トップ記事平成18年第2回富良野市議会定例会 第3号(平成18年7月4日)

平成18年第2回富良野市議会定例会 第3号(平成18年7月4日)

公開日:

平成18年第2回定例会

富良野市議会会議録

平成18年7月4日(火曜日)午前10時00開議 
──────────────────────────
◎議事日程(第3号)
日程第1 市政に関する一般質問
 宮 田   均 君
  1.市政に関する所信表明について
  2.地域センター病院について
 天 日 公 子 君
  1.公衆浴場対策について
  2.山部生活改善センターについて
  3.地域福祉ネットワークについて
 岡 野 孝 則 君
  1.福祉行政について
  2.一般行政について
 佐々木   優 君
  1.医療行政について
  2.所得税制について
 上 田   勉 君
  1.一般行政について
  2.教育行政について
──────────────────────────

◎出席議員(18名)    
議長 20番 中元  優 君 副議長 6番 岡本  俊 君
1番 今  利一 君 2番 佐々木 優 君
3番 宮田  均 君 4番 広瀬 寛人 君
7番 横山久仁雄 君 8番 千葉  勲 君
9番 野嶋 重克 君 10番 上田  勉 君
11番 天日 公子 君 12番 東海林孝司 君
13番 千葉 健一 君 14番 岡野 孝則 君
15番 菊地 敏紀 君 16番 宍戸 義美 君
17番 北  猛俊 君 18番 日里 雅至 君
       
◎欠席議員(1名)    
19番 東海林 剛 君    
       
◎説明員    
市長 能登 芳昭 君 助役 石井  隆 君
総務部長 下口 信彦 君 市民部長 大西  仁 君
保健福祉部長 高野 知一 君 経済部長 石田  博 君
建設水道部長 里  博美 君 看護専門学校長 登尾 公子 君
商工観光室長 高山 和也 君 中心街整備推進室長 細川 一美 君
総務課長 松本 博明 君 財政課長 鎌田 忠男 君
企画振興課長 岩鼻  勉 君 教育委員会委員長 齊藤 亮三 君
教育委員会教育長 宇佐見正光 君 教育委員会教育部長 杉浦 重信 君
農業委員会会長 藤野 昭治 君 農業委員会事務局長 大西 克男 君
監査委員 今井 正行 君 監査委員事務局長 小尾 徳子 君
公平委員会委員長 島    強 君 公平委員会事務局長 小尾 徳子 君
選挙管理委員会委員長 藤田  稔 君 選挙管理委員会事務局長 藤原 良一 君
       
◎事務局出席職員    
事務局長 桐澤  博 君 書記 大畑  一 君
書記 日向  稔 君 書記 藤野 秀光 君
書記 渡辺 希美 君    

 

