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平成25年第4回富良野市議会定例会 第3号(平成25年12月11日)

公開日:

平成25年第4回定例会

富良野市議会会議録

平成25年12月11日(水曜日)午前10時00分開議
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◎議事日程(第3号)
 日程第 1 市政に関する一般質問
   黒岩 岳雄 君
        1.土砂災害予防について
        2.外国人観光客の誘致について
   岡野 孝則 君
        1.農業担い手について
        2.家庭教育について
   日里 雅至 君
        1.中心市街地活性化について
        2.朝日ヶ丘総合公園多目的運動広場整備事業について
   石上 孝雄 君

        1.災害における市の対応について
   関野 常勝 君 

        1.児童・生徒の学力向上対策について
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午前10時00分 開議
(出席議員数17名)
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 開議宣告        
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○議長(北猛俊君) これより、本日の会議を開きます。
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 会議録署名議員の指名        
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○議長(北猛俊君) 本日の会議録署名議員には、
 大栗 民江 君
 天日 公子 君
を御指名申し上げます。
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 日程第1 市政に関する一般質問
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○議長(北猛俊君) 日程第1、昨日に引き続き、市政に関する一般質問を行います。
 それでは、ただいまより、黒岩岳雄君の質問を行います。
 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) -登壇-
 おはようございます。
 通告に基づき、質問いたします。
 1件目は、土砂災害予防について。
 土砂災害、土石流災害の警戒と予防策についてお伺いいたします。
  近年、各種の自然災害が全国各地で起こっております。自然災害とは、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、その他の異常な自然現象により生じ る被害と定義されております。長雨や局地的豪雨、ゲリラ豪雨などにより、全国各地で土砂災害が発生し甚大な被害をもたらしております。このような局地的豪 雨などによる災害は、富良野地域においてもいつ起きてもおかしくないとの考えで対応すべきと思います。
 富良野地区では、平成20年から25年に かけて、土砂災害警戒区域等に4河川が指定されております。北の峰町北二線川、中御料四線川、東鳥沼名取の沢川、字西達布川松沢二の沢川です。これらは、 急峻な地形で、下流域には住宅や集客施設などがあり、居住する人たちが多数おります。
 土石流のメカニズムは、三つに区分されることが多いとのこ とです。一つは、渓流内に堆積している不安定な土砂が、集中豪雨等による異常な出水の動きで流動化し、土石流となる場合、二つは、集中豪雨あるいはその他 の自然現象が原因となって山腹崩壊、土砂崩れが発生し、その崩壊土砂が多量の湧水や表流水を得て流動化し、渓流内に流れ込み、そのまま土石流化する場合、 三つは、集中豪雨あるいはその他の自然現象が原因となり、地滑りや山腹崩壊が発生した際、その崩壊土砂により河川が一時的に閉塞されて天然ダムを形成し、 その後、湛水に伴う水位上昇によりそれが決壊して土石流化する場合、これらのことにより土石流は集中豪雨が主要因と考えます。
 土石流災害を少しでも減らすため、警戒と予防策が重要と考えますが、どのような考えで対策を立てられているか、お伺いしたいと思います。
 1点目は、土砂災害警戒区域等に関連する下流域の地域住民、集客施設などへの周知や予防策としての避難啓発はどのようになっているのか、また、ハザードマップの現状はどのようになっているのか。
 2点目は、土砂災害警戒区域等は、国有地、民有地など権利関係も複雑な中、防止対策としての砂防事業、砂防ダム、治山事業、治山ダムの現況と今後の取り組みはどのようになっているのか。
  3点目は、土石流の発生は、雨量計で把握できない局所的な集中豪雨が引き金となる場合もあり、避難勧告はもとより、自発的な判断による早期の避難が安全に つながるとの考えもある中、避難勧告、避難指示等の発令基準、根拠はどのようになっているのか、以上3点についてお伺いいたします。
 続きまして、2件目は、外国人観光客の誘致についてお伺いいたします。
 4点お伺いします。
 1点目は、外国人観光客増加のための施策についてお伺いいたします。
 観光は、力強い経済を取り戻すための極めて重要な成長分野と言われております。経済波及効果の大きな観光は、急速に成長するアジアを初めとする世界の観光需要を取り込むことにより、地域活性化、雇用機会の増大など効果が期待できます。
  世界の人口は、2045年には90億人を超えて、現在の71億人から大幅に増加すると予測されております。一方、日本の人口は、2045年には1億人を切 り、減少と予測されております。今後、成長する海外市場を重要視することは、富良野観光にとって大変重要と考えます。また、政府は、訪日外国人旅行者数を 平成32年、2020年に2,000万人の目標を立てております。本年、訪日外国人1月から10月は866万人と過去最高の2010年の861万人を上回 り、過去最高の入込みとなり、待望の1,000万人越えが期待されるとの報道もあります。
 富良野市においても、上期4月から9月の外国人宿泊は 1万9,553人、前年プラス9,212人、プラス189.1%、同様に外国人延べ宿泊は2万8,236人、前年プラス1万3,059人、プラス 186.0%と大幅に増加しております。これらは、震災後の回復基調と円安、新千歳空港、旭川空港への直行便の就航及び増便、ビザ免除処置などの効果と思 います。上期は、成長著しいアジア圏の入り込みが全体の93.3%を占め、増加の要因となっております。
 今後も継続して訪日外国人観光客をふやしていくための施策が重要と考えますが、現在の施策と今後の方向性、取り組みをお伺いいたします。
 2点目は、IT、Wi−Fiによる情報提供とその環境整備についてお伺いいたします。
 外国人観光客の個人旅行者、FITは、増加する傾向にあります。旅行に際し、インターネットなどで旅行先の情報を取得し、滞在時のプランを練るとのことです。また、来日後は、Wi−Fi等で現地の詳細な情報を取得し、滞在をエンジョイするとのことです。
 外国人観光客の受け入れに伴い、情報発信と観光客の情報の取得についての環境整備が重要であり、充実させる必要があると思いますが、現状と課題、そして、今後の方向性をお伺いいたします。
 3点目は、外国人対応のガイド育成による観光案内の充実についてお伺いいたします。
 現在、外国人観光客の受け入れに当たり、外国人に対応できるガイドが不足していると考えます。外国人観光客へのサービス向上は、観光業界や地域にとって大変重要なことであり、そのためには観光案内もしっかりできるガイド育成が必要と考えます。
 今後、まちなかに観光案内の核となるビジターセンター、観光交流施設を設け、外国人に対応できるスタッフを配置し、官民一体となったワンストップサービスを実現させる必要があると考えますが、どのように考えているか、お伺いいたします。
 4点目は、市民の受け入れ環境の強化についてお伺いいたします。
  市民の皆さんに観光の重要性を知っていただき、支援・協力体制を整えることが必要と考えます。富良野市の人口は、少子高齢化となり、今後も人口減少が進む と予測されております。市民1人の年間の消費金額は120万円と言われており、人口減少は富良野経済規模を縮減します。一方、観光客は、経済活性化とな り、地元を潤すことが可能です。宿泊40人で、市民1人分の消費額を補うことができます。このように、観光は富良野にとって大きな財産となるものです。
  そこで、観光客から愛されるまちづくりを考えたとき、市民やまち全体が観光客に対してウエルカムの雰囲気があったり、ホスピタリティーにあふれていたり、 市民と観光客が心地よい交流ができたら、富良野が印象に残り、口コミや再訪問につながるのではないかと思います。そのためのホスピタリティー向上につなが るような取り組みや、市民との交流を図るために、市民の中で卓越した技術や技能を持った達人、たくみと言われる人たちに協力をいただき、日本文化や地域文 化などを体験していただくことが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
 おはようございます。
 黒岩議員の御質問にお答えをいたします。
 1件目の土砂災害予防についての土石流災害の警戒と予防策についてであります。
 本市には、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域として、北の峰地区の北二線川を初め4カ所が指定をされているところであります。市は、指定を受け、その住民周知、警戒区域内における災害時要援護者関連施設への情報伝達について責務を担っているところであります。
 なお、指定の際には、必ず地元説明会を開催しているところであります。
  また、防災訓練におきましても、土砂災害を想定した避難訓練を行っているところで、平成20年には四線川、21年には北二線川周辺の地区住民の参加をいた だきました。さらに、全市民に向けては、洪水ハザードマップの配布、広報への記事掲載、防災出前講座等で周知啓発を図っているところであります。
  今後におきましても、土砂災害警戒区域を知っていただくこと、特に指定区域の住民にとっては自分がそこに住んでいることを認識していただくことが非常に大 切なことであり、自助、共助の一歩、いざというときにはいかに行動するかの第一歩と考えておりますので、周知啓発に努めてまいりたい、このように考えてい るところであります。
 次に、指定区域における治山・砂防事業の取り組み状況と今後の進め方であります。
 北二線及び四線川、名取の沢川 については、過去にも上流部で治山事業を実施しておりますが、土砂堆積が著しい名取の沢川については、再度、道営治山事業により、平成23年度から侵食防 止及び土砂流出防止の工事を行い、本年度9月20日に完成をしたところであります。また、北二線川につきましては、土砂災害時特別警戒区域、レッドゾーン の指定もあることから、北海道に対し、砂防事業での早期実施を要請しているところであり、四線川、川松沢二の沢川につきましては、今後の状況に応じて砂防 事業や治山事業での実施について関係機関に要請を行ってまいります。
 次に、避難勧告及び避難指示の基準であります。
 平成23年に策定 をいたしました避難勧告等の判断・伝達マニュアルにより対応することとなり、発令の判断は次の三つの要素を総合的に勘案して行うこととなります。一つに は、気象警報で大雨警報、大雨警報の中でも特に土砂災害、土砂災害警戒情報、土砂災害警戒判定メッシュ情報などがこれに当たります。二つには、土砂災害警 戒区域あるいは土砂災害危険箇所の指定がなされているかどうか。三つには、現地における前兆現象で、巡視等により水の濁りや量の変化、擁壁、道路等のク ラック、俗に言う亀裂、山鳴り等の前兆現象の有無が判断材料となります。
 土砂災害は、降雨量と密接な関係があり、地中にしみ込んでいる水の量が 多いほど発生しやすく、また、短時間に集中している場合には発生しやすく、規模も大きくなると言われますが、一概に何ミリという基準はございません。雨量 だけでなく、斜面の傾き、地質、植物の有無に関係するところであり、特に土石流は短時間の強い雨が引き金になります。いずれにいたしましても、土砂災害予 防には、まず、危険箇所を知ること、そこに住んでいることを認識することが事前の予防策として最も大切なことと考えており、今後も周知啓発に努めてまいり ます。
 2件目の外国人観光客の誘致についての1点目、外国人観光客増加のための施策についてお答えをいたします。
 現在、国では、災害 からの復興、国民経済発展や国際相互理解を目標に、観光立国の実現に向けた施策を展開しており、その結果、本年10月現在の訪日外国人の累計は、過去最高 の866万人となっております。これに比例して、本年度の富良野市の上半期の外国人の宿泊延べ数も前年度対比86%増と大幅に増加をしているところであり ます。
 本市では、これまでも、国を初め、さまざまな機関や関係の支援をいただくとともに、富良野・美瑛広域観光推進協議会やあさひかわ観光誘致 宣伝協議会などとの連携により、海外プロモーションやメディア、旅行会社の招聘、インターネットなどを通じた情報の発信を積極的に行ってまいりました。ま た、受け地側といたしましても、インフォメーションセンターの整備、パンフレットや看板などの外国語による表記、外国人スタッフの配置、夏季の富良野ロー プウエーの無料乗車、日本の文化に触れる機会や雪遊びのできる場の提供、新千歳空港−富良野間バス運行支援やスキー場とまちなかを結ぶバスの運行など、外 国人観光客の利便性と満足度向上の取り組みを進めてきたところであります。
 今後の取り組みといたしましては、現在進めております日本の顔となる ブランド観光圏の確立、宿泊、体験、2次交通の外国人向け予約システム導入によるワンストップサービスの充実、文化交流などの促進やおもてなしの向上を含 めた観光人材育成を図るとともに、顧客ニーズの適切な把握と情報の共有などにより改善が図られるよう努めてまいりたい、このように考えているところであり ます。
 また、外国人観光客の誘客に当たりましては、国交関係なども影響することから、複数の国々でリスクの分散を図るとともに、入り込みの多い 国々でのリピーターづくり、さらには、ムスリムを初めとする新しいマーケットの開拓など、国や関係機関・団体と連携をしながら効果的な誘客を進めてまいり たい、このように考えているところであります。
 2点目のITやWi−Fiによる情報提供とその環境整備についてであります。
 現在、海 外への情報発信につきましては、ふらの観光協会が運営する英語・中国語対応のホームページ、また、市の嘱託職員によります中国語対応のフェイスブック、韓 国語のブログとあわせて、民間事業所それぞれが情報発信を行っている状況であります。また、本地域での情報の取得につきましては、インフォメーションセン ターでの情報提供やパンフレットに加え、観光客が持つスマートフォンなどが主流となっているのが現状であると認識をいたしているところであります。
