トップ記事平成18年第3回富良野市議会定例会 第3号(平成18年9月12日)

平成18年第3回富良野市議会定例会 第3号(平成18年9月12日)

公開日:

平成18年第3回定例会

富 良 野 市 議 会 会 議 録

平成18年9月12日(火曜日)午前10時02分開議  
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◎議事日程(第3号)
日程第1 市政に関する一般質問
 佐々木   優 君
  1.農業行政について
  2.教育行政について
 東海林 孝 司 君
  1.農業行政について
 菊 地 敏 紀 君
  1.広域行政について
  2.農業行政について
 宮 田   均 君
  1.一般行政について
  2.環境行政について
  3.建設行政について
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◎出席議員(18名)    
議長 20番 中元  優 君 副議長 6番 岡本  俊 君
1番 今  利一 君 2番 佐々木 優 君
3番 宮田  均 君 4番 広瀬 寛人 君
7番 横山久仁雄 君 9番 野嶋 重克 君
10番 上田  勉 君 11番 天日 公子 君
12番 東海林孝司 君 13番 千葉 健一 君
14番 岡野 孝則 君 15番 菊地 敏紀 君
16番 宍戸 義美 君 17番 北  猛俊 君
18番 日里 雅至 君 19番 東海林 剛 君
       
◎欠席議員(1名)    
8番 千葉  勲 君    
       
◎説明員    
市長 能登 芳昭 君 助役 石井  隆 君
総務部長 下口 信彦 君 市民部長 大西  仁 君
保健福祉部長 高野 知一 君 経済部長 石田  博 君
建設水道部長 里  博美 君 看護専門学校長 登尾 公子 君
商工観光室長 高山 和也 君 中心街整備推進室長 細川 一美 君
総務課長 松本 博明 君 財政課長 鎌田 忠男 君
企画振興課長 岩鼻  勉 君 教育委員会委員長 齊藤 亮三 君
教育委員会教育長 宇佐見正光 君 教育委員会教育部長 杉浦 重信 君
農業委員会会長 藤野 昭治 君 農業委員会事務局長 大西 克男 君
監査委員 今井 正行 君 監査委員事務局長 小尾 徳子 君
公平委員会委員長 島    強 君 公平委員会事務局長 小尾 徳子 君
選挙管理委員会委員長 藤田  稔 君 選挙管理委員会事務局長 藤原 良一 君
       
◎事務局出席職員    
事務局長 桐澤  博 君 書記 大畑  一 君
書記 日向  稔 君 書記 藤野 秀光 君
書記 渡辺 希美 君    

 

午前10時02分 開議 
(出席議員数18名) 
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開  議  宣  告
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○副議長(岡本俊君) これより、本日の会議を開きます。
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会議録署名議員の指名
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○副議長(岡本俊君) 本日の会議録署名議員には、
      今   利 一 君
      東海林 孝 司 君
を御指名申し上げます。
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 日程第1 
  市政に関する一般質問
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○副議長(岡本俊君) 日程第1 昨日に引き続き、市政に関する一般質問を行います。
 それでは、ただいまより佐々木優君の質問を行います。
 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) −登壇−
 通告に従いまして、質問いたします。
 学田3区市民農園についてお伺いをいたします。
 学田3区市民農園は、平成10年12月1日、市長より特定農地貸し付けに係る承認申請が農業委員会に提出され、同じ月、22日の農業委員会総会に提案、審議の結果、承認されて現在に至っております。
 この申請理由には、市は、平成2年より農業への理解と自然への触れ合い推進を目的に市民農園を開設し、100区画の貸し付けを行っているが、農園開設後9年を経過したことにより、連作障害が起こり始めた。調査の結果、土壌消毒や有機質投入、緑肥導入が必要であり、土壌改良には一定期間閉園する必要があることが判明した。
 しかし、利用者に定着している農園の閉鎖はできないとの判断から、新たな農園を確保することとした。利用者の希望する面積の確保、交通の利便性、周辺農業への影響が少ないなどを考慮し選定した結果、本申請地に市民農園を設置したく承認申請すると記されてあります。
 しかし、その後閉園する必要があるとされた鳥沼地区の市民農園は、現在まで17年間継続して利用されております。代替地として必要とされたこの学田3区の市民農園は、購入以来現在まで8年間、市民には全く開放されることなく、毎年緑肥が作付されるという状況が続いております。
 この申請理由は、結果的には虚偽であり、市民農園としての位置づけをすることは誤りです。
 また、昨年の平成16年度一般会計歳入歳出決算の不認定の際にも、土地購入費を含め管理運営費は適切ではない支出と指摘をいたしました。にもかかわらず、前回の6月の定例会で予算が計上され、ことしもまたヒマワリ緑肥の栽培が行われております。これまでも何度も同じ質問を繰り返してきましたが、今度こそ将来に向けて確かな最終決断を示していただきたいと思います。今後、この土地をどのようにしていくのかお伺いをいたします。
 市民農園設置条例第1条、市民生活の多様化、余暇の増大による触れ合いと交流を目的として、特定農地貸し付けに関する農地法の特例に関する法律に基づき、富良野市市民農園を設置するとなっております。この条例が制定されて16年が経過しました。条文にある目的を含めて、社会情勢の変化もあり、市民農園の役割は、ますます重要なものになっております。とりわけ団塊の世代が定年を迎え、今後さらに高齢化が進む中で、心身ともに健康を維持するための対策は、最重要課題です。
 また、農地法の特例の法律に基づいて市民農園が設置されていることからも、重要な意味を持つものです。農業への理解を含め、幾重にも機能があり、効果があります。現在、鳥沼地区の市民農園の利用者は、80人とのことですが、今後利用の拡大に向けて最大の努力をするべきです。
 またその場合、市民農園の土地は、つくりやすく良好な土地であることが重要な要件となります。現有の学田3区の土地が開設できないのは、土地条件が悪いためです。新たな土地を求め、多くの市民に開放すべきです。今後の市民農園のあり方、方向性について、市長の考えを伺います。
 次に、農業委員会会長に伺います。
 農業委員会が、この学田3区の農地を市民農園として承認した経過は、さきに読み上げた申請理由が適正であると判断したためだと思います。しかし、その後の経過は、説明するまでもありません。全く違っております。この現状をどのようにとらえておられるのか。また、助言や指導などを行う立場にあると思いますが、農業委員会としての見解を伺います。
 次に、品目横断的経営安定対策に係る農業委員会の対応について伺います。
 農政改革関連法が成立し、来年度から品目横断的経営安定対策がスタートいたします。既に19年産の秋まき小麦の播種が始まりました。来年から生産者が受け取る麦の価格は、生産者の要件や過去の実績によって違いが出てきます。生産のために係る生産原価は同じなのに、受け取る価格が違う。補助金がなければ、1俵約2,000円にしかなりません。生産原価を大きく下回り、再生産は不可能です。
 また、逆に作付せず、生産をしなくとも、過去の実績があれば支払いを受けるという異常な事態が起こります。農政の対象を一部の農家に限定するやり方は、農政のあり方の根本的な転換です。
 こうしたことの影響は、今後農家と農業、農村だけではなく、安全な国産農産物の供給や国土、環境、地域経済を脅かし、国民全体にも重大な影響を与えることになります。多くの矛盾、問題、危険性をそのままにしてのスタートです。
 この法律が成立する直前の去る6月6日、参議院農林水産委員会は、旭川で、これら関連3法案に対する公聴会が開催されました。北海道農業会議会長の立場から、富良野の農業委員会会長であります藤野会長を初め、二つの農民運動組織の代表と大学教授合わせて4人の方が公述人として出席し、意見を述べられました。
 そのときの会議記録には、北海道農業とこの法案との関係で、数々の重要な問題が的確に指摘されています。この制度を知る上で、大変貴重な資料であります。
 北海学園大学の大田原教授は、担い手限定の選別政策であり、面積だけで切るのは適当ではない。旭川でも3割の農家しか対象にならない。もっと担い手の幅を広げるべきと見直しを求めました。
 また、農民運動組織の代表の方からも、対象から外されたら、多くの農家は離農の道を選ばざるを得ない。日本の食糧と農を守り、自給率を向上させるためには、営農を希望する農家を支援する政策が必要である。また、担い手の対象であっても、この対策の前提は、関税を引き下げ、輸入を拡大して、外国の農産物との競争であり、一切の価格の下支えがないと述べ、はっきり反対であることを表明いたしました。
 しかし、藤野会長は、担い手に対象を絞り、経営全体に着目した対策という基本方向は、主業農家が主体の北海道農業にとって評価できるものであり、基本的には賛成すると表明をいたしました。
 北海道農業会議として賛成を表明したことになりますが、この結論に至った経過についてお伺いをいたします。
 次に、教育基本法の改定について伺います。
 教育基本法は、すべての教育関係の法律の大元にある文字通りの基本法です。教育の憲法と呼ばれ、憲法に準ずる重みを持った法律です。憲法と一体に制定された教育基本法は、日本が引き起こした侵略戦争によって、アジア諸国民2,000万人以上、日本国民300万人以上の痛ましい犠牲をつくったことへの痛苦の反省に立ったものです。若者たちを侵略戦争に駆り立てたことを根本から反省し、平和、人権尊重、民主主義という憲法の理念を実現する人間を育てようという決意に立って、教育基本法が制定されました。
 今回の政府の改定案は、一部の手直しではありません。現行基本法を廃止して新法に置きかえる全面改定案です。では、なぜ改定が必要なのか。現行基本法にいかなる問題があるのか。どこが時代の要請にこたえられなくなっているのかの質問に対する明確な理由が全くありません。
 ある地方紙は、社説で、教育の荒廃の原因を基本法と結びつけるのは筋違いと退けた上で、教育基本法第1条を引用し、教育の使命として、これ以上のものがどこにあるのか。教育をめぐるさまざまな問題は、基本法施行から59年間、目的実現への努力が不十分であったために起きていると結論づけました。
 この問題は、子供たち、保護者、教職員にとって切実な問題というだけではありません。教育に直接携わる人だけではなく、すべての国民にかかわる大きな問題です。子供たちが教育という営みを通じてどのように成長し、発展するか。21世紀の日本の進路を大きく左右するものです。教育基本法の改定について、教育長の見解を伺います。
 以上、1回目の質問を終わります。
○副議長(岡本俊君) 御答弁をお願いいたします。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 佐々木議員の1件目、農業行政について、学田3区の市民農園についてお答えをいたします。
 学田3区の市民農園予定地につきましては、鳥沼市民農園の連作障害解消の代替地として、市民利用の拡大に対応するため、平成11年3月に用地を取得しました。開設に向けた準備をしていたところでございますが、しかし、地域高規格道路、富良野道路が、市民農園予定地を横断することとなったことから、周辺農地への雑草の種などの飛散防止や景観に配慮し、経費節減を図りながら緑肥の栽培を行い、管理をしてまいったところでございます
 さらに、ことし2月に入りまして、地域高規格道路、富良野道路の用地として、北海道開発局に市民農園予定地の一部の9,627.98平方メートルを売却することになり、残った用地が3分割されたところでございます。
 今後は、地域高規格道路、富良野道路の工事状況も見きわめながら、残った用地の処分を含めた利活用の方向を検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。
 市民農園の市民利用の拡大につきましては、鳥沼の市民農園に120区画程度が利用できる面積でございますが、近年は、非常に利用者が減少し、毎年80区画程度が利用されている状況でございます。多くの市民に開放すべきではないかという御質問でございますけれども、現在のところ、市民農園の利用希望がある程度増加いたしましても、現在のところ、既存の市民農園で対応が可能であると考えていることから、今後の希望状況を十分見きわめながら判断をしてまいりたいと考えているところでございます。
 また、今後とも多くの市民の皆さんに楽しんでいただくよう、引き続き市民農園の利用について広報等によりPRに努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 農業委員会会長藤野昭治君。
○農業委員会会長(藤野昭治君) −登壇−
 佐々木議員の質問にお答えいたします。
 まず、1点目の農業委員会としての学田3区の市民農園についてお答えをいたします。
 当時、市が市民農園としての計画をされ、農業委員会に諮られ、承認してきている経過がありますが、その後、緑肥や景観作物の植栽農地として最小限の管理が行われていることから、農業委員会としては、現在まで積極的な主導を行ってきておりません。
 ただ、8年の間市民農園として利用されていないことに対しては、農業委員会として好ましいことではないと認識をしてございます。
 今後、富良野道路の工事状況もあることから、市民農園の農地をどうするのか、その活用についての方向性をできるだけ早期に出していただき、農業委員会としても、必要により市と協議を行い、活用の状況を見きわめてまいりたいと考えているところでございます。
 2点目の品目横断的経営安定対策にかかわる農業委員会としての対応についてお答えをいたします。
 御質問の6月に行われました旭川での地方公聴会で、北海道農業会議会長として意見を述べさせていただきましたが、これは、あくまでも全道農業会議会長として意見を求められ、申し上げたものでございますので、そのあたりを御理解いただいた上で答弁させていただきたいと思います。
 北海道農業会議としては、新たな食料農業農村基本計画の実現に向けた農業政策などに対する要望として、品目横断にかかわる経営安定対策については、6点の要望意見により、5月に全国農業委員会会長大会を経て、北海道からは14支庁、118市町村の農業委員会会長などが出席し、北海道選出国会議員に対し要請集会を行ってきたところでございます。
 要望事項の決定は、4月に各地区の農業委員会会長、局長会議で議論を重ね、それを踏まえて、北海道農業会議常任会議員会議の中で組織決定されたことに基づき行っているものであります。
 常任会議は、各地区の農業委員会連合会より推薦を受けた農業委員会会長14名と農業関係団体、学識経験者により構成し、意思決定しているものであり、そのような一連の経過が全道農業委員会の意見の集約としての決定経過であると認識しているものでございます。
 以上のことから、旭川での公聴会で申し上げているのも、組織決定されている内容に基づき意見を述べているものであり、また、基本的に賛成と申し上げたのは、決定された要望事項に基づき、それに対応してもらえるのであれば、北海道の専業農家、とりわけ担い手を育成するという理念には賛成であるという意味で申し上げたわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 以上です。
○副議長(岡本俊君) 次に、教育長宇佐見正光君。
○教育長(宇佐見正光君) −登壇−
 佐々木議員の教育行政の御質問にお答えをいたします。
 教育基本法は、昭和22年に制定され、教育の機会均等、平和や民主主義の教育、国及び地方自治体の責務などを規定するとともに、教育の目的でございます人格の完成を目指して戦後の教育改革が進められてきたと認識をしているところでございます。
 このような中にあって、教育基本法の制定から半世紀以上が経過した今日、教育を取り巻く環境は大きく変貌し、不登校、いじめ、暴力、ニートや家庭における教育力の低下などが、今大きな教育的課題となっており、新しい時代にふさわしい教育理念を確立するために見直しの検討がされているものと承知しているところでございます。