午前10時00分 開議 
(出席議員数18名) 
────────────────────
開  議  宣  告
────────────────────
○議長(中元優君) これより、本日の会議を開きます。
────────────────────
会議録署名議員の指名
────────────────────
○議長(中元優君) 本日の会議録署名議員には、
      横 山 久仁雄 君
      宍 戸 義 美 君
を御指名申し上げます。
────────────────────
 日程第1 
  市政に関する一般質問
────────────────────
○議長(中元優君) 日程第1 昨日に引き続き市政に関する一般質問を行います。
 それでは、ただいまより宮田均君の質問を行います。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) −登壇−
 通告に従い、順次、質問させてまいります。
 まずは一般質問、駅前再開発、病院跡地活用、行財政改革、市職員の福利厚生費、給料、手当、天下り、合併、少子高齢化社会、各産業、経済問題、医療・福祉、教育等諸問題が山積みされた中での新市長のリーダーシップ、トップセールスとしての今後のかじ取りを期待するものでございます。
 しかし、市民の声の中には、元市職員である市長が市内部の改革を含め、どこまでできるのかという懸念の声も聞かれるところでございます。市民との対話、情報共有という柱で議員時代の是々非々という立場にも立ち返って、大役を果たしていただきたいと思うところです。
 1点目の質問、昨日質問もされておりましたが、激戦でありました市長選後半、高田前市長の継承を市長は唱えておられましたが、この継承とは一体どういうところなのか。きのうの答えとも重複するところですが、全部継承するのか、何を継承するのか、前市長との違い、これは一体どこにあるのか、能登市長カラーというものが、独自性が、どこに出されるのか期待するところでございます。1点目の質問とさせていただきます。
 2点目、行財政改革についてです。
 1点目は、職員の意識改革を唱えておりますが、重複するところもございますが、意識改革を唱えるこの具体的な考え、どのようにやろうとしているのか、その効果をどのように求めているのか、質問させていただきます。
 2点目、民間活力導入、指定管理者制度などこの導入で、配置転換などで事務職ばかりがふえ、能力差、現場を知らなくなる、あるいは、事務職がふえるにもかかわらず臨時職員、嘱託職員なども減っていないような気がいたしますが、人件費削減と職員の活用の方法についてお伺いいたします。
 3点目、農村観光都市形成についてお伺いいたします。
 市長、所信表明の中にございます、どう見ても私なかなか理解するのに困ったところでございますが、農村観光都市形成というのは20年前、30年前の計画が何かそのまま出てきたような感じもうかがえます。観光事業に対する戦略的計画、これが余り感じられません。観光の富良野に対する観光客のニーズ、富良野に対するニーズは何なのか、他都市との特異性、あるいは国際的に見ても他市との特異性は何なのか、そしてこれを少しでも前を見た取り組みが必要なのではないでしょうか。農業も今後5年で123件以上の移動者が市内にはいるわけです。跡地、宅地、含めて農業委員会を含めて一生懸命努力していると思いますが、地域に1戸明かりが減るわけです。具体的に連携した取り組み、具体的な計画が必要なのではないでしょうか。
 そこで、きのうと重複しますが、食観光、体験観光、教育観光、もう少し移住者を含めた関係の具体的な取り組みについてお聞かせ願いたいと思います。
 2点目、移住者の周知するための具体策、これについてお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、市町村合併についてお伺いいたします。
 自治のプロジェクト合併に向けての1年間かけて、人とお金をかけて一冊のまとめができ上がりました。非常に表面的なやっただけの実になっていない内容ではないでしょうか。富良野図書館にも中富住民500人が登録していることなど、諸施設、スポーツクラブ運営、共同利用、年金・国保など、各種保険の具体的な取り組みなど、一つでもできないものだったのでしょうか。この所信表明では、合併ありきに聞こえますが、私も山部出身でございます。山部も合併約40年、しかし、いまだしこりは残っております。困っている市町村同士、助け合いから始めるべきではないでしょうか、この点について市長の合併への考えをもう一度お聞きいたします。
 続いて、中心市街地活性化について。
 1点目、駅前再開発で、駅前公園が広いバスターミナルになること、緑のない駅前だということ。市民のホテル宿泊営業など、市民の送迎用車どめが2台分しかないことなど、市民は知っているのでしょうか。中心市街の駅前再開発いろいろなことがございますが、先ほどの高田市政継承のことも踏まえて、駅前再開発の計画には考え直すべき点も多々あるかと思いますが、その点について、駅前再開について市長の考えをお聞きいたします。
 2点目、観光都市の玄関として考えることも大切だと思われます。ハード面ばかりが見えて、初期に話し合われました歩道の部分の環境面、水が吸い込むとか、そういうソフト面など感じられない計画の中身について、見直しの考えはないのでしょうか、その点についてもお伺いいたします。
 協会病院跡地問題について、町づくり活用についてお伺いいたします。
 町づくり推進協議会からの提言に基づき、検討されている地域センター病院跡地活用について、現在の状況、新市長の今考えている考え方をお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、地域高規格道路富良野道路についてお伺いいたします。
 道路を1本つくることにより、旧道路沿線、ガソリンスタンド、食堂、レストラン、コンビニ、市街地への流入人口、そして優良農地創出、自然・田園風景の創出、本当にその他市民のためになる道路とお考えでしょうか。新市長の地域高規格道路富良野道路について、考えていらっしゃることを具体的にお聞かせ願いたいと思います。
 最後に、地域センター病院について。
 地域センター病院の医師不足は、市長行政報告にもありましたとおり、深刻であり、内科の午前中診療のみならず、個人医院も待ち時間など多くなり、市民に影響が出ているのが現実です。来年5月開業の地域センター病院も中身の充実が危ぶまれるところです。他町の医師2名確保の記事も報道されておりましたが、市民皆で富良野に住んでいただける医師の招致が必要と考えますが、今後の医師確保に向けた今以上の取り組みが必要と考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
 以上、1回目の質問とさせていただきます。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 宮田議員の御質問に御答弁いたします。
 1件目の市政に関する所信表明についてでありますが、1点目の前市長の施策の継承についてでございますが、平成12年度に市民参加とともに策定いたしました富良野市総合計画を引き継ぎ、財政的に大変厳しい状況であることを踏まえながら、行財政改革も合わせながら、実施計画の見直しを行ってまいります。快適な環境、創造性豊かな人をはぐくむ協働・感動、生き活き富良野の実現に向けて計画の推進を推進してまいります。
 特に、私は市民の声を市政に反映させる市民本意の町づくりを進めるに当たりまして、第一に、市民対話と情報開示を上げております。情報の提供と対話を重ねることによって、市民と行政が信頼関係を築くことになるものと確信をいたしているところでございます。
 次に、2点目に行政改革で、職員の意識改革についてでありますが、複雑多様化する行政運営におきまして、市民の視点に立った柔軟な発想と行動ができ、市民ニーズを的確にとらえ、市民と合意形成することができる組織と、職員を目指す上で職員の意識改革は欠かせないものと思っております。職員一人一人が今日の厳しい財政状況を的確にとらえ、問題意識を持った中で政策形成能力を高め、自己啓発の奨励、研修等を行い、事業を検証する事務事業評価の継続の実施や職員の自由な発想による職員提案制度の活用を含め、職員の意欲を高める人事考課制度の検討を進めてまいります。
 また、職員みずから地域に出て、市民との対話や交流を通じて市民ニーズ等の把握のため、地域懇談会などや町内会活動、各種地域活動の参加、そして協力をしてまいります。また、限られた人員でありますが、効率・適正な住民サービスに努めることと考えおります。
 次に、今後の民間活力につきましては、現在、直営で運営管理しております公施設を指定管理者制度導入基本方針の判断基準に基づきまして、民間にゆだねるものは諸課題を解決いたしまして、計画的に指定管理者に移行する考えであります。このことによって、そこに在職する職員におきましては、配置転換を図り、現業の最先端で培ってまいりましたその技能等を生かした事業方策の改善検討や指定管理者移行後のサービスの検証等々、個々の持てる能力を発揮していくことが大切であり、そのように実施してまいりたいと考えているところでございます。
 また、人件費の問題でありますが、職員数の増加とならない形で、この間の退職者と新規採用者の抑制調整を図りながら、定員の適正化に努めていく考えでございます。
 3点目の農村観光都市形成につきましては、商工観光室長より御答弁をさせていただきます。
 4点目の市町村合併についてでございますが、富良野圏域1市3町1村では、施設の共同利用や制度の具体的取り組みなど、何か助け合うことから始めるべきとの御質問でございますが、この圏域は昭和44年に富良野地区広域市町村圏振興協議会を設置いたし、広域行政の取り組みを行うとともに、消防、給食、し尿、牧場管理の一部事務組合を初め、広域観光や介護認定審査会など、さまざまな分野において連携・協調を図ってきているところでございます。
 さらに、昨年1年間調査・検討を進めてきました自治のかたち検討プロジェクトチームでは、富良野圏域1市3町1村が平成18年度から連携が可能な事務として、消費生活や法律問題などの相談業務、図書館・図書室の広域利用、職員の共同研修、障がい者自立支援法に基づく市町村審査会の設置などがリストアップされ、富良野地区広域市町村圏振興協議会委員会で確認され、既に実施されているところでございます。
 また、本市が合併ありきとの御質問についてでございますが、富良野圏1市3町1村の合併が本当にこの地域住民の行政サービスの維持向上や行財政基盤の充実・強化に結びつくものか、また、合併したらどのような町づくりが考えられ、住民生活がどうなるのかなど、住民が合併を判断するための具体的な情報を提供するためには、私は、合併するしないにかかわらず、合併の是非を判断するための合併協議会の設置が必要であると考えているところでございます。
 次に、5点目は中心市街地活性化について、6点目の地域センター病院の跡地活用につきましては、中心街整備推進室長より御答弁をさせていただきます。
 7点目の地域高規格道路富良野道路につきましては、建設水道部長よりお答えをさせていただきます。
 2件目の地域センター病院につきましては、保健福祉部長より御答弁をさせていただきます。
 以上。
○議長(中元優君) 次に、商工観光室長高山和也君。
○商工観光室長(高山和也君) −登壇−
 農村観光都市の形成についての御質問にお答えいたします。
 1点目の食・体験・教育観光の具体的な取り組みにつきましては、市長から日里議員、今議員の御質問にお答えをしたところでありますが、さらに本市の今までの観光の入り込みは通年型観光を目指しており、さらには日帰り観光客の入り込みから、今回の基本的な方針といたしましては、滞在型観光を目指すものであります。その基本的な考え方に基づきまして、富良野での日常生活を満喫した上で、滞在型観光の基本でもある見る観光に合わせ、ゆっくり静養、そして健康増進、心のリフレッシュにつなげる、その具体的な方策といたしまして、食の観光の推進を図るものであります。
 新鮮で旬な、本市で生産される農産物を活用した富良野市らしい食の提供や特徴ある地場農畜産加工品の開発、既存特産品の付加価値向上を目指した活動を行っている農産加工研究会などとも連携し、さらなる食の観光の創出を図るものであります。
 また、体験観光につきましては、豊かな森林や自然を活用した健康増進、動植物などの観察や子供たちとの触れ合い、また、食を支える農業の食育、農業から学ぶ農業体験なども行うものであります。さらに、教育観光につきましては、東大演習林との連携による森林や自然科学を通した学習、文化・芸術を通した多彩な観光自然の活用により、滞在型観光を目指してまいります。
 2点目の移住者を招致するための具体的な考え方につきましては、まず、移住者が安心して住める環境づくりの確立が基本であり、町内会や地域のコミュニティに溶け込めるような住居や仕事、そして生活情報の収集や発信などについて、北海道移住促進協議会とも連携し、支援体制の拡充を図ってまいります。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、中心街整備推進室長細川一美君。
○中心街整備推進室長(細川一美君) −登壇−
 中心市街地活性化について御質問にお答え申し上げます。
 中心市街地の活性化につきましては、平成9年市街地活性化ネットワーク市民会議の市街地活性化に係る報告、並びに平成11年市街地総合再生基本計画及び平成13年富良野市中心市街地活性化基本計画に基づき取り進めております。平成14年度より富良野駅前地区土地区画整理事業と、関連事業の駅前広場の事業推進を行っているところであります。駅前広場整備は、これらの基本計画をもとに国の基準に沿って、バス、タクシー、一般車両の円滑な交通動線の配置により、駅前広場機能が確保される駅前地区の具体案に基づき、北海道との都市計画区域の変更協議を行い、駅前広場は通過交通の排除による円滑な交通動線の確保を基本としまして、バスレーン、タクシープール、駅利用者の駐車場など広場規模の協議が整い、平成14年3月8日付で都市計画決定がなされたところであります。
 駅前広場の事業化に向けて、事業主体の北海道は都市計画決定を基本に、通過車両の排除、観光時期の渋滞解消、一般車両とバスの分離により支障なく安全に乗降ができるバス乗降場、タクシー乗降場、タクシープール、駅利用者駐車場を配置したところでございます。具体的な駅前広場の規模といたしましては、タクシーの乗降場が4台、タクシー駐車場が12台、乗用車乗降場が2台、乗用車駐車場が21台、身障者用駐車場2台、バス乗降場4台をもって駅前広場拡張工事を平成19年度より、北海道旭川土木現業所において施行の予定であります。
 駅前広場整備に当たっては、バリアフリーによる歩行者の歩行動線、段差解消、また冬期間の維持管理面を考慮した実施設計にあることから、今後、緑化方策として移動型植栽箱やプランター配置などの環境補整に向けて、行政と地域関係者との連携を図り、北海道と協議を重ねてまいりたいと考えております。
 市民周知につきましては、これまで地域懇談会、連合町内会長会議など並びに富良野市ホームページ、広報ふらのにより事業計画並びに事業進捗状況などと、また、全体計画図や完成鳥瞰図により市民への周知を取り進めてまいりますので、御理解を賜りたく存じます。今後におかれましても、事業の推進に向けて市民周知に努めてまいる考えでございます。
 次に、地域センター病院の跡地活用についてお答え申し上げます。
 地域センター病院移転に伴い、中心市街地商店街の影響が予想されることから、跡地利活用計画策定に向け、富良野町づくり推進協議会の専門部会として、商工会議所、商店街代表等からなる構成によりまして、計画策定専門部会を平成17年4月に設置を行ったところでございます。富良野町づくり推進協議会は、平成18年2月、市に対しまして跡地利活用に向けた提言報告がされ、中心市街地のコンパクトな町づくりを目指して、生活密着型の居住機能、サービス機能、交流機能、集客機能を基本とした施設整備方針が示され、また、官民共同による事業手法並びに役割分担を行い、地域経済や財政事情を見きわめ、中長期的な視点に立ち早期に計画策定及び事業着手に向けた提言の内容となっております。
 市といたしましても、これらの提言を受け平成18年度中に、庁内機構による中心市街地事業推進本部会議及び専門部会におきまして、現状分析、施設整備、事業手法、財政状況などを総合的に調査・検討を行う中で、市民関係団体の意見集約を行い、情報公開に努めるとともに、跡地利用計画の策定に取り組んでいく考えでございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、地域高規格道路富良野道路について、建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) −登壇−
 7点目の地域高規格道路富良野道路についてお答えいたします。
 富良野道路が自然を壊し、富良野市の経済、利益につながっていないのではないかという御質問でありますが、富良野道路景観検討委員会で決定された基本方針に基づき、富良野らしいと感じられる景観を創出するよう緑化や植栽に配慮し、既存林の調和した道路整備計画となってございます。また、自然体系を壊さないよう、動植物の生態系を保全しながら事業を推進する予定でございます。
 経済効果につきましては、富良野道路が整備されることにより、道路交通混雑の緩和、観光産業の支援、円滑なる物流の確保、緊急患者の搬送充実、災害時の避難道路などに貢献されるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、地域センター病院について、医師確保のこれからの取り組みについて、保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) −登壇−
 次に、地域センター病院についての医師確保のこれからの取り組みについてお答えをいたします。
 地域医療の充実は、医師確保が最も重要であり、現状、内科医を含めまして不足をしていることについては十分承知をしてございますし、認識をしてございます。横山議員の質問にもお答えいたしましたが、これまでにも北海道に対しましては、地域医療充実にかかわる医療専門技術者の確保対策についての要望書を提出しておりますし、また、去る6月21日には、富良野医師会会長とともに旭川医科大学に、翌22日には北海道大学医学部に赴き、それぞれ医師の派遣と固定医を要望してまいりました。今後も医師会や関係者と連携をしながら、定期的に要望活動を展開してまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) まず、1点目の高田前市長の継承についてちょっとお伺いしますが、なってまだ数カ月でございますし、なかなかそこら辺の精査、12年の総合計画に基づいた事業展開を推し進めていくということで、話の内容的には非常にわかりますが、この中でやはりまだ再度、現新市長の立場の中で検討されていくことが私は大切でないかと、考え直す部分でも大切でないかと思います。時間がなかった中で、これからの取り組みに期待したいと思いますが、これはこれから今おっしゃいましたけれども、事業継承ということで、12年度の総合計画にのっとってということでは納得しましたが、その中で今後、是々非々の立場としまして再検討しながら、事業の中身、あるいはやっていくことを直していく考えはおありなのかないのか、そこら辺をお聞かせ願いたいと思います。