  市内のWi−Fiスポットの設置状況につきましては約70件となっており、観光協会、駅などのほか、ホテル、旅館、飲食店を中心に整備が進んでいるところ でありますが、外国人観光客がひとり歩きできる環境にはまだ十分に至ってない状況にあると認識をいたしているところであります。
 今後の情報発信につきましては、誘客の拡大に向けた多言語化への対応と、本地域での情報収集のためのWi−Fiスポットの拡大は重要な課題であると考えておりますので、関係団体、民間事業所との連携を図りながら環境整備に努めてまいります。
 3点目の外国人対応のガイド育成による観光客の案内の充実であります。
  外国人観光客に対応できる観光案内所やガイドの充実は、日本人、外国人を問わず、観光客が効率よく周遊するために重要なことであると認識をしております。 現在、市内におきましては、観光案内所を5カ所設置し、そのうち駅横の案内所では英語、中国語に対応しており、また、市役所におきましても中国語、韓国語 の対応を行っているところであります。また、市民の受け入れ体制の向上を目指して、中国語と韓国語の語学研修やおもてなしの研究を行っているところであり ます。
 今後も、拡大が予測される外国人観光客への観光案内やおもてなしなどは大変重要であると考えておりますので、関係機関と連携しながら人材の育成に努めてまいります。
 4点目の市民の受け入れ環境の強化についてであります。
  富良野市観光振興計画における市民の役割といたしましては、富良野の魅力を支える真の主人公であり、観光客を温かく迎える役割があるとともに、おもてなし の向上を図ると位置づけているところであります。現在、市民が温かく迎える取り組みといたしましては、へそ祭りや冬季の文化交流ライブ、山部@まるごと体 験村などにおいて、市民ボランティアなどにより日本文化である茶道、書道、折り紙、民謡、三味線、琴、そば打ち、浴衣着つけや富良野市特有のへそ踊り、弥 栄太鼓の体験などの交流を行っており、外国人観光客にも大変好評な中で体験観光を推進しているところであります。
 また、おもてなしの向上に向け た取り組みといたしましては、東京ディズニーランドのスタッフ教育を実践してきた方を講師にお招きいたし、講演会の開催、中国語、韓国語の語学やおもてな しの研修、また、小学生からの英語、中国語、韓国語の語学や、外国文化に親しむための授業なども実施をしてきたところであります。
 今後も文化の 交流や体験などによる観光が富良野観光の国際化において大変重要であると認識しておりますので、通年・滞在型の推進に向けて、多彩な市民の方々に御協力を お願いするとともに、また、市民と外国人観光客が多く接することにより、ホスピタリティーの向上にもつながるものと考えておりますので、より充実した取り 組みを推進してまいります。
 以上であります。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、随時、順に沿って質問させていただきたいと思います。
  土砂災害の警戒区域につきましては、4河川あるということでした。また、いま答弁があったように、住んでいる方が自分は万が一のときにそのエリアにいるの だと知ることは本当に重要だと思います。常日ごろからそういう意識を持っていれば、万が一、災害があっても先に逃げることが十分可能だと思いますので、そ れは、いままでどおり、ぜひ進めていただきたい、こんなふうに思います。
 ただ、この4カ所のうちの避難場所です。ここに逃げなさいと避難場所が 指定されているのですが、遠い場所は約4キロメートルぐらいあるのですね。例えば、名取の沢川は、富良野自動車学校まで約4キロぐらいあります。近いとこ ろでも、北の峰の北二線川のエリアですと朝日ヶ丘総合公園が500メートル前後だと思うので、そういうところだと歩いて逃げられるのかなと思うのです。
 4キロぐらい離れていると、どうしても車などで避難しなければいけないのではないかと思うのですが、避難場所を確保できないという理由もあると思うのですが、車あるいは徒歩なのか、その辺はどういう考え方でしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
 避難場所が遠い地域における対策というふうなことだと思います。
  まず、災害時に関しましては、どういった状況なのかという気象情報を事前にしっかり伝えていくことが大切だと考えております。先ほど市長からも答弁させて いただきましたが、一般的な大雨警報といった中で、そういう情報についてその地域を含めて周知していくこと、もう一つは、その後、土砂災害の大雨警報、そ して、土砂災害警戒情報ということで、段階を追い、必要に応じて情報提供ということになってまいります。
 過去にも、平成23年ですが、9月に台 風等による大雨災害がございましたが、そのときも、事前に土砂災害警戒の情報を提供し、その地域の連合会長あるいは自主防災組織、旅館組合、その他関係す る社会福祉の施設等に注意喚起いたしました。そして、準備は整えていただきたいこと、もう一つは、移動の手段もそれぞれ適切な形で考えていただくというふ うなことで対応しておりまして、やはり、事前に情報を提供する中で、どのような形で避難するのか、自主防災組織等とも連携を図りながら改めてそのあたりの 対策を進めてまいりたい、そのように考えております。
○議長(北猛俊君) 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) 早い情報が出れば、それだけ避難される方も移動手段をいろいろ考えられると思うので、それはいいことかなというふうに思います。
  続きまして、私はたまたま過去に経験があるのですが、土石流の災害があった場所に実際に立ち会ったことがあります。過去の大雨で流木とか小石がところどこ ろに固まり、川の中に小さなダムみたいなものが幾つかできているのですが、今度、すごく雨が降ったときに、そうした小さなダムが一斉に破れて石とか流木が 土石流として一緒に流れ出して大きな災害になっていく、そういう場所に立ち会ったことがあります。
 ですから、指定された河川は、ほかにもそういう危険箇所があると思うので、常日ごろの点検が必要ではないか、こんなふうに思います。点検は大変だと思いますが、どのような考えか、お伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 土砂災害の区域における施設等の日ごろからの点検ということでございます。
  御案内のとおり、ハザードマップの中では、土砂災害の特別警戒区域、土砂災害警戒区域、土石流危険区域、その他急峻な斜面を危険区域として把握してござい ます。そういった中で、災害時はもちろんのこと、定期的な状況確認の中で、必要に応じて工事等について道等にも要請していくというふうな考えでおります。
○議長(北猛俊君) 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、続きまして、今度は2点目の外国人観光客の誘致についてお伺いいたします。
 先ほど市長からもいろいろと答弁いただきまして、それなりに成果が上がっているのではないかという感じがいたします。
  一つは、外国の観光客に対するアンケートというのはやっているのでしょうか。観光客へのアンケート、いうなれば外国人のお客様の声ですね。この実態を把握 し、対策を立て、改善して満足度を上げていくことが必要だと思うのです。ですから、外国人観光客増加の施策として次の手を打つためにそういうことも必要で はないか、こんなふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 黒岩議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
 外国人に対するアンケート調査を行っているのかという御質問かと思います。
  現在、富良野、美瑛含めて、直接、外国人へのアンケートはとってございません。それは、語学とかいろいろな問題もございまして、そのような状況にはまだ 至ってないということでとっておりません。ただし、国の観光庁、それから各機関等でさまざまな角度からそのような状況を把握してございますので、こちらの ほうも、それを参考にしながら、こういうことに取り組んだらいいだろうかとか、いろいろな検証を含めて使用させていただいているというような状況にござい ます。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) いま、アンケートはとっていないということなので、今後、できれば地域としてぜひとっていただければと思います。
  先日、スキー関係の管理運営協議会というのがありまして、そちらの現場から出た意見ですが、たまたまけがをされるお客さんがいますけれども、お客さんが医 療施設に行った場合、誰か通訳がいないと非常に困るという話があります。実際、病院側で100%の対応というのは難しいと思います。いままで、極力、対応 したそうですが、今後ともそういうことが起こり得る可能性がありますので、その辺の対策または方向性をもし持っていればお願いしたい、このように思いま す。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 現在、外国語として対応で きるのは、英語の一部、それから中国語、韓国語のできる方たちがおりまして、基本的に、何かけがやアクシデントがあったときには、非常体制を含めて受け入 れる体制はこちらのほうで一応とっております。ただ、英語に関して、専門的な医療関係の言葉までいきますと、こちらもちょっと対応しかねるところがござい ますので、その辺はドクターにお任せするしかないかというふうにも感じております。
 いずれにせよ、お客様が安心して周遊できるような環境づくりについては努めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) 次の2点目のIT、Wi−Fiの情報提供、環境整備についてです。
  こちらは、先ほど市長からお話がありましたように、観光庁で訪日外国人旅行者の受け入れ環境整備についてアンケートをとっております。その中では、外国人 旅行者が旅行中に困ったことの一番が情報収集、また発信ということだそうです。海外市場においてスマートフォンの普及が拡大しており、海外から訪れる観光 客の行動もスマートフォンによる情報収集・発信ということに変化してきているという裏づけがあるようでして、無料公衆無線LAN環境が一番要望があったと いうことでございます。外国人の声の中には、日本はWi−Fiの使えるところが少ない、それから、Wi−Fiが使えると観光情報とか地域情報を調べやす い、それから、ツイッターやフェイスブックで観光に来たときの写真を伝えたい、これは口コミとか再訪問につながると思うのですが、こんな意見がありまし た。
 先ほど市長からもこれは今後とも積極的に進めていくというようなお話がありましたけれども、現在70件ほどらしいですが、これについて、もうちょっと進めていくのか、どのような考え方、進め方を持っているのか、お示し願いたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
 情報を収集できる状況づくりの今後の進め方という内容かと思います。
  議員のほうから、いま御指摘ございましたように、観光庁のアンケート調査によりますと、外国の方が日本に来られて一番困ったのが、実は情報収集でした。無 料の公衆無線LANがないということが36.7%と、3人に1人の方が不便を感じております。これは、国内、日本全体の問題です。それから、2番目に、コ ミュニケーションがとれない、これは会話で、語学の関係が絡んでくるかと思うのですが、24%と4人に1人です。3番目は、公共交通の情報手段がなかなか とれないと。いわゆる先ほど言いました情報の引き出しを含めて、これが20%で5人に1人という状況にございます。
 そのような状況を踏まえて、 ことし、北の峰地域に光ケーブルが入りましたので、関係する方々と相談しまして、なるべくそういう状況をつくりましょうということになりました。これは個 人設置になるのですが、そのような形で進めてきて、いま、70件まで引き上がってきたという状況にございます。
 そういう中で、一番の課題は、こ れは日本国内の問題かと思いますが、例えば欧米とかアジアに行ってこのような情報を取得しようとすると、それぞれが持っている個人の携帯電話からすぐにつ ながる状況があります。なおかつ、場所によっては無料でその情報が提供されるということで、外国人の方にしてみれば、いつ、どこでも情報を収集できるのが 前提というのがいまの世界の主流といいましょうか、状況になっています。それに対して、日本では、何か問題があるといろいろ困るということで一つハードル を設けます。例えば、その情報を収集するためには、自分のアドレスを一回送ってあげて、認証されて初めてあなたのお名前はどなたですねときちんと確認でき た上でないとなかなか引き出せないというハードルが現実にございます。それからもう一つ、簡易な方法としてパスワードという方法もありまして、日本の国内 では、なるべく簡易的でお客さんに便利な形で進めようとする場合には、そのパスワード方式が一番いいかなと考えて、いま、皆さんと相談しながら進めており ます。
 いずれにせよ、光が入ってきた状況、それから、お客さんがどこでも情報を引き出せるような状況を含めて、関係団体・機関、協会を含めて、 先ほど申し上げましたように北の峰もそうですが、まちの中も同様、同じように、随時、なるべくそれを普及させていきたいと考えております。それがお客さん の満足度につながっていき、リピーター含めて、もう一度来ていただけるような状況づくりをしながら、口コミを広げる取り組みを進めてまいりたいというふう に思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) 続きまして、3点目の外国人対応のガイド育成及び観光案内の充実についてお尋ねいたします。
 外国人対応のガイドの養成は、海外のお客様を受け入れるに当たっては本当に急務である、そんなふうに感じます。もう一点、観光案内所の充実ということも必要かというふうに私は思います。
  先ほど若干お話が出ましたけれども、富良野市は、1市4町1村で観光庁の地域ブランド観光圏を現在進めております。この事業の次のステップとして、ブラン ド観光地域の登録制度が控えているというふうに聞いております。これは、観光案内の機能がウエートを占めてくると言われておりまして、観光案内の機能とし てはサービス、外国人対応、外観、内装、交流スペース、これらに対して厳しい条件が課されると聞いていて、まちの中にビジターセンター、観光交流施設のよ うなものが必要ではないか、こんなふうに感じます。
 そんな中で、いわゆる観光客だけを相手にするのではなくて、市民と観光客の交流スペースや市 外から訪れる人たちのための移住促進、あるいは、就業・起業相談とか居住案内という市の窓口業務もその中に入って一緒にやるような方法も考えられるのでは ないか、こんなふうに思います。