 教育の根幹をなす教育基本法の見直しに当たりましては、国民的な合意形成を図りながら検討していく必要があるものと考えており、今後とも国における審議状況を注視してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 再質問ございますか。
 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 市民農園の問題についてお伺いをいたします。
 この問題は、きょうが初めてでなくて、今まで何度も、先ほど言いましたように、同じ質問繰り返してきました。
 最初のころは、市民農園を準備しているということの答弁でした。前回、去年の12月の質問では、高規格道路の関係で、これが用地が確定しないと新たに話が進まない、そういうような答弁だったわけです。
 しかし、高規格道路の用地は確定をしております。しかし、まだ今後の利活用については検討してまいりますという答えになっています。ここは農地なわけで、あれもこれもと物を建てるわけにはいきませんし、すごく条件が厳しいわけで、選択肢は、そうたくさんないわけです。このまま緑肥をつくり続けるのか、市民農園として開放をするのか、処分をするのか。または農地でなく、転用する。僕が思いつくのは、四つぐらいしかないのかなと思うわけですけれども、この点に関してどのようにお考えか。また、そのほかにもお考えがあるのか。実際にできるかどうか、その点についてお伺いをいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 佐々木議員の再質問にお答えしてまいります。
 跡地、この利活用をどのように考えているかという御質問だったと思いますけれども、私もこの問題については、今後の大きな課題という位置づけをしながら、利活用の方向性を考えていかなければ、私は、一つには、今農園的なものからいいますと、学校農園的なものの形をこれから考えていくのも一つの方法かなと。それから、もう一つは、企業会計であるワインブドウの状況もございますから、そういう状況の中で、ぶどう園的なものも考えていく必要性があるかなと、こういうようなことも一つの選択肢に私は入っていくだろうと、このような今考え方を持っているところでございます。
 さらに、状況によって、正確にどれくらいの土地が残るかということも、あるいは活用ができる状況もどのくらいあるのかと、こういうことももう少し総合的に判断して利活用を検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 今の2点、学校農園かブドウをつくるかというような提案がございました。ということは、先ほど僕が四つぐらいあるのではないか、このまま緑肥を続けることはないということと、それから、本当に今のように市民農園として開園することはできない、処分もないし、用途変更もないという受けとめ方でよろしいのかどうかお伺いをいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今の段階で、どういう方向があるかということですから、お答えをさせていただいたわけでございますけれども、私もこの問題については、土地利用を考えた場合に、用途変更ということは、農園という形の方で利活用をするということで、ここに設けた、市民農園という位置づけでございますから、当然それに関連できるもの、あるいはそれに関連したものの活用が私は望ましいと、こういう見地から、利用についてはワインの圃場的な役割を果たす農園としての活用、さらに学校の体験農業的なものを含めた中の活用と、こういうこともあわせて、さらに検討をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) ここは、言うまでもありませんけれども、市民農園という位置づけでありますので、限定されるわけで、ブドウをつくるだとか学校農園、学校農園はよいのかもわかりませんけれども、専門的なことは農業委員会にお聞きをしなければなりませんけれども、農業委員会の見解があれば、農業委員会にもお伺いをしますけれども、学校農園がいいのかどうなのか。
 ただし、先ほど言いましたように、この農地は非常にれきが多くてつくりづらい、粘土地でありますので、学校農園としても、僕は適していない、つくれないだろうと思いますけれども、その点に関して、お願いいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 佐々木議員の御質問にお答えいたしますけれども、私はこれ、例えば申し上げましたとおり、一つの活用方法としては、そういう方向も検討の課題の一つに入っていると。もう一つは、市民農園のあり方の中で、また用途変更する状況も、今後は生まれてくる一つの検討課題にも、私はこれから考えていく必要性もあるかなと、こういうことも複合的に考えて、こうしますという意見は今の段階では申し上げられませんけれども、総合的な判断の中でこれは決めていくべきだと、このように考えているところでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 先ほど申請理由を細かく原文のとおり読み上げたのですけれども、そのことが全く違っているわけです。
 それと、市民農園設置条例というのがありますけれども、そこの第2条に、名称と位置ということで書いてあるのですけれども、位置としては、東鳥沼、富良野市字東鳥沼という位置しかこの条例に載っておりません。学田3区という位置づけが、市民農園としてここの条例に位置づけされておりません。去年の決算のときにも不認定になりましたけれども、不認定の項目に上げましたけれども、条例に載っていないということは、市民農園という位置づけがされていないという、緑肥をつくっているから市民農園と同じだということでは、位置づけとする場合です。条例にやはり載せなければ、市民農園という位置づけにはならないと考えますけれども、その点、ひとつお伺いをいたします。
 それから、先ほど言いました申請の理由が、なぜあれほどまでに違ってきたのか。それから、ことしもまたヒマワリということで、去年の決算の項目に対して、僕1人の意見ではなくて議会として不認定の項目に上げたわけですけれども、ことしもまたヒマワリということで、議会の決定に対して軽視をしているのではないかという点についてもお伺いをいたします。
 以上です。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 佐々木議員の御質問にお答えをさせていただきますけれども、私は、市民農園予定地という形の中で御答弁をさせていただいておりますけれども、現存の条例では鳥沼が1カ所。鳥沼を廃止することによって、新たな市民農園のところが確定すると、行政のやり方としてはそういう形で実施していかなければならないと、このような形だと私は判断をいたしております。
 そこで、ことしもヒマワリを継続して植えていると、こういう状況のお話でございました。私は、予定地の中で確定することによって、利活用の基本的なものができてくる。例えば、市民農園ですから、区画的に、先ほどお答えいたしました中で、時代の変遷とともに利用者が激減をしてきたと。これが課題の一つに私はあるのでないかと思います。
 そういう中で、今申し上げましたヒマワリの継続的な緑肥をふやして、少なからずも荒廃をしない状況にするということは、私は、基本にもなるでしょうし、そういう中で利活用の問題が出てくる。あるいは、高規格道路の確定によって、さらに利活用を考える状況が整ったと、こう私は判断いたしたところでございますので、そういう中でのお答えにさせていただいていると、こういうことでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 市民農園の利用者の激減という話がありましたけれども、激がつくほどの減っているわけではないと思いますけれども、確かに当初よりは、その当時から比べると少し減っているようであります。
 しかし、先ほど1回目の質問で言いましたように、市民農園の持っている機能、その効果というのはものすごくあるわけで、国の法律でも、市民農園促進法のような、促進法という法律があるぐらいに非常に効果があるものだと思います。
 きのう、広瀬議員の質問の中で、優しい予算書という話がありました。欲しい人には、申し込んだらあげますよという、そういう話がありました。この問題も僕は同じだと思うのです。必要な人は使えばいいのではないかというのではなくて、市長の所信表明の中の第4というのがあるのですけれども、触れ合いの心がつくる健康な町づくり、この中で、健康でありたいと思う思いは、市民すべての共通の願いであります。これからの高齢社会を健康で活力あるものにするために、自分の健康は自分で守るを基本に、総合的な健康づくりに取り組んでまいります。健康づくりという面で、たくさんの、先ほどの、何度もしつこいですけれども、効果があると思うのですけれども、体の健康ももちろん重要な問題ですけれども、今認知症というのが非常に問題になって、今後さらにふえるだろうということが言われております。
 財団法人ボケ予防協会というところが出している、ボケというのは今禁止なのかもしれないですけれども、団体の名前ですからそう呼ばせていただきますけれども、その中で、ボケ予防10カ条というのがあります。1から10まで10カ条で、10カ所あるのですけれども、この中で、市民農園がきっとできるだろうということが、ざっと数えても四つ五つあるかなと思います。運動を行い、足腰を丈夫にする。興味と好奇心を持つようにする。細やかな気配りをし、よいつき合いをする。くよくよしないで明るい気分で生活をするなどとここに書いてあるのですけれども、本当に効果というのはたくさんあると思います。
 この間、ぼくのうちは近いですから、ぐるっと一回りすると、一生懸命収穫作業をしているお年寄りがいらっしゃいました。70代だと自分でおっしゃっていましたけれども、本当に生き生きと仕事をされておりました。2日に一度来なければ、インゲン豆を収穫していたのですけれども、なり過ぎてなり過ぎて困るのだと、近所の人に配っているのだと。おじいちゃん、何かこうしてほしいというお話がありますかと言ったら、講習会をやってほしい。もっと人よりいいものをたくさんとりたいというそういう希望に燃えている。そして、今その方は同じ土地に2年目だそうですけれども、5年貸してほしいと。まだまだものすごく意欲を持って通いながら、そうやって頑張っているおじいちゃん、この方は恐らく、わからないですけれども、そう簡単に病気にはならないし、認知症にもならないだろうと、本当に効果があると思います。
 そういう意味で、先ほどの市民農園の話、3区の話に戻りますけれども、3区の農地は、もう市民農園としては活用しないと先ほど言いました。学校農園か、今のところですよ、まだ変わるかもしれないですけれども、ブドウだとかというお話でありました。そういう人たちをたくさん、生き生きしている老人たちをどうやってつくるか、これが町づくりなわけで、先ほど言った所信表明の中身、具体的に市長がどうやってこれから町づくりをするかというところ、だから、先ほど予算書の、わかりやすい予算書で言いましたけれども、欲しい人は持っていけではなくて、皆さんに差し上げて、みんなと一緒に、こういういい町つくろうよ、こういう土地用意するから、みんなつくってくれよ、これが市長の果たす役割だという、いい町つくるためには、ただ座っていて、お金がかからないようにするだけが行政ではなくて、そういうことが非常に今後地域づくり、町づくりをする上で大事な部分だと思います。
 だから、学田3区の土地を使わないとすれば新たな土地を、少しお金がかかります、それは。しかし、多くの効能があるこの市民農園をぜひふやしていかなければならないと思いますけれども、その点お願いいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 佐々木議員の御質問にお答えさせていただきます。
 健康づくりの一環として、今お話があったところでございますけれども、私も、それぞれこれから超高齢化の時代に入る中にあっては、健康というものは非常に大事なものであり、それは、みずから守っていかなければならないと、このような考え方で、その点については私も同感でございます。
 しかし、農園をする状況だけが健康づくりという形ではなく、もっと幅広い中で、趣味を生かす健康づくりもございますし、趣味というのは、幅広く限定してやる事業でもございませんので、私は、選択肢をやっぱりたくさん持たせるような状況づくりもこれから必要ではないかと、こういう形が考えられるような状況でございますので、私は、今、新たな土地を求めることもどうなのかという御質問だったと思いますけれども、私は、今120区画を実際に御利用いただいている方は、大体80から70代の区画整理だとこういうことですから、土地の現況においては、120区画ですから、余剰のところについては連作でなく、輪作体制がとれるような形のもので、面積が今の区画でいいのかどうか、もう少し小さくするのがいいのか、大きくするのがいいのか、こういうことも考え、要望をとりながら検討することも一つの方法で、連作障害をなくす状況づくりも一つの方法かなということで、そういう状況が生まれた中で、さらにたくさんの御要望があれば、それは今御質問のあった形の中で、新たなところも検討しなければならないのでないかと、このように考えておりますので、そういう含みの中で検討をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 先ほどちょっと長くお話をしたのは、要望があればということではなくて、間違いなく、僕ももう50代ですけれども、皆さんもすぐにお年を召されて、そういうことになるわけです。できるだけ健康に気をつけてということが皆さん心配されることだったので、そういう町づくり、そうならないための町づくりが今から本当に大事だということ。もちろん御存じだと、認識しておられるとは思うのですけれども、要望があればではなくて、積極的にこちらから働きかけて、無理な人を動かせというのは、それは大変なことですよ。動きたくないという人を無理に動かすのは、それは大変なことです。でも、それが僕は町づくりだと思いますので、その点はいいですけれども、そう考えております。
 それから、3区の土地が市民農園として使えないという判断を今されたと僕は認識しているのですけれども、それは間違いないのでしょうか。
 それであれば、先ほど言った、また先ほどの話に戻りますけれども、これまで支出してきた、市民農園として位置づけてきた、取得した1,700万円も含めて、管理費はどうだったのか。市民農園として位置づけてきた、これまでに8年間費やしてきたその経費は、むだ遣いだと言わざるを得ないと思うのですけれども、その点に関して、あっち行ったりこっち行ったりで、ちょっと申しわけございませんけれども、その点についてお伺いをいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 今の佐々木議員からの御質問にお答えをさせていただきたいと思いますけれども、一つには、私は、市民農園のあり方の中で、学田3区が市民農園の位置づけで予定地ということで買い求めたと記憶しているところでございますけれども、その土地が現行の状況の中で活用が、先ほどから論議になっております鳥沼の農園が連作障害等で、その時点が出てきたと。しかし、その後状況を見てみますと、先ほど御説明しました、非常に希望が少なくなってきたと。やはり10年もたちますと、お年寄りがそこを使うことができなくなったと、そういう状況がたくさん出てきたと思うのです。
 そういう状況の判断が、今回のものが出てきたということと、もう一つは、高規格道路に、そこを横断するよう状況が確定したと、こういう二つの要因がございましたので、当然そういうことも考え合わせながらやってきたというのが現状でなかろうかと、このように考えているところでございます。
 それから、緑肥にかかったお金がむだだったと、こういう御指摘をされているところでございますけれども、私は、そうは感じておりません。当然、緑肥に何千万もかけたという状況でございませんので、保全的な、農業委員会で認めて許可になった範囲の中で、どういう状況にするかという最低限の保持をして管理をしてきた、このように私は理解をしているところでございます。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) いずれにしても、非常に土地の条件が余りよくないという、すごく限られた範囲でしか使えない土地です。そして、農地という限定もあります。農業委員会からも指摘が、先ほど答弁ありましたけれども、法律にかかわることですので、農業委員会ともしっかり協議を行って、その活用方法を考えるべきだと思いますので、この点はこれまでといたします。