 2点目、行財政改革についてなのですが、全体的に通して、情報の開示、市民との対話など、これら職員の意識改革、あるいはその効果、市民の声をどう市政に反映していくかということで非常にわかりやすく、皆が市民の市政に関心を示し、その内容を情報を共有するという立場で、判断を市民とともに一緒にしていくのだということが非常にわかりやすくなっていると思いますが、この中で職員の意識改革の中ででも市長の情報開示、市民との対話というものも非常に姿勢がわかります。ただ、僕として言えば、市長だけでなく市職員全体の聞かれたら情報を開示するのだ、あるいは市職員も市民との対話を率先してやるのだというような姿勢、例えば市民運動への参加を積極的にするなり、そういう中に入っていった中で市民の声を聞くなりというそういう意識改革、情報開示、共有というのが必要ではないかと思いますが、その点についてお伺いいたします。
 2点目ですが、民間活力導入、指定管理者制度が進む中で、今まで現場だった方がほかの部署に移る、あるいは配置転換を必要に応じてしなければいけない。それで個々の能力に応じて教育をしながらやっていくのだというような回答だったと思うのですが、言っているように、市職員の事務職員が多く、そして現場とも、現場の声というものにかけ離れてくるような可能性、こういうものが懸念されますが、その点についてだけ再質問させていただきます。
 3点目、農村都市の観光形成について。
 食観光、体験観光、教育観光ですか、その1点目の答えについては何度も同じような質問させていただいて申しわけございませんが、私は総合的に考えまして、もっと食観光と出てくるのだったら、衣食住すべてのことをちゃんと念頭に置いたようなトータルな考え、回答の中では具体的な癒しとか入っていったのですけれども、食だけではなくて衣食住、体験も教育もその中には含まれますが、こういう総合的な戦略的な、あるいは癒しの場合だったら、例えば今求められている高齢者の部分、体験でしたらウォーキングロードだとか、東大演習林を利用したようなウォーキングロードの一体化だとか、そういうような具体的な取り組み、あるいは北の峰地区の合宿誘致についての運動公園、あるいは諸運動場の整備など、総合的な観光都市としての前を見た計画のあり方がもっと必要になってくるのではないかと思いますが、その点について質問させていただきます。
 それから、移住者の招致の具体的な取り組みということで、これは横断的な取り組みの中でもありますような室長の今度の配備ということで、どうして移住者が商工観光の中でやるようになったのかというのがちょっとわからないところなのですが、そこら辺、横断的な取り組みでされていくということで、移住者招致のことについて取り組んでいかれるということなのでしょうか。観光と移住者の招致、要するに、ほかの団塊の世代を地域に招致するための事業展開、これも含めて観光行政と一緒に、観光行政と招致するというのを一緒に考えるということなのでしょうか、そこら辺についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 4点目、市町村合併についてです。
 今まで、広域で、あるいはその意思を審査会、その他で今までやってきたと、私も合併協議会の設置についてはこれは異論ございません。ただ、合併ありきというようなことでとらえられますとやはり拒絶反応、要するに何を言っているのだというようなことが懸念されるというようなことを考えて合併される、あるいは合併、富良野市になるというようなことの考えの中から、そこら辺は大胆な中にも繊細な心配りが必要なのではないかと思いますが、その点について御質問させていただきます。
 5点目、中心市街地の活性化についてお伺いいたします。
 道・国との協議によって何月何日に決まっていった、そのとおりに推し進めているという回答で、非常にわかりやすくもあり、内容がこのごろは市民に見えなくなっている駅前開発ではないかと思われますが、その中で今の回答にもありましたように、市民の送迎用の車どめが2台お答えになりました。これは、市民の送迎用のということは、ホテルとか食事するところ、あるいは宿泊その他のところが出迎えに行くときにも2台しかないということですね。それと、駅前の広場が緑がない、そこには夏場は緑を設置して冬場は撤去するというようなことが、これは本当に情報を公開しながら、そして全市民がそれがいいのかという地域だけの取り組みなのか、全体の答えも市民全体に問いただしているのか、ここら辺、今の車どめの問題、あと緑の問題、この2点について、駅前の開発、環境面のことはさて置き、この点について再質問させていただきます。
 それから、次が地域センター病院の跡地活用について再質問としては、町づくり推進協議会の提言に基づいて今検討しているということなのですが、今まで町づくり推進協議会の内容的なことはまだ市民には公表されていないと思いますが、これは市民に隠しているのでしょうか、それともまだ決まるまでは発表できないということでしょうか。どのような方向で、そして一部市民だけではなくて、私は全体的な市民の声を聞く取り組みも必要と考えますが、その点についてお伺いいたします。
 地域高規格道路について再質問させていただきます。
 私は、景観に配慮したというか、そういう道路の取り組み、それはわかるつもりでおりますが、やはり現場に立って経済的にはと言ったのは、具体的に沿線道路、あるいは市内商売やられている方の本当に声を聞いているのかなということが懸念されます。前市長の場合については、道路推進協議会、大手というか団体、市内のそれぞれの団体の長を集めて決定しているわけです。市議会でも決定決議はしておりますが、しかし、やはり時代に合った時のアセスのような取り組みも、沿線のお店の人の声は一体どうなっているのだ、そういうことも細部にわたり経済的にどんな影響があるのかということも現場の声を聞いてみる必要はあるのではないかと思いますが、その点1点について質問させていただきます。
 それから、最後に地域センター病院の医師確保について、この取り組みについて再質問させていただきますが、研修医制度の端境期にあり、大学を出て研修医で都会に出た研修医、あるいはほかに行った研修医が大学病院にはなかなか戻ってこないというのが現実だそうです。10人出向きましても大学の医局に戻ってくるのが3人だ、そういう中で医局回りをしまして大学に医師の派遣をお願いするというこの現実、これはだめだとは言いません。しかし、まだほかの方法も富良野市民の親戚関係なども含めて、市民一丸となって知り合い・知人も含めまして、医師確保の必要性というものを感じながら取り組んでいかなければいけないと思いますが、その点についてもう一度お伺いいたします。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 宮田議員の再質問に順次お答え申し上げたいと存じますけれども、1点目の前市長の継承の問題でございますけれども、私は、昨日も日里議員の御質問にお答えいたしましたとおり、富良野市総合計画の事業を継承するということが基本であります。その中で、現実的に10年のスパンの中で後期5年のスパンと、こういう形ですから、御承知のとおり、国の三位一体改革の中で非常に財政的にも厳しい状況にございますから、当然、事務事業の見直し、あるいは新規事業についても十分検討しながらやっていかなければならないと、それが私の基本的な考え方でございます。
 次に、行政改革の御質問の中で、市職員がもっと積極的に住民と対話するなり、あるいは交流するなり、あるいは団体等に協力するような体制づくりがないのかと、こういう御質問だと思うのですけれども、私も御答弁の中でそのようにお話をさせていただいておりますので、ここで改めて今御質問あったことにつきましては、十分御答弁させていると、こういう感じで御理解を賜りたいと、このように思います。
 それから、3点目の民間活力の導入によって職員の配転によって、その職員の能力はどうなのか、あるいは事務職員がふえるのではないかと、こういう御質問であったわけでございますけれども、現在、やはり富良野市の現況から申し上げますと、民間活力の導入という一つの流れの中ででは、これはやはり避けて通れない現況でございまして、当然、民間で活力導入は私は基本方針として進めていくべきでないかと。その中にありまして、その後、事務職員がそれを移すことによって仕事が、配置する場所がないのではないかと、あるいは活躍する場所がないのではないかと、こういう御質問を受けたわけでございますけれども、私は市の職員に採用された以上は、それぞれ皆さん方個々の能力というのは十分発揮できる素材を持っていると、それをどう生かして活用するかということが、これからの大きな私の課題でもありますし、そういう取り組みを私は積極的に進めていかなければならないと、このように感じているところでございます。
 それから、4点目の市町村合併ありきの問題で、協議会設置は御賛同を得たと、こういうことでございますけれども、私は、協議会そのものというのが、そこで決定するというものではないと思うのですね。決定するということは、合併するかしないかは五つの市町村が合致しなければ、なかなか進んでいかない問題。しかし、協議会設置することによって、そこで方向性なり、あるいは課題になっているものを整理する、こういうことが協議会で中身を十分、1市3町1村の形の中で協議がされていくわけですから、おのずとそこで方向づけができるのではないかと、このように私は考えているところでございますので、それまでには紆余曲折があるかもしれません。しかし、私は、その前段としてやはり土壌づくりをする、あるいは信頼関係の構築を合わせてやっていかなければならない、これが一つの基本ではないかと、このように考えているところでございます。
○議長(中元優君) 次に、農村観光都市形成について。
 商工観光室長高山和也君。
○商工観光室長(高山和也君) 宮田議員の再質問にお答えいたします。
 総合的な資源を活用したスポーツとか健康とか観光を推進するべきではないかと、このような御質問でありましたが、先ほども申し上げたように、滞在型観光とは、市民と同じような日常生活を楽しんでいただき、それを満喫してリフレッシュしていただくことが原則であります。ですから、市民は食べることもしますし、寝ます、休養もします、働きもします、そしてまたスポーツもしますと、このことを地方からの観光客に同じような生活をしていただくのが基本と考えておりますので、私どもは、まさに総合的な日常生活を楽しんでいただくことこそが富良野市のこれからの目指す方向であると、こう認識しております。
 2点目の移住者に対するシステムの関係でございますが、移住者といいましても、パンフレット見てすぐ富良野に来るという方はいらっしゃいません。まずは観光をし、それからリピーターとなって何日か滞在し、それからまた趣味を生かしたり、あるいは職を探したり、いろいろな形で移住が決定されるものと考えております。
 また、その入り方といたしましても、住居から入ったり、それからまた職を探したり、趣味を探したりと、こういういろいろなパターンがありますから、市内部でもそれぞれの担当部局が緊密に連携した中で総合的な対応をしていくと、これが一つには基本ではなかろうかと思います。そのために、情報の発信はきちっと相手にミスマッチのないように発信していくことが大切と、このようなことから安心して情報を与えることが必要かと存じます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、中心市街地活性化について、地域センター病院の跡地活用について。
 中心街整備推進室長細川一美君。
○中心街整備推進室長(細川一美君) 中心市街地活性化について並びに地域センター病院の跡地活用についての再質問にお答えいたします。
 1点目の中心市街地活性化につきましては、先ほども申しましたように、駅前広場につきましては、駅利用者の利便施設ということで設置をするところでございます。御質問の一部ありました一般車両の駐車場台数については、2台ということではございますけれども、これらについては先ほど申しましたように、駅利用者の車両の利用動向、こういったものを含めながら台数が決定されることでございまして、一般車両等につきましては、広場の中の駐車スペースとしてございますけれども、そのほかに一般車両等が常時駅舎等の利用時においては、21台の駐車場並びに2台の身障者の駐車場等も確保されてございますので、こういった駐車スペースの御利用をお願いをしたいと考えてございます。
 また、2点目の移動式等による緑化の考え方等につきましても、今後、旭川土木現業所とも十分協議をいたしますけれども、既に平成16年度に実施設計が一部終わってございます。今後、19年度事業化に向けまして、本年度詳細設計に入ると伺ってございます。そういった中で、現在、計画をしている広場の中に低木等を含めた緑化が可能かについても、あわせて土木現業所とも十分協議をさせていただきながら、方向性を築き上げていきたいと考えてございます。
 2点目の地域センター病院の跡地活用につきましては、先ほども御答弁をさせていただきましたけれども、町づくり推進協議会から本年2月に提案をいただきました。市といたしましても、これらの意見を十分尊重をしながら、市の内部機構でございます本部会議等含めて、さらには市民への周知、こういった形で意見集約を行いながら取り進めていきたいと思ってございますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、地域高規格道路富良野道路について。
 建設水道部長里博美君。
○建設水道部長(里博美君) 市民対話と情報の質問だと、こういうぐあいに認識してございます。
 現在、旭川建設部で発行されてございますF1プレス、この部分についてはその都度全戸配布してございますけれども、ただいま建設部においてホームページで開設をする計画でございます。また、トンネルの工事に向けまして、これから市民説明会を開催すべく現在準備を進めているところでございます。情報開示に当たりましては、現在、市役所の1階のロビーにおいてパネル展、テレビの放映をやりながら、富良野道路について周知しているところでございます。こういうことを今後とも引き続き旭川から占冠まで、全線開通に向け道路情報を公開しながら、市民対話を重ねてまいりたいというぐあいに考えてございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、地域センター病院について、医師確保のこれからの取り組みについて。
 保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) センター病院の医師確保の再質問についてお答えをいたします。
 医師の確保については、大変重要な課題であるということで認識しております。ついては、平成17年度富良野市並びに富良野地区広域市町村圏協議会、富良野医師会として昨年の場合、各大学等に対して3回の要請、また、富良野市としても自治医科大学等に含めて2回の要請、それから地域センター病院として、旭川医大等々に含めまして8回の実は要請を行っております。
 ことしに入りましてからも、協会病院といたしましては北海道大学に要請をしておりますし、加えまして卒後、先ほどありました卒業の研修医の関係も含めまして、臨床研修医の募集要項等をホームページ等に掲載をして行っておりますし、加えまして、医師臨床研修マッチング協議会ホームページに対しまして、加入申し込みの病院として掲載をしている取り組みを実は行っております。各大学に対する要請は重要という認識も加えまして、今、こういった新たな取り組みもしておりますし、これからも協会病院並びに医師会とも新たな具体的な方策のあり方も含めて、取り組みについて検討しながら取り組みを進めたいと、このように思っております。
 以上です。
○議長(中元優君) 時間がわずかしかございませんので、簡潔に。
 3番宮田均君。
○3番(宮田均君) 中心市街地の活性化の駅前再開発のビジョンの先ほどの答弁ありました送迎用の車、一般車両のとめるのが2台しかないという、このことについて統計はかった結果というようなことをおっしゃいましたけれども、バスのターミナルは常時全車入っても大丈夫なような感じですね、ピーク時の市民がほとんどいろいろな人を迎えに来るのに2台分しかないというのは、これはピーク時ではなくて平均でしょうか。これは数字的にそういった、2台というのはどこから出てきたのか、しっかりと市民にわかるように説明していただきたい。それでなかったら、これは市長も含めてこういうところを再検討していただいて、ここら辺をしっかり考え直す必要があるのではないかと思いますけれども、その点についてちょっとお伺いします。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 中心市街地活性化について。
 中心街整備推進室長細川一美君。
○中心街整備推進室長(細川一美君) 宮田議員の再々質問にお答えいたします。
 今、御質問の中としましては、観光時期等の送迎バス、こういったものの駐車乗降所が不足をしているのではないかという御質問かと思います。
 あくまでも駅舎を利用する方の乗降所の場所として、2台が常時駐車をするということにはならないわけでありまして、基本的には先ほど申しましたように、プールの中で基準として2台を設けてはいますけれども、枠は駐車用の車用の枠がございますけれども、広場としましては一部空間スペース、こういったとことろもございます。こういったところを一時的に御利用していただいて、乗降をお願いをするというふうになろうかと思います。
 先ほどもお話をいたしましたように、(発言する者あり)そういう考え方で2台の乗降所の確保をしてございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 以上で、宮田均君の質問は終了いたしました。
 ここで、10分間休憩いたします。
───────────────
午前11時02分 休憩
午前11時12分 開議
───────────────
○議長(中元優君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を続行いたします。
 次に、天日公子君の質問を行います。
 11番天日公子君。
○11番(天日公子君) −登壇−
 私は、この4月の補選で出てきました新米議員です。初めての質問です。どうかよろしくお願いいたします。
 1点目の質問、公衆浴場対策についてお伺いいたします。
 一つ目、平成15年9月にふらの湯がなくなり、富良野市市内唯一の福の湯を利用している公営住宅のふろ対策についてお聞きいたします。
 まず、公営住宅でおふろのないところは、昭和47年以前に建てられた住宅でありますが、北麻町116軒、東町24軒、うち17軒住んで7軒空き家、新富16軒、うち13軒住んで3軒空き家と聞いております。現在は、146軒の人たちがおふろなく、福の湯を中心に利用していると思われます。東町の一部の人と新富の人たちは、来年、中心市街地の公営住宅に移ることになりますが、北麻町の公住の建てかえは当分予定にないと聞いております。