 私は、将来として、そのような考え方が必要ではないか、こんなふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 黒岩議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
 観光という分野に限って、1点目についてお話しさせていただきます。
  現在、先ほど黒岩議員からお話がございましたように、日本の顔となるべくブランド観光圏ということで全国6カ所がその確立に向けて進めております。南から 阿蘇、それから佐世保、これは五島列島のほうです。それから四国の阿波、そして日本アルプス、これは他県にまたがりまして2カ所、そして、関東、東北を飛 び越えまして、北海道の富良野、美瑛ということで全国6カ所が指定をいただきまして、その確立に向けていま準備を進めていくという状況にございます。
  お話がございましたように、その確立に向けた要件の一つに案内所というのがあります。お客様が来られたときに、いろいろな国の方が来られますから、日本の 顔となるべく対応ができるようにという形になっています。現在、富良野・美瑛の広域できちんと対応できる案内所は、富良野市だけの問題でございませんの で、全体で連携しながらどうやって進めようかと。また、各観光協会等がございますので、その方たちも一緒に入りまして協議を進めている状況にございます。
 あわせまして、移住、起業等をあわせた窓口という考え方ですが、基本的に、いま、ベースとなる観光案内所では外から来られたお客様への対応はどのような形でできるのかということも含めまして、その辺は多角的に検討してまいりたいというふうに思っています。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、4点目の市民の受け入れ環境の強化ということに移らせていただきます。
  これにつきましては、先ほど市長から、市内のいろいろな文化といいますか、郷土芸能というものを既にやっているというお話でした。しかし、やっているけれ ども、それが体験まで踏み込んでいない部分があると思います。私は、実際に来たお客さんに書道なら書道を体験してもらう、書いているところを見るとかなん とかではなくて、本当にもうちょっと踏み込んで実体験をしていただく、そこまで踏み込んでやっていけたらいいのではないか、こんなふうに思います。先ほど お話がありましたように、和装の着つけとか生け花、日本舞踊、あるいは太鼓や書道、折り紙、茶道、郷土芸能、場合においては神社だっていいと思うのです。 希望があればああいうところを体験していただくとか、あるいは、座禅が組めれば座禅を組むとか、いろいろなものがあると思います。また、先日、ユネスコで 認定されました和食文化も十分発信できる材料だと思います。
 材料はいろいろいっぱいありますので、本当に一歩踏み出す形をとっていくことが可能ではないか、こんなふうに思いますが、いかがでしょう。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 黒岩議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
 いわゆる体験型の推進をさらに促進させてはいかがという質問の趣旨かと思います。
 現在、先ほど市長が答弁いたしましたように、いろいろな体験ができるようにということで、日本の文化、富良野市特有の文化、なるべくこれらを体験していただく形をということで進めているところでございます。
  これからの観光を考えますと、いわゆる自然景観を見るということにプラスアルファして、やはり、経験していただく、体験していただくことで心に残るという ことが一番重要であるというふうに私たちも考えております。そのような視点から、現在、先ほど言いました美瑛、富良野を含めまして、ふらの観光協会でも、 その形をいかにつくり上げるか、さらに、来たときにいかに喜んでいただけるか、満足していただけるかというような取り組みをいま進めているところです。議 員のお話にございましたように、趣旨は私たちも同じような考え方で進めようと思っておりますので、その点で御理解を願いたいと思います。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、黒岩岳雄君の質問は終了いたしました。
 次に、岡野孝則君の質問を行います。
 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) -登壇-
 さきの通告に従い、順に質問いたしてまいります。
 最初に、農業担い手対策についてであります。
  富良野市農業は、日本の食料基地である北海道の主要な産地として、これまで国内食料自給率の維持に積極的に貢献をしてきております。今後も、その役割は責 任を持って継続することが大切なことであります。また、本市農業は、将来を見据えた中、持続的な発展の基盤として今後も役割を果たし、地域で営農される 方々も、我が身だけではなく、農村の持つ多面的機能の維持に大きく貢献してきております。
 しかし、近年、本市農業や農村を取り巻く内外の情勢が 急激に変化してきております。現在交渉が行われているTPP問題、将来の日本農業と富良野農業が大転換されつつあるような状況は、懸念に思わざるを得ませ ん。それに対し、農業者もしっかり対応策をとり、自分みずから行政より情報を得ながら農業の将来展望を築かなければなりません。
 その中で、今 後、担い手に対し、農業者、農業団体の責務として、目まぐるしく変化する情勢や課題に的確に対応していかなければなりません。過去において、平成17年の 農家販売戸数は762戸でありました。その時点では、平成25年予想農家戸数は572戸にまで減少すると予測されておりました。しかし、販売農家自身の自 助努力、行政の支援などで予測より大幅アップし、平成25年4月現在では予測数より111戸多い683戸であります。大変よい推移で堅持されております が、減少傾向には変わりありません。
 また、独身の農業後継者も、平成21年で130名おられたのが、平成25年4月現在107名であります。アグリパートナー事業など、多くの事業実施によることが功を奏していると思います。
  しかし、これでよいというわけではありません。年々減少傾向にある農業担い手、地域農業担い手確保事業調査内容では、現状の担い手の背景として4点挙げら れております。その1点目は、担い手確保状況が悪化し、息子がいるのに就農しないという経営が多いこと、2点目に、親は経営が苦しい中でも子供に進学を進 めるケースが多いが、それが就農につながっていない現実、3点目に、農業が高度化していく中で、技術に関する理解力、広範囲な人間関係による情報収集能 力、客観的視点からの経営管理能力などが求められることとなり、学歴が全てではないにせよ、高度教育の必要性は高まってきている事実、4点目に、子供の学 歴が高度化すればするほど、いい会社に入ってほしいという親心、優秀の農家子弟に就職してほしいという地域のニーズと相反する状況となっているということ であります。
 将来の本市農業を考えた中において、私は、現在、富良野農業は魅力があると思っております。農業後継者に対し、農業はおもしろい、 勉学を持たずに農業はできない、それほど現在の富良野農業は高度化されてきていると思います。今後、資質向上を目的とする中、地域には富良野農業の牽引的 役割を担ってきた先導的な経営者がおられることから、その方々が持っている経営手法や技術が継承できることが必要であります。そのため、地域が農業後継者 を育てることが非常に大切でありますし、農業者自身も、行政が何をしてくれるかではなく、農業者自身の自助努力に対し、行政は何をお手伝いできるかであり ます。農業者自身の意識も変わっていかなければなりません。
 現在、本市の農業担い手に対する支援としてさまざまな事業を展開されております。新 規参入事業も大切な事業であります。また、市内農業後継者、農家子弟及び育成対策の拡充としてソフト事業、ハード事業がありますが、ソフト事業も大変重要 な施策の一つでもあります。また、即戦力となる、営農に対する意欲向上につながることが必要なハード事業もいままでに倍して必要と考えます。良質な生産物 を育て上げ、しっかりお金を握り締めることこそ地についた農業であり、営農意欲にもつながります。土地だけが財産ではなく、心のゆとりも財産の一つであり ます。自分の将来設計は自分で決める。そして、情報活用能力、意思決定能力を活用し、豊かな農業発展のため、あすへつなぐ担い手のために、行政の支援が必 要であります。富良野の1次産業は農業であります。農業の発展なくして、経済の発展はありません。
 そこで、4点について質問いたします。
 1点目は、過去5年間の新規参入者、農家後継者の就農状況について。
 2点目は、新規参入者対策と農家後継者対策のそれぞれの事業推進経過について、また、現在検討されている農政審議会で担い手に関して出されている課題について。
 3点目は、市内農業者には、牽引的役割を担った先導的な経営者がおられます。有能な方々の考えやお力をいただき、地域が後継者を育てることも必要と思いますが、その考えについて。
  4点目は、農外からの新規参入も重要な担い手施策と思います。私としては、農家後継の育成や確保も大切な施策と考えます。農家後継を対象として、いままで に倍し、ソフト事業も必要であるとともに、ハード事業に対する支援も必要と思いますが、その考えについてお伺いいたします。
 次に、教育行政、家庭教育についてであります。
 近年、文明の利器により、特にファクスなどで人と人との会話が減少傾向にあります。特に、小・中・高生におけるメールのやりとり、相手の顔を見ずに携帯電話での会話、誹謗したりするケースもあり、相手の身になって物事を考えることが希薄になってきております。
  家庭教育は、全ての教育の原点であります。家庭は、将来の富良野、そして、日本を担う人間を育てるために、健やかな体と豊かな心、生きる力、人間力をつけ るための基本的生活習慣を確立する場であります。人間形成の基礎を築く役割を持っております。社会のマナーや基本的な生活習慣、学習習慣は、毎日の繰り返 しにて身につくものであります。子供の頑張りや子供の成長、ふだんの生活でのつまずきをよく見て、褒めたり、励ましたり、時にはしかったり、絶えず声をか けていくことが大切であります。
 親は子供に教える、子は親の背を見て育つという言葉があります。先日、ある教育報道番組で、大学教授の教育懇話 の中で、近年、子供の進路について、子供が親に将来の進路等について相談をすると、学校の先生と相談しなさいと子供の相談に乗らない親がいる、子供の立場 として、親子の会話がなく、愕然とし、どうでもいいやと非行に走る青少年がふえてきていると報道されておりました。
 いま一度、家庭での会話の重 要性を認識しなければなりません。心が貧しく、家庭環境が良好でないことにより、近年、青少年が親を殺害したり、ストーカー行為にて相手を簡単に殺害して しまうなど、凶悪犯罪が増加傾向にあります。これは、家庭内での会話の欠如が要因の一つであると大学教授がお話をされておりました。
 先日行われ た富良野市子ども未来づくりフォーラムは、小・中学生の実践発表、少年の主張、感想発表などがありました。ある小学生の発表の中に、いまの社会情勢を考え たとき、家庭での教育が重要でありますと訴えながら発表されており、小学生の立場としての意見として感動いたしました。将来を担っていく富良野の子供た ち、思いやりのある健全なる社会形成樹立は家庭教育からであり、全ての教育の原点であります。
 そこで、2点について質問いたします。
 1点目は、本市富良野市教育委員会が開催されている家庭教育講座の実施状況と効果と課題について。
 2点目は、家庭教育の推進項目として5点上げられておりますが、今後どのように生かしていくのか、2点お伺いいたし、私の1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
 岡野議員の御質問にお答えいたします。
 1件目の農業担い手についての農業担い手対策についてであります。
  まず、過去5年間の就農状況につきましては、農外からの新規参入者が9名、農家後継者が32名の計41名となっているところであります。この数は、農家の 世代交代を30年で1世代と想定した場合、35%程度の充足率にとどまるものであります。特に、今後の農家子弟の就農に関しましては、団塊の世代より後に 生まれた経営主の子弟の絶対数が非常に少ないことから、定着率の向上に向けた努力が今後は必要と考えているところであります。
 次に、新規参入者対策及び農家子弟の定着対策の事業推進についてであります。
  農外からの新規参入者に対する施策といたしましては、市は、平成24年度に就農支援会議を設置いたしまして、この下部組織として地域ネットワークを置き、 地域が連携した中で新規参入希望者の受け入れの調整や就農相談業務をいたしているところであります。また、財政的支援として、研修期間におきましては、研 修生住宅への低額入居、経営開始に向けての栽培用ハウス促進事業による設置費用の助成、指導農家への謝礼の交付などを行っているところであります。国から は、平成24年度以降、青年就農給付金が研修期間の2年間と就農後に最大5年間、年間最大150万円ずつ給付を受けることができることになりました。ま た、北海道農業公社の就農支援資金等の活用も可能となっているところであります。
 一方、農家子弟に対する施策は、富良野緑峰高校農業特別専攻科 の在学者を支援する富良野地区農業自営者教育振興会負担金、農業セミナーの開催、農業委員会が主体となったアグリパートナー確保事業、中山間地域直接支払 交付金を活用した視察研修経費の助成、さらには、北海道農業公社の就農支援資金の貸し付け等があるところであります。
 農外からの参入者につきましては、農業経営開始に必要な農業用資産、生活基盤等がないことから、農家子弟に対する支援より手厚くなっているのが現況でございます。
  次に、市内の先導的な経営者による地域内後継者の育成に関する考え方につきましては、地域の若者は地域で育てるということが基本である、私もこのように考 えております。これまでは、共同作業や地域活動の中で、地域農業者による若者の育成が行われてきたものと考えているところであります。しかしながら、近 年、各経営体において規模拡大が進み、個別完結型の家族経営が志向され、労働時間が延びてきた結果、地域とのつながりが以前ほど強くなくなっているのでは ないかと感じているところであります。
 農業に関する技術、知識、経験に限らず、地域の伝統等の無形の財産は、地域内の一つ前の世代が次の世代に しっかりと継承しなければならないということを農業者みずからが、再度、認識を強めていただきたい、このように考えているところであります。そのために は、地域活動に当たっては、経営主と子弟が一緒に参加することや、就農後に数カ月間は他の農家で研修するという取り組み等が有効ではないかとも考えてお り、市といたしましては、かつてうまく機能していたと思われる地域における育成の仕組みをいま一度見直していただきたい、このように考えているところであ ります。
