平成25年第3回定例会
富良野市議会会議録
平成25年9月10日(火曜日)午前10時00分開議
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◎議事日程(第3号)
日程第 1 市政に関する一般質問
黒岩 岳雄 君
1.交通安全・事故防止について
2.ふらのワインの販売促進と顧客づくりについて
3.スキー大会の検証について
本間 敏行 君
1.道路整備について
2.富良野市観光振興計画の具体的施策について
3.地方公務員の給与水準について
4.国際理解教育について
広瀬 寛人 君
1.富良野市観光振興計画の取り扱いについて
2.防災・防犯対策について
関野 常勝 君 1.市道及び橋梁の整備について
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◎出席議員(17名) | |||
議長18番 | 北 猛俊 君 | 副議長6番 | 横山久仁雄 君 |
1番 | 渋谷 正文 君 | 2番 | 小林 裕幸 君 |
3番 | 本間 敏行 君 | 4番 | 黒岩 岳雄 君 |
5番 | 広瀬 寛人 君 | 7番 | 今 利一 君 |
8番 | 岡本 俊 君 | 9番 | 大栗 民江 君 |
10番 | 萩原 弘之 君 | 11番 | 石上 孝雄 君 |
12番 | 関野 常勝 君 | 13番 | 天日 公子 君 |
15番 | 岡野 孝則 君 | 16番 | 菊地 敏紀 君 |
17番 | 日里 雅至 君 | ||
◎欠席議員(0名) | |||
◎説明員 | |||
市長 | 能登 芳昭 君 | 副市長 | 石井 隆 君 |
総務部長 | 近内 栄一 君 | 保健福祉部長 | 鎌田 忠男 君 |
経済部長 | 原 正明 君 | 建設水道部長 | 外崎 番三 君 |
商工観光室長 | 山内 孝夫 君 | 看護専門学校長 | 丸 昇 君 |
総務課長 | 若杉 勝博 君 | 財政課長 | 柿本 敦史 君 |
企画振興課長 | 稲葉 武則 君 | 教育委員会委員長 | 児島 応龍 君 |
教育委員会教育長 | 宇佐見正光 君 | 教育委員会教育部長 | 遠藤 和章 君 |
農業委員会会長 | 東谷 正 君 | 農業委員会事務局長 | 大玉 英史 君 |
監査委員 | 松浦 惺 君 | 監査委員事務局長 | 影山 則子 君 |
公平委員会事務局長 | 影山 則子 君 | ||
選挙管理委員会委員長 | 藤田 稔 君 | 選挙管理委員会事務局長 | 一條 敏彦 君 |
◎事務局出席職員 | |||
事務局長 | 岩鼻 勉 君 | 書記 | 日向 稔 君 |
書記 | 大津 諭 君 | 書記 | 渡辺 希美 君 |
書記 | 澤田 圭一 君 | ||
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午前10時01分 開議
(出席議員数17名)
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開議宣告
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○議長(北猛俊君) これより、本日の会議を開きます。
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会議録署名議員の指名
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○議長(北猛俊君) 本日の会議録署名議員には、
本間 敏行 君
石上 孝雄 君
を御指名申し上げます。
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日程第1 市政に関する一般質問
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○議長(北猛俊君) 日程第1、昨日に引き続き、市政に関する一般質問を行います。
それでは、ただいまより、黒岩岳雄君の質問を行います。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) -登壇-
おはようございます。
通告に基づき、3件質問いたします。
1件目は、交通安全・事故防止について、2点質問いたします。
1点目は、メロディーロード整備についてお伺いいたします。
メロディーロードは、舗装道路に幅9から21ミリの溝を切り込み、車のタイヤとの摩擦で音を発生させ、溝の間隔で音階を調整し、音楽を奏でることができるものです。