 そこで公営住宅法では、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、または転貸することにより国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とすると記されておりますので、健康で文化的な生活をするに当たるおふろ、つまり保健衛生上病気にならないための公営住宅のおふろについて、どのように対策されているのかお聞かせください。
 二つ目、市内唯一の公衆浴場に対する支援策についてお聞きいたします。
 公衆浴場福の湯さんの現状ですが、経営者の話では、高齢者入湯補助券の利用の始まった16年度4月利用者189人、17年度4月利用者318人、18年度4月利用者354人となり、補助券の利用により入湯者は年々ふえており、市と道からの公衆浴場確保対策事業補助金で、何とか経営できるようになったと言っておりました。補助券の発行は大変成果があったと評価させていただきます。どうもありがとうございます。
 経営者は、朝8時半から夜11時半までの長時間労働でありますが、公衆浴場は地域の人たちのためにもやめられないなと頑張ってきておりました。施設も古くなってきており、昭和46年より一度も修理をしたことのないふろのろ過配管が、昨年から老朽化して漏れてきております。しかし、今の経営状態では修理費多額のため、自分で修理する体力はないとのことです。近いうち、どうしても修理しなければならない状態の中、今は応急措置をしていますが、ろ過配管がいつ破裂するかわからない中で、おふろのない利用者、特に北麻町116軒の人たちの心配は大きいものです。配管が破裂してからの工事であれば、日数的に相当かかりますが、計画的に工事をするならば、日数は大分短縮されるとのことで、住民のために公衆浴場を確保するためには、できるだけ早く修理に取りかかることが最善だと思います。
 北海道の公衆浴場の現状を見てみますと、設備、整備費の補助金を出しているところがあります。当然、富良野もこのような修理に補助金を出して対応すると考えてよろしいでしょうか、具体的な支援についてお答えください。
 2点目、山部生活改善センター特殊浴場についてでありますが、山部生活改善センターは、おふろのない公営住宅70軒とふろのない一般住宅を対象に、週3回、月・水・金、4時30分から8時30分までおふろを開いておりますが、生活改善センターの表示では山部特殊浴場と書かれ、料金は、一般公衆浴場と同じですと書かれております。山部生活改善センターは特殊浴場ですか、それとも物価統制令の規定に基づいた公衆浴場ですか。特殊浴場であるならば、65歳以上の人は同じ富良野の特殊浴場、ハイランドふらのと同一料金にすべきではないでしょうか。
 また、規定に基づいた公衆浴場の扱いであるならば、平成16年度の第4回定例議会の答弁の中にも、高齢者入湯補助券を公衆浴場への利用範囲を拡大したと言っておりますし、同じ富良野の公衆浴場でありながら、山部ということで健康増進のための補助券利用対象にならないということは納得がいかないのですが、いかがでしょうか。
 また、法的な建物に二度の助成ができないとも言いますが、山部地区生活改善センター設置条例を見ますと、使用範囲、3条、(3)地域福祉の推進に関すること。(4)その他設置目的に反しない範囲の使用とありますので、ふろの設置利用となっていると思います。特殊浴場入湯証明書で、使用料を払うことになっており、使用料は第3条の各号の目的により使用する場合に限り、市長は減免することができるとなっておりますので、富良野の人と同じサービスを提供するために、65歳以上の方の生活改善センター特殊浴場使用者には、減免する方法もあると思いますが、いかがでしょうか、お答えください。
 3件目としては、先日、市長から市政に関する所信表明をお聞きいたしました。過日の選挙公報には、高齢者社会を豊かにということで、健康で明るい暮らしの充実と豊かさをはぐくむ助け合いの地域ネットワークをつくります。お年寄り同士の助け合いを若い人たちがサポートする、インターネットなどの活用により、福祉・介護・救急対応の心の通い合う仕組みを4年間で実施しますと書かれておりました。私としては、この取り組みに大変期待しているとろであります。
 さて、私も3月まで富良野市の消費生活センターの消費生活相談員として住民とかかわってきましたが、最近は大変世の中が物騒になってきまして、消費相談内容も複雑で多様化で、国際化してきております。17年度の消費生活センターの相談件数は、16年度より減っておりますが、契約額は16年度6,823万円、17年度8,962万円で、2,130万円もふえております。今は自分のことは自分で解決する、自己責任の時代になってきておりますが、相談の内容を聞いてみますと、悪質訪問販売業者の場合、だます人はより悪知恵を働かせますし、最初からだまそうとねらわれている人たちは、次から次へと契約をしていることがあります。
 このようなこれらの人たちは、独居で寂しい高齢者であったり、判断能力の弱くなった自己責任のとれなくなってきている人たちが見られます。後見人制度の利用をした方がよいのではないかと思われるボーダーの人たちの相談内容、聞き取りには相当時間がかかるようになってきております。このような人たちが、これからますます多くなることが目に見えてきておりますので、事前に地域で未然防止するシステムが必要と思いますので、悪質商法防止対策を地域ネットワークに組み入れる考えはあるかお聞かせください。
 また、インターネットなどの活用と言われておりますが、具体的にどのようなことなのか、いつから取り組んでいくのか、お聞かせください。
 以上で、1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 天日議員の御質問に御答弁をいたします。
 1件目の公衆衛生浴場の対策、2件目の山部生活改善センターの特殊浴場につきましては、保健福祉部長よりお答えをさせていただきます。
 3件目の悪徳商法の防止を地域福祉ネットワークに組み入れる考え方についてでございますが、昨今、ひとり暮らしの高齢者をねらった訪問販売や巧妙な電話詐欺などの悪質商法が多発し、被害が発生していることは認識をいたしております。地域福祉ネットワークは、身近な生活課題を地域の問題としてとらえ、敏速に対応する仕組みづくりを推進し、心豊かな地域コミュニティをはぐくみ、住みなれた地域で安心して暮らせる地域福祉社会の実現を目指して、ことし3月に策定をした地域福祉計画の中に位置づけているものであります。
 今後、人的資源や社会資源の活用を図り、社会福祉協議会を初め関係機関や地域、行政が一体となって、高齢者支援ネットワークや障がい者支援ネットワーク、小地域ネットワークなど、各種のネットワークづくりに取り組んでまいりますが、御質問の悪質商法の防止につきましては、地域の理解、また、消費者協会とも十分に連携をとりながら進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
 地域福祉に関する各種の施策や取り組み、介護における各種の事業内容、医療・保健についてのさまざまな取り組みについても市のホームページや広報紙など身近な媒体を通じ、情報発信・提供に努めてまいりたいと考えております。また、インターネット活用による施策の具体的な内容につきましては、今後、関係機関と十分連携をとりながら進めてまいりたい。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 次に、1点目の公衆浴場対策について、2点目の山部生活改善センターについて。
 保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) 公衆浴場対策についてお答えをいたします。
 1点目のふろのない公営住宅の対策ですが、現在、公営住宅は富良野、山部、東山地区合わせまして755戸ございますが、そのうち浴室のない公営住宅については、昭和46年度までに建設したところはありませんので、全体で242戸となっております。先ほどありました地区関係については、116戸かなと、そう思います。
 入浴施設については、保健衛生上必要不可欠であると十分認識しておりますので、公営住宅の改築・新築に当たりまして、入浴設備の整備をしてまいりたいと、このように思っております。
 次に、公衆浴場に対する支援策でございますが、市内に1軒しかございませんので、公衆浴場を存続する観点から、年間60万円を運営費の一部として助成しているところであります。さらに、16年度より65歳以上の高齢者のうち、公衆浴場の利用を希望する方に、年12回の利用券を発行する高齢者入湯助成事業を実施して支援をしてございます。
 御質問のろ過器からの配管部分に水漏れがあることにつきましては、改めて調査をさせていただきたいと思います。
 次に、山部生活改善センターにおける特殊浴場対策についてお答えをいたします。
 山部地区生活改善センター特殊浴場は、平成12年10月1日より、山部地区の公衆浴場の廃止に伴い、市が特殊浴場を設置し、山部地区の住民で自宅にふろがない世帯に限り、入浴証明書を交付し、使用料を北海道における公衆浴場の統制額に準じて設定し、利用していただいているものであり、利用者は現在37世帯、69人が登録をされております。先ほど言いました高齢者入湯助成事業、65歳以上の高齢者のうち、希望する方に年12回の利用券を発行し、外出の機会と公衆浴場の利用促進を図るとともに、市内で唯一の公衆浴場の存続を支援しているところであります。
 したがいまして、入浴料金を300円にすべきとの御質問につきましては、山部地区の特殊浴場は対象者を限定し、市が設置したものであり、これを特殊浴場に適用することについては目的が異なっておりますので、現行の使用料、大人380円、中人140円、小人70円の料金で対応してまいりたいと思います。減免に関しましては、第3条各号の目的による使用の範囲は、研修室の利用ということで考えております。したがいまして、特殊浴場の使用料の減免規定の解釈にはならないと思います。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 11番天日公子君。
○11番(天日公子君) 1件目の二つ目でございますが、修理に対することを質問させていただきました。もう一度確認させていただきますが、この修理に対しては、調査ということで御回答ありましたが、補助金は出るのか出ないのか、出す予定なのか出さないのか、それをもう一度お聞きしたいと思います。
 それから2点目、公衆浴場であるならば、使用している住民からすれば、同じサービスがあるべきだと思いますので、山部にも同じサービスをすべきではないですか、そう思います。先ほど言いましたように、入湯補助券が出せないというのであれば、山部地区改善センター設置条例、先ほど研修室の利用につき減免ということで言われておりますが、そうは書いていないということに私は読んでおりましたけれども、その点でもう一度御回答お願いしたいと思います。
 それから3点目、市長のお答えいただきました。インターネットの活用の計画について、老人の方がどのようにインターネットを活用していけるのか、その点について具体的にお答えしていただきたいということと、もしそういう計画ができましたら、市民にいつごろまで周知していただけるのか、その点にお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 天日議員の再質問にお答えしてまいります。
 悪質商法の関係のインターネットの活用の件でございますけれども、実際にお年寄りはインターネットが使えるか使えないかという問題も一つございます。もう一つは、持っているか持っていないか、これも一つございます。そういうことも総合的に判断していかなければなりませんので、先ほどは関係機関と連携をとってというお答えにさせていただいたわけでございますけれども、十分調査をする中で、活用いただける方の状況把握をしながら、関係機関、社会福祉協議会等々と連携をとりながらこの問題はやっていく。
 それからもう一つは、私は、福祉ネットワークの中で、今、高齢者がそれぞれ地域に相当住んでいらっしゃる。この方は単位で生活するというより、支え合う組織が一番これから大切になってくるはずです。健常者ばかりでなく、お年寄りがお年寄りを支える時代になってくるわけですから、当然、そういうようなことを念頭に置きながらやるということになれば、今申し上げました前段の話につながっていくわけでございますけれども、そういう利用がどの程度今後ふえてくるか、あるいは利用活用できる人が何人ぐらいいるのかと、こういうこともあわせて調査・検討をしてみたい。その状況把握の後に、計画を立てていかなければならない、このように考えています。
 以上。
○議長(中元優君) 次に、公衆浴場対策、2番目の山部生活改善センターについて。
 保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) 1点目の修理費に対する補助金を出す考えはあるのかということなのですが、福の湯さんに対しての修繕管理費については、今まで出した状況はございません。したがいまして、先ほども申しましたとおり、市内で唯一の公衆浴場であるという認識は持っておりますので、調査の上金額的なもの、あるいは時間的なもの含めまして、それについてはその上でまた内部的なものも含めて検討してまいりたいと思います。
 それから、二つ目の山部生活改善センターにおけるサービスの平等という観点の問題なのですが、65歳以上の高齢者に対しましてはハイランドふらのと、今言いましたように福の湯さんが利用できますので、したがいまして、山部の65歳の方であれば、あわせて福の湯さん、ハイランドふらの、これについては利用できるということでございます。
 先ほど言いましたように、山部の特殊浴場は、浴室のない方に限っての利用ということで設置しているものでございますので、この辺については、十分に御理解をいただければなと思います。そういう意味で、生活改善センター設置条例第3条に掲げる目的の使用については、あくまでも研修室の範囲の利用をうたっておりますので、いわゆる使用料金については統制額を準じて使用料を設定してございますので、そこも含めて減免になるという解釈には立っておりませんので、この点についても御理解をいただきたいと思います。
○議長(中元優君) よろしいですか。
 11番天日公子君。
○11番(天日公子君) 今の公衆浴場につきまして、もう一度質問させていただきます。
 今の市長のお答え、全く私理解できません。それでもう一度、理解できるように説明していただきたいと思います。
 それで、公衆浴場という位置づけ、特殊浴場であるが公衆浴場である、その公衆浴場を利用している山部の方は、富良野の公衆浴場の使おうと思ったら12回の券もらえるのではないか、それを利用したらいいのではないかと、私たち市民にその話しして、理解できると思いますでしょうか。
 それから、先ほど3点目言われましたインターネットにつきましては、検討するということで理解をいたしました。
 それからもう一度、修理の件につきまして、これから現場を見て検討するというお答えがありましたが、それについては補助金は出るということで理解してよろしいですよね。その補助金の金額につきましても相当出ると、全額補助していただけると理解してよろしいでしょうか。検討した結果、そのようになるということで理解してよろしいでしょうか。
 追加ですが、その補助額については限度額があるのか、また、それから補助率の件について検討されているのか、そこをもう一度お答えいただきたいと思います。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 天日議員の再々質問にお答え申し上げますけれども、山部の特殊浴場の関係について、私の方から御答弁させていただきますけれども、山部の特殊浴場につきましては、名前がついているように特殊ということで、山部には公衆浴場等1軒もないために、特に古い住宅でふろの設置もできない方、あるいは公営住宅に住んでいる方、こういう方々を対象にして行っているというのが基本です。
 そういう中で、特殊浴場に入る方というのは年齢が高齢者ばかりではないのです。ですから、若年者もおりますし、当然お年寄りも、こういう中身の対象者だということをまず1点御理解を賜りたい。そこで、65歳以上の人の入湯に対して補助するか補助しないか、あるいは今御質問あった富良野に入っている人と同じにするのは差別になるのではないかと、こういうお話だったと思うのですけれども、私は今申し上げました65歳以上の方々についても、あそこの許可を得るときに、おふろが山部の市街にないために、検討された中身では富良野まで搬送する状況づくりもしなければならない問題も、これからも起きるかもしれません。
 現実に委託経営で今やらせているわけですね、ですからそういう状況が起きた場合には、当然、車で搬送して富良野まで利用者を運んでこなければならない状況もこれから起こり得ると。こういう前提も考えまして、今現在、今、部長が御答弁した範囲の中で、確かにあそこにおける設置条例にある中身では、研修室の中身ということで、特殊の浴場についてもあそこは訂正改正は中身的にはしておりませんので、運用面で適用しているということでございますので、大まかに改正するということになれば、特殊という形はなくなってしまうわけですね。ですから、そういう意味で御理解を賜りたいと、このように考えるところです。
○議長(中元優君) 次に、保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) 福の湯の話を含めてですけれども、修繕ということでございます。先ほど言いましたように、市内で唯一の公衆浴場であるという私どもも認識を持っておりますので、今後も継続、存続をさせたいと、こういうことも深く思っております。したがいまして、修繕費にどれだけかかるのかということも今現在わかっておりませんので、先ほど言いましたように、過去このような例はございませんので特殊的なケースになるかなとは思います。したがいまして、修繕の額の問題、規模の問題、そういうものも改めて調査をさせていただいて、その上で決定をしていくということにしてまいりたいと思います。
 以上です。
○議長(中元優君) 以上で、天日公子君の質問は終了いたしました。
 ここで1時まで休憩いたします。
───────────────
午前11時43分 休憩
午後 1時00分 開議
───────────────
○議長(中元優君) 午前中に引き続き、開議を開きます。
 午前中の議事を続行いたします。
 次に、岡野孝則君の質問を行います。
 14番岡野孝則君。
○14番(岡野孝則君) −登壇−
 最初に、今春の市長選挙において、激戦を勝ち抜いた能登市長に、今後期待をいたすものであります。
 では、さきの通告に従い、順に質問いたしてまいります。
 最初に、福祉行政・学童保育についてでありますが、1997年に児童福祉法の中に法的根拠がつくられて、とみに学童保育に対する関心が高まっています。しかし、小学校入学前の保育所、幼稚園については、国・道がしっかりとした基準のもと設置されておりますが、学童においては設置の目的と理念しかありません。国は、地方自治にお任せといった現状であります。働く御両親においては、放課後の児童健全育成事業としての学童保育は、集団活動及び集団行動、そして相手に対する思いやり、心遣いなど、さまざまな事柄について習得できる場となることから、今後もさらに重要かつ難題であろうと考えます。