 最後に、農家子弟の定着及び育成対策の拡充についてでありますが、7月に設置した富良野市農政審議会の中でも指摘をされており、今後、 就農する可能性のある農家子弟が少ない状況にありますので、定着割合を上げていくための施策を拡充していくことが重要である、このように考えているところ であります。農政審議会におきましても、農家子弟への定着拡大に向け、施策拡充の方向に関し、これまで以上に勉強する機会を与えるといった間接的な支援を 強化するのがよいのか、あるいはまた、農業用資産等形成に対する投資に対し、直接的な支援をするのがよいのか、議論が交わされている状況にございます。
 市といたしましては、農政審議会の議論等を踏まえ、本年度、策定作業を進めております新たな農業及び農村基本計画に反映をさせていく予定でございます。
 以上であります。
○議長(北猛俊君) 続けて、御答弁願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
 岡野議員の2件目の家庭教育についてお答えいたします。
  家庭教育の現状と課題についてでございますが、家庭教育は、人間形成の出発点であり、重要な役割を担っております。近年、少子化、核家族化、地域のつなが りの希薄化などにより、家庭教育を支える環境が大きく変化し、物質的な豊かさと相まって家庭教育に対する親の考え方も多様化し、放任、過保護など家庭の教 育力の低下が指摘されているところでございます。
 富良野市におきましては、各関係機関・団体と連携協力を行いながら、中学校区を単位とした家庭 教育セミナーを、また、全市民を対象とした家庭教育講演会をそれぞれ開催しております。さらに、子育てに関するヒントを掲載した家庭教育ハンドブックや携 帯電話、インターネットトラブル防止に関する小冊子の作成、配付、親子で行う体験学習、読書活動の機会提供などにより、家庭の教育力の向上を目指している ところでございます。
 家庭教育講座の実施状況でございますが、平成24年度に実施いたしました家庭教育セミナーは、布部地区及び東山地区で開催し、延べ3回96名の参加でございました。また、家庭教育講演会につきましては、延べ10回、152名の参加で開催いたしました。
  次に、これらの開催による効果といたしましては、家庭教育セミナー、家庭教育講演会を通して子育てに関する知識がふえるとともに、参加者同士が抱える悩み や思春期における子供へのかかわり方などの課題について、交流の中から解決への糸口を発見する機会ともなり、家庭教育の重要性や成長期の子育てについて学 ぶことにより、家庭、地域における教育力の向上につながっているところでございます。
 次に、課題といたしましては、家庭教育に関心の薄い保護者 もいるため、現在は、富良野市PTA連合会とも協議をしながら発行しております家族の約束7カ条にも、家庭教育、子育てセミナー等に積極的に参加する内容 の文書を盛り込んでいただいており、参加を促しているところでございます。
 次に、富良野市第6次社会教育中期計画の第1節家庭教育で掲載してお ります五つの推進項目の1点目は、家庭の教育力を高めるための学習機会の充実、2点目は、豊かな心を育てる親子で行う共同体験の機会の充実、3点目は、家 庭教育に関する広報活動の充実、4点目は、地域で子育てを支援する、5点目は、関係機関との連携・協力体制の充実を今後どのように家庭教育推進に結びつけ ていくかでございます。
 家庭教育セミナー及び家庭教育講演会につきましては、先ほどの課題を踏まえながら、引き続き、学校教育と社会教育、あわ せて富良野市PTA連合会とも連携を図り、さらには、公民館、図書館などで行っております体験活動を通じた親と子のふれあい事業を通して、親子のきずなを 再確認する場とするとともに、心のつながりを深める事業として開催してまいります。特に、インターネット等による被害報告は全国的に高いことを踏まえ、今 年度も携帯電話やインターネット被害から子供たちを守る家庭教育セミナーや、富良野市PTA連合会との連携に重点を置き取り組んできているところでござい ます。
 今後におきましても、社会教育を基軸にし、学校教育や学校支援ボランティア、富良野市PTA連合会、地域ともより一層連携を深めながら、地域の教育資源を最大限に活用し、地域の教育力向上と家庭教育の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 途中ですけれども、ここで10分間休憩いたします。
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 午前11時14分 休憩
 午前11時21分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の答弁に関して、再質問ございますか。
 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) それでは、答弁いただいた順番に質問させていただきます。
 最初に、農業担い手対策についてということであります。
  いま、農業担い手について、30年で35%の充足率ということで、自分としては大変切ない数字だなと。それから、新規参入者がこの5年で9名、そして、後 継者が31名の42名ということで、本当にまだまだ多いのではないかなと思ったのですが、大変少ない人数だなと思っております。
 その中で、やは り、今回は担い手の定着率に向けた考えということで、今後、まだ努力をしていかなければならないという御答弁もいただきました。また、最後のほうにも定着 割合を上げていくために、施策の拡充も必要だというような答弁をいただきました。やはり、それに対して、行政としてどのような拡充策を考えておられるの か、その点についてお尋ねいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 岡野議員の再質問にお答えをいたします。
 農家を継ぐ方、あるいは新しく入る方が非常に少なく、危機感をお持ちだということについては、私どもも同じ考え方でございます。その中で、定着率を向上させるということでございますが、まず、農政審議会の中で話されている中身についてお話を申し上げたいと思います。
  農政審議会の中では、四つの柱で考えるべきではないかというようなお話をいただいております。まず、その第1がやはり担い手対策であります。2番目として 農地対策、3番目が農村対策、4番目として生産性向上対策、いわゆる基盤整備のこともしっかり考えるべきだというようなお話をいただいております。その中 で、担い手対策については、農業に携わる裾野を広げていくべきだという中で、農業後継者、農外からの新規参入者、それから雇用として就農する、農業で働く という三つの視点を持つ必要があるとの御指摘を受けているところでございます。
 そんな中にありまして、農業後継者の定着率向上に向けた施策とい うことでございますけれども、先ほど市長答弁でもお話がありましたとおり、間接的なソフト事業を充実させるべきなのか、あるいはハードを充実させるべきな のかについてはいろいろ議論がございまして、こちらについては現在検討をさせていただいているところでございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 15番岡野孝則君。
○15 番(岡野孝則君) いま、農業の担い手の定着率について、農政審議会の中でもいろいろな課題も出されているとお聞かせいただきました。いま、農業と行政と いうことを考えたときに、私は、農業者というのは、良品質な生産物を上げて、それをしっかり納得する価格で売っていく、これが農業者に与えられた責務なの かなというふうに思っております。
 それに対して、行政としてどんな支援の仕方があるかということなのであります。昔、地域の中で、技術懇談会と かいろいろなこともございました。やはり、いま、農協と普及センター、行政がしっかり連携を持って、農業に対する自立支援であるとか、情報をしっかり伝達 するとか、そういうような形をこれからもまだまだ充実することが必要なのかなと思いますが、その点についてどう思われますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 岡野議員の御質問にお答えいたします。
  農家の方が良質な農産物を生産して、納得のいく価格で販売していき、農業経営をしっかりしていただくということについては、まさしくそのとおりでございま して、市といたしましては、そのような経営をしっかりやっていただくための勉強の機会、あるいは情報の提供、関係団体との連携ということについてはこれま でもやってきたつもりでございますけれども、今後につきましても引き続きしっかりと対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 また、団体との意見調整等につきましても、いままで以上に連携をとっていくという考えでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 補足答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 岡野議員の再質問に部長が答弁いたしましたが、私から少し補足をさせていただきたいと思います。
 現在、富良野市は基幹産業は農業だという大きな柱を立てて進んで、富良野を開拓してもう110年を迎えた、こういう経緯の中で、これから富良野の農業をどう構築していくかということが富良野市の大きな課題の取り組みだというふうに認識をしております。
  そういう中で、いま御質問があった中で、一つは、やはり、行政として、それら農家に対して、技術、また経営的なものも含めて育成をしなければならない。そ のことによって、これから農家を定着させていく、あるいはまた、経営に意欲を持っていただく、将来の展望に農家が希望を持てるような状況づくりが必要だ、 私はこのように強く感じております。
 そういう意味で、来年の農業農村基本計画の中に、先ほど部長が取り上げた四つの問題はもちろんきちんと定義 づけをするわけでありますけれども、さらに、それには市の行政がこういう人材を市の職員として育てていきたいということで、昨年から北大の農学部卒を割愛 して人材を採用しております。また、今後も、農家個々はもちろん、関係団体と連携をとって実施してまいりますけれども、行政がもっと積極的にそういう状況 づくりをしてまいりたい、いまこのように考えておりますので、その点でひとつ御理解を賜れば幸いと思います。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15 番(岡野孝則君) 技術支援、いろいろな情報提供ということに関しては、やはり、何十年も前から見ると、いま現在は若干希薄になってきているのかなという ふうに自分としては思っております。それは、農家戸数が減少したせいがあるかもしれませんが、やはり技術支援、情報提供というのは今後もしっかりやってい くべきだと思います。
 そこで、地域が担い手を育てていくということで先ほど御答弁をいただきました。やはり、地域の皆さん方によって農家子弟と しての研修も必要だ、いろいろなことも必要だということで御答弁をいただきました。その中で、自分としては、いま現在、農家自身が地域の中での交わりとい うことについて非常に希薄になってきているというふうに思っております。やはり、いろいろな情報伝達だとか取りまとめについては、行政のほうから、そして 農業団体から、農事組合長に向けて、月に1回、2回、3回と開かれる会合の中でいろいろなことを議論しながら方向性を出していたのがもとの体制でした。し かし、いまの段階において、文明の利器ということでほとんどをファクスで伝達しているために、地域の交わりというのがだんだん希薄になってきているという ふうに自分は捉えております。
 自分もある地域を調査した中で、これは富良野市内にある農事組合ですが、情報伝達ということで行政から来るもの、 農業団体から来るもの以外に、必ず1カ月に一遍は農業者みんなが顔を合わせて会合を開催しているのだそうです。そこはメロン農家が多い地域だと聞いており ますが、その中で、技術のことについて、こんなこともあった、あんなこともあったと、お互いに情報提供しながら来年からこういう形にしてみようかと話し合 うような地域があるのだそうです。ですから、自分としては、やはり、地域の担い手は地域が育てるということは、まだまだ地域の会合を持っていかなければな らないというふうに思います。
 そうなったときに、行政として、農業団体として、普及センターとして地域に対する情報提供というもの、または、地 域懇談会ということもありましたが、今後、地域の中で開催する会合をいままで以上に持っていくことが必要ではないかというふうに思いますが、その点をどう 思われますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 岡野議員の御質問にお答えいたします。
  先ほど市長の答弁にもありましたとおり、過去においては、そういうような地域でのつながり、あるいは、技術の継承等がスムーズにいっていましたが、これに ついては関係性が少し希薄になっているのでないかと御答弁させていただきました。また、その中で、具体的な手法として、経営主の方だけではなく、息子さん も参加できるようにというお話もさせていただいたところでございます。
 現在、通信機器を使うことによって会合が少なくなっている現状について は、私どもも調査をして承知をしておりますけれども、こちらについては、ぜひ地域の中でお話し合いをいただいてその会合をふやしていただくようにやってい ただきたいと思っておりまして、その中での必要な情報提供につきましては行政としてもさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15 番(岡野孝則君) そこの情報提供のところなのだと思います。やはり、いまの段階での情報提供というのは、いろいろな文明の利器によって機械的なもので情 報提供がなされています。しかし、地域の中でそういうことを話し合うことによって、そして、地域の中にも有能な人材がおられますから、その方の話も聞かせ ていただく中で、情報提供というのは今後ますます重要になっていると思うので、このことについては今後また努力をいただきたい、このように思ってございま す。
 最後に、今回の農業担い手の中で、新規参入もやはり必要な事業だと思います。農家子弟が農家を継ぐか、継がないかというのは、人数が減ってきて、将来の農業ということを考えたとき、非常に難しい状況にあるということは御答弁をいただきました。
  今回の決算審査特別委員会で日里議員が質問した中において、いま現在、富良野市が行っている農家子弟に対する事業というのはソフト事業を中心にやっている という答弁をいただいてございます。自分としても、ソフト事業も大事と思います。ある地域では、農業後継を前提とした中において、専門学校に行ったり、大 学に行ったり、それに対する奨学金制度を構築したり、そしてまた、いろいろな施設に対しても支援していくような状況が見えてまいります。