 次の問題に移ります。
 品目横断についての農業委員会としての対応についてお伺いをいたします。
 最初に、大変貴重な資料と僕は思っているのですけれども、この会議録34ページあるのですけれども、その2ページ目に、先ほど質問いたしました、基本的には賛成するものでありますという会長の、順番、4人の方の最初に御意見を述べられたということがあって、賛成ですという御意見がありました。
 ずっと読んでいくと、最後の方になります。34枚ある中の32ページ目に、こういうことがあるのです。長いので要約して言いますけれども、ある委員から、WTOとのかかわりで、価格指示はできない。この制度はそういう制度ですけれども、しかし、諸外国、アメリカなどでは、国内の産業を守るため下支えの仕組みがあると。日本もそういう体制が必要だと思う。この委員はそう言いました。そして、4人の広聴人の方に、いかがでしょうかという質問をしているのです。そのとき、その質問に答えた藤野会長は、こう言いました。「私は、多様な農業の共存という我が国の主張を貫いてもらうことが何よりも大事であると思ってございます。」と。この意見、僕は全く同感ですけれども、品目横断の先ほど言いました担い手に限るという会長がおっしゃったこととこのこととは、全く相反する内容だと思います。
 最初から、9時から始まった公聴会が11時42分まで行われ、休憩もあったかもしれないですけれども、2時間半近いような長い会議ですから、いろいろな議論の中で、会長のお考えが変わったのだというふうにも思いますけれども、この点に関して、会長の御意見、本当はどちらなのだろうという僕は思いあるのですけれども、その疑問に答えていただきたいと思います。
 それから、いろいろな問題がたくさんあるのですけれども、自給率の問題、これは非常に農業政策で今一番大事な問題だと思うのです。農家だめになっても自給率上がればいい、そのぐらいな気持ちが僕はあります。それは全然別、整合性はないですけれども、そのぐらい自給率を上げるべきだと思います。
 この自給率は上がると思いますか、下がると思いますかという質問が委員から出たときに、4人の方全員が下がる、そうはっきりと答えられました。
 それから、もう1点は、農地の流動化の問題です。実績を持たない農地が売却や賃貸になると、そのことは先に聞いた方がいいのですか。二つの点。
○副議長(岡本俊君) 要約して質問していただきたいと思います。
○2番(佐々木優君) 一つは、先ほど言いましたWTOとのかかわりの価格の指示の点、この点最初にお伺いをいたします。
○副議長(岡本俊君) 農業委員会会長藤野昭治君。
○農業委員会会長(藤野昭治君) 御答弁申し上げます。
 多様な農業の共存という主張を貫いてもらうことは大事だと認識しておりますが、農業情勢は、国際規律がますます強まってきているところであると思っております。昨年、政府は、品目横断的経営安定対策を柱とする経営所得安定対策大綱など農政の抜本的改革に取り組んでいるところでございますが、その基本理念に賛成しておりますが、意欲ある担い手が将来、希望と自信を持ち、安心できる農政が確立できるよう、その実現に向けて要望していることの意見を公聴会で申し上げているところでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど御質問ございましたように、WTO交渉に向けて議論を重ねられてきているわけでございますけれども、私は、多様な農業の共存という我が国の主張を貫いてもらうこと、このことが一番大事だと思ってございます。
 答弁からちょっとずれているのかもしれませんけれども、基本は、この気持ちには変わりないと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
○副議長(岡本俊君) 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) 今会長がおっしゃったように、僕も大賛成です。多様な農業の共存というのが日本の原則だと思います。WTOに関しては、今全く話し合いが進んでいない。これはみずほファイナルグループのみずほ総合研究所が言っているのですけれども、WTOは今後、貿易政策を論議するだけの単なる話し合いの場になり、形骸化する可能性がある。これも余り長く言うと怒られますけれども、もうWTOは形骸化しているということですので、WTOが絶対だなどという見方ではなくて、今会長がおっしゃったように、多様な農業を共存するという日本のあるべき農業の姿を、ぜひ、個人としても、また会長としての立場であっても、そのような農業に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、先ほど言いかけた自給率の問題が全員が下がると答えた、それともう1点は、流動化の問題で、実績を持たない農地が売却、賃貸が難しくなる。農地の流動化を阻害し、遊休化につながる可能性が大きいと藤野会長も御意見を述べられました。
 農業委員会の目的というのは、法律第1条で載っているのですけれども、農業生産力の発展及び農業経営の合理化を図り、農民の地位の向上に寄与する、こう定められているわけで、自給率の向上、まさしく生産力の発展、農業経営の合理化、流動化という問題、この問題にしっかり今の答えが合っているわけですけれども、それに、それを阻害するのが、この品目横断的経営安定対策だと御意見を述べられているわけで、賛成するということと、このこととの整合性が僕はないと思うのですけれども、その点お聞きをいたします。
○副議長(岡本俊君) 農業委員会会長藤野昭治君。
○農業委員会会長(藤野昭治君) 再々質問にお答えいたします。
 御質問のとおり、農業委員会の重要な仕事は農地流動化対策でございます。そのことから、品目横断的経営安定対策において、対象作物となる過去の生産実績を持たない農地については、農地価格の下落や農地あっせんの困難化などの事態が懸念されるため、担い手への農地の利用集積、流動化に支障を来すことのないよう、必要な支援措置を別に講じられるよう要望してきたところでございます。
 そのような中で、今回、新たに担い手経営改革促進事業が制度化され、その財源が来年度の概算要求に盛り込まれていると認識しているところでございます。
 また、食料自給率の向上をさせる食と農を守るため何が必要か。かけがえのない農地と担い手をどう守っていくのかというのに、北海道農業会議として現在取り組んでいる最中でございます。品目横断的経営安定対策により作付面積が制限され、耕作する農家が減少するようなことになれば、当然、自給率も下がることが懸念されるわけでございます。
 そのようなことにならないよう、平成17年度に策定された新たな食料農業農村基本計画で設定されている食料自給率45%目標達成のため、地産地消や食育の推進など、消費面での取り組み強化により、食料自給率目標の達成と食の安全、安心の確保に向けた必要な施策が積極的に推進されるよう要望いたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、先ほどの答弁でも申し上げたとおり、担い手経営安定新法などの理念には基本的に賛成しておりますが、その法案に対し懸念される部分、不足する部分について、それを補う対策として、全道の農業委員の意見が反映されるよう要望活動を行っていることを御理解いただきたいと思います。
 参考までに、北海道農業会議としての要望事項6点と先ほど申し上げております。この6点の中身でなくて、大まかなところだけ述べさせていただきたいと思います。
 1点目は、生産条件格差是正対策による支援水準については、現行の品目別価格対策と遜色のない支援水準とするなど、十分な所得が確保できるものとすることを、まず1点目。
 2点目は、過去の生産実績に基づく支払いに関して、過去の実績を持たない農地について担い手への農地の利用集積、流動化に支障を来すことのないよう必要な支援を別途講じること。
 3点目、品目横断的経営安定対策による生産条件格差是正対策にかかわる交付金について、所得税の特例措置を講じること。
 4点目、収入変動影響緩和交付金は、収入の下落に十分対応できるよう制度設計とすること。
 5点目、品目横断的経営安定対策にかかわる事務の円滑な推進のため、農地基本台帳の整備に向けた支援拡充を初め、農業委員会など関係機関、団体が担う事務に関する支援を行うこと。
 6点目、品目横断的経営安定対策の対象外となる野菜、果樹、畜産などにかかわる品目別対策については、農業者が安心して営農に専念できるよう十分な所得を確保できる対策を構築することという6点を、もちろん全国農業会議所を通じ、国会、関係農林所に強力に要請をいたしておりますし、北海道選出国会議員にも、わざわざ半日間時間をつくり、要請運動をしてございます。
 ということを踏まえて、このことが実現されることを前提に賛成をしているということを御理解いただきたいと思います。
 時間がちょっきりでございます。
○副議長(岡本俊君) 以上で、佐々木優君の質問は、終了いたしました。
 ここで、10分間休憩いたします。
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午前11時04分 休憩
午前11時12分 開議
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○副議長(岡本俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を続行いたします。
 次に、東海林孝司君の質問を行います。
 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) −登壇−
 さきの通告に従いまして、農業行政、品目横断的経営安定対策にかかわる課題についてお伺いいたします。
 戦後最大と言われる農政改革の柱として導入されます品目横断的経営安定対策が、今秋播種されます平成19年度産麦からスタートいたします。
 全生産者を対象とした現行の品目別の生産支援や経営安定対策を見直した対策であり、その対象を認定農業者と経理一元化などの要件を備えた集落営農に絞って実施するものであります。
 農業を基幹産業とする本市といたしましても、農業者の高齢化、後継者不足、担い手不足といった農業人口の減少という時代の到来を迎え、永続可能な営農形態となり得るのであれば、新たな農政改革の受け入れもやぶさかではないと感じております。しかし、農業は、農業人口の減少、すなわち高齢化、後継者不足などで後退しているとも感じられます。
 かつての量を求めた時代から、今は質と安心、安全を求める時代となっています。物流や商品開発など他産業と手を携え、また、農業の活力を高める対策として、若い力をどれだけ多く育てられるか。若者が農業に魅力を感じ、働きやすい環境づくりを一層進めなければならないことでもあると思います。
 そのことでの農業再生、活性へと、魅力ある活力ある産業であることに期待をするものでもあります。
 平成15年の冷害、16年の過去最多となりました10個の台風襲来を初め、本年におきましても、梅雨前線の活発化による記録的な豪雨となり、各地での農作物や農業用施設に大きな被害が発生するなど、近年、自然災害が頻発しております。
 地理的条件、農業形態での農作物の生産、販売、規模拡大や気象変化と損失の影響割合も大きくなることから、農業の経営安定化が図られるよう、関係機関、団体と一体となり取り組むことが重要であると考えます。生産基盤の整備が生活基盤そのものであるとも考えます。
 そこで、大きく4点に分けてお伺いいたします。
 1点目、品目横断的経営安定対策でありますが、この対策を、農業者への周知は十分になされたのか。また、最も大事であると考えております意向調査も適正に行ったのか。集落全員の意向聴取も必要ではないのかと思っております。
 2点目、農業に軸足を置いた意欲と能力のある人をどれだけ確保できるかが最大の課題であると考えます。
 そのような意味からも、一定の基準を設け、満たした人に対象を絞り、努力していく人への支援を含めた対策、諸外国との生産条件格差を埋める生産条件不利補正対策や、収入減少影響緩和対策であると理解するところではありますが、その中での担い手とされる人たちの定義と認定農業者の要件とは何か。担い手としての育成と確保への考え方。また、一定の基準に満たない農業者への対応とは何かお伺いいたします。
 3点目、集落営農づくりについてお伺いいたします。
 各農事組合、各農協支所ごとに、懇談会なり説明会が開催されましたが、集落内での協議、農事組合単位での協議や検討はされておらず、現状維持との考え方が大半で、この対策への新たな方向性を探れない状況でもあります。
 今後も高齢化などに伴い、規模縮小や離農も想定されることから、農地集落を維持する観点からも、集落営農づくりも視野に入れていかなければならないと考えます。
 合意を得るのは難しいのではと私自身は判断しているところですが、集落営農とは可能か。合意形成を図れる方策、ポイントは何か。各地域の実情、実態を把握することが大事であると思っております。
 4点目、このほど沿線自治体、農業委員会、ふらの農協、土地改良区、農業改良センター、農業共済組合で構成され、品目横断的経営安定対策に対応していくねらいとして、富良野地域担い手育成総合支援協議会が発足いたしました。農業各関係組織と連携が図られるものと思っております。
 協議会の副会長に市長が選任され、さらなる連携の強化になるものと考えておりますが、その協議会の目的なりリーダーシップをとっていくのはどの組織なのかお伺いいたします。
 いずれにしましても、幾度となくこの対策に対しまして議論されておりますが、農業者に理解されるように、周知や説明会の開催のあり方、アンケートによる意向調査に基づいた対応がまだまだ十分ではなく、農業者自身で判断していく材料が少ないと思っております。
 農業政策の一つの対策であり、最終判断は個々の農業者でありますが、生産意欲、投資意欲を損なわないよう、農業行政として、富良野型農業の将来像を見据えた考え方も重要であります。行政や各関係機関、農業者にも、それぞれに役割があり、互いにできること、できないことを理解し合い、同じ意識の中で進まなければなりません。
 生命産業とも言われる農業を基本として他産業とのつながりが深くなり、富良野市全体の発展、振興となり、町づくりへと農村づくりへと結びつくものと考えております。
 政策支援をあてに対策を利用するものではありません。耕作放棄地がふえ、微量の農薬さえ飛散させてはいけなくなった農業をどう永続させ、繁栄させていくことが望ましいか。行政と各関係機関、農業者の相互の理解、認識を深めることだと思っております。
 以上、質問として、市長の見解をお伺いいたします。
○副議長(岡本俊君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 東海林議員の農業行政について、品目横断的経営安定対策についてお答えをいたします。
 品目横断的経営安定対策の農業者への周知につきましては、関係機関、団体との協力のもと、今までにも地域別の説明会を7回、また、全農事組合を対象に懇談会を39回開催をしております。対策の概要説明や加入に向けた情報提供を行ってまいったところでございまして、周知は十分されたと考えているところでございます。
 本対策の加入につきましての農業者への意向調査につきましては、関係機関、団体と連携を図りながら、加入意向の有無、将来の営農形態など、各農業者から聞き取りを行ってまいったところでございます。
 本対策の加入要件といたしましての担い手は、本市では、特例基準により7.2ヘクタール以上の農地を有する認定農業者、また、14.4ヘクタール以上の農地を有する特定農業団体等の集落営農組織でございます。
 認定農業者となるためには、農業経営改善計画において、富良野市農業経営基盤強化促進基本構想に照らし適切であり、また、農用地の効率的、総合的利用に配慮していることなどが、市、関係機関、団体で構成される認定審査会において認定されることが必要でございます。
 さらに、農業経営改善計画の認定は、あくまでスタートであり、達成状況につきましては、点検を行い、実践していくことが最も重要であると考えているところでございます。
 担い手の育成確保につきましては、本対策加入への担い手要件を満たすため、認定農業者への誘導や農地の集積など、今までも関係機関、団体と協力しながら取り組んでまいりました。
 また、これからの高齢化を見据え、農業生産法人の設立、集落営農の組織化等を視野に入れながら、担い手の育成確保を進めていく必要があると考えております。
 本対策への加入意向があり、担い手要件の基準を満たさない農業者への対応につきましては、農業委員会や関係機関、団体などとの連携をとりながら、農地集積を進め、加入要件である面積達成に向け推進をしてまいります。