 先日のNHK報道番組において、学童保育の現状と課題について取り上げておりました。出演されておりましたゲストより、まず、学童保育の原点として憲法以前に、子供たちを健やかに育てる養育を忘れてはなりません。そして、憲法を初めさまざまな条約、法律、条例により保育を必要とする子は、幼児であれ小学生であれ、どの子も保育を受けることを子供たちに約束し、社会も理解していかなければならないということであり、その位置づけとして、とりわけ政府や自治体がその先頭に立たない限り、健やかな育ちはあり得ない。一時的な健全育成を図る児童館では不十分であり、子供たちの成長、発達を継続的に育ててくれる学童保育所が必要であり、まさにここに学童保育の原点であり、なお、一層の推進が必要であると述べられておりました。
 現在、北海道全体での学童保育児童数は約3万人で、約670カ所の学童保育所が設置されており、保育児童数も10年前よりも約1.5倍ふえ続けている現状であります。しかし、残念ながら北海道は全国平均の学童保育所数は、10ポイント低下している現状であります。この数年、全道の児童数は減少傾向でありますが、半面、学童保育希望者数は増加傾向であります。その理由として、経済の落ち込みによる働く母親がふえてきたこと、また、ここ数年子供たちをねらった凶悪犯罪の増加、そして子供たちを取り巻く環境が変わったことなどが上げられます。
 本市においての現況も、学童は1年生より3年生までであり、ある自治体には小学6年生までの入所枠のところもあります。また、本市の学童保育所施設も5カ所設置されておりますが、中には若干のあきがあるものの、ほとんどの施設が定員超過であります。今、学童保育の充実は、さきも述べましたが、NHKも取り上げるほどであり、全国的にも重要課題となってきております。
 ある家庭では、学童保育所を求めて移転するといったケースもあります。学童保育所が設置されていない地域は、経済が落ち込んでいく報告もあります。働くお母さんがふえ続ける今の経済状況の中、学童保育所の充実は経済の底上げばかりではなく、不審者対策、子育て支援、さらには少子化対策の一助となると、私は確信いたしております。
 そこで、4点について質問いたします。
 1点目、学童保育所の本市の基準についてお聞かせください。
 2点目、今後、学童保育を希望される児童の増加が予想されることにより、保育所の新設及び改築計画はないかお聞かせください。
 3点目、本市の学童は小学1年生より3年生までであり、6年生まで拡大する考えはないかお聞かせください。
 4点目、保育時間でありますが、現在は、長期休暇の場合、午前9時より午後5時30分でありますが、保育時間の延長の考えはないかお聞かせください。
 次に、一般行政、分室・分庁舎内の一元集約化についてであります。
 現在、本市の本庁舎内は、耐久性の関係により、教育委員会、中心市街対策室が図書館、上下水道が中五区水源池へ移転、保健福祉部も近いながらも別庁舎となっている現状であります。数年前までは、市民の皆様は来庁し、ほとんどの事柄において本庁舎1カ所で達成されていた状況が、しかし、現在は本庁舎だけではこと達成できません。分室等の移転に伴い、広報ふらのにて周知・徹底されておりますが、把握されていない市民の方々もおられる状況であると思います。
 ある市民には、中心街活性化センターと公営住宅等の進捗状況の問い合わせ先の中心街対策室が、何で図書館なのだという市民もおられます。現在の分室、分庁舎化で、住民サービスとして理解が得られるのか、私は疑問でありますし、非常に不便でもあります。
 市長も所信表明の中で、市民主体の自治の確立、市民本位の町づくりと掲げておりますが、今の分室・分庁舎では住民が不便であり、また、迷うことが懸念されます。そこで2点について質問いたします。
 1点目、現在の本庁舎に分室・分庁舎の一元集約化ができないのか、市長の見解をお聞かせください。
 2点目、一元集約化のための対応策はあるのか、お聞かをいただきたい。
 以上、福祉行政、一般行政について1回目の質問を終わります。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 岡野議員の御質問にお答え申し上げます。
 1件目の福祉行政についてでありますが、保健福祉部長からお答えをさせていただきます。
 2件目の一般行政について、分室・分庁舎の一元集約化についてでありますが、現行の構造、設計基準の以前に建設されました市役所本庁舎につきましては、平成12年度に実施いたしました構造耐震診断調査の結果、設計目標基準である構造耐震判定指標を大きく下回ることが判明し、建築経過年数、補強改修工事費などを総合的に検討した結果、現行基準に適合した全面的な耐震補強は困難なことから、2階事務所床ゆれ補修など必要最小限の改修を実施したところでございます。
 これに伴いまして、吹き抜け隣接の2階事務所の床荷重軽減を図るため、学校教育課、上下水道課などの庁舎外移転を行い、現在、打ち合わせ会議用といたしまして利用しているところでございます。
 市民利用を考慮した場合に、すべての部署が同じ庁舎に集約され、来庁した市民の方々が担当係と直接面談し、用件を済ませることは最もふさわしいものと考えておりますが、しかし、昨年補修いたしました2階事務所に、固定荷重を常時かけることは、はり、床のたわみの進行を助長することから、他の部署の本庁舎への移転は、もとの環境リサイクル課及び自治の形プロジェクトチームが配置され、現在は、打ち合わせ会議用として利用している事務室を中心に、より市民が利用しやすい市役所庁舎の検討を現在進めているところでございます。
 しかし、限られたスペースの中で、仮に上下水道課を本庁舎に戻すと想定した場合、人的な事務用空間とあわせまして、台帳管理などの電算システムなどのスペースも必要なことから、現状の部署配置のままでの移転は困難である。そのため、特定の部署に限定せず、全体調整により現状施設の中で、最も市民が利用しやすい市役所を目指し、検討をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
 また、現状、各部署の一元集約化は困難な状況のもとでの市民の利便性の向上対策についてでございますが、従前より各部署の移転については、その都度、広報等によりお知らせをしてまいりました。しかし、市役所を利用する機会が少ない市民の皆さんには、一度の案内ではわかりにくい状況もございますので、分散している各部署の所在などは、いつでも確認できるような案内の充実が必要なものと考えております。
 さらに、本庁舎に来られた際にも庁舎内のみならず、案内表示に加え、今後は市役所のすべての部署がわかるような案内表示への改善を進めるとともに、来庁された市民の皆さんが気持ちよく気軽に聞けるような環境づくりに努めてまいりたいとも考えているところでございます。
 将来的な一元集約化の考えでございますけれども、本庁舎につきましては、昭和44年竣工後、既に37年を経過しているところでございますので、耐用年数、構造耐力度などを勘案しますと、一定程度の期間の後には改築も想定されるところでございます。
 しかし、今日の地方分権の進展や市民との協働と民間活力の活用、あるいは市町村合併推進構想などにより、今後、市の組織機構も含めた大きな改革が推し進められるものと考えられる状況から、現段階におきましては、現状の財政状況も勘案する中で、現有施設の有効活用を最優先すべきものと考えているところでございます。そのため、将来的な一元集約化につきましては、今後の経済情勢の変化や自治体のあり方を見据えた中で、時間を置いて検討すべきものと認識をいたしているところでございます。
○議長(中元優君) 次に、福祉行政について。
 保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) −登壇−
 福祉行政、学童保育についてお答えいたします。
 学童保育所は、保護者が労働等により昼間家庭にいない留守家庭児童の小学1年から3年生を対象に、福祉の増進を図ることを目的として、現在、市内5カ所に設置して事業を推進しております。その運営につきましては、学童保育センター設置条例及び国の放課後児童健全育成事業実施要項により行っているところであり、現在、市としての運営基準はございません。市内、小学校校下の地域で取り組んでおります子供ネットワーク等、子供を守る安全対策として、また、子育て支援、子供の健全育成、遊びを通しての自主性・社会性・創造性を養う場として、学童保育所が重要となってきておりますので、今後、国や他都市の状況を勘案し、基準策定について検討してまいります。
 次に、学童保育の新設及び改築計画でございますが、学童保育所の新たな設置については、現段階では予定しておりません。改築計画につきましては、緑町児童館が昭和52年に建設され、築後約30年を経過しておりまして、狭隘化、老朽化してきておりますので、市の総合計画において、平成22年に改築計画をしているところでございます。改築の際には、規模・定数・場所等についての見直しを含め、学校利用などの活用も含めて検討してまいります。
 3点目の学童保育の受け入れ拡大につきましては、現在、1年生から3年生を登録制により受け入れしておりますが、ときには兄弟の利用等により定員を上回る利用がある施設もございます。また、施設の規模、児童厚生員の確保等を考えますと、現段階では6年生までの受け入れ拡大は困難と考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 4点目の保育時間の延長につきましては、父母の皆さんの強い要望もございますし、事業内容の趣旨からしても必要と考えております。経費、児童厚生員の数、延長時間等々の課題がございますので、そういった課題を整理しながら、開所時間を延長する方向で検討してまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 14番岡野孝則君。
○14番(岡野孝則君) それでは、答弁をいただいた順番に再質問していきたいと思います。
 まず最初に、分庁舎の一元集約化ということなのでありますが、今、市長の方からの答弁の中で、大変に困難であるというような答弁がありました。私、庁舎の中に来ている中において、当初は教育委員会もあり、そして下水道課もあり、本当に大変いい形の中だなと、私も議員に最初になったときにはそう感じました。しかし、教育委員会が図書館の方に移ったり、下水道課が中五区の方に移ったりということで、大変残念に思うのが、今の富良野市の運営状況の中で一番必要なのが、富良野市長と教育長、この教育長が同じ庁舎内の中でしっかり手を結んで行政推進をしていくと、これはやはり大事なのかなという気がいたします。
 ですから、私は、本庁舎の方に来た段階において、教育問題についてちょっとお聞きをしようかといっても、これは当然図書館まで足を運ばなければならない。これは大変に痛手でもあるし、富良野市の行政推進のためにも大変残念であるということだと私は思います。ですから、私は再度質問させていただきたいのは、今、市長の方から合併問題だとかそういうことがあるので、改築問題については非常に困難であるということなのでありますが、市の行政と教育行政が一体化となる、そのために何とかこの庁舎の中で教育委員会との一元集約化ならないか、その点再度もう一度お聞きをいたしたいと思います。
 そして、次に2番目の学童保育所の関係なのでありますが、今、全く基準はつくっていないと。しかし、将来に向けて基準は策定をしていくということなのでありますが、それは理解をいたします。ただ、その基準というものが、どういう基準を考えておられるのか、その点、お話をいただきたいと思いますが、ある行政の中での、先ほど私1回目の質問の中にも申し上げました。国・道に対しては基準というのは全くないのだと、それによってそれぞれの地方自治体が大変困っていると、その中で地方自治体が独自に基準を決めている中で、ある自治体においては、こんな基準というものをつくっているのです。保育人数が20人いない場合については2人の保育士さん、そしてそれ以上の場合については3人だとか、学童1人の使用面積は畳1枚以上というような、そして57項目にわたって基準作成というものをつくったことによって、これを市内の皆さん方に通知したことによって民間の経営者が出てくると、きたという話もあるのですね。ですから、やはり基準づくりというのは、大事なのかなという気がいたします。それで、今、保健福祉部の中で考えている基準というのが、何か案があればお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、2番目の新設・改築の計画はということなのでありますが、平成22年の年に緑町が改築ということで、大変いい御答弁をいただいたということで、私、喜んでおります。ただ、その中で今現在、保育児童数の入所というものが、1カ所についてはまだ3名ほど定員割れということなのでありますが、あと4カ所については、中には40名の定員で53名、45名の中で50名ということで、一番定員超過なのが20名の定員の中で47名という、2.5倍もの学童保育児童がその中で研修をしているという、これが実態なのですね。では、こういう実態をもとに、今現在の中で新設はしていかないと、改築はしていくけれども、新設はしていかないということなのですが、では先ほど私の1回目の御質問の中で話をしましたように、これからどんどんどんどん学童保育児童はふえていくのかな、その場合において、今回ある地区については2.5倍もの児童が入っている。では、だんだんふえていく場合において、新設をしない状況の中でどういう運営をされるのか、この点お聞かせをいただきたいと思います。
 次に、3番目の保育児童、1年から3年生まであります。ほかの自治体については、6年生までということであるのですが、それで本市については原則としては3年生ということで今答弁がありました。それはわかりました。それで、では昨年まで学童保育に通われていた児童の皆さんが、4年生になったら一遍にその場所の権利がなくなるわけですよね。その方々は、今後、どういう形の中でされたらいいのか、その点お聞かせをいただきたいと思います。
 そして、4番目について学童保育時間の延長という形の中で、私の質問させていただきました。延長時間を考えていくという御答弁をいただきました。どの程度の時間で考えていくのか、これを質問させていただいて、2回目の質問を終わります。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問にお答えをしてまいります。
 分室・分庁舎の一元集約化の中で、御質問のありました教育委員会をこちらの方にという御意見だったと思いますけれども、私は、先ほど御答弁いたした中で、昨年、改築した状況を見ますと、非常に残念ながら改築したというより、ある程度の弾力性があったものを弾力性のなくなった形のものにして、総合的な中で耐震を忍ぶと、こういうような状況の改築という中身のように感じているところでございますので、今、御質問あった中で役所というところは、市民の一番役に立たなければならないところですから、そういう観点から見ますと、市民の一番要望の強いところを本庁舎の方に入れていくというのが基本になると、こういう形になろうかと思います。その中で、御質問あった問題も含めて、検討していかなければならないのではないかと、このように考えているところです。
○議長(中元優君) 次に、保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) 岡野議員の再質問にお答えをいたします。
 まず、基準を策定するに当たり、現在、基準的なものも含めてあるのかということでございますけれども、現在、私どもの内部的には、これといったものはございません。ただ、今、全国的には基準を策定しているところが45市町村しかございません。したがいまして、基準をつくるということは、相当なかなか難しいものも含めてあるかなと思います。
 ただ、つくる段階に当たりましては、先ほどありましたように定数を幾らにするのか、いわゆる規模的な面積を幾らにするのか、今現在でいきますと、例えば、子供1人当たり何平米を最低限にするとかいうものもございませんから、改めて1人当たりの面積をどのぐらい持って施設整備をするのかということもございますし、それに含めまして、今、厚生労働省は示しておりますような職員の数のあり方についてもこういった基準の中には、当然として入ってくるかなと思います。
 あわせまして、いわゆるどういった内容で、どれだけの時間をしていくのかといういろいろなことを含めてあると思いますので、そういうことも含めて、今やられている町村の実情など含めて、これについては改めて調査をしてまいりたいと、そのように思います。
 二つ目に、現在の運営の件なのですが、先ほど議員よりもありましたとおり、現在、麻町については定員40名につきまして53名、桂木町につきましては定員45名につきまして50名、緑町につきましては定員20名に対しまして47名、東部につきましては20名に対して26名、北の峰につきましては20名に対して17名、それぞれ1年生から3年生が登録をしている実人員でございます。通常の利用状況につきましては、おおむね大体6割から7割程度の利用と、こういう状況に聞いておりますので、したがいまして緑町の関係がどうしても利用からふえると、こういう状況にあるということについては、認識をしてございます。現在、そういう状況の中で、新たな施設をということにはなかなか困難でございますので、先ほどの改築までの間については、現在の運営状況の中でしてまいりたいと、このように思っております。
 それから、いわゆる1年生から3年生までの状況ということでございますから、4年生になったらどうなるのか、あるいは6年生まで受け入れはということになります。今現在は、学童保育センター自体は、児童センター、児童館の中に併設をされておりますので、それぞれ施設規模は小さいということも含めて施設の余力がありませんから、定数の基準を変えるということにはなりませんので、今後も今現在、併設されている児童館、児童センターを活用することにしながら運営をしてまいたりいと、このように思っている次第でございます。
 最後に、延長時間の関係でございますけれども、現在、通常の場合、先ほど言いましたように、学級休養日につきましては、9時から5時半、平日につきましては午後1時から5時半と、こういう時間帯になってございますので、学校休養日の関係については、前後1時間の想定をしてございますし、平日については、終わりの時間を5時半から18時に30分延長ということで、今、内部的に検討しているところでございます。
 以上です。
○議長(中元優君) よろしいですか。
 14番岡野孝則君。
○14番(岡野孝則君) それでは、再々質問させていただきます。
 最初の分庁舎の一元集約化ということで、市長の方からも答弁いただいた中で、今後、検討してまいりたいということで、この点についてはそういうことでよろしくお願いしたいと思います。