 ただ、 先ほど、農政審議会の中においても、ソフトの事業がいいのか、ハード事業がいいのかという課題が出されているということでありまして、私は、ソフト事業も 大事でありますが、やはりハード事業にも富良野市としてまだまだ取り組むべきというふうに思いますけれども、その点について御答弁をいただきたいと思いま す。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 岡野議員の御質問にお答えいたします。
 農家子弟の就農定着に向けた取り組みということの御質問だと思います。
  こちらにつきましては、先ほど市長から答弁させていただいているとおり、検討している最中でございまして、ソフト事業だけでいいということではございませ ん。今後、農家子弟が絶対数として減ってくる状況の中では、定着率の向上が必要だという認識を持っておりますので、定着率向上に向けて、きっかけづくりも 含めた施策について検討してまいりたいというふうに思っているところでございます。
○議長(北猛俊君) 続けて、質問ございますか。
 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) ソフト事業、ハード事業については、やはり、いま、ここで十分に検討すべきだというふうに自分は思っております。
 次に、教育行政に行きたいと思います。
  先ほど、家庭教育セミナーが東山地域、布部地域で3回行われ、96名の参加をいただいたということですが、富良野市全体の中ではこの教育セミナーというの を開催していないのでしょうか。いま、2地区だけで96名ということですが、私は、このことについてはやはり広範囲の中で開催すべきというふうに思うので すけれども、その点で御答弁いただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の再質問にお答えいたします。
 家庭教育のセミナーの開催でございます。
  平成24年度は、先ほど御答弁いたしましたように3カ所でございました。基本的には、先ほども御答弁しておりますが、この家庭教育セミナーは市内の中学校 区を基本に開催していくという当初の計画がございました。ただ、それぞれの地域で協議をした中で、家庭教育講演会を開催しているところもあって、そちらと 重なったところもございましたので、24年度につきましては3カ所の開催となったところでございます。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) わかりました。
  家庭教育セミナーについては96名の方々、そして、家庭教育講座については10回で152名ということで、10回開催している中で、これを単純に割り返す と1回の講演会は15名程度ということですが、この講演会というのは、先ほど教育長から御答弁があったように、非常に大切な事業だと思います。1回目に質 問させていただいた論旨の中にも、いま、家庭教育の話し合いがないことによって、いろいろなことが世の中で起こり得ているということなのです。ですから、 この家庭教育講演会について、1回15名というのは自分として非常に寂しい感じがいたします。やはり、このことについては、児童生徒、保護者を中心として やっているかもしれませんが、富良野市全体の中に大いに呼びかけて実施すべきと思いますけれども、その点についてどう思われますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の再質問にお答えいたします。
 家庭教育講演会参加者の増という部分でございます。
 家庭教育の重要性につきましては、先ほども御答弁しておりますが、教育基本法でも平成18年の改正によりまして明文化されているところでございまして、教育委員会といたしましても家庭教育の重要性を大変認識しているところでございます。
  その中にありまして、子供がいる家庭の保護者のみならず、その地域の教育力と申しましょうか、地域を挙げての教育ということも大切になってまいりますの で、今後につきましては、特に家庭教育に関する情報提供を含めて、広報ふらのあるいはホームページを活用しながら家庭教育の充実を図っていきたいと考えて いるところです。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) いま、家庭教育の重要性というの が日本全国の中でとみにうたわれております。そのためにも、いま、富良野には広報ふらのというものがございましていろいろなことが掲載されておりますが、 自分としては、やはり、家庭教育は大事だということで広報ふらのの中にも特集を組むような形でしっかり掲載していくという考え方について、どう考えておら れますか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 岡野議員の再質問にお答えいたします。
 広報ふらの等で特集を組んではという部分でございます。
 私どもは、先ほど言いましたように、家庭教育の大切さということがございますので、今後、担当部局と協議しながら、広報誌等の紙面を活用し、あるいは、ホームページに掲載しながら家庭教育の推進を図っていきたいというふうに考えております。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 15番岡野孝則君。
○15番(岡野孝則君) そのことが重要かと思います。
 そこで、教育長にお尋ねいたしたいと思います。
  家庭教育というのは、やはり、人間力を育てる、そして、その中において教育の原点なのだというふうに思っております。今回ありました子供たちのフォーラム ですが、300名の方が集まって、その中である小学生がしっかり家庭教育の重要性を訴えておりました。やはり、家庭教育については、自分たち大人社会の中 においても今後ますます重要になってくるというふうに思いますが、教育長の言葉をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 岡野議員の再々々質問にお答えさせていただきたいと思います。
 先ほど御答弁をさせていただいておりますけれども、家庭教育は本当に人間形成の中で出発点であるということは、私どもも認識をしております。あわせて、子供たちが情操を身につけるということでも大変重要かなというふうに思っているところであります。
  そこで、私どもも、教育の方針の中で、褒めて伸ばす教育を推進していこうと。これは、私ども教育委員会サイド、学校教育、あるいは家庭教育、それから、地 域の富良野市PTA連合会においてもそういう形の中で取り組みをさせていただき、しっかりとした子供たちの居場所をつくっていこうということで提起させて いただいているところであります。
 そんな中で、きのうの広瀬議員も、そして、いま、岡野議員からも評価をしていただきましたけれども、子ども未 来づくりフォーラムは、子供たちがそれぞれ調べ学習をして、そして、あの場所で、300人の子供たちの前で、堂々と、それこそノー原稿で提起をしている子 供たちもおりましたし、また、中学生においても生徒会を中心にしてそういう取り組みをしているということで、しっかり報告していただいているところであり ます。
 このような取り組みをする中で、保護者の皆さんたちには家庭教育に関心の薄い方々も当然おられますので、この対策として、いま、部長から もるる御答弁をさせていただいておりますように、富良野市PTA連合会で発出しております家族の約束7カ条の中で、積極的にセミナーあるいは家庭教育の講 演会等に出席することとあわせて、ノーテレビ、ノーゲーム、ノーインターネット、家族団らんの日の中で子供たちと一緒に親子で読書をしたり会話をしたりと いうことも盛り込んでいただいているところであります。そういうことを含めて、また、引き続き、PTAの皆さんたちとも学校を通じながら、あるいは、地域 とともに家庭教育をしっかりと充実していきたい、このように考えておりますので、ひとつ御理解をいただければと思います。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、岡野孝則君の質問は終了いたしました。
 次に、日里雅至君の質問を行います。
 17番日里雅至君。
○17番(日里雅至君) -登壇-
 通告に従い、順次、質問をいたしてまいります。
 中心市街地活性化について、1点目は、東4条街区再開発についてお尋ねをいたします。
  富良野市の人口は、昭和40年まで増加傾向にあり、ピーク時には3万6,627人を数え、その中で富良野市中心市街地は住宅地、商店街、公共機関、金融機 関、医療機関、娯楽施設などを包含し、情報、文化の発信拠点として富良野の経済の中心として発展してきました。しかし、昭和40年以降、人口は減少に転 じ、昭和50年には3万人を割り込み、現在は2万4,000人弱と減少いたしております。あわせて、車社会の進展、経済の振興などによってライフスタイル が多様化する中、近隣都市への買い物、大型店の郊外展開、ネット通販など消費動向が変化しています。
 現在、中心市街地は、土地や家屋権利所有者 が高齢化し、地価も割高なために郊外に新興住宅街が開発され、周辺に人口が流出し、市街地には空き地、空き家が点在しているのが実情であります。市街地が これまで有してきた生活の場としての機能、コミュニティー活動の維持も厳しい状況にあります。
 市は、東4条街区の活性化の基本方針として、にぎ わいの創出による商業の活性化の推進、利便性、機能性に富んだまちなか居住の推進の方針を打ち出しています。現在、東4条街区再開発事業も新しい店舗が 続々と建設され、高齢者住宅も建設され、今後は保育所、全天候型多目的施設などの建設が予定されております。大変期待をするところであります。
 そこで、お尋ねをいたします。
 1点目は、本事業の進捗状況について、2点目は、今後のスケジュールについて、3点目は、国及び北海道との協議についてお尋ねをいたします。
 次に、次期中心市街地活性化基本計画についてお尋ねをいたします。
 東4条街区再開発事業完了後、進められる計画の策定が必要と考えますが、そこで、お尋ねをいたします。
 1点目は、次期中心市街地活性化基本計画策定に向けた取り組みの進捗状況についてお尋ねをいたします。2点目は、今後の策定スケジュール、3点目は、サンライズパーク構想の見通しについて、4点目は、将来の行政施設の改築と土地利用について伺います。
 続きまして、2件目は、朝日ヶ丘総合公園多目的運動公園整備事業についてお伺いをいたします。
 この件につきましては、6月の定例会にも質問いたしておりますので、前段を省略させていただき、簡潔に質問をいたします。
 まず、6月以降の事業進捗についてお尋ねをいたします。2点目は、体育協会関係団体との協議内容についてお伺いをいたします。3点目は、今後のスケジュールについて、4点目は、課題解決に向けた対応についてお伺いし、1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
 日里議員の御質問にお答えをいたします。
 1件目の中心市街地の活性化についての1点目、東4条街区再開発についてであります。
  本事業の進捗状況につきましては、施行者でありますふらのまちづくり株式会社が本年5月30日に北海道から権利変換計画の認可を受けまして、建物解体除 却、それから建設工事に着工し、現在のところ、サービスつき高齢者向け住宅など4棟の建築工事が完了いたし、引き渡し済みとなっているところであります。
  今後のスケジュールにつきましては、東5条通の東側に個別店舗が再配置され、クリニック、調剤薬局などが建築される予定となっているところであります。ま た、平成26年度には、商業・マンション棟及び市立保育所等を建築する予定となっており、平成26年度末の完了を目指しているところであります。
 国及び北海道との協議につきましては、現在の富良野市中心市街地活性化基本計画が平成26年3月までの認定期間となっていることから、本事業が円滑に進められるよう引き続き協議を進めてまいりたい、このように考えているところであります。
 次に、2点目の次期中心市街地活性化基本計画についてであります。
  策定に向けた現在の進捗状況といたしましては、東4条街区市街地再開発事業を完了し、引き続き中心市街地の活性化を推進するためには、第2期計画の認定を 受ける必要があると考えており、現在、第2期計画策定について国と協議を進めているところであります。去る11月28日には、第2期計画の概要及び現行の 富良野市中心市街地活性化基本計画の計画期間の延長などについて内閣府と協議を行ってまいりました。今後の策定に向けたスケジュールにつきましては、内閣 府の指導を受け、平成26年度の早期の認定に向け、取り組んでまいります。
 次に、サンライズパーク構想の見通しについてであります。
 現行計画での基本構想は、引き続き第2期計画に盛り込み、各種補助事業の活用やソフト事業を含めた事業の組み立てなどを検討してまいります。
 次に、将来の行政施設の改築と土地利用についてであります。
  現在、基本計画に基づき、中心市街地の77ヘクタールの区域で、利便性が高く市民が暮らしやすいコンパクトシティーを目指しているところでありますが、今 後、行政施設の建てかえが必要な場合にありましては、その施設の設置目的や利用の利便性などを総合的に検討、判断をしていく必要がある、このように考えて いるところであります。
 以上であります。
○議長(北猛俊君) 続けて、御答弁願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 日里議員の2件目の朝日ヶ丘総合公園多目的運動広場整備事業についてお答えをいたします。
 平成25年第2回市議会定例会以降の朝日ヶ丘総合公園多目的運動広場整備事業の経過でございます。
  関係部局と協議を行いながら整備方針が固まりましたので、平成25年第3回市議会定例会への実施設計委託費計上に向け、8月21日にNPO法人ふらの体育 協会及びラグビー協会、サッカー協会に対し、説明、意見交換を実施したところでございます。意見交換におきましては、平成18年度スポーツ振興審議会の答 申及び平成21年1月にNPO法人ふらの体育協会より富良野市長に出されましたラグビー場、サッカー場グランド新設要望から、これまでの経緯並びに今回ほ ぼ要望どおりの多目的運動広場、競技場等の建設を予定することについて説明したところであります。その中で、ラグビー協会からは、競技場のサイズの要望と 高校生の管内支部予選会や練習としては利用したい旨の意見と、サッカー協会からは、人工芝の検討とこの計画どおりで推進してもらいたいとの意見をいただ き、最終的に体育協会役員及び競技団体から整備に向けた了承をいただいたところであります。
 なお、8月21日の意見交換で要望のありました人工芝につきましては、後日、北海道建設部都市環境課に確認をいたしましたが、朝日ヶ丘総合公園の当初整備には国庫補助金が交付されていることから人工芝は認められないとの回答を得たところであります。