 集落営農組織づくりにつきましては、今後の農業者の減少、高齢化がますます進む中、農地の有効活用、農業生産コスト低減等効率的な農業生産活動を行うためにも、集落営農の組織化は、一層重要と考えているところでございます。
 集落営農づくりなど集落内の課題を解決していくための合意形成を図るための方策とポイントは、関係機関、団体等の協力のもと、集落へのサポートが最も必要です。加えて、集落内においてリーダーシップを発揮できるリーダーのもと、集落の現状把握により、将来をどうするのかを集落ビジョンとして意識、共有することが必要であると考えております。
 本年8月2日に発足した広域の富良野地域担い手育成総合支援協議会につきましては、国の担い手育成総合支援事業を実施することにより、富良野の地域の効率的かつ安定的な農業経営を目指し、改善支援に取り組むとともに、担い手の育成確保に向けた地域段階の取り組みに対する支援を強化し、望ましい農業構造の確立に資することを目的としているところでございます。
 本協議会は、沿線5市町村とふらの農協、普及センターで事務局を組織し、一体となって推進を図ってまいるところでございますが、その中でもふらの農協が中心的な役割を担い、課題解決に向けた支援施策の構築や情報交換を積極的に行っていくものと認識をしているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 再質問ございますか。
 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) 今御答弁をいただき、今までいろいろな方が質問されている中で、同じようなお答えだと思っております。私としては、農業人でありますし、農業の繁栄といいますか、活発になることが富良野市全体の経済を含めて、活性の力になっていると思っておりますので、そういう観点から、また再質問させていただきます。
 対策へ取り組む判断は、最終的には農業者自体でありますが、先ほども質問いたしましたが、その材料が少ないと感じております。懇談会なり意向調査をしても、それは、ただ集落の集まりがあったときの、余り詳しい説明もなく、農業者自体が理解をしていない上での調査だと思っております。
 やはりそういうことも考えますと、農業者は、1人ではなくて家族で経営しているものでありますから、家族の中でもお話をする機会というのも必要と考えております。そういった意味で、農業者への周知は十分なのかとお伺いいたしました。
 家族というものもございますので、その辺のことも含めて、今後、また十分に周知できるようなことをお考えであるか、お聞きいたします。
○副議長(岡本俊君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 東海林議員の再質問につきまして、経済部長の方からお答えをさせていただきます。
○副議長(岡本俊君) 経済部長石田博君。
○経済部長(石田博君) 東海林議員の品目横断的な対策の判断材料が少ない。すなわち周知につきましての御質問でございますが、先ほど御答弁させていただきましたように、今までにもJAごとの説明会を7回、懇談会等々への参加者が、延べ人数、1,134名の参加をいただいてございます。
 なお、さらに道の関係担当者によります研修会、または生産者、農業者へ全戸配布いたしますアグリサポートという広報紙がございますが、それにも2回掲載させてございますので、そういう中から私どもも説明をさせていただきました。
 また、そういうことで、今の段階では、相当数の方が参加されまして、また、相当数の方に御理解をいただいているのではなかろうかという判断に私どもは立ってございます。
 なお、今後とも、必要があれば地域別の説明会も開催させていただきますし、また、家族を含めた地域懇談会の開催も、必要があれば関係機関と連携をとりながら開催をさせていただきたいと思ってございます。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) 農業者への周知、ちょっとこだわりますけれども、懇談会なりを回数重ねているとおっしゃっていますけれども、私の地域に置きかえますと、集落で一度、あと農協というか、そこ全体で一度、二度だけでございます。それだけで十分周知できるでしょうか。アグリサポートなり広報を使われていますけれども、今、集落自体も人が減ってきておりまして、地域的に大きくなり、集会もそんなに回数が多くなくて、配り物というか、配布されるものが、ひどいときには一月おくれとか、これは集落内の事情もありますけれども、そういった状況を見ていますと、十分皆さんが理解されたのかなと。
 また、懇談会などを開催いたしますと言っても、ある程度主導的に、この日にやりますとかしていただかないと、理解が不十分でありますから、何を聞いていいのかわからない。だから聞くことがないというようなお話もあります。
 そういったこともありますので、これから開催していきますということでありますけれども、行政として、皆さんにもっとより深くわかっていただけるようなことを今後のスケジュールとしてはお考えでないか、お聞きいたします。
○副議長(岡本俊君) 経済部長石田博君。
○経済部長(石田博君) 東海林議員の、さらに細かい、また、周知すべき懇談会なり研修会等々を開催すべきでないかと。私ども全くそのとおり同意見でございます。
 そういうことで、スタートからも、私どもできるだけ細かく入っていこうということで、先ほど申しましたように、地域懇談会も計39回ということで、私どもとしては、相当回らせていただいたということを考えてございますが、ただ、確かに御指摘のように、地域によりましては、非常に多いところと、それから薄いところとあろうかと思います。
 そういうこともありますけれども、また、先ほど申し上げましたように、薄いところに必要性があるということであれば、細かく地域懇談会も開催していくことにつきましては、やぶさかではございません。
 なおさらに私どもこれから広報富良野でのPR、またはホームページのPRということで、少しでも多くの方に今後とも周知し、認識していただくよう努めてまいりたいと思います。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) ちょっとこだわりますけれども、広報なり、そういうホームページとかでも、またこれも個々によって違うのですけれども、見る、見ないがあります。ただ、時期がずれると、見ても仕方ないなというお考えの方もいらっしゃいます。でありますから、主導的に開催するというような段取りをとっていただかないと、より深く理解をしていただけないと思っております。
 そういう開催の回数を重ねていただき、最終的には、農業者が個々で判断をして、この対策に乗るか乗らないかを決めていけると思いますので、そのPRの仕方をもっと考えていかなければいけないのではないかと思います。その辺についてお答えお願いします。
○副議長(岡本俊君) 経済部長石田博君。
○経済部長(石田博君) お答えさせていただきます。
 PRの仕方、開催の仕方について、多様性があるということでございます。もちろんそのように考えてございます。今までにも地域懇談会につきましては、地域の方から来て地域懇談会をやってほしいという要望のある地域、または、私どもの方から関係機関とセッティングしまして、設定いたしまして説明を行った地域もございます。また、地区別では、JAとともに地域ごとに説明会を行ったということで、大変多様性もございますので、今、議員おっしゃられましたように、今後ともPRする場合につきましては、ぜひ多様性を持った、少しでも見ていただけるような方法を、さらに工夫、検討を重ねまして、PRまたは説明会の開催に向けて検討してまいりたいと思ってございます。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 再質問ございますか。
 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) 続いて、集落営農という体制づくりについてお伺いいたします。
 農業人口の減少ということで、各集落においても、1軒の持つ経営面積といいますか、規模が大きくなっております。これからもますます高齢化など離農されるということも想定されてきますので、その中で、まだ若い人もいらっしゃるところもありますけれども、次世代に受け継がせるためにも、やはり集落営農というのも考えていかなければならないと思っております。
 私も、そういうので何人かの方とお話をさせていただいて、こういったことはどうでしょうかとお話をしても、ちょっと難しいようなお話をされております。これも最終的には農業者個人の判断とはなりますけれども、いずれにしても、先ほどから申し上げているとおり、いろいろな対策に対しての理解を深める体制が必要だと思っておりますし、次へ受け継がせるためにも、やはり重要なことだと考えております。
 そういった意味で、理解を深めることが大事であるとは申し上げているのですけれども、集落営農という考え方についてのお考えを、もう一度お聞かせ願います。
○副議長(岡本俊君) 御答弁願います。
 経済部長石田博君。
○経済部長(石田博君) お答えさせていただきます。
 集落営農についての考え方ということでございますが、今議員も御指摘のように、今後、高齢化の問題、または次の世代で農業を営む方の問題等を含めまして、大変重要な問題になってくると。
 そのときに一つの方法として、一つの方法としてでございますが、この集落営農、すなわち集落の話し合いによりまして、将来像などを語る中から、集落全体で効率的に行う方法はないかということでございまして、具体的には、例えば農地の賃貸ですとか作業の従委託、または農業機械等々の貸し借りというようなことが、一つの集落営農の形としてあるわけでございます。
 そういう意味でも、今後ますますこれらの集落営農が地域では必要性が増すであろうと、高まってくるであろうと私ども思ってございますし、現実に、この品目横断対策のもとに集落営農を相当つくって、この品目横断に対処していこうという市町村もあるように聞いてございます。
 そういう意味からも、今後、ますますこの集落営農が必要になってくるという認識をしておるところでございます
 なお、集落営農には非常に難しい面もございますが、最大のポイントといたしましては、先ほども御答弁にありましたが、一つは、集落の中でのリーダーの方の存在、それからもう一つは、集落の中での課題の共通認識と、この二つが集落営農を進めていく、立ち上げて進めていく上で非常に大切なことではなかろうかと思ってございます。
 そういう形からも、私どもでも、今まででもこの集落営農の生産法人等々の立ち上げですとか、集落営農への取り組みの研修会、または、これらの税制の講習会、または先進地の方のお話を聞く研修会等々の集落営農生産法人等々の立ち上げの研修会も開催しているところでございます。
 したがいまして、これからもそういう研修会等々を開催するとともに、集落営農の位置づけ、重要性を訴え、できる限り対応に努めるよう支援を行ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
○副議長(岡本俊君) 御質問ございますか。
 12番東海林孝司君。
○12番(東海林孝司君) いずれにしましても、やはりまだ温度差があるのかなと感じております。行政としても、各関係機関としても、それぞれ役割があると思っております。その役割は何かといいますと、いろいろありますし、また、農業関係であれば、互いに農業者であり、うまくというか、進まない部分もあるかなと感じております。
 ですから、そういった意味合いからも、行政としてリーダーシップをとっていただきたい。先頭に立って進めてもらいたいということではなくて、ある程度そういった各関係機関をもバックアップするように、どこがやはり主導的になっていかなければいけないかということも協議していただきながら、来年度から始まるのでありますから、間際になって、また変わりますとか、そういったことのないように、やはり十分に、変わったときにはすぐ知らせるような体制、広報とかそういうホームページではなくて、やはりすぐそういう懇談会、説明会なりを開いていただきたいという要望になってしまいますけれども、そういったことをお考えいただきたいということで、質問を終わります。
○副議長(岡本俊君) 今のは要望ということでよろしいですか。
 以上で、東海林孝司君の質問は、終了いたしました。
 ここで、午後1時まで休憩いたします。
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午前11時43分 休憩
午後 1時01分 開議
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○議長(中元優君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
 午前中の議事を続行いたします。
 次に、菊地敏紀君の質問を行います。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) −登壇−
 さきの通告に従い、順次簡潔に質問してまいります。
 最初に、広域行政、新しい自治の形について質問させていただきます。
 平成17年2月、富良野広域圏5市町村長が会合を持ち、今後の自治のあり方について5市町村で話し合い、検討することが必要である。自己決定、自己責任の中で、地域住民や自治体がみずから考え、話し合い、選択することが必要である。将来の自治の形は、さまざまな選択肢から議論されることが必要であるとの合意から、自治のかたち検討プロジェクトチームを発足しました。5名のチームによって1年間かけて自治の形について調査、検討を重ね、平成18年3月に最終報告書を作成し、富良野広域圏5市町村長に提出されました。
 それを受けて、5市町村は、住民への情報提供、意見集約を図り、再度5市町村長で今後の方向性を協議すると確認がなされました。それを受け、各自治体では、自治の形を考える住民懇談会が開催され、富良野市においては、6月12日から23日までに10カ所の会場で開催され、290名の参加があり、さまざまな議論が交わされたと聞いております。
 その中で、富良野市においては、5市町村の合併を求める意見が多く出され、地域懇談会市民アンケート結果では、市町村合併を望む人は62%、143名、広域連合を望む人は7%、16名、合併協議会の設置の必要性については、「必要である」が88%の197名、「必要がない」は4%の9名でございます。合併の組み合わせについては、5市町村が組み合わせとして望ましいという意見が64%となっております。この結果を見れば、市民は新しい自治の形については、富良野圏域5市町村の合併を選択したと思われます。
 しかしながら、8月30日の北海道新聞によりますと、富良野地区広域市町村振興協議会が8月28日に開かれ、5市町村長が広域連合で合意したとあり、富良野市民としては、住民懇談会の結果から、また市長の広域行政に対する姿勢からも意外な感じを受け、納得できない市民も多くいるのではないかと思います。
 そこで、次の8点について御質問をさせていただきます。
 1点目、7月21日、8月28日の富良野地区広域市町村圏振興協議会の協議内容について、また、この間に非公式に話されていることがございましたら、それも含めてお聞かせ願いたいと思います。
 2点目、なぜ5市町村長が広域連合を選択したのか。
 3点目、市長は、どのような判断から今回の広域連合に合意したのか。
 4点目、市長は、広域行政の最終出口は合併であるとして、選挙公約では、合併推進を市民に訴え、また、6月の議会においても、合併する、しないにかかわらず、合併協議会の設置が必要であり、その中で自治体同士の一体感、共通感、信頼感の醸成が必要であると答弁しています。今後の合併推進に向けての市長の考えをお聞かせ願います。また、この広域連合は、最終出口は合併を考慮したものかも伺わせていただきたいと思います。
 5点目、市長は、市政に関する所信表明の中で、第1に市民対話と情報開示を上げ、行政の信頼は市民対話と情報開示から生まれ、発言に責任を持って、公正公平を旨とし、市民の声に真摯に耳を傾け、情報提供とともに、市民の目線に立った行政を進めますと言っております。
 しかし、地域懇談会では、参加した多くの市民が合併を望み、合併協議の設置を希望しているにもかかわらず、わずか2回の協議で、なぜ一方的に性急とも思われる判断をしたのか。市民対話を重視し、市民の目線に立った行政を進める市長としては、発言と行動が一致していないのではないかと思います。また、市長は、市民にどのようにこのことを説明されるのかもあわせて、市長の考え方をお伺いいたします。