先月9日と12日、市内において、痛ましい交通死亡事故が続けて発生しました。悲惨な交通事故の犠牲者を1人でも減少させるため、これまで、関係機関・団 体、多くの市民が交通安全運動に積極的に取り組んでまいりました。富良野署管内の交通事故死亡者は、一昨年は8人、昨年は7人で、先日の新聞によると、富 良野警察署はこの状況を改善しようと取り締まりを強化し、摘発件数を前年に比べて3割もふやしたとのことです。
一方、メロディーロードは、ドラ イバー自身が、運転速度を改めたり、居眠り運転防止などにつながります。交通安全対策に取り組む地域として、ハードとソフト、硬軟での対応で交通安全、事 故防止を図ったらと考えます。富良野にちなむメロディーで、話題性も含め、イメージアップを図ることもでき、新たに観光客の集客増も期待できると思いま す。
このようなメロディーロードに対して、どのようにお考えか、見解をお伺いいたします。
2点目は、高齢者の運転による交通事故防止策について。
近年、全国各地で高齢者の運転による交通事故が発生しております。今後、ますます高齢化が進む中、高齢者の交通事故防止・抑制策が必要と考えます。高齢者 の交通事故抑制策の例として、運転免許証の自主返納制度があります。この制度は、判断力や記憶力など認知機能の衰えが原因になった交通事故を減らすため、 1998年施行の改正道路交通法に基づき、導入されました。2002年には、身分証明書がわりとして、返納者に運転経歴証明書の交付が始まり、昨年の制度 改正で有効期限が一生涯となり、使い勝手がよくなったことで全国的に返納者がふえているようです。
公共交通網が充実している地域であれば、運転 免許証の返納促進も可能でありますが、不十分な地域ではそれなりの対策が必要と考えます。運転免許証の返納は、交通弱者となります。対策として、暮らしを 支える交通移動手段を確保することが必要と考えます。どのようなお考えか、お伺いいたします。
2件目は、ふらのワインの販売促進と顧客づくりについて。
修学旅行でのワインブドウ収穫体験企画やアイスワインのブドウ収穫体験の企画についてお伺いいたします。
修学旅行生や一般客などを対象に、富良野だから企画できる体験メニューを提案し、関係施設と連携を図り、販売促進、顧客づくりにつなげることが必要と考え ます。例えば、修学旅行生が収穫したブドウのワイン醸造完成時、3年後、学生も20歳になるころに生徒の自宅にワインを届ける企画です。その時点で再び富 良野を思い出し、再訪問、リピーターにつなげることも可能だと思います。
また、アイスワインは、日本では富良野が先駆的に手がけた事業です。気象条件に課題はありますが、冬季の富良野に泊まっている観光客に対し、アイスワインのブドウ収穫を着地型の体験企画として販売促進、顧客づくりにつなげたらと考えます。
富良野ブランドを高めるふらのワイン関連の販売促進と顧客づくりの体験企画についてどのように考えるか、お伺いいたします。
3件目は、スキー大会の検証について。
高校選抜のスキー大会の検証と今後の取り組みについてお伺いいたします。
全国高校選抜スキー大会(アルペン)は、平成17年から平成25年3月で、9回開催されました。来春3月で10回目となります。過去9回の大会を検証し、来春以後の取り組みについて方向性を示す時期と思いますが、見解を伺いたいと思います。
また、アルペンスキーの国際大会は、95FISワールドカップ富良野大会開催以後、約20年近く開催されておりません。国際大会は地域にとっていろいろな意味で効果があると思いますが、どのようなお考えか、お聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
おはようございます。
黒岩議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の交通安全・事故防止についての1点目、メロディーロード整備についてであります。
効果としては、法定速度内で走行することでメロディーが聞こえるため、運転手が速度を落とす効果や居眠り運転防止の効果が期待できるとされているところで あります。メロディーロードは、一定の話題性はあると考えますが、一方、騒音の発生源にもなることから、設置場所が限定され、車両の通行量の増加等による 農作業等の車両との混雑など、交通安全への配慮の必要性があり、積雪のある冬期間には機能せず、道路の維持管理上のコストもかかることから、市道における 導入については、現在、考えていないところでございます。
2点目の高齢者の運転による交通事故防止対策についてであります。
高齢者による交通事故は、増加傾向にあり、運転者の高齢化への対策は、重要課題と認識しております。