  このような状況を踏まえ、市としても最終調整を行い、平成25年第3回市議会定例会に実施設計委託費を計上するよう進めてきたところでございますが、今回 の整備に当たっては、もう少し体育協会と施設建設に向けて意見協議を十分に行う必要があると判断をし、実施設計委託費の計上につきましては先送りをしたと ころでございます。その後、10月8日に教育委員会とふらの体育協会との意見交換会を開催し、8月21日の意見交換会からの経過、そして、これからの未来 を託す子供たちのためにどういう形でスポーツ施設整備を図っていくかをテーマに話し合ってまいりました。その中で、公式サイズの競技場として建設する場所 と芝の維持管理を10年、20年先を見据えて検討する必要があり、さらには、子供たちが自転車で移動できる場所が望ましいとの意見が出され、今回計画して いた朝日ヶ丘総合公園多目的運動広場にラグビー場、サッカー場を建設していくことは難しいとの認識で終了したところでございます。
 2点目の今後のスケジュールと課題解決に向けた対応についてでございます。
  事業の推進に当たりましては、御承知のとおり、これまでも人材開発センター運動広場や水処理センター前の広場、陸上競技場内フィールドを検討し、十分な面 積が確保できないことやフェンスの設置が必要なことから断念をしてきた経過がございます。また、8月21日及び10月8日の体育協会との今後におけるス ポーツ施設整備の意見交換等を踏まえ、朝日ヶ丘総合公園多目的運動広場にラグビー場、サッカー場を建設することについては、断念せざるを得ないと判断した ところでございます。
 今後は、改めて時間をかけながら、市民や子供たちが安全で安心してスポーツ活動が推進できるスポーツ施設づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 途中ですけれども、ここで午後1時まで休憩いたします。
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 午後0時01分 休憩
 午後1時01分 開議
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○議長(北猛俊君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
 午前中の答弁に関して、再質問ございますか。
 17番日里雅至君。
○17番(日里雅至君) 中心市街地の関係であります。
  いま進められている計画が終わって、次に計画を立てなければならないというお話でございました。サンライズパーク構想の関係でございますが、この件に関し ては、代表質問の中でもいろいろとお話をさせていただきました。要するに、店舗跡地の駐車場の活用のみならず、例えば、無頭川の整備や周辺の空き地の集約 化、市民、観光客が集えるような広場、まちなかの関係でいま叫ばれております都市防災機能を兼ねた緑地の広場ですとか、いろいろ多様な機能を備えた領域を 目指すというようなことを次の計画に盛り込む考えはないか、まず、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 日里議員の再質問にお答えいたします。
 サンライズパーク構想の関係でございます。
  現在の計画の中に位置づけられておりますサンライズパーク構想について、具体的な着手をできなかったということでございます。現在、内閣府と協議し、指導 を受けながら、次期計画の策定に向けて取り組みを進めているところでございますけれども、まず、一つ目としては、東4条街区市街地再開発事業、ネーブルタ ウン事業がこの計画内に終わらず、計画をまたいでしまうこと、それから、サンライズパークに構想については、いま着手されていないということで、この二つ の事業については次期第2期の計画の核事業になるというふうに考えております。
 ただ、事業の中身といたしましては、いま、日里議員からお話をい ただきましたけれども、内閣府の指導によりまして、5年間でしっかりと事業をできるものということがございますので、そちらについては、内閣府の指導に 従って次期計画の策定を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○議長(北猛俊君) 17番日里雅至君。
○17 番(日里雅至君) 駅前の再開発を含めて、いま、東4条街区について、市が言っている回遊性、それからまちなか居住といった中ではなかなか効果を見られて いないのかなという私自身の感想なのです。そういったことを含めて、やはり、動線をどうつくっていくかということの大切さはあるのかなというふうに思いま す。
 そういった中で、4点目にありました将来の行政施設の改築、土地利用といった部分で、もう一つ、市役所、それから文化会館の改築の考え方を 含めて、この施設も77ヘクタールの中に入っているわけでございます。そういったことも含めて、要するに、行政施設、マルシェ、サンライズパーク構想、そ して駅前といった形の動線をつくっていくことは、将来に向けて富良野のまちのよさをさらに引き出すのではないかというふうに思います。本当に、まちなか居 住を含めて、回遊性を持つ可能性があるのではないかというふうに思っております。
 部長答弁は結構でございますので、市長は、将来のこういった構想を含めてどういうお考えをお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 日里議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 サンライズパーク構想については、ただいま部長が御答弁させていただきました。日里議員の御質問は、サンライズパーク構想の中にさらに拡大をした形の中で計画にのせられないかという御質問と受けとめてお答えをさせていただきたいと思います。
  一つは、事業主体がまちづくり会社であります。実際に事業主体が持っている状況の中に、これから再開発をやるにしても、それに参加する人たちには負担が出 ますから、それを前提にして物事を進めていかなければなりません。ですから、それらに参加する人にそういうことで同意を得られるような状況づくりをしてい くということになりますので、短期間でそれをやるのはなかなか難しいのかなということは、1点、考えられるような状況でございます。
 二つ目に、 市役所、文化会館を含めてということですから、これはもう既に77ヘクタールという大きな範囲に市役所と文化会館が入っているわけであります。議員から御 質問を受けた中で、将来の市役所、文化会館の構想というものは、現在、内部で一部検討をさせていただいておりますけれども、内部検討だけではなかなか進ま ない状況もあるというふうに私自身も判断いたしております。もう一つは、これからどういう財源をつくっていくかということもございますから、これらの問題 については、やはり、近い将来、市民会議的なものを含めた中で御検討をいただいて方向づけをしていくことが必要でないか、このように感じているところであ ります。
 さらに、サンライズパーク構想の中で、この5年というのは非常に期間が短いわけであります。御存じのように、ルーバン・フラノ構想の中 でも、それぞれ参加する方々の折衝になかなか時間がかかって認可を受ける時期が少しおくれてしまったという現況でございます。そういうことを考えますと、 やはり、相当慎重な中に、いま御質問いただきました市街地の回遊をどう構築していくかの全体像というものを、いま一度、やはり考えていく状況づくりをして いかなければないというのが私の考え方でございまして、いま、御質問あったことも含めながら、これから検討していきたいというのが本音の状況でございます ので、その点でひとつ御理解を賜りたい、このように思います。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 17番日里雅至君。
○17番(日里雅至君) 中心市街地の関係につきましては、御期待を申し上げます。
 それから、朝日ヶ丘公園の事業の関係でございます。
 教育長が本当に非常に御苦労なさっていろいろと折衝していただきました中で、断念をせざるを得なかったということであります。
  この件に関しましては、前回もお話しましたが、北の峰地区の振興計画の中でというお話もありましたが、私は、前回、こういうお話をさせていただきました。 北の峰地区は、住民の生活の場、そして、スキー、アウトドア、観光の拠点、演劇工場などの文化、演劇の拠点、そして、基幹産業である農業、自然景観、環境 の拠点、それから、介護施設など福祉の拠点ということで、最近は、サクランボですとか、果実ですとか、花といったすばらしい資源があるところだというお話 をしました。そして、市長の言う農村観光環境都市の形成にまさに合った地域であるというふうに思っておりますし、北の峰地区については本当に富良野の宝だ というふうに私は思っております。
 その中で、もう一つ、スポーツということで、多目的運動公園もそういった計画に位置づけてやっていくというよ うなお話でしたけれども、今回は断念だということでございます。すばらしい朝日ヶ丘総合公園の多目的広場といった中で、それも活用して今後どのように展開 していくのかといったところをお聞かせいただきたいなと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 日里議員の朝日ヶ丘公園の関係について、再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
  朝日ヶ丘公園につきましては、いま、議員の御指摘のとおり、北の峰地区の今後の状況におきましては、富良野市の一つの大きな観光拠点になる場所ということ で、観光計画を策定していたところであります。これは、それぞれ地域の住民の方々も参画をしてつくった計画であります。
 そういう状況の中で、今 後、北の峰地区の総合的な発展、観光を含めた地域振興づくりということで、運動公園の関係で御提案を申し上げていた中身でありますけれども、先ほど教育長 が最終答弁をさせていただいたとおり、断念をする結果になったということであります。これは、どこが悪い、どこがいいということでなく、やはり、体育協会 の全体像の中で、それぞれが抱えている論議並びにそれに続く状況づくりが欠けている面もあったのではないかということと、もう一つは、行政もやはりそれに 関してもう少し積極的なアピールも足りなかったのかなと、私はそんな感じを強くいたしているところであります。
 今後のこの地区に対する状況づく りは、一応、教育長としても断念したということでございますので、これからいろいろな状況を考案しながら、さらに将来の北の峰地区の状況で、ただいま御指 摘がございました朝日ヶ丘公園と合体するような状況づくりの中で北の峰の振興を図っていくという大義がございますから、それらを十分考察する上において、 これからそれぞれ考えていかなければない大きな課題の取り組みと、このように認識をいたしているところであります。
 以上であります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 17番日里雅至君。
○17番(日里雅至君) 教育長にお伺いいたします。
 今回、こういう結果になった中で、いろいろと候補地が上がってきていました。その中で、何といっても子供たちのためにあるといいますか、夢がかなうといいますか、そういった思いのある施設になっていけばいいなというふうに思っています。
  教育施設でございますので、私もいろいろ言うばかりではなくてちょっと考えたのですけれども、陸上競技場の改修ということです。スポーツセンターは、耐震 を含めて、何かちょっとあるというようなお話も聞きました。その中で、正式な陸上競技ができる広さのものをきちっとつくっていくとか、それから、トラック を全天候型にするとか、そういったところを包含しながら新しいものをつくっていかれたらいいのかなというような感じもしております。十分な面積とか、それ から、それぞれの公共施設の改築含めていろいろとあろうかと思いますので、焦らずにゆっくりと皆さん方と協議していただきながら進めていかれればなという ふうに思うのですけれども、その辺のことについて。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 日里議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
  いま、日里議員からるる御質問を受けましたけれども、御存じのように、小学生も中学生も高校生も、本当にスポーツの精神力、あるいは気力を含めてかなり兼 ね備わってきたな、こんなふうに思っております。その中で、子供たちに夢を与えるスポーツ施設、また、安全で安心なスポーツ施設づくりということは極めて 大事なことであります。しかし、今回、先ほど御答弁をさせていただきましたが、断念せざるを得ないという方向になりました。
 いま、御提案をいた だきました富良野スポーツセンターの周辺と陸上競技場の部分も含めて、先ほども御答弁をさせていただいておりますけれども、24ある競技団体を包含してい るのは体育協会でありますので、そことも十分詰めて、それから、学校関係者とも膝を交えて、少し時間をかけて全体を通して総合的にまた検討していきたい、 こんなふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、日里雅至君の質問は終了いたしました。
 次に、石上孝雄君の質問を行います。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君) -登壇-
 通告に従い、質問してまいります。
 災害における富良野市の対応についてであります。
  10月16日の台風による停電、また、幹線道路の通行どめ等は、市民生活に多大な影響を与え、また、農業の施設関連では、多くの建物崩壊があり、被害額は 5,000万円以上との話も聞いております。12月3日での補正予算にもあったとおりでございまして、被害に遭われた皆様方には、この場をおかりしまして お見舞いを申し上げます。
 近年の天候は、極端な気温変動、豪雨、豪雪、突風に見舞われ、北海道の四季とはほど遠く、ことしも、春の長雨、夏の高温、干ばつ、秋の長雨の影響を受けた基幹産業である農業、また、春と秋に集中する基盤整備事業を行う建設業の方は頭を痛めていると思うところであります。
  さて、10月16日の台風から低気圧に変わった大雪による倒木で、停電と基幹道路の通行どめ等、市民生活にも混乱を生じました。特に東部地区は3日間にわ たって最大40時間ほどの停電、また、東山地区では復旧の計画停電を含めて20時間もの停電がありました。一人のけが人、病人も出ず、生命の危険にさらさ れなかったのは不幸中の幸いであったかなと思っております。何の情報も入らない中、不安な一夜を過ごしたと思われます。
 さて、昨日の渋谷議員と要旨は変わりませんので、中身を省略させていただきます。
 そこで、4点お伺いいたします。
  停電と市道の通行どめに市は対応できていたのか、2点目は、市から住民への情報伝達はどうだったのか、課題はなかったのか、3点目は、FMふらのへの放送 依頼はあったのか、なかったのか、4点目は、避難所における設備の対応はできていたのか、浮き彫りになった課題はあったのか、以上4点を質問して、1回目 の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
 石上議員の御質問にお答えいたします。
 災害における市の対応についての被害の把握と今後の市の対応についてであります。