 6点目、他町村が合併に消極な理由は何かをお伺いいたします。これは市長が会合の中で感じた感想で結構でございます。
 7点目、今後の広域連合はどのような形で進めていくのか。また、広域連合を進めながら、市長の公約である最終出口の合併に向け、振興会の会長としてどのようにリーダーシップを発揮していくのかをお伺いいたします。
 8点目、広域連合を選択することにより、財政的にはどのような効果があるのかをお伺いいたします。
 次に、農業行政、農地、水、環境保全向上対策についてお伺いをいたします。
 国は、新しい食料農業農村基本計画において、農業の構造改革を積極的に推進するための施策として、経営所得安定対策大綱を決定し、品目横断的経営安定対策、米政策改革推進対策、農地、水、環境保全向上対策の三つを重点施策としています。
 農地、水、環境保全向上対策については、最近実施要領が決定され、各地で実地に向けて検討が重ねられていると聞いております。
 本対策は、地域ぐるみの効果の高い協働活動、環境保全に向けた先進的な営農活動、この活動をさらに高める取り組みをもとに、協定に位置づけ、多様な参画をもって、これを総合的、一体的に実施する活動を支援するものであるとあります。
 現在、農村地域は、農業者の減少により、非農業者が増加し、地域によっては、農業者と非農業者の割合が逆転し、農村地域の生活環境や農業施設を守るための協働活動が困難になっている現状であります。
 しかし、この対策の中では、農業者を中心とした地域住民を初めとする多様な主体が参画し、組織づくりができるとあります。このことは、市長が目指す地域コミュニティづくりにも通じ、また、自助の心を養うことにもなり、行政としても取り組むことが必要と考えます。
 そこで、次の4点について質問いたします。
 1点目、市は、向上対策をどのように認識しているか。
 2点目、向上対策にどのように取り組もうとしているのか。
 3点目、取り組みに当たっての課題は何なのか。
 4点目、取り組みに当たって、農業者への説明はどのようになされるつもりなのかをお聞かせ願いたいと思います。
 以上、質問させていただきまして、1回目の質問を終わりたいと思います。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 菊地議員の1件目の広域行政について、新しい自治の形についてお答えをいたします。
 御質問にありました本年7月21日富良野地区広域市町村圏振興協議会では、第2回委員会を開催いたしまして、これまでの各市町村における住民、議会、職員への情報提供や意見集約の経過について持ち寄り、合併新法期限内に合併協議をすべきという意見がある一方で、広域連合から進めるべきだという意見が出されたところでございます。
 さらに、8月28日の第3回委員会では、各町村から、今は合併に対する住民や議会の考えが熟していないので、合併協議会を設置できる環境にない。合併協議会設置は、合併の是非を検討するのではなく、合併に向かうことになる。現段階において、5市町村で合併協議会を設置することは困難であるなどの意見が出され、広域連合を強く指向する考えが示されたところでございます。
 当委員会では、自治のかたち検討プロジェクトチームから示された四つの形から選択する上で、5市町村がそろって共同歩調をとることを基本としているため、広域連合を選択することといたしたところでございます。
 富良野市が広域連合を選択した判断基準は、5市町村の枠組みを尊重したことと、5市町村が合併協議に向かうためには、かなりの時間を要すると判断し、広域連合に合意をいたしたところでございます。
 6月の所信表明では、富良野圏域5市町村の最終出口が合併に向かう土壌づくりを図る考え方をお示しいたしました。5市町村は、今はともかく、将来、富良野圏域5市町村は一つであるという共通認識を持っていることから、この圏域の広域連合の実践の積み重ねが、将来の合併に向かうための土壌づくりであると考えているところでございます。
 6月に開催いたしました地域懇談会では、アンケートに回答いただいた225名のうち、88%の方が、合併する、しないにかかわらず、合併協議会の設置は必要であるとの回答をしていることから、富良野市としては、仮に合併した場合の具体的な情報を市民に提供する必要があるために、8月28日の第3回委員会では、本市から合併の姿を具体的に検討する職員レベルの組織の設置を提案いたしました。
 しかし、4町村は、強く広域連合を指向しており、自治のかたち検討プロジェクトチームの最終報告書を受けてから時間も経過をしているため、最終結論として広域連合を選択することを合意したところでございます。
 他町村が合併に消極的なのは、富良野市と合併することにより、権限、財源、職員が富良野市に集中し、一層の過疎化が進行するとの懸念が考えられます。今後は広域連合で処理することが適当と認められる事務や、広域連合設立準備委員会の発足時期、事務局体制について、振興協議会幹事会で取りまとめ、改めて委員会で協議する予定でございます。
 広域連合を取り組む上での財政効果につきましては、自治のかたち検討プロジェクトチームの調査結果によりますと、仮に消防、給食、環境衛生、串内草地の一部事務組合を広域連合で行った場合、組合議会が一つになることにより、5市町村で年間約300万円の財政効果が期待できるところでございます。
 しかしながら、事務の統合に必要な電算システムなど、投資的な経費がかかることも考えられます。
 2点目の農業行政について、農地、水、環境保全向上対策についてお答えをいたします。
 農地、水、環境保全向上対策事業は、平成17年度に決定した経営所得安定対策等大綱において、地域における農地、水、農村環境の良好な保全と質的向上を図るために、地域ぐるみでの共同活動、先進的営農活動を一体的かつ総合的に支援する事業であり、平成19年度より平成23年度までの5カ年間にわたり実施される予定となっております。
 この事業は、これまで、農道や農業用水、排水施設など、集落単位、水系単位の地域で管理してきた活動に対し、農業者だけでなく、地域住民等も参加しての共同活動に支援を行うものでございます。
 具体的には、地域において農業者や地域住民により活動組織をつくり、市町村と協定を結んで、農道の砂利敷き、路肩の草刈り、用水路の草刈り、排水路の土砂上げ、施設の簡単な補修などの取り組み経費を活動組織に交付するものとなっております。
 また、活動組織内の農業者が、協定に基づき、環境負荷低減に向けた取り組みを協働で行った場合などの営農活動への支援も行うことが可能となっております。
 本事業に係る負担割合は、国50%、北海道25%、市町村25%となっており、事業の負担額につきましては、市町村の農地面積に対し、地目別に単価を乗じたもので事業費が算出されるものとなっている現状でございます。
 市の基本的な考えといたしましては、地域住民が参加することにより、農業の多面的機能が向上され、集落機能の活性化が図られるものと認識しておりますので、現在実施しております事業及び市の財政状況を十分勘案した場合、現段階においては困難な状況にありますので、今後の検討課題であるということで考えているところでございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) まず、農業行政についての方から先に再質問を行っていきたいと思います。
 この政策は、本当に我々農業者にとっては、先ほども言いました、米改革についてはですけれども、やはり品目横断とこれについては、我々農業者にとっては、本当に非常に重要なものでございまして、そして、この施策というのは、これからやはり農業をする地域をきちんとつくるという意味では、非常に大事なことでございまして、これは、ぜひとも行政として、行政として取り組めという言い方は大変失礼でございますけれども、やはり協定を結ばなければならないのですが、これは、先ほどの東海林議員も申しておりましたけれども、我々が考えてやることではあります。
 しかしながら、これは行政も財政負担を伴う問題でございますけれども、先ほど東海林議員も申しておりましたけれども、農業者が主体となってやる施策にもかかわらず、すべての文書というか、国や道からの連絡は行政に来て、行政から我々主体となる農民に伝わるということでございます。それで、やはりそういう立場からいきますと、行政がしっかりとこの施策についてどう取り組むのかということを考えて、そして、農業者を指導していかなければ、施策には何も農家だけでは乗っていけないということでございまして、そういう意味において、やはり行政の指導力というか、考え方が非常に大きなものになってくるという感じがしております。
 ただ、先ほども申したように、きのうの今議員の質問にもありましたけれども、なぜああいう災害が起きたのだという、ところが、聞いてみますと、やはり行政としてやらなければならない治水というか、そういうものは、行政では、十分でなくてもそれなりにやっている。ただ、やはり先ほども申したように、農業施設として我々が使わなければならないものが農家戸数の減少だとか、それから高齢化によって、やらなければならない協働活動が、地域でやる協働活動ができなくなってきた、これが大きな原因で、そのような災害も発生するおそれは十分あると思います。
 これは、先ほども言いましたが、やはりコミュニティ、市長は地域づくりのためのコミュニティを図ると言っているのですけれども、この件については、非常にこの施策は、市長が申していることに、私は向いているという感じがしております。
 ところが、財政的に困難であって、取り組みは今後の課題とするというのですけれども、今、私の情報が確かであればですけれども、私のところに来ている資料によっては、国は平成19年度から実施するので、今手を挙げなければ、途中で手を挙げても、予算の関係、そして、国は一括でこういうものを受けたいということで、今手を挙げなければ、自分が余裕をついたからと手を挙げたときに、それが採択されるかされないかという大きな問題がございます。そこら辺はどのようにつかまえているのか。
 そして、先ほども申しましたけれども、市長は、もしこの事業をやらなくても、地域のコミュニティというか、自助、共助、公助と言っているのですけれども、この自助の部分をですね、お金がなくて何もできないといいながら、では、国がお金出してあげますよといっている、これも使えないといいながら、本当に、そうしたら単費で、自助だとか公助だとか共助だとか言っているけれども、どう進めようとしているのか、それをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 菊地議員の再質問にお答えをさせていただきます。
 ただいま菊地議員の方から、新しく出ました農地、水、環境保全の向上施策ということで、国が経営安定の一つの大綱の中の大きな柱として打ち出しているということについては、十分私も認識をいたしているところでございます。
 そういう中で御質問を受けたわけでございますけれども、現在、この施策的なものが十分制度的に御提示をいただいたわけでございますけれども、実施市町村の受け皿といたしましては、当然4分の1の先ほど財政勘案ということでお話をさせていただきましたけれども、起債状況が今後どうなって、対象になるのかならないのか、こういう要件も一つの要因に、まだ状況的にはつかめていないと、こういう状況がひとつございます。
 それから、もう一つは、地域における自助、共助、公助の関係のお話を今されたわけでございますけれども、私は、今申し上げて、お話がありました件につきましても、自助の中で、地域でやはり賄っていかなければならない問題が、地方分権でそれぞれ補完性の原理という中で今申し上げてこられたのでないかと思いますけれども、私も、地域でどう地域を守って助けていくかという考え方と、それから、農業をやる上の生産基盤の確立をやる。それから、もう一つは、環境整備をやると、こういう中身で、この環境保全、水対策の関係が出てきたと思うのでございますけれども、これは、やはり今の御質問のあるとおり、この件については、私も今それぞれ補完性の原理の中で、当然、自助、公助、それから共助と、この三つの原則をやはり整理をした中できちっとどの事業にそれを充てるという問題は、私はないという感じをいたしております。
 ですから、地域の補完的な役割というのは、地域でどのようなコミュニティの中で町づくりをしていくかというのが補完性の原理でございますし、地域で行うものについて、どれだけ自分たちでできるのか。あるいは、どれだけ協働してできるのか。あるいは協働してできない場合には、公のもので、国からの形をとるのかと、こういう形が現在これから市町村において問われる大きな問題だと私は認識をいたしております。
 そこで、今御質問の中にございましたとおり、今現在それぞれ市で行っている農業の関係については、基幹産業という位置づけでございますから、私なりに、それぞれ国の補助制度の中で、重複というか、年次別に重複する問題についても、これはやはり十分検討しながら、その目的に合ったような形の中での対策を講じていかなければならないというのが当然でございますけれども、現況の中で、御承知のとおり、中山間のお支払いの状況も、まだ継続的に続いておりますし、あるいは農地基盤の中で現行行っている補助制度、あるいは市の負担等も考え合わせながら、今後どういう状況の関係が出てくるかと、総合的にまだ判断できる状況ではございませんので、私は、ここで検討課題としていただきたいと、このように御答弁を申した内容でございますので、御理解がいただければ幸いと、このように思うところでございます。
○議長(中元優君) 続いて質問ございますか。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) 市長の考え方は十分わかります。そして、きのうの市長の話では、総合的という言葉が非常に多く使われています。そして、もう一つは、行政コストというものを全面に考えてこれからはやっていくのだと。私は、行政コストというのは、やはり大事な考えの一つだと思いますけれども、ただ、これが経済部の一つの仕事だという、私はそういう位置づけをしておりません。これは建設サイドにも伝わりますし、そういうもろもろのものを集めたとき、本当に財政的な問題からいって、無理だなと言うけれども、例えば今の河川愛護組合だとか道路愛護組合だとか、いろいろなことにやって、お金をだんだん削っているけれども、やって、そういうものに使われたり、あと農道の整備だとか、そういうものの砂利引きだとか何とかもやっていますよ。これを国が、水田だけでいいますと、国は1,700円、道と市町村で1,700円で3,400円、私は、いかに自助、自助というのは、自分たちでやれる範囲をやることが自助だというのは、それは当たり前のことです。でもですよ、そこには必ずお金がかかるのですよ。これを国が1,700円出してあげますよ。そして、そのつくる団体は、その地域に住んでいる、農協も改良区も入らなければできないということでございますけれども、そこに住んでいる方すべてを網羅してやれますよということなのですよね。
 だから、本当に行政が困ってお金がないのであれば、お金は有効に使えばというけれども、そういうところに使ったら本当に、今うちの道路悪いのだけれども、ここはあれなのだけれどもという、そういう小さな苦情は、その範囲の中でやれるというものも出てきますよね。
 そういうことも考えながら行っていくのが行政であって、今農業予算は100%使われていて、どれかがなくならなければ農業予算の中でこれは賄えないと言うけれども、国もこれをやるときの起債は認めますよと言っていますよね、部長、言っていなかったかい、言っているよね、国もね。
 ですから、財政的には、やろうと思えばやれると思うのです。ただ、それは、そのときの市長の考え方と理事者と、それから部長、管理職の考え方ですから、これはいいのですけれども、ただ、これも5年間の時限立法でございまして、平成23年には終わる事業なのですよね。それを、例えば来年だから、いや、来年って、22年になって、お金があるからやろうかといったところ、たかが2年ですよね。それであれば、やはりいい事業と思って取り組んでいただけるのであれば、私は、速やかに手を挙げて、そして、農業者に周知徹底をして、やはりこの事業に乗って、その品目横断とこれとは両輪ですよという感じで発するのが、これからの農政にとっては必要なことでないかなという感じがしております。
 やはり自然環境をいかに守るかといいながら、議論は議場で活発にされておりますけれども、でも、具体的なものは一つもないのですよね、環境を守らなければならない。でも、今回は財政的な証があって、自然環境を守ろうとする国が出した施策なのですよ。これに、財政的な負担を考慮したときには困難と思うという位置づけは、非常に農業者として、また、富良野の基幹産業は農業であると自負している我々富良野にとっては、非常に残念なことに感じるのですけれども、そこら辺を御答弁願いたいと思います。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 菊地議員の質問にお答えを申し上げてまいりたいと思いますけれども、現況、本市の状況の中で、非常に菊地議員の御質問の中には、私もそのような考え方は当然であると認識をいたします。