 それで、今の学童保育の関係なのでありますが、3番目の4年生から6年生までについてどうしたらいいのだという形の中で、今、部長の方から、では児童館をどうぞ御利用くださいというような答弁がありました。その中で、今、児童館の利用の規定というのが、例えば平日であれば学童の皆さん方はランドセルを背負ったまま学童保育所に入っていくのですね。しかし、児童館という形になると、4年生以上は一たんかばんを自宅に置いて、それから児童館に行かれるということで、近隣の近い方々についてはいいのですが、これが3キロ、4キロという形になると、当然、それは利用は不可能なのかなと。
 それともう1点、長期休暇の場合について、3年生まで学童として席があったと、4年生になって一遍にこれがなくなってしまって、ではそこのお母さんが児童館を利用していいですよということなので、朝から晩まで遊びに行っておいでということで弁当を用意していただいた。そして児童館に行った中において、児童館というのは食事というのはその中で今のところの規定ではできないのですね、あくまでもその子供さんは外に出て、例えば雨降っているときにはついては雨宿り、その場所を探してそこで食事をして、また、午後から児童館の中に入って皆さんと研修をする、遊ぶという、そういう規定なのですね。このことについて、今後、保健福祉部の中で臨機応変に考えていけないのかなということなのですが、その点について御質問したいと思います。
 以上です。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 保健福祉部長高野知一君。
○保健福祉部長(高野知一君) 再々質問についてお答えをいたします。
 先ほど言いましたように、それぞれの学童保育の実態が状況的に違うのかなと、こういうのが1点ありますので、特に緑町についてはオーバー的なものがございますから、ここのところは先ほどありましたとおりの活用も含めてありますけれども、今、議員が御指摘になりましたように、臨機応変に対応できるような形についてしてまいりたいなということを思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(中元優君) 以上で、岡野孝則君の質問は終了いたしました。
 次に、佐々木優君の質問を行います。
 2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) −登壇−
 通告に従いまして、質問をしてまいります。
 初めに、医療行政について伺います。
 高齢者の患者への負担増を初め、国民にさらなる痛みを押しつける医療制度改悪法が去る6月14日、参議院本会議で自民党・公明党の賛成多数で可決・成立いたしました。国会の審議の中では、与党議員からも欠陥があるとの意見も出されるほど問題が噴出しました。療養病床の削減については、与党推薦の公述人からも疑問が相次ぎ、改悪反対の署名に願いを託した国民は約2,000万人にも上りました。多くの問題点を放置したまま国民の世論に背を向け、衆議院でも参議院でも審議を打ち切り、数の力で採決を強行した自民党・公明党の責任は重大です。今後、国民から厳しく問われることになります。
 早速、ことし10月から70歳以上の現役並み所得者の窓口負担が2割から3割に、70歳以上の療養病床入院高齢者の食費、居住費が自己負担となり、月約3万円の負担増になります。また、高額療養費の自己負担限度額も引き上げられます。08年4月からは、70歳から74歳の窓口負担が1割から2割に、そして65歳から69歳の療養病床入院患者の食費、居住費が自己負担となります。また、75歳以上の高齢者だけの医療制度、後期高齢者医療制度が創設されます。これまで扶養家族として保険料を払う必要のなかった高齢者を含め、すべての人から保険料を徴収します。保険料の滞納による保険証の取り上げまで法制化し、資格証明書発行の措置が可能になります。診療報酬の評価も、現役世代とは別立てにすることができ、高齢者への差別診療につながる可能性があります。入院患者の追い出しにつながる療養病床の6割以上を削減、38万床を15万床にすることや保険がきく診療ときかない診療を組み合わせる混合診療の拡大など、高齢者、重症患者への情け容赦ない負担増の数々です。
 世界一の長寿国日本を支えてきた日本の医療制度を変質させ、国民皆保険の基盤を崩すものです。国民の医療を受ける権利、憲法25条に明記された生存権を根底から破壊するものです。この改悪の目的は、公的保険から医療給付費を抑制することによって、企業の社会保険料負担を軽減し、保険外診療の拡大で民間保険の市場を拡大したいという日米財界大企業の要求を色濃く反映したものになっています。
 日米経済界のもうけのために、国民皆保険制度を犠牲にするのは、言語道断なことです。絶対に許すことはできません。小泉内閣のこの5年間、社会保障改悪の連続、健康保険本人3割負担、年金改悪、介護保険改悪、障害者自立支援法の強行、そして最後にまた医療制度の改悪です。国民の圧倒的な支持を得て誕生した小泉内閣、痛みの向こうにはあすがあると言って行われてきた小泉構造改革の数々、間もなく小泉内閣は終わりますが、この内閣が残していく格差社会の傷跡は余りにも大きいものです。だれのために何をしたのか、日米財界のもうけのために国民の暮らしと命を破壊し続けた小泉自公政権でした。今回の医療制度の改悪からも、そのことがはっきりと読み取ることができます。
 市長の所信表明には、地域で安心して暮らせる地域医療計画を策定するとあります。しかし、こうした国民の痛みを押しつけ続ける国の悪政のもとで、地方の政治がどれだけできるのか、安心して暮らせる地域医療の実現は、極めて難しい問題であると言わざるを得ません。しかし、一方、それがどんなに悪条件のもとであったとしても、市民の暮らしを守る最高責任者は市長です。さきの選挙で、市民の皆さんはその願いを能登市長に託しました。その負託にこたえるため、国の悪政から少しでも市民の暮らしを守る防波堤としての行政を実現するために、これからの4年間全力を傾けていただくことを心よりお願いを申し上げます。
 今回の医療制度の改悪の影響は、この10月以降、徐々にあらわれてくると思います。しかし、これらの影響が全くあらわれていないはずの現状でも、既に医療をめぐる市民の不安・不満の声を多く耳にいたします。こうした状況を踏まえて、質問いたします。
 1点目、所信表明にある地域医療計画について、昨日の横山議員からもありましたが、改めてお伺いをいたします。その中心は、高齢者、医療弱者、緊急医療、センター病院の診療体制など、市民の医療ニーズをしっかりとらえ、不安を解消するものでなければなりません。内容や方向性についてお伺いいたします。
 2点目、前回の定例会でも地域センター病院の診療体制について質問をいたしました。その後、4月から産婦人科に固定医師を迎えることができました。住んでいる自分の町で、子供が産めないという異常事態を回避することができました。少子化対策の面でも大きな効果があると思います。理事者の皆さんの努力に、心から感謝をいたします。
 しかし、その一方で、内科外来など医師不足はさらに深刻になっております。市民要望と診療体制については、今後も長い期間において大きな課題となってまいります。定期的、継続的に意見交換をしていく必要があります。今後の対応について伺います。
 3点目、医師の確保に向けて要望運動の取り組みの内容は報告されました。しかし、現在の制度のもとでは、医師確保ができたとしても一時的なものであり、将来に向けての抜本的解決にはなりません。また、先ほど申し上げましたが医療制度の改悪によって、医療に対する不安は今後さらに広がります。市民の不安の大もとは、国の政治に欠陥があるからです。国に対する要望活動は絶対に不可欠です。国の政策に対する市長の見解、今後の要望活動の具体的な行動とその決意を伺います。
 次に、所得税制改悪による影響について伺います。
 小泉内閣が5年間で行った国民負担の合計は13兆5,800億円、そのうち既に実行されているものが6兆7,400億円、そしてこれから実行されるものが、今回の住民税を含め6兆8,400億円です。まだ半分、これからも負担増が続くことになります。しかもさきに言いましたように、医療制度の改悪による窓口負担1割から2割、また、75歳以上の後期高齢者医療制度の創設、このことに関しては試算ができていないために含まれておりません。さらに、住民税に連動している介護保険料、国民健康保険税などの増額も含まれておりません。6月23日付の道新には、お年寄り増税、困惑・悲鳴の記事が掲載してありました。
 6月に届いた住民税の納付通知書を見て驚いた、昨年と比較して3倍、5倍、中には10倍にふえた人もいます。暮らしていけないと、納付通知書を握りしめたお年寄りが詰め寄る役所の窓口はパニック状態、日本じゅうの役所に苦情、抗議が殺到しました。しかし、先ほど言いましたように、これで終わりではありません。さらに、来年、再来年と負担増は続きます。04年に、公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止を決定、05年度には高齢者の住民税の非課税減額を廃止、定率減税半減を盛り込みました。これらによる住民税増税が、ことし6月徴収分から一気に高齢者に襲いかかっています。全国で500万人の高齢者に影響し、定率減税の半減を含め、増税規模は約5,500億円に上ります。住民税に連動している介護保険料、国民健康保険税、保育料、公営住宅使用料などの階層区分が上がることにより、負担増も雪だるま式にふえることになります。
 質問の1点目は、この6月の住民税負担増に関して、苦情や問い合わせなどの件数とその対応、そして現状認識について伺います。
 2点目、住民税の負担増に加え、連動する介護保険料、国民健康保険税、保育料、公営住宅使用料などの負担がふえることから、市民の暮らしは冷え込み、購買力が低下し、地域経済全体にも多大な影響が出てきます。このことに関して市長の見解を伺います。
 3点目、高齢者の介護保険料は、今年度から基準額で年額6,600円の値上げになったばかりです。また、国民健康保険税についても、昨年度平均で年額9,808円値上げになったばかりです。それに加えての連続の値上げになります。2年間は激変緩和措置がとられますが、高齢者の暮らしに及ぼす影響は、余りにも大き過ぎると思います。行政として、増税になった分を軽減できる施策が必要だと思いますが、市長の見解を伺います。
 4点目、本来、社会的責任を果たされ、社会的弱者である高齢者の負担はできる限り抑えて、余生を安心して暮らしてもらうのが社会全体の義務です。しかし、こうした税制改悪や医療制度の改悪などによって、高齢者の置かれている状況は、異常な事態に陥っております。今後、高齢者の生活苦、将来への不安、これが広がります。不安は心労となり、健康を損ない病気になる確立がより高くなってきます。病気になれば、さらに負担が待っています。元気な高齢者はいつまでも元気なまま居続けてほしい、居続けなければいけないというような大変難しい課題があります。しかし、行政がやらなければならない方策として、ここが重要な課題となります。元気な高齢者の健康維持の方策、考え方、取り組みなどについて見解を伺います。
 5点目、保育料についてですが、これは既に廃止になった配偶者特別控除などが住民税、所得税に連動して保育料の負担がふえています。今後、さらに定率減税の廃止にも連動し、さらに負担がふえることになります。収入がふえて相応の負担がふえるのは当然です。しかし、そうではありません。収入が全くふえていないのに、負担だけがふえてくる、働く女性にとって新たな負担となります。少子化対策を緊急で、最重要課題と位置づけるならば、市の収入として保育料収入がふえた分をもとの額に戻すことは、ごくごく当然のことです。市長の所信表明の中でも、子育て支援について、働く女性が子育てと安心して仕事の両立ができるよう支援するとあります。これは新たな支援策ではありません。新たな負担にならないようにするために、保育料を税制改悪前の額に戻すべきです。市長の見解を伺います。
 今言ってきました医療制度、税制改革、どたらも高齢者をターゲットにした国の制度の大改悪です。これに対して、地方行政がどれだけできるかはわずかなことでしかありません。しかし、自治体としての役割は、住民の福祉増進を図ることを基本としています。問題の根元がどこにあろうとも、自治体は住民の福祉の増進を妨げているものを取り払うために全力を尽くさなければなりません。市民の立場にしっかり立ち、ほかの自治体とも協力・連携し、国民全体の世論としてねばり強く国に対し要望活動を続けることが、国の政治を動かず原動力となります。迫した財政状況であっても、知恵を出し合い、地域の将来のためによりよい環境づくり、町づくりを進めることが行政の仕事です。
 市民の暮らしを守る最高責任者として、その立場に立って、誠意ある御答弁をよろしくお願いいたします。
 これで1回目の質問を終わります。
○議長(中元優君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 佐々木議員の御質問にお答えをいたします。
 1件目の医療行政についての地域医療計画についての内容と方向性についてでございますが、昨日、横山議員について御答弁させていただいておりますが、改めて私は住みなれた地域で住民が安心して暮らせる地域医療の充実は重要であると、認識をいたしているところでございます。地域医療の計画につきましての中身については、特に救急医療、病病、病診連携、小児救急医療、災害時の保健医療対策、遠隔地の医療、在宅医療、さらに地域センター病院の役割などを盛り込んだ内容で、本年度中に策定する考えでございます。
 2点目の市民要望と地域センター病院の診療体制についての意見交換会が定期的、継続的に必要ではないかという御質問でございますけれども、地域医療センター病院の改築に伴う基本構想についての確認書の項目の一つとして、富良野沿線市町村長を初め、医師会、保健所等が運営委員となり、病院の健全経営の促進と住民医療ニーズを的確にとらえ、意見反映ができる運営委員会を設置しております。また、運営委員会の開催につきましては、8月中に予定をしているところでございます。今後も地域医療及び地域センター病院の充実に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 3点目の医師確保とあわせ、医療制度がさらに改悪されることによる国に対する見解とその行動についてでございますが、平成16年度からの新研修医療制度による地方での医師不足、さらには高齢者及び後期高齢者の一部負担の増など、医療費抑制を図るための各種施策は、特に地方の医療体系を圧迫する現状となっております。地域医療の充実は、医師確保はもとより、病医院の診療確保も含めて重要であると認識をいたしているところでございます。
 特に、医師確保に関しましては、横山議員の御質問にもお答えしているところでございますけれども、北海道に対しまして地域医療充実にかかわる医療専門技術者の確保の対策についての要望書を提出しておるところでございます。医師確保対策につきましても去る6月21日に、再度、御報告申し上げますけれども、富良野医師会会長とともに旭川医科大学に、さらに翌日22日には北海道大学医学部に赴きまして、それぞれ医師派遣と固定医を強く要望してまいったところでございます。医療制度につきましては、今後とも道選出国会議員を初め市長会を通じまして、関係省庁に要望してまいります。
 2件目の所得税制につきましては、助役より答弁をさせていただきます。
○議長(中元優君) 次に、助役石井隆君。
○助役(石井隆君) −登壇−
 所得税割について、市民負担増と地域経済における影響についてお答え申し上げます。
 市民税負担増に係る苦情や問い合わせの件数と対応及び市の現状認識につきましては、少子高齢社会の到来など大きな転換期を迎える中、国は危機的な財政状況を踏まえ、歳出歳入両面からの財政構造改革を推進しております。税制改正におきましても、平成16年度から、所得税の配偶者特別控除の廃止、公的年金控除の縮小、老年者控除の廃止、定率減税の縮小など、国・地方を通じた個人所得課税の抜本的改革を行ってきているところでございます。
 平成18年度の市・道民税につきましては、65歳以上に適用されておりました老年者控除や非課税措置の廃止、公的年金控除の縮小など、高齢者の市税に対する負担が非常に大きくなってきていると認識しているところでございます。特に、65歳以上の年金250万円の受給者では、非課税措置の廃止もありまして、個人差はございますが、新たに約5万円の課税となっているところでございます。課税者全体では、約540名の方が新たに課税対象となり、年金課税者1人当たり平均約1万8,000円が増税となっているところでございます。高齢者にとって大きな負担となったところでございます。
 課税に対する問い合わせの件数につきましては、毎年ある程度の問い合わせはございますが、本年は電話、来庁での説明、納税相談など150件程度があり、例年より多くの問い合わせがあったものと認識をしているところでございます。
 このたびの主な改正点につきましては、パンフレットを広報ふらのに同封をいたしまして、納税者の方々に周知したところでございますが、明年度におきましても非課税措置の減額などがありますことから、改正内容の一層の周知を図るとともに、納税相談の充実などによりまして、市税に対する理解と協力を求めてまいりたいと考えているところでございます。
 また、市民税負担増による地域経済の影響につきましては、法令や条例などで規定され、市民税の課税所得や税額を算定基準として用いている国民健康保険税、介護保険料、保育料なども市・道民税と連動して、負担がふえてくる状況にあると認識をしているところでございます。
 特に、65歳以上の高齢者にとりましては、減額措置や緩和措置はあるものの、国民健康保険税や介護保険料などと合わせますと、大きな負担となるものと考えているところでございます。高齢化が進む本市にとりまして、個人消費の低迷や高齢者の購買力の低下、経済の停滞を初め、子育て、教育への負担など、地域経済に及ぼす影響は大きいものであると考えているところでございます。
 次に、介護保険料、国民健康保険税の負担増の他の施策での対応につきましては、制度が基本的にほとんど国の法令等で規定されておりますことから、軽減等の対応は難しいと考えておりますので、公的扶助や医療、社会福祉など、市民の権利としての社会保障制度の中で、病気治療や市民生活の不安の解消など、市民が誇りを持って安心して暮らせる環境整備に努めるとともに、医療や高齢者、低所得者対策について国の制度として財政措置を含め、総合的に対策を講ずるよう北海道選出国会議員や市長会を通じまして、国に要望してまいりたいと存じます。
 次に、高齢者の健康維持の方策や考え方でございますが、高齢者が住みなれた地域で日常生活を元気に営むことは、市民の多くが望むところでございます。自分の健康は自分で守ることが、健康維持、増進の基本となっておりますが、現在、健康に関する講演会や相談会、介護予防事業、高齢者生きがい対策事業、老人クラブ事業、また、本年度から国保ヘルスアップ事業、地域支援事業など、行政といたしましても、さまざまな分野で健康維持の施策を推進しているところでございます。医療費の抑制、介護を考える上では、健康管理の徹底は今後も必要不可欠と考えてございますので、市民に対する啓蒙啓発に努めるとともに、関係部署との連携を図りながら、取り組んでまいりたいと存じます。