 最初に、停電と幹線道路の通行どめ等への対応につきましては、市としての必要な情報収集等の対応及び市道における措置、学校等への情報伝達等、必要な措置をいたしたところであります。
  次に、情報伝達の状況につきましては、停電により固定電話が使用不能な状況のため、携帯電話によりおおむね午後8時ごろまでには対象地域の振興会長、自治 会長あるいは農事組合長、民生委員児童委員等に御連絡を申し上げ、停電の長期化、通行どめの状況の地域内住民への伝達のお願いと地域内の異変や救急対応が 必要の場合の連絡先について案内をいたしたところであります。午後10時前には状況確認の電話を入れさせていただき、市は、この間、24時間体制で住民か らの電話対応、上川総合振興局初め、防災関係機関との連絡調整、マスコミ対応等に当たりました。幸い、翌朝まで市民の皆様からは問い合わせや緊急対応等に ついての電話はありませんでした。また、地元ラジオ局の放送を通じて、停電及び通行どめの状況等をお知らせするとともに、安全・安心メールの配信も実施し たところであります。
 次に、避難所の設置、特に東山支所の対応についての御質問であります。
 万が一に備え、避難所開設の準備をしてい たところでありますが、今回の停電におきましては、外出を控えて自宅にいることが安全と判断をいたし、避難所の開設は行いませんでした。今後に向けては、 停電等が長期化した場合には開設の必要がある状況が考えられることから、地域における円滑な避難所運営に必要な防災機材の充実及び配備を検討するととも に、地域防災計画の運用及び見直しの際に反映をしてまいります。
 また、地域防災の観点から、自主防災組織づくりをさらに一層推進し、非常時の地域内における情報伝達、家庭における防災対策、災害時の助け合い、要援護者の支援体制の充実等が図られるよう、なお一層、努力してまいりたい、このように考えているところであります。
 以上であります。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君) それでは、1点ずつ質問させていただきます。
 まず、市道の件です。
  多くは、古くから手がつけられていない道路の周りの雑木ですね。いきなり大きくなったわけではないと思うのです。まずは双葉からですが、それがいまは高く なって、雪の被害で多くのところで倒木しているといった状態です。多分、来年の春先まで、10月16日以降もこの雪で折れているものがさらに落下すると か、もろもろあると思います。
 また、多くのところは農業関係の市道ですから、産業道路という意味においても愛護組合または関係団体との協議などをしていくべき必要があると思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 石上議員の再質問にお答えいたします。
 10月16日の雪害による倒木でございます。
  とりわけ、市道については、680キロメートルの距離がございまして、当然、その中には山の中を走っている市道もございまして、両側には木が存在しますの で、当日は32路線に倒木がありました。その中で、4路線は通行どめにいたしましたが、そのほかの28路線につきましては、いま石上議員が御指摘されるよ うに、道路の脇に存在する木も確かにございまして、木が倒れていたり枝葉等々もありましたけれども、特に通行どめにせず、緊急に処置をして通行どめを解除 しました。それ以降も、全体で800本以上という大量に倒木がございましたので、通行どめをした4路線は2週間ほど時間がかかりましたし、その後の風と雪 によっても倒木がありましたので、それについても処置している状況でございます。
 道路愛護組合関係につきましては、連絡をとっておりますが、愛護組合自体に倒木処理をということにはなっておりませんので、直営部隊もしくは委託をしてこういった倒木の処理をしているのが現実でございます。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11 番(石上孝雄君) 現状はわかりますよ。来年の春まで、さらに倒木はあると思うのです。それに向かって協議をしていかなければならないと思うのです。これ からも、何十年もたてば同じような雑木が恐らくふえてくると思います。いままで愛護組合というものが十分機能していたと思いますし、現地のほうに行けばま だまだ人口が多くて十分に管理ができていたと思います。これからなのですよ。10年後、20年後にも、またこういうことが間違いなく起こります。それに向 けての協議をこれからしていかなければならないのではないかと聞いたつもりですけれども、いかがですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 石上議員の再々質問にお答えいたします。
  愛護組合とは、過去からずっと通常の草、木の枝等々の処理について処置していただくということで、年間の通常のもので御協力いただいている現状でございま す。今後につきましても、通常の状況の大きく伸びてしまった枝の処置とか倒れそうな木の情報提供ということについては、今後も行っていきたいというふうに 考えております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君) これからも、ぜひぜひ、これは継続してやっていただきたいと思います。
 それから、2番目の情報の伝達です。
 学校のスクールバスは非常にスムーズにいったと聞いていまして、この大雪の中でも、1時間ほどおくれたけれども、安全に児童生徒は帰れたということでした。
  それから、各町内会長、班長ぐらいまでは前日に何とか対応できたのです。ところが、次の朝7時半ぐらいまで停電しまして、前の日の市の情報伝達は皆無に等 しいのです。もうちょっとスムーズな情報伝達というか、例えば、昨年の災害のときのように、宣伝カーのスピーカーでやるとか、そういうこともできたのでは ないかと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 石上議員の再質問にお答えいたします。
 災害情報の伝達のあり方についてという趣旨だと考えております。
  まず、16日の夕方に停電、それから、道路の倒木等が出始めているという中で、これは非常に緊急の状況ということで、一つは安全・安心メール、それからラ ジオふらのを使った情報伝達を行いました。ただ、東部地区あるいは東山地区においては電波がなかなか通りにくく、また、停電の場合は御案内のとおり固定電 話が使えない状況もございまして、広報車での巡回ができなかった中で、急遽、携帯電話を使った情報提供を行いました。
 ただ、翌日の朝までに停電 の復旧ということで、これは、各農事組合長あるいは自治会長、それから東山支所から連絡をいただきましたし、あわせて、北電富良野営業所からも連絡をいた だきました。そこで、以後については、例えばファクスなどをいろいろ使える状況の中で、計画停電の部分の情報提供を含めて、これは北電の責務でありますけ れども、停電の状況について事後的に周知を図ってきております。
 市としては、基本的には、災害時については関係機関との情報共有と住民への緊急 の情報提供ということで、それ以上に悪化するような状態ではなく、今後の復旧に向けてということでしたので、安全を確認しながら復旧のほうに全力を傾けて きていたというふうな状況でございます。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君) わかりました。
 それでは、現地の避難所の設備のことであります。
  東山方面は、もともと避難場所が何カ所かあります。その中で、今回、防災会議の中でも、こういう災害の事例とかマニュアルを少し見せていただきましたけれ ども、どこにも載っていなかったのです。災害の避難場所の中に東山、樹海小学校が入っています。きのうも渋谷議員からありましたが、最近の災害で避難をし て一番困るのは生理現象の排せつ物であります。しかし、樹海小学校はトイレの関係の水圧が物すごく低く、大勢が入っていくとかなり無理があるのではなかろ うかという話も聞いております。
 こういうときの東山支所の活用、それから緊急電源、またストーブや電気を常備することに対して、東山支所の対応ということでの課題はどう考えているのでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 石上議員の再々質問にお答えいたします。
 まず、避難所の開設についてでございます。
  先ほどの市長答弁にもございましたとおり、災害の状況が長期化する場合においては、当然、避難所の開設となるということで、当初、16日の時点から長期化 に備えた考え方を持ってございました。そういった中で、一昼夜で通電しましたので開設は翌日以降もしていなかった状況です。
 もう一つは、避難所 の場所的な部分ですが、防災計画の中では、1次避難所として東山支所、それから、西達布のおもと会館、西達布集落センターです。一定程度、長期化する中で は、主要避難所として、御案内のとおり、樹海中学校、樹海小学校となっております。いずれにいたしましても、東山地区におきましては自主防災組織がまだ立 ち上がっておりませんので、今後、そういった部分を立ち上げる中で地域の皆さんと十分協議をさせていただきながら、どういった災害のときにどこに集まるの かと。あわせて、それに対して先ほど市長からも答弁させていただいておりますけれども、必要な機材等についてはどういったものが必要なのか、先ほど御質問 の中でも触れておられた非常用電源も含めて、どのような形が一番スムーズに行くのか、そのあたりを十分検討させていただきたいというふうに考えておりま す。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君)  現地では、特に、今回は、自分も20時間ほど動きが取れなくて停電の場所に一緒にいました。自分はまだ高齢になっていませんからどれぐらいの寒さかもわ かりませんが、たまたま10月16日ぐらいだからよかったけれども、またこの時期になるか、来年1月ぐらいになるか、本当の厳冬期になったときには一晩の 検討の余地もないと思うのです。
 先ほどの市長答弁にも、次の朝まで苦情も何もなかったとありましたが、なかったのではなくて、多分、電話ができ なかったのだと思います。調べたところ、黒電話は東山に1台しかないそうです。あとは、電池が入っているのがあって、電話が外から入ってくる分はかろうじ てつながったけれども、こちらからかける分は黒電話1台しかなかったそうです。その観点から見ても、ましてや東山市街と言われるところにしても、ほとんど が高齢者です。たとえ一晩でも、やはり避難をかけるなり、その情報はしっかりやっていただかなかったら、これから1月、2月に一晩ぐらいということでもし 何かがあったときにはとんでもないことになると思います。ぜひ、その辺を留意して課題を持って慎重にやっていただきたいなと思います。
 その辺はどうですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 石上議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
  私の答弁の中で、一昼夜、問い合わせがなかったということに御指摘があったわけでありますけれども、現実的には、災害が起きたときはマニュアルどおりにい かないのが災害です。いま、石上議員も御指摘のとおり、読んでみたときはそういう状況だったかもしれないけれども、現実的に対応するときにはやっぱりいろ いろなことを考えて対応しなければなりません。一つは、現実の問題として倒木で市道は走れないわけです。これは、走り出すことによって事故が起きるという ことを想定する状況があったということであります。
 二つ目には、私どもといたしましても、雪の降り方がどういう状況だったか、あるいは、木の上 に雪がどの程度積もって倒れたのか、そういう状況が全くつかめないというのが現実の姿だったわけであります。また、それぞれの地域に関係する皆さん方のと ころにお電話することもできなかったわけですから、携帯電話によって全職員を充てながら、それぞれの地域の自治会長、農事組合長、民生児童委員に対してお 電話させていただいて、そこからそれぞれの集落の班長に御連絡をとっていただくというお話をさせていただいて対応したわけであります。現実的に、そのよう な状況の中で、これが精いっぱいの情報伝達でしかないのであります。そういう点につきましては、今後の課題としてこの問題が大きくクローズアップされたわ けでありますから、今後、早急にこの対応について考えていきたいと思います。
 また、避難所につきましても、先ほどから御答弁させていただいてお りますけれども、それぞれ地域防災組織がありますが、残念ながら、東山についてはまだそういう組織が設立されていません。これは、石上議員においても、ぜ ひ地域に戻りまして、その組織の状況に対して全市的な観点から御指導なり御再考をいただきたいと思います。
 これが、いま、富良野市の10月16 日に起きた現状の対応のあり方です。幸いにして事故等もなかったわけでありますけれども、ないからいいということではございません。次の反省として、次に 起こり得る状況を想定しながら対応してまいりたい、このように考えておりますので、その点でひとつ御理解を賜りたい、このように思うところであります。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 11番石上孝雄君。
○11番(石上孝雄君) 大変いい答えをいただきました。ぜひぜひ、行動していただきたいと思います。自分も、帰ったら、早速、やっていきたいと思います。
  これは、なぜ強くしつこく言ったかというと、移動市長室のときに、通行どめがあって市の対応が後手後手に回ってしまった、東山にも入れなかったという話が ありました。あの日は、経済団体が一つあったのですよ。農協ですけれども、富良野のほうに戻られる方は時間を区切って帰れたのですよ。実際に聞いてみてく ださい。
 それから、13日に東山中継所電源確保の補正もなっていますけれども、その車は入ってきているのですよ。夜中の12時に入ってきて、朝 の3時に現場復旧が終わっているのですよ。停電のときにはテレビを見られないのですけれども、そういうことをやっているのですよ。だから、くどく言うので すよ。何で入ってこられなかったのか。停電で私たちは見られませんでした。見られるということはおかしいなと思って確認したところ、そういう状態なので す。
 だから、慎重に、慎重にやったと言っても、出ていく車があって、入ってくる車があるのだったら、もうちょっと慎重に入ってこられたのではなかろうかなと思って、そこをしつこく聞いたのです。
 その辺はどうですか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 石上議員の再々々質問にお答えさせていただきます。