 現行の中で、今、新しい国の農業対策というのが示されて、先ほども東海林議員の御質問の中にも、いろいろ御質問の中にも疑問点なりございましたけれども、私は、この施策そのものについては、何といっても、国自体が市町村と道と、そういう形の中で負担割合を決めて、ここで言う自己負担がないという施策の内容でございます。
 そうしますと、基本的には、私は、農業基盤都市ですから、そういう形は望ましいと思いますけれども、全体的なですね、総合的に判断して、住民負担は伴わないからやるのだと、こういう形も、ひとつ一方では、そういう問題も、住民負担がなければいいのかという論議も、これから問われる問題も現実的に私は出てくる問題の一つではないかと。
 そういう意味におきまして、私は、今菊地議員のおっしゃっていることを十分踏まえながら、検討課題にしていただきたいというのは、もう少し総合的な判断の中で、先ほど菊地議員細かくおっしゃられました。今愛護組合だとかそれぞれに対する団体等も有効に活用する中で、この事業の推進をというお話もございました。
 そういうことを十分踏まえながら、検討課題ということは、これはぜひ御理解をいただきながら進めてまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○議長(中元優君) 続いて質問ございますか。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) 時間がございませんので、本当はもう少し詰めたいのですけれども、ここら辺で引かせていただきますけれども、一言格好のいい話をさせていただきます。
 今まで農業者は、補助事業ということで、補助金ということでお金をもらいましたけれども、この施策については、個人に入るお金ではございません。これだけはしっかりと訴えておきたいと思います。
 次に、広域行政についてお伺いをいたします。
 非常に答弁が完璧なものですから、再質問しようと思ったのですけれども、なかなかネタがございません。それでも立った以上は、やらなければならないので、聞き苦しいかと思いますけれども御質問いたします。
 まず、端的に申しまして、四つの自治の形の中で、合併しない選択の方法に、広域連合と市町村連携が入っております。しかし、先ほど市長は、広域連合を通して合併に向けてするのだということでございますけれども、広域連合を選択してこの絵から見ますと、本当にこれから合併に向けて広域連合でやれるのかという、まずここが一つ疑問に感じますので、お聞かせ願いたいと思います。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 菊地議員の再質問にお答えをさせていただきます。
 広域連合でやれるのかと、こういうお話でございました。この経過につきましては、るる議会においても話がされてきたところでございますけれども、平成15年から、それぞれこの広域連合についての研究会等が設置されてきました。その後平成16年に、国から時限立法としての優遇措置を含めた特例債的なものを含めた合併促進の優遇措置が発表になり、これについて、16年以降、この圏域でも、それに沿った形の中で、広域圏のひとつの進む形をつくろうということで、合併協議会の設置に向けて努力をしたところでございましたけれども、最終的には、中富良野町の脱落と、こういうひとつの経緯がございました。
 さらに進んで、南富良野町と占冠のそういう形の中で、合併協議会を設置したわけでございますけれども、この間連合についての凍結をされた経緯がございます。
 そういった中で、踏まえて、再度協議会の中で、自治の形の進む道をやろうという形で、四つの方針的なものを決めまして、1年間、先ほどお話がございました、御答弁させていただいた中に、1年間職員を配置しながら、方向が示されたと、こういう形の中で、最終的にこの四つの中から方向づけをする状況づくりができてきたと、こういう形で進んできたわけでございますけれども、私は、この間最終報告を受けた時点以後、私が就任以後、どういう状況になっているのか、それらを含めながら、本市においても住民懇談会をやらせていただいた経緯がございますけれども、そういう状況の中で、2回ほど委員会を開催されました。
 この間、非常に各市町村においては、合併に向かう努力の中で、住民なりあるいは議会なり、あるいは首長の考え方によって、大きく合併という形でなく、連合という形の方にそれぞれ動いた町村が多いと、こういうことがひとつ言えるわけでございます。
 そういう中で、私は、この圏域で、将来連合によって進む共同歩調をとっていく中で、今後どういう状況に変わっていくかわかりません。しかし、そういう共同歩調にすることによって、五つの市町村が、少なからず連携する中の信頼関係が生まれてくる。こういうことが次のステップの合併につながる土壌づくりになると、こういうことから、私は、それぞれ2回の、相当、2時間以上の論議の中で、そういう結論を出すことによって、将来合併に向かう道筋をつける糸口になる、そういう状況の中で、この連合を選ばせていただいたと、こういう中身でございます。
 私は、こういう中で、各町村が合併に対する住民、議会がそのような、先ほど申し上げました過疎化が一層進む。その中には、いろいろな要因が確かにあるでしょう。しかし、そういう状況を踏まえた中での話し合いの中で、連合という形を選択せざるを得なかった。私は、こういう中で、御質問ございました、この五つの市町村がばらばらな形の中で、リーダーシップを中核となる富良野がそういう方向づけをするために、今の状況の中で合併に向けての協議会設置を御提案しても、先ほど御答弁させた中に、その前の合併の姿というものを住民に理解できないような状況の中で設置をすることは、各町村の段階では、協議会をつくることによって、合併に向かってしまうと、こういう前提がそれぞれ述べられた状況の中で、それ以上踏み込んで私は進める状況には現在は至っていないと、このように感じたものですから、こういう連合という形を選択させていただいたと、このような形でございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) 何か市長の話を聞いていますと、人がいいものですから、何かそうかなという思いに駆られてきます。これでは質問者としてまずいと思いますので、そこら辺を心を鬼にして新しく聞いてまいりたいと思います。
 市長は、行政コストという言葉をきのう2回か3回使っております。ところが、まとめてくれた冊子を見ますと、広域連合というのは、市長の言うその行政コストから考えて、いかがなものかなという感じがしています。
 例えば、国の三位一体改革を見ますと、自分たちのしたくない、したくないという言い方は悪いですね。事務だとか権限だとか移譲しますよ、あなた方やりなさい。これが地方分権だと。ところが、それに続く財政的な措置は、何も、何もって、国もしていますけれども、非常に手薄い。これを今の広域連合に置きかえてみますと、やる仕事は、あなた方広域でやりなさいと。ところが、お金については、我々五つの行政が話して納得いけば出してあげますよという話で、これには非常に時間がかかるし、合意をとるのは大変なことでございます。
 そして、先ほどここに300万円とありますけれども、この300万円を経費節減するために、これから準備するのに、優秀な職員をそれぞれ張りつけて、それがまた何カ月間やって、それだって行政コストですよ。職員の給与だって、それをやるのに。これが本当に市長の言う広域連合をやって、そして本当に経済というか、財政的にゆとりが出るのかなという考えがあります。
 それから、富良野市としても、今の一部事務組合の経費負担を見ていますと、あのような負担では、すべてが富良野市に負担がかかってくるような感じが、そこら辺は、賢明な市長でございますから、富良野市の財政負担をいかに少なくするかで、これは5市町村の会長として強いリーダーシップを発揮してやっていただけるものと思いますけれども、そういう不安もございます。
 それから、時間がございませんので、一番大事な点でございますけれども、市長の言われている対話と情報開示、それから市民の目線で行政を行うという、本当に第1に、このような立派な本当に表明をしていただいて、我々は、やはり市長を何とか信頼して、これからの富良野市の行政を支えていきたいという気持ちもあります。
 しかし、5月に就任して5カ月の間に、この選挙公約は、選挙公約であり、それから6月議会の市長が一番最初に経験した議会のときの答弁とこれだけ食い違っているということは、何か先ほども言いましたけれども、大変失礼な言い方ですけれども、発言と行動が全く、それは相手があることですから、相手の気持ちも察しなければならない。だけれども、どう見てもですね、この答弁書を見ても、市長は常に強い信念と、もう一つ何だかで、私は行政を進めますと言っている。変わらぬ意思です、ごめんなさい。それがこの答弁からは全く伝わってきません。とにかく周りを見て、何か周りの言いなり、言いなりという言い方は、ごめんなさいね、言葉悪くてあれですけれども、どうもそのような感じが伺われます。
 そして、市長は、とにかく信頼関係だとか、それから先ほど質問いたしましたけれども、その三つのものを、協議機関の中でそれと構築していくのだという話ですけれども、それも全く今回の広域連合を選択した中には、そのような市長の考えが、どうも道新見ても、それから日刊富良野を見ても、その市長の思いが全く伝わってこない。
 そういう意味で、その公約を、また、今の情報開示、それから市民対話、このことを重きとして、もととして、市民に今回の話をどのように伝えて理解をしていただくつもりなのか、それをお聞きいたしたいと思います。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 菊地議員の質問にお答えさせていただきますけれども、一つは、今私なりにお聞きしていますと、非常に指導力がない。それから、公約を破棄しているというようなことに聞こえてきたわけでございますけれども、私は、基本的に行政を進める上においては、信念を持ってやらなければならないことは、これは原則、当然のことだと私は思います。
 しかし、先ほど菊地議員もおっしゃっていましたけれども、相対的なものをまとめていく上については、強引にやる方法も一つの方法でしょう。それから、皆さんの御意見を聞きながら、その中で調整をしながら、それぞれの指導力の中に持っていくと、こういう方法も私はあると思います。
 ですから、こういう圏域のひとつの広域連携をする中で、昭和43年だと思いますけれども、全道で2番目の協議会を北海道でつくったわけですよ。以後、これだけの長い間、やっぱり圏域1市3町が協働する中で、広域連携、あるいは広域行政のものを順調に進めてきた経緯があるわけですね。
 ですから、そういう歴史的なものをきちっととらえながら、今後の動向を見きわめるということも、これは大切なことではないかと、このように私は思うわけでございます。
 そこで、御質問あった件でございますけれども、私は、それぞれ6月以降議会の方でも御答弁させていただいておりますけれども、市民対話と情報開示ということは、その場限りのものでは私はないと思うのです。継続性がなければ、それは今菊地議員が御指摘されたとおりだというふうに私は認識をいたします。
 しかし、これらの問題については、今後、住民の方々にあらゆる機会を通じて、そして御説明をし、将来合併した場合に、富良野というのはこういう形になりますよと、こういうことをやはり御説明をしていく必要性が私はあるのではないかと、そういう形を住民の方々に知っていただくことが、これは情報開示であり、住民の対話であり、住民の信頼を得るひとつの方法だと、私はこのように考えておりますので、これらについては、今後、十分そういうことを踏まえながら進めさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 15番菊地敏紀君。
○15番(菊地敏紀君) 今市長が申されました住民対話については、ぜひともそのような形の中でこれから進めていってほしいと思います。
 先ほど、市長の指導力がないという、言葉使いが悪かったですけれども、決してないという判断はしておりません。これは、もし私がそのような判断をするということは、市長を傷つけるだけでなくて、市長を選んだ市民に対して非常に申しわけございませんので、先ほどのことは、そういうことでお願いいたしたいと思います。
 時間もなくなってきましたけれども、大変、言葉使いが悪いものですから、これ以上いくと、また悪い言葉を使って、市長に失礼なことを言ってしまうと思うので、この辺にしておきます。
 ただ、最後に、5市町村長の、やはり富良野市は圏域の中でのリーダーシップをとっていかなければならない首長だと私は思います。その首長として、やはり最終出口は合併にあるということでございますので、それに向けて、市長、これから本当に5市町村の中でどのような、先ほど言った三つの関係をきちんととらえるリーダーシップをこれから発揮していただけるのか、その決意をお聞かせいただきまして、私の質問を終わりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) この問題については、本当に今菊地議員がおっしゃることについては、私は同感だと思います。
 圏域の問題については、将来に禍根を残さないような状況をきちっとしなければなりませんし、これから、やはりこの圏域が農業なり、あるいは観光を中心とした町づくりが一体となって進んでいくことが、住民からも、やはりそういう意味での期待がされているわけでございますから、これからも、それぞれ連合の選択を強い市町村につきましても、これから首長さんはもちろんのこと、議会議員なり、あるいは、それぞれ地域の団体の方々等含めた中で、そういう時期を見ながらお話し合いの接点を、首長ばかりでなく、各団体を通した形の中で、そういう交流の中で、これもひとつ十分話し合いをする中で、それぞれの意見がまとまるような状況づくりも、これもひとつこれからの選択肢になるだろうし、私としては、連合する経過の中で、方向づけは決まる状況が必ずやってくるだろうと、そのようにも十分判断しているところでございますので、そういう状況を踏まえながら、決意を持ってやってまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願い申したいと思います。
○議長(中元優君) よろしいですか。
○15番(菊地敏紀君) はい。
○議長(中元優君) 以上で、菊地敏紀君の質問は終了いたしました。
 ここで、10分間休憩いたします。
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午後 1時58分 休憩
午後 2時08分 開議
───────────────
○議長(中元優君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を続行いたします。
 次に、宮田均君の質問を行います。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) −登壇−
 通告に従い、質問させていただきます。
 まず、一般行政1点目、市職員の天下りについて、市管理職からなる選定委員会が点数をつける公の施設の指定管理者を選考する、指定管理業者に選定委員が再就職、この再就職とは、私は天下りと見ているのですが、再就職する振興公社、農産公社、社会福祉協議会があります。選定委員会開催、退職、再就職のはっきりしている振興公社、ハイランドふらのの当時の部署の経済部長が振興公社の役員についたのはおかしい。この経緯について、まず質問させていただきます。
 指定管理者へ移行する公の施設には、特に市が出資している、あるいは委託している事業所の理事、役員などには、役所出身者ではなく、民間の経営能力のある人を活用した方がよいと思われますが、あわせて質問させていただきます。
 2点目に、指定管理者の選定委員のあり方について質問させていただきますが、この質問については、昨日の広瀬議員の質問と重複しますが、一つだけ、民間人を選定委員に入れるべきと私も考えます。ひとつ加えさせてお聞きするところですが、この選定委員に民間人を入れるということで、密室の協議にならないためにも、早急な取り組みが必要と考えますが、この点について質問させていただきます。
 2点目、環境行政について質問させていただきます。
 木質ペレットの製造普及について質問させていただきます。