 次に、少子化対策、保育所保育料についてでございますが、保育料につきましては、国の徴収金基準額表を参考に、市の保育料を決定しているところでございます。国の所得税の改正がなされた場合、過去の例からいたしますと、本年度中には徴収金の基準額が示されると思われますので、その段階で市の保育料についても見直しを行っていく考えでございます。
 また、見直しに当たりましては、現在、国の基準額階層区分は7階層でございますが、市といたしましては、今後も階層区分を細分化して負担軽減を図り、子育ての支援を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
 再質問があるようでございますけれども、ここで10分間休憩いたします。
───────────────
午後 2時03分 休憩
午後 2時12分 開議
───────────────
○議長(中元優君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を続行いたします。
 ここで、佐々木優君が再質問ございますので、2番佐々木優君。
○2番(佐々木優君) それでは、再質問いたします。
 今、二つの問題を上げたわけですけれども、両方の政策、もちろん国の政策なわけで、国の政策に対する市長の明快な回答、とりありえず先にこのことをお伺いしておきたいと思うのですけれども、国の政策だからしようがないというのは当然あるのですけれども、国の政策に欠陥があるからだという立場に立つのか、しようがないという立場に立つのか、そのことによって今後施策を推進していく、運営していく上で大きな違いが出てくると思います。まず、その1点についてお伺いをしておきます。
 それで、4月18日の選挙戦のさなかの新聞、市長に聞くという新聞報道があります。これは農業問題での市長の考え方をちょっと読ませていただきますけれども、「農業政策の基本は国、自治体はあくまで国の政策に対して補完的な役割を担う立場にある。市が独自で農業政策を打ち立てることはなかなか難しい」、なかなか難しいというのは絶対にでません、議会用語ではそうとらえるのですけれども、そういう考え方、今回今質問しているのは福祉に関する問題ですから、それと多分同じなのかなということで、この中身を少し詳しく教えていただきたいのですけれども、言っているとおりなのはわかるのですけれども、補完的な役割、補完というのは足りない分を補って完全にする、でも補完的がつくとそうではなくて、そちらの方向に性質を帯びると、少しはやりますよと、そういう意味にとらえるのかなと思います。そういう意味で、このことに関しての御答弁をまずいただきたいと思います。
 そして、医療問題についてお伺いいたします。
 医療計画大変すばらしい答弁、きのうも横山議員にも同じ答弁がされて、本当に完璧な答弁なのですけれども、先ほど言いましたように、そのことがたやすくできるような環境にはまずないと思うのです。いろいろ市民の今の現況を考えると、不安・不満がたくさん存在しているわけで、それをどうやって解消するかというのは本当に至難のわざだと思うのですけれども、今年度中ということは半年かもう少ししかないわけで、少しは具体的になりつつあるものもあるのかなと思いますので、例えばという話でもししていただければお願いをしたいと思います。
 それから、市民要望と診療体制ということで、改築に伴う基本構想の項目ということで説明をされたのですけれども、地域センター病院という意味では、改築してもしなくても地域センター病院には変わりはないわけで、その病院が市民の暮らし、健康、命を守る拠点だという考え方では、改築にということでは関係はないと思うのです。
 それで、運営委員会というのをもちろん必要だと思います。これはこれとして必要なのですけれども、その運営委員会がしっかり市民の要望をとらえてくれるのかどうか、このところが私は疑問に思っております。いろいろな集会でも医療の問題、先ほど言いましたけれども、不安が必ず出てくると。国の制度はこういう制度で、なかなか市民の要望にこたえるのは難しい、そういうそれぞれの立場に立って意見交換をする場所、これが必要だと思うのです。不満をいつまでも不満ではなくて、やっぱりこれだからこうなのだ、もう少しこうするよというお互いの意見交換の場所、それを積み重ねてそのことを運営委員会に諮るというそういう方向性が、しっかり市民の意見をそこに入れるというこのことが大事だと思いますので、そういう制度になるのかどうなのかお聞きいたしたいと思います。
 それから、国の政策に対する先ほど言いましたように、新しい医療制度が今通りましたけれども、きのうは横山議員の答弁に「憤りを感じる」と市長は、きょうはしていただけなかったのですけれども、そうおっしゃったのですけれども、これは高くこのことは僕から見ると評価をさせていただきたいと思うのですけれども、憤りを感じるのであれば、やっぱりもう少し具体的に国の政治に言い方悪いかも知れない、文句をつけるというか、異議ありということを言うわけですから、もっと決意とか覚悟とかそういうことがまず必要ではないのかなと。そういう意味で、国に対する施策、一番最初にもいたしましたけれども、改めてお伺いをしたいと思います。
 それから、税制改革について。
 相談件数が150件と伺ったのですけれども、例年はどれぐらいだったのか、多分、大きな違いがあったのだと思うのですけれども、それをまず。それと、大きな件数があったということの現状認識、高齢者に痛みが重くのしかかっているという認識、強く持たれたとは思うのですけれども、もう一度その辺認識というところで御答弁お願いしたいと思います。
 それから、対応なのですけれども、お知らせ版にパンフレットが入っていたそうなのですけれども、非常に、これはコピーですけれども、わかりづらいというか、確かに税金はふだん接していないものですから、簡単にはわからないのですけれども、これでは余りにも周知する上で不足ではないのかなと。特に今回の場合、高齢者の方に負担がかかるわけですから、もう少し字を大きくして簡単な方法が、来年も再来年もまた上がりますので、対応するべきだと思います。
 平均で1万8,000円と先ほどお聞きをしたのですけれども、緩和措置があります。来年、再来年と、どのように上がっていくのか、全国的な平均、全国の数字ですけれども、高齢者に今言った三つの控除廃止の影響が1,597億円で500万人、これを割ると大体3万から4万ぐらい負担がなる、平均でですよ。なるのですけれども、富良野の場合、所得が低いから、それと一緒にはならないかもしれないですけれども、1万8,000円よりは来年、再来年とさらに負担がふえると思いますので、その辺の数字わかりましたらお願いをいたします。
 地域経済に及ぼす影響、これは同じ認識に立っていると思うのですけれども、きのうから所信表明についての行財政改革ということも盛んに質疑されておりましたけれども、そういう職員の削減やら給与の削減、使用料・手数料は値上げをする。指定管理者制度も民間活力にはなるのでしょうけれども、そこで働く労働者というは低賃金になると。郵便局の話も何日か前の新聞になりましたし、そういう国の出先機関はなくなってしまう、そういうもろもろの総合的に考えると、これはただごとではない、大変だなんていうことではなくて、本当に富良野の地域がなくなってしまうぐらい経済に及ぼす影響というのは、そしてさらにこれ以上先ほど言ったようにまだ負担は半分なわけですから、まだまだ負担かけられるわけです。購買力がどんどん落ちて、商店だとかそこで買い物する人がいなくなってしまう、そういう本当に危機的な状況だと思うのですけれども、その辺の認識がいまいち甘いのかなと。それに対する先ほども言ったように、行政としてそれほど大きな力は出せないかもしれないですけれども、それに対する少しでも手だてが必要だと、そう思いますので、その点お願いいたします。
 それから、同じようなことなのですけれども、高齢者の人はほとんど今、年金生活で、年金の収入というのはこの4月から0.3%、3年前に0.9%、おととしに0.3%、これは下げられているのですね、収入がふえて負担がふえるのだったら、それは少しはやむを得ないかもしれません。しかし、収入が減っているのに負担だけがふえる、さっき250万円の収入の人がという例でお話もされましたけれども、僕も役所の職員の人に計算をしてもらいまして、夫婦2人暮らし、ともに70歳で夫は年金収入200万円、妻は基礎年金80万円、社会保険料が一定の控除額があるものとするという例題で試算をしてもらいました。すると今納めている国保税が7万3,700円、これが3分の1、3分の1となって、08年に納めるお金が12万2,500円、4万8,800円上がります。介護保険税が今5万5,800円の方が3年後9万8,500円、4万2,700円になります。これを合わせると9万1,500円、70%、年間200何十万円かで生活している総収入が、その人にやや10万円近いお金が必要になる。これは本当に先ほども言いましたけれども、暮らしていけない、そのことが本当にひしひしとこの数字からも読み取れると思うのです。
 先ほども言いましたけれども、国保も去年から上がりました。資産割はゼロになったからこれはよかったのですけれども、所得割というのが10%から11.8%、介護給付分の所得割が0.6から0.9%、所得にかかるわけですから、所得割というのはふえたものですから、さらなる負担がふえるというふうになります。
 今、高齢者の方は、戦前・戦後本当に厳しい時代を生き抜かれてきた、戦後日本を立て直していただいた本当に大きな功績を持った方たちなわけで、この人たちにこんなひどい仕打ちをしていいのか。よく僕は小さいころ、じいちゃん、ばあちゃんに、そんなことしたら罰当たるよ、よく怒られたものですけれども、こんなことしたら本当に罰当たるのではないかと、僕はそう思います。罰は間違いなく当たるのです。これをやっていると、自分たちだってそうなるわけです。あと10年後、20年後には、年を取ってそういうことになるわけですから、住民の大変な暮らし、これ大事なのです。そのことをしっかり認識しないと、これからの施策、国に対する要望だってできないわけですから、この辺のところをお願いしたいと思います。
 それから、健康ということでいろいろな政策があるというお話先ほどされました。僕は自治の形という住民懇談会、西地区のコミュニティセンターにお邪魔をしました。そしてずっと聞いていたのですけれども、その話が終わった後に、何かありませんかと言ったときに、ある御老人が僕の二つ前に座っていた人なのですけれども、ハイランドにおふろに行きたいのだけれども、バス賃が高くて行けないのだ、何とか昔は幾らか補助があったので安く行けたのだけれども、今は行けなくなってしまった、何とかしてもらえないだろうかということを市長に質問していた。僕も立って質問すると、すごく緊張するのですけれども、足がふえているのですけれども、その方も僕の二つ前にいて、足が震えているのが僕は見えたのです。本当にこの人は切実な要求をしているなと、死にものぐるいで質問しているなと思ったのですけれども、これに市長は冷たい答弁されたのですよ。前向きか後ろ向きかわからないけれども、検討しますなんて、いいかげんなことを言ったのです。その方も、それだけ一生懸命やったので何回もしつこく迫っていったわけですね、そうすると、市長、何言うかなと思ったら、高齢者ばかり余りそんなにサービスはできないよと、そういうような意味合いのことをおっしゃった。ここであれですけれども、それは認める認めないは別ですけれども、そういうふうに僕は聞きました。
 これは大した問題では僕はないと思ったのですけれども、高齢者とハイランドふらのとバス会社、この三つの方が話し合いをして何らかの方策が僕はできると思うのです。先ほどハイランドふらのにも電話したのですけれども、今はラベンダーの時期で忙しいからまずできないけれども、もう少しお客さんが少なくなったらできないこともないですよと、前向きに今考えていますのでというような答弁でした。だから、お金がかかることではないのです。ハイランドふらのに、少し時間がある従業員と車があれば送り迎えできるのです。バス会社だって、たまには今、空のバス走っている、空と言ったら失礼ですけれども、そういう場合もあるわけですから、三者で協議をして、その仲介に役所の職員が入ればいいと、(「時間がなくなるのですが、もう少し簡潔にお願いします」と議長発言あり)そういうところでお願いしたい。
 それから、少子化対策ですけれども、16年と17年の比較です。保育料の収入がどうふえたか、669万6,160円ふえております。少子化対策は大事だよという話は何度も何度もされたわけで、先日の新聞にも15歳以下の年少人口は14%で世界最小、世界一夢が持てないとか住みづらい国になってしまいそうなわけで、ここに手だてをしないと本当に大変なことになる、そういう意味で少子化対策、この収入がふえた分をもとに戻すことはできないかと。
 2回目の質問を終わります。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 佐々木議員の再質問にお答えをしてまいりたいと思います。
 1点目は、国の政策についての市長の見解と、こういう中身だったと思うのですけれども、欠陥なのかしようがないのか、こういう御質問があったわけでございますけれども、私は、それぞれ国の施策に対しましては、当然、国会がございます。国民が選んだ方々が国会に出てそれぞれ審議をしていると、大きく言えば国民にそれぞれ国会に委託というか、全任、委任をした形の行政が国会で行われている、こういうことをまず私は念頭に置く必要性があると。
 そういう形の中で答弁をさせていただきますけれども、それぞれ市町村の役割というのは自治法で定められております。市民福祉の向上を目的にして、行政が行われていることになるわけでございますけれども、私はそういう立場でいきますと、国における政策、それから都道府県による政策、市町村における施策、こういうものがそれぞれ住民の福祉につながっていく行政を行うというのが私は基本であると、このように考えているところでございます。
 先ほど、選挙戦の公約の中での農業行政についての御質問というか、新聞を見てお話されていたことについて、ちょっと触れておきたいと思うのですけれども、私は、国策として農業行政がどうあるべきかという中で、行政市町村における農業行政については施策的にはやはり国に沿った方策が、それに沿って市町村も行っていかなければならない。独自にやる場合については、それぞれ財政的にもそれだけの人員的にもこういうものが必要になってくるわけですから、そういうことを基準に考えた場合に、新聞報道でお話ししているとおり、補完的、補完という言葉使っておりません。補完的形の中で市政の日本農業行政を行う形をとっていくのが、現在の状況では望ましい姿ではないかと、こういう私の見解でございます。
 それから、2点目の御質問の中にありました医療行政の所信表明に対する中で、1点目にございました市民要望と地域センター病院の診療体制の意見交換を定期的・継続的に行うべきでないかと。これにつきましては、私もある程度この問題については、当然、市民の健康を守るというセンター病院の大きな役割があるわけですから、これは当然そういう中でお話し合いをしていく必要性があると、このように私も認識をいたしているところでございます。
 そこで、先ほど御答弁した中で、病院の改築に伴う基本構想についての確認の項目の一つの中にもそういう話し合いが、市町村長を含めた中で行う必要性があると、こういうことで御答弁を申し上げたところでございますので、二つ経緯があるということで御理解を賜れば幸いだと思います。
 それから、次に移りますけれども、国に医療対策含めて医師確保のことも含めまして、もう少し強い姿勢で佐々木議員は臨むべきではないかと、こういう御質問だったと思うのですけれども、私もこれは先ほどから御答弁させていただいておりますけれども、この一連の後ほど助役が御答弁する中の問題はそれぞれ別といたしまして、1点目の地域医療の計画と2点目のセンター病院の問題、あるいは医療対策の関係に対する市長の見解としての考え方につきましては、当然、これについては市民の立場を考えて行っていかなければなりませんし、さらに市の上部団体でございます北海道市長会、あるいは全国市長会、こういう機関を通して働きかけていかなければならないと、これは私は基本だと思います。
 そこで、もう1点答弁につけ加えさせていただきますけれども、7月の12日に全国市長会におきまして、国医療(対策)会議というのを設置するようになったという通知を受けたところでございますので、これらを通じまして、ただいま問題になっております医師の確保初め、これらについて強力に全国市長会において、国会なり、あるいは国会議員の方々、あるいはそれに関係する方々の方に強く働きかけていく状況づくりになると、このように考えているところでございます。
○議長(中元優君) 次に、助役石井隆君。
○助役(石井隆君) 御答弁申し上げます。
 本年度についての相談件数が150件と、例年より上回っているということでございますが、昨年度につきましては30件ということで、120件の増となったところでございます。
 それから、お知らせの方法についての御質問でございますが、このお知らせについては、私も、家に高齢の親がおります。家の親がこの内容を見たときに、内容がわからないということでございますが、説明をある程度させていただきましたけれども、それでもわかってはもらえない。それだけ高齢になっているということだと思いますが、もうちょっとわかりやすい方法にしたいと思いますが、いかんせん先ほど議員おっしゃられましたように、税というものが入りづらいという点があるかと思いますので、その辺については工夫をさせていただきたいと存じます。
 それから、明年度の税の状況ということでございますが、本年度2,100万円が増となったところでございます。納税者が1,192名ということで、それを割り返して先ほど1万8,000円という金額になったところでございます。議員おっしゃられましたように、今後については軽減の経過措置等がとれてくるということから、ますます増税になる形というのは、必至と認識をしているところでございます。
 それから、認識の甘さということから言われた点が3点合わせると、3点聞かれたものがすべてそうなのかなということでございます。内容といたしましては、今回の税制改正につきましては、65歳以上の公的年金控除、それから老年者控除の非課税廃止、定率減税等々総体見ますと、やはり高齢者に負担の多くなる税制に対する政策なのかなと認識をしているところでございます。
 このことから、厳しい状況というのは先ほど市長もちょっとお話をされたように、国の方で決定をしているということからして、それを選択をしている我々の責任もあると認識をしておりますし、この政策が将来を見据えた税制の改正と認識をしているところでございますので、この政策に沿っていかざるを得ないのかなと認識をしているところでございます。
 それから、増額の認識と税に対する施策ということでございますが、税は税金としては増額になってございますが、富良野市としての施策、先ほどから説明をさせていただきましたように、国保のヘルスアップ事業という事業を今後検討してございます。税は負担増になりますが、医療費を少しでも減らす方策ということで、その医療費に対する施策ということでございます。中身といたしましては、医療費分析事業を行う、これはレセプトから生活習慣病の特徴、また、生活習慣病の選定を行う、基本検診等の結果を分析いたしまして、その習慣病はどういうものであるかと、こういうもの。それから、習慣病等の実態調査の実施等をさせていただきながら、医療費の縮減に寄与してまいりたいということで、これによりまして社会保障制度に対する不安の解消を基本として行っていきたいと考えているところでございます。