  通行どめ、特に国道のことをおっしゃられているのかと思いますけれども、開発局との当日のやりとりの中では、緊急車両以外は入れたり出したりというような ことは一切しませんということがありました。今回の東山の避難所の関係につきましては、先ほどから答弁させていただいているように、自宅にいるのが一番安 全という中で開設していないのですが、そういった中で、通行に関しては、当初、開発局の現場段階の判断として一部でそういった部分があったという情報を後 から聞いております。ただ、基本は、緊急車両以外は出し入れをしないというふうなことを確認しております。
 それから、もう一点、東山の中継局に 関しましては、やはり、ほとんど情報が伝達できない状況の中で、東山の中継所をずっと生かしておくことによって、例えば、車のカーナビでもテレビを聴取し ていろいろな情報を入手できるような状況もございました。あるいは、携帯電話も、翌日には使えない状況も出てきましたが、それ以前の段階ではワンセグ等を 見られる状況もございます。そういった中で、あそこについては、ずっと電源を切らすことなく生かしていくことが非常に大切だということで、しかるべき部署 で協議をいたしまして、特別に電源車を入れ、そして電気を供給するという状況に至りました。もう一つは、総務省も、放送が途切れることに対して、災害対応 を含めて電波事故として非常に厳しく事後報告を求める状況になっております。
 ですから、そういったことも含めて、二重の意味で東山の電源確保、中継局の確保についてなされたということで把握しております。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、石上孝雄君の質問は終了いたしました。
 次に、関野常勝君の質問を行います。
 12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) -登壇-
 さきの通告に従い、本市における児童生徒の学力向上対策について御質問をいたします。
  平成19年度から文部科学省において全国学力・学習状況調査が実施をされておりますが、今年度も北海道における平均正答率は全国平均を下回っている状況で あると北海道教育委員会が公表しております。教育機会均等を旨とする義務教育の趣旨を踏まえれば、生まれ育ったところによって学力に大きな差があること は、本来あってはならないことであり、このため、北海道教育委員会では、平成26年度の全国調査までに学力を全国平均まで引き上げること、さらに、平成 29年度までには全ての管内で全国平均まで引き上げることを目標として掲げております。市町村教育委員会の理解、協力のもとに、総合的な学力向上策を推進 しております。
 このような中で、富良野市教育委員会では、今年度の教育行政執行方針でも、全校での学力向上に向けてZERO運動を進め、成果を 上げているとお聞きしております。そこで、今年度行われた全国学力・学習状況調査を受け、どのような方向性で児童生徒の学力向上を導いていこうと考えてい るのか、次の3点について質問をいたします。
 1点目は、平成25年度全国学力・学習状況調査の結果と分析について、2点目は、分析した結果、課 題となるものがあるのでしょうか、3点目は、学力向上へ向けた各学校での取り組みと教育委員会としての指導内容について、以上3点を質問しまして、1回目 の質問とさせていただきます。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
 関野議員の御質問にお答えをいたします。
 児童生徒の学力向上対策についての平成25年度全国学力・学習状況調査についてでございます。
  今年度の全国学力・学習状況調査は、本年4月24日に市内の小学6年生及び中学3年生を対象に全校において実施をいたしました。調査の結果と分析について でございますが、今月中に全国学力・学習状況調査の概要として公表できるよう事務作業を進めており、現在、結果を集計、分析中であります。
 なお、この概要をまとめるに当たりましては、調査結果の分析、検証を行い、学習改善と学力向上を推進するため、富良野市PTA連合会、富良野市校長会、富良野市教育委員会の三者で構成いたします富良野市学力向上推進プロジェクトを9月に立ち上げたところでございます。
 次に、分析した結果と課題であります。
  分析途中でありますが、教科に関しては、特徴的に、小学校においては算数の活用に関する問題は全道平均正答率を上回っており、また、中学校におきましても 国語、数学の知識に関する問題は全道平均正答率を上回ったところでございます。また、課題としては、生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査結果から、富 良野市の児童生徒は、家庭で1時間以上勉強する割合が北海道の児童生徒と比較して低く、家庭で2時間以上テレビ等を見ている割合やテレビゲームをしている 時間が長い傾向にあるということが判明したところであり、家庭での過ごし方について、児童生徒のみならず、保護者にも啓発をしていく必要があることから、 家庭での役割について積極的に実践してもらうよう明記をしてまいります。
 次に、学力向上へ向けた各学校での取り組みにつきましては、自校の調査 結果を分析、検証しながら、学校改善プランを全校で策定し、学力向上に向けた授業改善や放課後学習に取り組んでおります。さらに、ことしの夏休み期間中に は、教員と教育大学の支援をいただき、学生ボランティアの活用による学習サポート事業を実施するとともに、冬休みにおいても計画をしており、基礎、基本の 定着に向け、わかる楽しい授業づくりを基本に効果のある学習指導の取り組みを積極的に実践しているところでございます。
 また、教育委員会といた しましては、学校改善プランの確実な実行を学校に指導するとともに、保護者に対し、児童生徒の家庭での過ごし方及び計画的な家庭学習への取り組みについ て、より具体的に啓発し、さらに、学校、家庭、PTA、地域が一体となり、全ては子供たちのためにを合い言葉に、確かな学力向上に取り組める体制づくりを より一層推進してまいります。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
 12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) 全国学力・学習状況調査の結果と分析については、ただいま取りまとめ中で、今月中に公表されるということで了解をいたしました。
 次に、課題として何点か挙げられておりまして、家庭内での役割といいますか、家庭内で実践をしてもらう、家庭に働きかけをするということだったと思いますけれども、家庭の役割というのはどのような内容なのか、具体的にお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 関野議員の再質問にお答えいたします。
 課題に挙げました家庭の役割についての実践内容という部分であろうかと思います。
  今回、公表いたします調査の概要に、学校、家庭、地域社会、そして行政それぞれがどのように実践して学力向上に向けるかという部分を示そうと、いま、最終 取りまとめをしているところでございます。その中で、家庭での役割につきましては、特に家庭での生活習慣や学習習慣については、生活リズムの確立が大切で あるということから、一つ目としましては、富良野市PTA連合会と協議をしながらまとめました家族の約束7カ条の推進を図ります。それから、二つ目としま しては、日常生活における積極的なコミュニケーションに努めながら親子の会話を図っていくこと、三つ目では、子供たちの規則正しい生活習慣と計画的な家庭 学習の実践ということ、それから、四つ目として、早寝・早起き・朝ごはん・みんなそろって晩ごはん運動の推進、最後に五つ目ですけれども、褒めて伸ばす家 庭教育の推進ということで、これらを家庭において実践していただくように示す予定でございます。
 以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) いまの家庭での役割は了解をいたしました。
 次に、夏休み期間中に学習サポート事業を実施したという答弁をいただきましたけれども、その具体的な内容とその検証結果をお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 関野議員の再質問にお答えいたします。
 夏休み中に実施いたしました学習サポート事業の内容とその検証結果ということでございます。
  まず、市内の全ての学校において、長期休業中においては教員が子供たちの参加の希望を聞きながらサポート学習というものを行っております。学習サポート事 業と言いますのは、北海道教育委員会が実施をしているものでございまして、大学生などの学生ボランティアを活用しながら、子供たちに授業の補助、サポート をしてもらうという事業でございます。今年度は、富良野市としても初めて取り組みをいたしました。学校につきましては、富良野小学校、扇山小学校、そして 東小学校の3校でございまして、先ほど言いましたように、大学生が教員の補助に当たりました。派遣された学生につきましては、富良野市出身の大学生が2名 いらっしゃいました。そのほか延べ17名の道内の学生が富良野に来られ、子供たちの学習をサポートしていただいたということでございます。
 成果でございますけれども、まず、子供たちの学習意欲の向上が図られたこと、そして、学習面でのつまずきの解消、あるいは、きめ細かな指導によりまして学習支援ができたということで、子供たちにとっても大変よい機会かなというふうに考えてございます。
  また、課題でございますけれども、今回は夏休み中に行いましたが、当初、少年団活動との日程調整がうまくいかなくて、若干、日程がかぶったところもござい ます。あるいは、相手の都合もございまして、こちらの希望どおりの学生ボランティアの人数になかなかならなかったことが課題として挙げられるかなと思いま す。
 いずれにしても、これらの事業につきましては、先ほども言いましたが、十分な成果が得られておりますので、先ほどの答弁の中にもございますけれども、再度、冬休みにもこの事業に取り組んでいきたいといま考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) ただいま、部長より学力向上に向けた課題への対応ということで答弁をいただきました。
 私は、学力向上に対して、点数だけとればよいということではなく、最終的には人格を完成させる、そのためにはみずから学ぶ力を育成することが重要であると考えますが、そのことについて御見解をいただきたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
 教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) 関野議員の再々々質問にお答えさせていただきます。
 いま、学力向上について、部長から再質問等で御答弁させていただきました。
  いまの質問の中で、点数だけではなくて、人格の完成を目指すというお言葉でございますけれども、私どもも、改正教育基本法、それから、学校教育法も改正さ れておりまして、その中で学力向上の三つの要素というものが示されております。その一つが学習の基礎、基本の習得、二つ目は思考力、判断力、表現力の育 成、三つ目は学習の意欲向上、この三つがうたわれております。つまり、言語活動を重視した教育推進ということで国が示しているところであります。
  これを受けて、先ほど関野議員からもありましたように、教育行政の執行方針に学力向上についてしっかりと示させていただいておりますが、基礎、基本の習得 は大きな柱であります。それ以外に、富良野市においては、先ほど2点目でお話をしております思考力、判断力、そして表現力を育成する、この中で子供たちの 潜在的な能力引き出していく、この活動が重要であります。
 そこで、富良野市においては、これまでも多くの方々の御支援をいただいて演劇活動を展 開させていただいています。演劇は、話す力、聞く力、そして人に伝える力の3要素がなければ心に響きません。つまり、この活動を展開することによって、反 復でせりふを覚える、つまり、学習も反復学習であります。そういう形の中で、国語の授業、あるいは、それぞれの授業において子供たちにもしっかりと定着し てきておりまして、先ほど御答弁させていただいたとおり、そういう面でかなり効果も出てきております。それから、環境教育、あるいはキャリア教育、読書活 動と、家庭、地域、行政と、多くの方々の御支援をいただいて学校の応援団として取り組んでいただき、また、それぞれの学校の教育の場において取り組んでい る成果も出てきております。それが、学力ばかりでなくて、3年連続文部科学大臣表彰を受けているという結果にも結びついているのかなと思っています。ま た、ことしは、体力面で扇山小学校が全国の学校体育の優良校として表彰を受けているところであります。
 このように、子供たちの潜在的な能力を しっかりと引き出していく、これが私たちにとって大変重要なことでありますので、これからも、子供たちに夢や希望を与えるような、そして、子供たちがしっ かりとその夢を目標に変えられるような教育行政を進めていきたい、こんなふうに思っているところであります。
 以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
 12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) いま、教育長より、学習向上に向けた生徒の意欲を高めることで、それは了解いたしました。
  学習調査の結果については、富良野市はこれまでも学校間の序列化や過度な競争につながらないように十分配慮をして公表されていると思います。この調査結果 をもとにしまして、子供たちのわかる喜び、できる感動、加えて、特に感性、感覚を刺激することもまた重要だと思いますので、その辺は学校、教育委員会が連 携をしてしっかりと取り組みを積み重ねることを期待しまして、質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 各学校の連携についてはよろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、関野常勝君の質問は終了いたしました。
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 散会宣告        
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○議長(北猛俊君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
 明12日は、議案調査のため、休会であります。
 13日の議事日程は、当日配付いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。

                午後2時06分 散会


上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。

平成25年12月11日

 議長 北  猛俊
 署名議員 大栗 民江
 署名議員 天日 公子

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