 化石燃料が高騰し、地域のエネルギーは地域で賄う。地球温暖化、地域経済にも配慮した間伐材、建築廃材も、地域循環社会エネルギーとして活用を考える時期に来ています。
 この木質ペレットの製造は、道内では当初、滝上町1カ所の製造でしたが、近年、足寄町、厚沢部町、旧大滝村、今伊達市で導入、ことしは苫小牧大手の参入などの話も聞かれるところです。FF温風式など、ストーブも各種豊富になってきております。
 そんな中で、富良野市も環境リサイクルのまちとして木質資源の再活用化を図る上でも、調査研究を行うとともに、製造する事業所の立ち上げに向けて、市内関係機関、団体などに働きかけ、国、道などの支援策なども踏まえ、実現化していくことを考える必要があると考えますが、この点について質問させていただきます。
 続いて、環境行政の2点目、営業用有料ごみのあり方について、市内の営業者からの出るごみは、基本的に一般ごみと分けられ、産業廃棄物、営業者自身が処理することが決められておりますが、行政は、営業用有料ごみの市内の数量、内容、実態をどのように把握しているのか。
 特に、営業用廃油の処理については、専門業者の帯広などの業者の手により処理されているとお聞きしますが、それらの内容についても把握しているのか。廃油を利用し、代替エネルギー、BDFとして再活用に取り組んでいる市内業者もできました。行政は、一般廃油などは固形燃料として処理し、営業用廃油は、他地域が処理されている。このような状況の中、取り巻く環境の変化に対応した代替エネルギーとして廃油を見直し、再利用も含めて、今後の取り組みについての考えをお聞かせください。
 続いて、富良野道路について質問させていただきます。
 2月の旭川十勝道路、うち富良野道路の着工式、8月の北の峰トンネル説明会などが開かれており、工事は着実に進んでいると思われますが、今までも質問させていただいておりますので、要点を端的に質問させていただきます。
 今年7月中旬ごろの市内の渋滞の原因とその対策方法はどのように考えているのか。
 2点目、富良野道路完成時における効果は。また、富良野市内における渋滞はなくなるのか。
 3点目、ガソリンスタンド、コンビニ、市場、スーパー、中心商店街への経済的影響はないのか。影響があるとすれば、その対策をどのように考えているのか。
 以上、1回目の質問とさせていただきます。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 宮田議員の1件目の一般行政について、市職員の天下りについてお答えをいたします。
 指定管理者の選定に当たっては、富良野市公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例に基づき、厳正に審査するため、申請者からの提出書類審査、面接等を実施し、既に公表を行っている。
 公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する事務処理要綱で規定している選定基準に基づき、各委員の総合採点方式で決定しており、選定委員は、理事者を除く各部長と企画、総務、財政課長で構成されているところでございます。また、審査に際しての規定では、審査対象となる候補団体の代表取締役、代表理事または団体の代表となる役職等についている場合は、公正を期すため、審査に関与できない規定となっており、関係のある部局の委員を除斥して選考したところでございます。
 指定管理者へ移行した公の施設への民間手法導入につきましては、受託会社として管理運営に当たり、ノウハウを生かし運営していくものと理解をしているところでございます。
 一部の施設の受託会社の役員に、市職員のOBがついていることにつきましては、単に利益追求型の経営的能力だけではなく、市の地域振興、そこで働く従業員や市民サービスの向上などに配慮した幅広い豊かな識見を有した者が役職につくことが適当だと考えているところでございます。
 次に、指定管理者の選定委員に民間人を含めることにつきましては、さきの広瀬議員の御質問に対し、御答弁させていただきましたが、現在、市の内部委員により慎重に、かつ厳正に審査し、指定管理者を決定しているところであり、問題はないものと受けとめているところでございますが、今後は、より一層、公正性、透明性が求められることから、利害関係者を除いた市内在住者により選任について検討をしてまいりたいと存じます。
 次に、2件目の環境行政について、木質ペレットの製造普及についてお答えをいたします。
 近年、エネルギー安定供給のための石油代替エネルギーとして、木質ペレットは燃料として見直され、道内におきましても、暖房用燃料として活用する市町村が出てきていると承知をいたしているところでございます。
 木質資源の再活用の調査研究につきましては、本市が平成13年10月から取り組んでおりますごみの14種分別による枝草類は、生ごみと合わせた堆肥化や木質類を含む可燃ごみ固形燃料に全量再資源化しておりますので、今後も適正な処理を進めてまいりたいと存じます。
 次に、関係機関、団体への働きかけにつきましては、市内の清掃事業組合とも協議いたしましたが、難しいとのことでございました。
 次に、国、道への支援でございますが、民間業者から製造に向け要望がある場合につきましては、市が長年培ってきました固形燃料のノウハウを含め、情報提供など対応するとともに、国などに支援を働きかけてまいりたいと存じます。
 次に、2点目の営業用有料ごみのあり方についてお答えをいたします。
 営業用ごみの実態把握につきましては、平成17年度の実績では、家庭系一般廃棄物が6,239トン、議員御質問の事業系一般廃棄物が2,356トンで、総計8,595トンとなっております。内訳につきましては、生ごみ1,069トン、固形燃料ごみ827トン、プラスチックごみ186トン、ペットボトル37トン、空き缶84トン、金属類5トン、空き瓶46トン、衛生用品89トン、段ボール類13トンとなっている状況でございます。
 事業系につきましては、搬出されるごみ収集、搬送に関しては、事業者は個々に収集業者との契約で行われ、各処理施設において市が処理をいたしているところでございます。
 事業ごとのごみ種別数量につきましては、収集業者が数量を集計しておりますので、市として確認できる体制でございます。
 廃油処理の内容把握につきましては、事業活動に伴って生じた廃油は産業廃棄物であり、所定の許可処理業者が処理を行っており、市内の大部分の廃油が帯広市などの許可業者により処理され、市内では数社がバイオ燃料として試験研究を重ねていると承知をいたしているところでございます。
 一般家庭において使用されるてんぷら油は、固形化され、ごみとして排出、収集されてリサイクルセンターにて固形燃料として処理をしているところでございます。廃油を代替エネルギーとして見直し、再利用も含め取り組むことにつきましては、ごみ処理の再資源化として、廃油を固形化し、固形燃料としてリサイクル化を進めてきておりますので、今後も一般廃棄物として処理の適正化に努めてまいりたいと存じます。
 しかしながら、民間事業者からの事業化に向けた要望につきましては、地元企業の活性化を図る観点から協力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 3件目の建設行政について、富良野道路についてお答えをいたします。
 1点目の富良野市内における渋滞の原因と対策についての御質問ですが、富良野市の中心部には、国道38号線と国道237号線の幹線道路が連結する交差点があり、この交差点を中心にして交通渋滞が著しく、本来の交通機能が発揮されない状況になっていると判断しているところでございます。
 交通は、富良野市街地を経由して、道北、道東、道央方面へ抜けるための通過型交通と富良野市内での観光や経済活動を目的とした交通に分けられます。
 富良野市の観光入り込み客は、年間200万人を超え、その6割以上が上半期であり、6月から8月に集中しております。特に7月中旬には、富良野圏域のラベンダー観光時期と重なるため、渋滞につながると考えているところでございます。
 その対策でございますが、観光繁忙期に集中する短期型の交通については、旭川開発建設部に要望し、国道237号と国道38号交差点とを平成17年度に改修してきたところであり、平成18年度から平成19年度にかけて、新空知橋の一部拡幅と国道38号と市道朝日通、北の峰交差点の改良を、旭川開発建設部にて計画している状況と聞いているところでございます。
 富良野市内を経由する通過型交通の対策については、富良野道路が平成18年2月着工し、今後完成を見ることで、適切な交通分担と交通の分散化が図られるものと考えております。
 2点目の富良野道路完成時の効果と渋滞はなくなるかという御質問でございますが、富良野道路は、旭川と占冠を結ぶ120キロメートルの旭川十勝道路の一部を形成する地域高規格道路でございます。その目的は、高速広域ネットワークの形成により、観光産業の支援、農産物等輸送体系の高度化、緊急患者搬送の安定確保、十勝岳噴火時の代替道路などであり、富良野道路は、その一端を担うものでございます。
 富良野道路8.3キロメートルが完成時には、国道38号の札幌帯広方面を結ぶ旭川開発建設部の交通量調査により、通過型交通量の3割程度の減少が図られると聞いており、このことから、渋滞の緩和は図られるものと考えております。
 今後、旭川方面へ接続する富良野北道路、学田から福原間の整備指定に向け、強く要望活動を展開してまいります。
 あわせて観光繁忙期における短期集中型の渋滞緩和に向け、既存国道の改修についても要望をしてまいりたいと存じます。
 3点目の国道沿いの商店街及び中心市街地の商店街への影響とその対策についての御質問ですが、富良野道路は、旭川十勝道路の路線の一部であり、北海道縦貫道と横断道を結ぶ自動車専用道路でございます。道路の利用につきましては、富良野を目的とした利用と多方面に向かうため利用されるものに分散されますが、国道沿いの商店街や中心商店街の通過型交通の減少による影響は少ないと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 一般行政の市職員の天下りについて質問させていただきます。
 まず、最初の振興公社の役員についたというのはおかしいという経緯について、その選定委員会の中には、条例の規約にあるように入っていなかったということでございますが、これについては、やはり条例にも、それを決めたのも私どもなのですが、この中で、やはり市民から、こういう選定委員会の中に入っている者が天下りしたのはどういうことなのだと聞かれる。ということは、市長のいつもおっしゃられる情報の公開、そして情報の提示。今回僕がここで聞かなければ、あれにはちゃんと入っていなかったよというようなことが、はっきりしないわけです。
 それにまして、考えられるのは、選定委員会は、やはり市の内部だけの組織になっております。そうすると、これはあってはならないことですが、その内部で、どうなっているのだとか、情報の交換とか、そういうことが起きないとも限りません。全くそれにかかわるなということが非常に難しい状態になるのでないかと懸念されます。その点について質問させていただきます。
 ですから、今言ったように、早急に、昨日の広瀬議員に対する今後の検討していきたいということでは納得しているところでございますけれども、そこら辺の公正性をどう保っていくのかという部分について、もう一度だけ質問させていただきたいと思います。
 それから、もう一つは、指定管理者、決まった指定管理者へ、特に市の仕事、OBがついているということは、ただ利益追求ではなく、市の地域振興あるいは働く従業員や市民のサービス向上などに配慮した幅広い豊かな識見を有した者が役職につくことが相当だと考えるというお答えでした。
 その中で、やはりこれは、建物の目的、あるいは従業員の市民サービス向上、これはもちろんでございます。私も認めるところです。しかし、一番は、市民に迷惑、負担をかけないということも非常に大事なことではないかと思います。これはなぜかというと、これは赤字になった場合、やはり負担は市民に来るわけです。要するに、市の財政から、やはり会社、その出資している内容からして、そういう振興公社なり農産公社なりに出資している状況の中から、健全な経営内容、これが求められる。そのためには、私はやはり市の職員、これが私は経営能力にたけているとは私は思っておりません。
 ですから、この中では、市民の中からの民間登用、こういうのが望まれるのです。そして、民間の経営能力のある方がつくことが、天下り、これよりも大切だというようなことも思いますが、その点について質問させていただきます。
 それから、指定管理業者の選定のあり方については、前日の昨日の質問の答えでよしとさせていただきます。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の再質問にお答えさせていただきます。
 1点目のお話で、御質問の中で、市の職員が天下りをして役員についていると、こういう話と、もう一つは、その選考委員会に入っていたのではないかと、この二つの御質問だったと思いますけれども、1点目のこの振興公社に再就職した方については、役職にも何もついておりません。臨時的な賃金職員として働いていると私は聞いているところでございます。
 それから、2点目につきましては、指定管理者の事務処理要綱で決めております中で、そういう状況の中で、この該当する職員が審査委員になっているという状況も全くございませんので、改めてここで御回答をさせていただきたいと存じます。
 それから、情報公開的なものもお話ございましたけれども、振興公社そのものは、株式会社なのですね。市は有力な出資会社ということでございまして、先ほどお話がありました市民に迷惑をかけているような状況には、私は至らないのではないかと、そのように考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○議長(中元優君) 続いて質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 指定管理者の選定委員のあり方についての質問で、きのうの広瀬議員、中で、今後の市内在住者による選任について検討してまいりますと言っておられました。その中の経緯の中で、今、情報の開示等、今、市民への周知の仕方、そういうことがはっきりしていないために、私は、こういう選考委員会で選考している人間が、そして、そこの選考した指定管理業者の中に再就職しているというような、どうしてそういうことが起こるのだということも含めて、質問がというか、不安が市民の中に出てきているのではないかと思っております。
 そんな中で、先ほども言ったように、民間の方を、市内在住者による選任について検討していくということで、指定管理者の選定委員の選任について、今後、選定の情報の開示の方法も含めて、市民にわかりやすいような感じ、それと、市内在住者による選任についての早急な対応が必要と考えますが、その最後2点についてお聞きいたします。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 1点目の選考委員について民間人を今後入れるように検討していきたいと、これはきのう広瀬議員の御質問にも明確にお答えをしているとおり、この件については、十分前向きに検討をしていきたいと、このように考えるところでございます。
 それから、2点目の情報開示というあり方は、私は、今ちょっと御質問聞いていて、その選考委員の中で、選考した中身を情報開示をするという内容なのか、その選考委員を情報開示で明らかにしていくのかという、ちょっと私その辺がどう理解していいかわからなかったので、まことに申しわけございませんけれども、再度御質問いただければと感じます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 今反問させられたので、それについて。
 情報開示、これは個人情報もございまして、情報の開示については、慎重にその内容については検討をしていかなければならないことだと思いますけれども、やはりこれについての選考委員は、どの部署でだれとだれだったのか。そして、選考の結果、こういう内容でこういう選出の結果になってこうなったのだというようなですね、個人情報に触れない程度な情報開示は必要だと考えます。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の方にお答えをさせていただきます。
 すべて公表をしているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○議長(中元優君) 続いて質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 環境行政についての木質ペレットの製造普及についてなのですが、木質バイオマス発電など、スウェーデンなどでは、20%の電力がこの木質などの電力発電で賄われているのですよ。というようなことで、道内では下川町、五味温泉などでは、木質のボイラーなどを利用して灯油の経費が削減されたという事情も聞いております。