 それから、先ほどちょっと出たハイランドふらのの件ですが、これについては政策の選択ということになろうかなと思いますので、これについては今後、こういう問題については先ほどおっしゃられましたように、議員と合わせて選択をしてまいることになろうかと思います。
 答弁漏れがあったようでございますので、少子化対策についてでございますが、少子化対策につきましては、先ほど御答弁をさせていただきましたように、国で持っております基準が7階層という形に分けてございますが、これを倍の14階層に分けて軽減をしていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 以上で、佐々木優君の質問は終了いたしました。
 次に、上田勉君の質問を行います。
 10番上田勉君。
○10番(上田勉君) −登壇−
 さきの通告に従って、質問をしてまいります。
 市長におかれましては、今春、首長選挙に立起されました。特別職や議員経歴などを多くの市民から高く評価され、市長に当選されました。敬意と祝意を表するところであります。
 なお、市長を初め新たなるスタッフ一同に対し、本市町づくり発展に大きな期待を寄せるところでございます。
 それでは、一般行政について。
 1点目、広域行政自治の形について質問してまいります。
 1999年8月、当時、地方分権の勧告が一段落した直後に、突然のように自治省事務次官通知で全国都道府県に対し、10年間の交付税補償合併特例債、並びに人口3万人でも市に昇格などのお土産のついた特例で合併を促進せよとして指示が出され、日本じゅうは合併騒動で大揺れに揺れたのであります。この平成の大合併は、自主的合併を進めると言いながら、財政上の優遇措置を最大限に活用し、地方交付税の段階補正見直しなど現実には兵糧責めを伴う強制とも言える進め方であり、全国町村会や全国町村議長会などからも強い異議もございました。最終的には平成17年3月31日までと期限を切って合併推進があり、その後も片山前総務相が平成17年3月まで、期限内に合併の意思を明確にした市町村に対しては、特例措置の事実上の延長と地方交付税の減額の縮小、または廃止検討するという見解を示し、財政優遇措置目当ての合併が将来地域づくりの発展の明確でない中で強行されたのであります。
 結果におきまして、平らな形の中から政府の指導に基づいた自治体には座布団が積み重ねられ、沿わなかった地域には座布団が薄くなったため、指示に従わなかった自治体には交付税の大幅な減額や補助金などの大きなマイナスとなり、自治体執行に問題を提起したと私は判断しているところでございます。
 旧法からなる財政破綻を案ずる住民を阻害した地域の荒廃と、政治的退廃を生む可能性もあるという点が危惧されたのであります。時を待たずして、道内180市町村のうち、非常事態宣言をしている市町村は30団体に上り、再建団体転落の可能性のある市町村は53と報道されているところであります。国の骨太の政策は、北海道にとってはまさしく暗黒の時期というか、これからは行政執行に当たって夕張市長の言葉のとおり、今後、自治体形成は乾いたタオルを絞るのと同じ感を強くするところでございます。
 中央政府は、地方分権とは、地域公共課題は自己責任で解決する、全国画一の中央支配を決別し、地域それぞれが住んでいることを誇りと思える地域社会をつくり、地域が元気になりなさいと言っております。すなわち、国、小さな地域の中で自分のことは自分でやりなさい、今までのような地域の面倒は見れませんであります。これでは弱者切り捨てであり、日本は福祉国家と言えるかどうかが疑わざるを得ないところでございます。国の福利は国民が享受する人類普遍の原理であり、国民の公正公平を崇高な信義とする民主主義の根幹を考えるときに、今後の国づくりが案じられてやみません。
 本市は、座布団が薄くなった市町村の合併の特例などに関する法律、合併新法で取り組まなければならないのであります。私はこうした背景を考えるときに、本市の町づくりは富良野沿線1市3町1村の団結と協力が必要であり、地域確立に向けた将来構想に基づく必要があると判断しております。市長も首尾よく選挙戦を勝ち抜いた中で、地域住民にその必要性を訴えており、所信表明の中でも自治のかたち検討プロジェクトチームの報告書をもとにしながら、富良野圏域の土俵づくりに推進するとなってございますし、その取り組みも素早く地域懇談会等にも取り組まれ、市民にその重要性を訴えられるとともに、多くの市民からの意見も聞かれたと聞いておりまして、本市を初め、沿線土俵づくりの手順、他町村とのかかわりに関する判断は賢明であり、高く評価しているところでございます。
 市長にお伺いいたします。
 市長は、地域懇談会などを踏まえられた中で、広域にかかわる本市の町づくり構想について、その考えをお伺いいたします。
 2点目、住民参加の町づくりについてであります。
 きのうからの質問でも住民参加の質問はるる出てございまして、重複もあろうと思いますが、私なりに質問をさせていただきます。
 情報公開条例、環境アセスメントやパブリックコメント、政策評価制度、自治基本条例など、市民自治制度の取り組みが必要となってまいりました。また、公共政策が徐々に拡大していること、議会の決定局面だけで調整できづらく、個別政策ごとの審議会や住民代表をもって地域づくりを進める必要性があり、地縁団体などの活躍をいただかなければならないと感じております。
 本市も情報公開条例を制定し、昨年は市民参加ルール条例も制定され、住民参加はスタートしてございます。私は、住民参加による自治執行と地域住民の公共サービスのビジョンが必要と考える次第であります。
 市長にお伺いいたします。
 住民参加による自治執行の取り組みと並行して、公共サービスの形についてはどのようなお考えで取り組もうとされるか、お伺いいたします。
 3点目、財政運営について。
 平成の市町村合併は、国と地方を通じた膨大な借入金に依存したため、財政構造の転換が必要とされてございます。道内にあっては、厳しさは感じても倒産に至る市が出てくるとは予想もしなかったのであります。夕張市は自主再建を断念し、国に対し財政再建団体の申請をすることになりましたが、自治体の倒産による財政再建団体は、国の管理下で厳しい再建策に取り組まなければならず、単独事業は事実上できなくなり、常に国との協議が必要と言われ、自主的な自治が完全に奪われることになると聞いております。
 本市は、こうした事態にならないよう、いち早く対策を講じるべきと考えます。本市の地方債などを見ますと、20年前、10年前とは大幅に増額となり、近年、多少減額にはなっておりますが、中心市街地再開発事業などの完成とともに、増額が見込まれるものと思われます。5年前に比べてみますと、歳入においても市税は微減ではありますが、昨今の経済情勢を見た中に、あるいは社会情勢をかんがみましたときに、少子化による減少、高齢化による、佐々木議員の今質問があったとおりでありますが、歳出の増となることは予想されることであり、特に地方交付税にあっては平成12年度は62億円でございました。本年度は44億円となり、大変な歳入減でありますし、今後においても交付税、国からの補助金、道からの補助金などもますます厳しくなることが見込まれている状況でございます。
 本市の財政の現状は、ほかの市町村ほどではないとしても、負債に対し基金や現金は減額が続いているとともに、経常経費が安定推域を超え、平成16年決算段階では経常経費比率91%を超えてございます。標準は75と聞いてございます。
 私は、こうした状況を見ますと、本市も決して安心できる状態ではないと思っているところでありまして、本市の財政運営においても速やかな財政執行に対する計画の見直しが必要であり、経常経費比率の健全化などを図らなければならないと思います。資産有効活用の見直しなど効率化が必要と思います。
 市長にお伺いいたします。
 今後の財政執行に当たり、歳出歳入収支バランスの見直しと経常収支比率の健全化についてお伺いするところであります。
 次に、教育行政についてお伺いをしてまいります。
 近年、衝撃のニュースが毎日のように報道されております。親が子を殺し、子が親を殺す家庭犯罪の低年齢化、教育者の不祥事、権威の失墜、何をやりたいのか見つけられない若者たちが後を絶たないのであります。その対策として、2002年4月、学校5日制を導入し、ゆとり教育がスタートしたところであります。学校は、子供たちにとって伸び伸びと過ごせる楽しい場でなければならない、ゆとり教育は子供たちが自分の興味や関心のあることにじっくり取り組めるゆとりがなければならないとして始めたはずだったのであります。しかし、たった3年で学力低下が叫ばれ、ゆとり教育の見直しが問われている始末でありまして、本当にこの国の教育制度は大丈夫なのかと思われるところでございます。
 ある調査で、親が子に将来どんな人になってほしいのかという問いに、1位は体も心も健康な人、2位は思いやりのある心の優しい人、3位は他人に迷惑をかけない人、一流大学を出て望みどおりの職業についてほしいと望む親は1%という調査結果が出てございます。
 私は、これからの義務教育を考えるときに、自然体験活動などを通じて、命を大切にする心を育てるとともに、いじめ・不登校・非行問題などの解決に向けた取り組み、また、自然体験活動などを通じて命を大切にする心や、自然に対する畏敬の念を育てていくことが肝要であると考えております。その上で、すべての教育活動を通じて、豊かな人間性をはぐくむよう心の教育を充実し、正義感や公正さ、思いやりの心、感動する心などの豊かな人間性や社会性を育成するとともに、人の心を大切にする心身ともに健やかな児童・生徒を育てなければならないと感じているところでございます。
 また、社会性を重んじる指導については、地域社会の役割が大変重要なものとなってまいります。地域社会は、さまざまな世代間の交流、生活体験を通じて社会性や豊かな感性をはぐくみ、さらに温かく見守ったり、たしなめたりして子供を育てる機能を持っており、その機能が十分発揮できるような行政の指導が必要と思っているところでございます。
 教育長にお伺いいたしますが、命のとうとさ、自然環境に対する教育指導や社会性を重んじる指導について、どのようなお考えかをお伺い申し上げまして、1回目の質問といたします。
○議長(中元優君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) −登壇−
 上田議員の御質問にお答えをいたします。
 1件目の一般行政についての1点目でございます広域行政についてでありますが、富良野圏域1市3町1村では、分権型社会において地域における総合的な役割を担う基礎自治体のあり方や自治の形について調査・検討を行うため、昨年度、自治のかたち検討プロジェクトチームを発足いたしたところでございます。その後、本年3月、最終報告書が富良野地区広域市町村圏振興協議会委員会に提出されたところでございます。
 広域圏協議会の委員会では、最終報告書をもとに、各市町村が住民への情報提供や意見集約を図り、5市町村で今後の方向性を協議することが確認されたところでございます。
 本市におきましても、4月11日から13日まで6回に分けて、職員の説明会を開催したところでございますし、6月2日には、議員協議会で議員各位への説明を行ったところでございます。さらに、市民の皆さんへは6月12日から23日の間、市内10会場において自治のかたちを考える地域懇談会を開催し、情報の提供と意見交換を行い、多様な御意見をいただいたところでございます。今後の方向性につきましては、市民との懇談会や議会における御意見を十分踏まえながら、7月下旬の広域圏協議会の委員会において、提議・協議する予定でございます。
 本市といたしましては、広域圏協議会の委員会に臨むに当たり、地域懇談会で出されました市民の意見を十分踏まえ、他町村の意思も尊重しながら、将来的には富良野圏域1市3町1村の最終目的地、合併に向かう土壌づくりを積極的に図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次、2点目の住民参加の町づくりについてでありますが、所信表明でも述べましたとおり、社会経済状況が進展し、多様化する中で、的確な政策の選択と行政効果を高めていくことが求められております。そのためには、市民から信頼される行政と町づくりが不可欠であると考えております。市民対話と参加は、その基本となりますので、広報ふらの、ホームページ、新聞、ラジオなどを通じて、市民に市政の情報を積極的に提供し、市政に対する関心と理解を深めていただくとともに、広く市民の声を把握し、それぞれの施策に反映してまいりたいと考えております。
 特に、町内会連合会など地域の皆さんとともに連携しながら、市民生活の場であります地域コミュニティー活動の積極的な支援と、地域懇談会の開催などを進めてまいります。
 また、町づくりにおける公共サービスは、従来では行政がサービスを住民に提供するという形で行われてまいりましたが、これからの公共サービスは、市民、家族、地域町内連合会、NPOやボランティア、各種団体、組織企業、行政などが一緒になって地域の課題や市民ニーズを掘り起こし、多様な主体やそれぞれの特性を生かしながら、みずからの地域づくりをともに考え、実践を積み重ねて支え合っていくことが重要であるというふうに考えます。このため、今後、こうした関係する方々と時間はかかりますが、懇談を鋭意積み重ねていきたいと考えているところでございます。
 3点目は、財政運営についてでございます。
 昭和50年代以降からの経済発展に伴い、安定した税収の拡大は、国・地方を通じて公共事業における都市基盤や生活環境基盤の水準の向上をもたらし、福祉や教育文化など多岐にわたる制度の拡充が図られました。しかし、バブル経済の崩壊以降、景気対策のためのたび重なる公共事業の導入や高齢社会の到来による社会保障費の増大により、国・地方財政がともに悪化し、長期債務残高の総額は平成18年度末には775兆円にも及ぶ見込みとなっております。
 このため、国におきましては平成13年6月に定めた経済財政運営と構造改革に関する基本方針を皮切りに、経済活性化に向けた聖域なき構造改革を継続的に実施し、歳出削減において官から民へ、国から地方への観点に立ち、制度、政策の抜本的な見直しが進められているところでございます。
 本市における財政状況におきましては、国や他の地方自治体と同様に、市税や地方交付税などの歳入一般財源の増加を背景に、行政サービスの拡充が図られ、平成11年度までは財政規模が拡大してきたところでございます。しかし、平成12年度以降、長引く景気の低迷と地方交付税制度の改正、三位一体の改革などにより歳入財源の基幹である普通交付税と、その振りかえ分であります臨時財政対策債では、平成11年度から17年度までの6年間で、10億2,400万円という大幅な減額となったところでございます。
 この結果、財政の硬直化の指標となる経常収支比率については、平成11年度の81.3%から平成17年度見込みでは95%程度となり、急速に悪化が進んでいる状況でございます。この間、歳出の見直しに向け、平成13年度より富良野市行政改革大綱に基づく行政改革推進計画を実施し、平成16年度には新たな行政改革推進計画を策定、実施するとともに、平成14年からは行政評価システムを導入し、すべての事務事業に対する事務事業評価を実施する中、予算編成におきましては、行政サービスの低下を最小限度にとめることを基本に、行政みずからできる内部経費の抑制を最優先として、人件費や経常事務費を主体とした歳出の抑制を図ってきたところでございます。
 しかし、歳入一般財源の急速な減少に対し、歳出の抑制縮減が対応できず、平成18年度当予算におきましても、財政調整基金、備荒資金による財源補てんを余儀なくされ、健全な財政運営の確立には、右肩上がりの収入時代に築かれた現行の行政サービスを見直し、限られた収入の中で、より市民満足度を高める効率的で実効性のある歳出予算を市民との対話と協働の中から確立することが緊急の課題となっております。
 このためには、民間活力の活用など引き続いて行政改革推進計画を継続的に実施し、本年度は、手数料、使用料、補助交付金の見直し、市の単独事業の見直しを予定をしております。今後は、市民参加を唱えながら、行政本位となりがちな仕事の進め方を見直し、市民本意、市民の目線での物の見方やコストや成果を常に考えた意識改革と行政組織に変革することが必要であり、市民参加の拡充を図る中から、本市が抱えている課題を明確にし、市民と行政の役割を市民対話の中から明らかにした上で、その課題解決に向けた施策の確実な実行が私は重要と考えております。
 さらに、その成果を検証する中から、市民との協働による実効性の高い施策の展開が確立され、現行の行政サービスの取捨選択、廃止、縮減と課題の解決に向けた新規事業の展開が可能となり、収入と歳出のバランスのとれた財政運営が実現できるものと考えているところでございます。
 以上です。
○議長(中元優君) 次に、教育長宇佐見正光君。
○教育長(宇佐見正光君) −登壇−
 上田議員の教育行政についてお答えをいたします。
 最近では、千葉県、奈良県での放火殺人事件を初め、小学生や中学生が加害者や被害者となり、かけがえのないとうとい命が失われていく事件・事故が相次いでおり、心を痛めているところでございます。改めて、心の教育や命のとうとさの教育を学校や家庭で進めていくことの必要性を強く感じているところでございます。
 これまでも各学校において、子供たちに命のとうとさである誕生の喜び、死の重さ、生きること、夢を持つ大切さなどの基本的な道徳学習を積極的に指導しているところであり、特に平成14年度に文部科学省で作成いたしました子供の心に響く教材、心のノートを小中学校の児童生徒に配付し、活用されており、さまざまな取り組みが進められているところでございます。
 また、豊かな心を育てるために、学校・家庭・地域社会が一体となって社会のルールや仕組みなど連帯意識を学び、公共心や他人を思いやる心などの道徳教育の充実、奉仕、体験活動や朝の読書活動の推進を図っているところでございます。
 今後におきましても、子供たちに対してかけがえのない命のとうとさについての道徳教育を推進してまいまります。
 以上でございます。
○議長(中元優君) 再質問ございますか。
(「了解」と呼ぶ)
○議長(中元優君) 以上で、上田勉君の質問は終了いたしました。
────────────────────
散  会  宣  告
────────────────────
○議長(中元優君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
 7月5日、6日は議案調査のため休会であります。
 7日の議事日程は、当日配付いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
午後 3時13分 散会

 上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。

  平成18年7月4日

   議長  中元  優
   署名議員  横山久仁雄
   署名議員  宍戸 義美

カテゴリー