や電子申請の拡充サービスといったものが新しく自治体クラウドを導入することによってメニューとしてあるのだなというふうに 思っておりますけれども、こういうメニューが現在の検討の中に入っているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 渋谷議員の再質問にお答えさせていただきます。
基本的な住民情報といったサービス以外に、新たなものとして施設予約といったサービスが付加される、そういった考えで検討を進めているのかというふうな御趣旨だと思います。
まずは、現在の段階では、既に入っております住民情報あるいは財務、家屋評価、道路管理といった各種システムが入っております。こういったものに関しましては、比較的、自治体共同でできるような研究がこの協議会の中でも進んでいるというふうに伺っております。
ただ、それぞれの自治体固有の物の考え方の中で、うちはこういったシステムを入れていきたいといった部分につきましては、まだまだ検討の余地があるのかな というふうに把握しておりますので、決してそういった部分について否定するわけではございません。将来的に住民サービスにつながるような形で、なおかつ、 共同化によって経費が節減されるというふうな状況が非常に望ましいわけですので、そういった部分も含めて、富良野市としてどういった形が必要なのか、その あたりを総合的に判断してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、渋谷正文君の質問は終了いたします。
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散会宣告
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○議長(北猛俊君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
明18日の議事日程は、お手元に御配付のとおり、広瀬寛人君、関野常勝君、石上孝雄君、日里雅至君の一般質問を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午後3時38分 散会
上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。
平成25年6月17日
議長 北 猛俊
署名議員 黒岩岳雄
署名議員 石上孝雄