 そのような中で、富良野を総合的に考えまして、経済の面。森林の一応町。今後の自治体としての大きな意味では、地域でエネルギーをどうしていくのかという問題についても、幅広い中で総合的に考えまして、今後のこの木質ペレットの間伐材、建設廃材などの木質ペレットの製造普及について考えていく必要があるのではないかと思います。
 固形燃料のノウハウを含めて、情報提供ということでお答え願いましたけれども、木質ペレットというのは、またこの固形燃料とはまた違ったですね、固形燃料の中にあってでも、木質ペレットの場合は新しくやっぱり製造しないと、これは使えないということですので、ここら辺がちょっと違うということで、木質ペレットの開発というのを、普及というのは、固形燃料のノウハウとまた違って、これでこの答えでいきますと、木質ペレットの製造普及という感じではなく、固形燃料のノウハウを含めて情報提供をするというような回答だったように思いますが、その点について、もう一度回答願いたいのと、道の札幌西区の取り組みで、木質ペレットのストーブについて、最高額5万円を基準に、道の補助事業として半額を補助するという制度もあるようにお聞きしましたが、その点についても、道から市の方に、そういう補助事業の申請というか、そういうのがなかったのか。
 そして、そういうようなことがあるとすれば、富良野はどういう対応をしたのかお聞きしたいと思います。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田氏の再質問については、市民部長からお答えをさせていただきたいと思います。
○議長(中元優君) 市民部長大西仁君。
○市民部長(大西仁君) 宮田議員の再質問にお答えしたいと思います。
 1点目の木質ペレット、固形燃料と違うという意味なのですけれども、確かに木質ペレットについては、おがくずの製材廃材、そして建築廃材、間伐材、これらと木質系の紙だとかをまぜて、粉砕、圧縮、成形、この辺は、私ども固形燃料と似たような過程で製造されるのかなと考えておりますけれども、ちょっと調べてみますと、確かに木材が中心になってリグニングを熱で溶解して、そしてかなり形が小さいか持ち運びがいい。そして熱効率がいいというふうに伺っております。ここら辺の絡みにつきましては、私も代替エネルギーとして非常にすぐれている、これについては考えておりますけれども、富良野市も同じように、家庭から出される紙類、これについては63年から固形燃料に、全量取り組んでおります。
 ここら辺のところで、市の事業化については答弁の中で考えていない。普及については、これは確かにいいものである以上、地球環境を守るという意味で、当然普及、啓発についてはやっていかなければならないというふうに私ども考えております。
 それと、あと1点ありました5万円を基準とする申請を補助するという件については、今のところ私どもの方に通知は来ていないのが現状でございます。
 以上です。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 次に、環境問題の2点目の廃油、営業用有料ごみのあり方についてのそのごみの中ででも、特に富良野市は93%のリサイクル率を誇っていると、全国一の数字を誇っているというようなことで、大変ごみのこのリサイクル化については敬意を表するところなのですが、今後の見方と取り組み方として、いろいろごみ、これがですね、特に廃油をどのように集めて収集して、そして廃油は帯広にほとんど行っているわけなのですが、先ほどの答弁にもありました。数社が市内で、このエネルギー化、代替エネルギー化、BDFの再活用に取り組んでおります。この廃油をやっぱり市内業者に渡すことによって、地域で循環して、このバイオディーゼル燃料車とか、環境に配慮したような取り組みが私は必要だと思いますが、その点について質問させていただきます。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 市民部長の方からお答えをさせていただきたいと思います。
○議長(中元優君) 市民部長大西仁君。
○市民部長(大西仁君) 宮田議員の廃油の関係について、お答えさせていただきたいと思います。
 1点は、廃油の市の取り組み、廃油の絡みですけれども、私どもは、代替エネルギーとして環境負荷に与える影響、これは非常に少ないということで、この観点から非常に私どもも評価しているところでございます。
 ただ、私どもやはりこの廃油、固形化して固形燃料にしている。これも私ども資源化だと考えております。
 ただ、ひとつやはりこれについては、事業用廃油、これについては、産業廃棄物ということで、今これについては、処理業者が処理することになっていますので、そこら辺については、やはり製品化については、これは処理業者と、それと商品化をする業者との契約になるだろうと私ども考えております。
 一部に固形燃料、一般家庭から出る廃油についても、これについては、数量がちょっと押さえづらい、どのくらいのものか。多分そう大きな数量ではないと私ども押さえておりますし、これにつきましても、業者からいろいろな形で相談ありましたときにつきましては、廃油処理などの見直しも含めて視野に入れていきたいとは考えております。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 今の廃油の今後の取り組みということで、今後の課題、検討とさせていただくような答えだったというように理解しますが、やはり今農業問題ででも、遊休地、遊休地での油、ヒマワリなど菜種などの栽培で、そこから土地を肥やす、あるいはそこから油をとって地域で使って、そして、地域でその使った油からまた循環して燃料として使っていくような、地域の循環を考えたような取り組みが、今後ともそういう大きな視点に立った中での取り組み姿勢も勉強していっていただきたいなと思います。
 そういうような中で、今後の市のごみ、環境行政に対する取り組みというのが、私は市長含めて、市長から大きな視野で今後のごみ対策をどう考えているのか、ちょっとお聞きしたいと思いますが。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の御質問にお答えしていきますけれども、1点、その前に、御訂正というか、御答弁の内容と宮田さんの理解度が違っておりますので、私は、先ほど市民部長がお話しした範囲の中で、再度、協力という形であって、進んだ状況の御発言を御答弁をさせていただいていないということで、ひとつ御理解を賜りたいと思います。
 今御質問があった件でございますけれども、本市の状況については、それぞれ議会においても、富良野がリサイクル93%と、こういう状況でございますけれども、現在、それぞれ地球温暖化という状況の中で、これから発生するいろいろな諸課題については、率先して取り組んでいく、そういう状況にある町であると。
 過日の報道にも新聞にも出ておりましたけれども、環境に優しい町ということでは、非常に全国でも有数な町として評価を受けている状況もございますから、そういうことを踏まえながら、今御質問があった問題については、これから取り組む課題についてどういうものが具体的に発生しているかということを課題を整理して、今後取り組み状況の具現化を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 続いて、富良野道路について質問させていただきます。
 1問目の渋滞の原因とその対策方法はということでお聞きしました。このことについては、国道38号線と237の交差点、この交差点の幹線が連結することが、交通の渋滞を著しく引き起こしているというように判断させていただきましたが、7月中旬の地域高規格道路、この富良野道路が、一番には、渋滞緩和策として第1に出てきた道路というように、初めから第1番目にランクしていたと記憶しております。
 その中で、いろいろな要素がございますが、その渋滞緩和が、国道38号線、国道237号線の連結する交差点が原因だということで、しかし、昨年度からことしにかけて、あそこの改良もされました。回答にもありますように、新空知橋一部拡幅、国道38号線と朝日通の交差点、北の峰交差点の改良、これらを計画していると、そういうようなことで、渋滞が本当になくなるのかということを私は懸念するわけです。
 というのは、富良野道路ができて、御回答ですと、ある程度の分散化が図られ、3割程度の渋滞が緩和されるということで、3割の渋滞の緩和で、今の道路の改良等含めて、本当に渋滞がなくなるのかということについてお聞きするのと、あるいは、私は3割程度緩和されるという数字の根拠、そして、今まで以上に通過型の帯広に向かう車でなくて、ほとんどが富良野市内に入ってくる車が人気が高く、多いとすると、渋滞緩和は避けられないのではないかと。渋滞緩和がなくならない場合については、僕は富良野道路に意味がなかったのではないかと思いますが、その点についてもう一度お聞きいたします。
 それから、商店街の通過交通の、今の1点について、まずは質問させていただきます。
○議長(中元優君) 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の引き続いての御質問に対しまして、建設水道部長の方からお答えをさせていただきます。
○議長(中元優君) 建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) 宮田議員の質問に答えていきたいと思います。
 ことしの7月に、交通量調査をやりました。ラベンダーの集中する時期に調査した結果、現在の道路について、約1.8倍の交通があったという実態があります。その中で、基本的にそれを緩和するために、昨年からフォーレストの交差点の部分の改良をいたしてございます。
 ことしから、18年から19年にかけまして、新空知川、これ、北の峰から市街地に向かって、上流に1路線、これは右の右折専用線を一つふやしたいというのが開発の計画でございます。
 なお、その先に変則的な交差点がございます。道道の北の峰線と38号線のあの交差点の改良をしたいということで、一応車の流れをスムーズにしたいというのが大きなねらいでございます。
 先ほどの3割減るのでないかという根拠、実は、これは南富良野から島の下の地点、5点において、人と車の実態調査を行ってございます。この時期については、9月から10月にかけてやってございます。平日は、勤務時間帯にねらって、ピーク時をねらって調査してございます。それから、休日は一番込む時間帯を選んで実態調査した結果、札幌から帯広方面に抜ける車が3割、今まで市内にそれを重なって入ってきたのが、高規格道路ができることによって、直接高規格道路から市内に入らないで、真っすぐ走れるだろうということの3割でございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 今、渋滞の緩和は3割程度ということと、道路改良のことについては、1回目の答弁とそんなに変わりないのかなと思いますが、その中で、次の沿線のロードサイドへの影響について、次に質問させてもらいますが、この中心市街地への経済的通過型交通の減少による影響は少ないと考えているという、この根拠。これ、車が3割減ると言っていますね、これ9月から10月で。3割減って、影響が少ないと言っているこの根拠について、もう一度お伺いします。
○議長(中元優君) 答弁願います。
 建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) 今の質問に答えさせていただきますが、高速ネットワークが形成された場合、市内に寄らないで、富良野に寄らないで真っすぐ行く経済活動のされる車両と、富良野に向かってくる経済活動の車両、観光車両があると思います。区分の中で仕分けされて、渋滞の緩和を図ると。その中で、開発の方で調査した結果、基本的に、その高規格道路ができたことによって、短時間でほかの町と村と結ぶことができるということで、観光の周遊ルートが確立されるということが1点ございます。
 それから、商業が活性化というか、経済の交流化の活性化が図られるということで、この沿道の部分については、影響がないというぐあいにお聞きしてございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 今回、私、題目は富良野道路についての質問なのです。沿線の渋滞が始まって20数年来渋滞は続いておりました。そして、僕は改良が必要ではないかと、渋滞緩和をそのまま黙っていていいのかという質問もずっとしていました。その中で、渋滞の緩和のためには、今の現国道の改良も必要だということでどんどん進んできたと思います。
 しかし、やはりできる時間のスタンス、例えば富良野道路ができて、今問題になっている愛別も全線が開通すれば、それはそれなりの効果があると。しかし、富良野道路だけの道路としてのそのときのできるまでの影響、これは大きなものがあるのではないかと。今でも愛別の方でも3割、もう道路と同じで、通過する車両と同じで、3割の売り上げが減っているという現状も聞いております。
 こういうようなことから、通過型の減少による影響は少ないと考えるというのは、少ないというのは、3割を少ないとするのか、その影響が、沿線あるいは中心街にどのように市としては影響を考えているのかということについて、もう少し具体的にお聞かせ願いたいと思います。
○議長(中元優君) 建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) 今までの道路の部分について、今議員が指摘されるように、富良野道路だけではないと。全線開通してからの効果だというぐあいに考えてございますけれども、それの目的として、何十年かかるかわかりませんけれども、当面、渋滞を起こしている箇所の緩和をまず第1に考えてございます。それについては、交差点の改良、あるいは拡幅路線の拡大というぐあいに考えてございます。
 その中で、現在、完成を迎える中で、まだ未改良ですから、迎えてございませんから、今のところ開発の方からの報告を調査した結果、沿線の部分の商店街等については影響がないだろうと、少ないものだろうというぐあいに報告をいただいているところでございます。
○議長(中元優君) よろしいですか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 水かけ論になっては、1問1答の意味がありませんので、あれですが、私は、国道沿いの商店街、中心街の通過交通の減少による影響は少ないと考えていると。この少ないという根拠は一体どこにあるのかと。地域高規格道路が、旭川、十勝、これができたら影響は少ないというようなことが僕は言えると思いますが、富良野道路ができてから全線がつながるまで、その間の影響というのも、かなり僕は多いと思うのです。
 そこら辺をどのように考えて、通過型交通の減少による影響は少ないと考えているのかという、そこら辺のタイムラグも含めて、影響が少ないと考えているその根拠についてお聞かせ願いたいと思います。
○議長(中元優君) 建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) お答えいたします。
 今言っている部分については、通過型というのは、すぐ走ってしまうと。ただ富良野の道路をというのでなく、国道を使って、そのままどこも寄らないでいくという部分で、この部分については影響ないものというぐあいに考えてございます。
○議長(中元優君) よろしいですか。
 以上で、宮田均君の質問は終了いたしました。
────────────────────
散  会  宣  告
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○議長(中元優君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
 9月13日、14日は、議案調査のため休会であります。
 15日の議事日程は、当日配付いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
午後 3時06分 散会

 上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。

  平成18年9月12日

    議長  中元  優
    署名議員  今  利一
    署名議員  東海林孝司

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