高齢者の運転免許証の自主返納の支援策の取り組みでございますが、道内では一部の自治体が高齢者運転免許証自主返納支援事業を導入しており、制度内容とい たしましては、その多くが運転免許証を身分証明書がわりに持っている人のために、写真つきの住民基本台帳カードの発行手数料を無料とするというものであり ます。
本市といたしましては、状況を踏まえて、高齢者の視力や運動能力の低下に伴う運転の危険性と安全運転について、関係機関等と連携して指導、啓発に努めてまいりますが、支援事業の導入についてもあわせて検討をしてまいりたい、このように考えております。
2件目のふらのワイン販売促進の顧客づくりについて、修学旅行でのワインブドウ収穫体験の企画や、あるいは、アイスワインのブドウ収穫体験の企画についてであります。
以前より、旅行会社からは、見る、食べる、飲むだけではなく、体験を加えた企画はできないかと問い合わせがあるところであります。しかし、ワイン製造にお いて体験をする場面というのは非常に少なく、また、簡単にブドウや果樹からワインをつくることができないことから、現在、ブドウ畑で生育状況の説明をし、 実際のブドウを視察してもらうとともに、通常では窓越しにしか見ることのできないたる熟成庫に案内し、ワインたるから、たる出ししたワインを試飲してもら うという有料ツアーを行っております。これは4年目となりますが、好評で、6月下旬から9月上旬までに1,000名を超える受け入れを行っているところで あります。また、収穫期に収穫体験を組み込んだ企画ができないかとの提案も受けているところでありますが、ツアーの販売は半年程度前からで、その年の気候 や天候により収穫日を設定することが難しいこと、また、現在、原料ブドウの確保が最重要課題であり、原料ブドウには余裕がないことから、無理に収穫させる ことができない状況にございます。そのため、修学旅行生にブドウ収穫体験をさせることは、現状では難しいと考えているところであります。
しかし、NPO法人山部まちおこしネットワークなどが修学旅行や研修旅行を受け入れ農業体験を実施していることから、収穫期直前のブドウの観察やワインをつくる工程を見学してもらい、将来の顧客育成につなげていきたい、このように考えているところであります。
次に、アイスワイン用ブドウの収穫体験企画についてであります。
ふらのワインは、国内で初の本格的アイスワインを製造したワイナリーであります。アイスワインは、最高気温がマイナス8度以下で24時間継続したときに収 穫してつくるワインであり、この収穫のタイミングはいつ訪れるかわからず、いつ、そのときが来ても対応できるように、適宜、ブドウ畑の除雪を行い、そのと きを待ちます。そして、天気予報をチェックし、寒気の流入も見ながら、前日夕刻に収穫の実施を決めている状況でございます。
収穫につきまして は、ワイン工場の職員で行うことが基本ですが、ぜひ体験してみたいという人がいることから、ホームページのプログラムでお知らせをしたり、ふらの観光協会 に連絡をし、呼びかけており、毎年10名から15名程度の市民や、札幌、旭川からの来訪者、さらには、市内でのスキー宿泊者などにボランティアで収穫に参 加をいただいているところであります。
この収穫についても、いつ実施できるかがわからないことから、ツアーに組み込んでもらうことは困難であり ますが、これまでの経験から、12月下旬から2月上旬の約2カ月間で実施をしていることから、この期間の宿泊者には、宿泊施設、ふらの観光協会などと連携 をして、富良野でしかできない体験メニューとしてアイスワインブドウの収穫ができるかもしれないという情報提供をしていきたいと考えているところでありま す。
今後、ワイン工場周辺にある約20ヘクタールの原料ブドウ畑のブドウから富良野のワインができるということを観光客にしっかり説明をして、販売促進や顧客の獲得につなげてまいりたい、このように考えているところであります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 続けて、御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
おはようございます。
次に、黒岩議員の3件目のスキー大会の検証について、高校選抜スキー大会の検証と今後の取り組みについてお答えをいたします。
全国高等学校選抜スキー大会は、平成15年度までは、長野県栂池スキー場で開催されてきましたが、3月開催における雪質の関係上、高速系種目の実施に影響 等があったことから、財団法人全国高等学校体育連盟スキー専門部より、富良野市に対し、富良野スキー場での開催要請があり、これを受けまして、富良野ス キー連盟並びに富良野スキー場とも協議の上、平成16年度第17回大会から富良野スキー場を会場に開催し、これまで9回開催してきております。
全国高等学校選抜スキー大会は、全国高校総体、インターハイと並ぶ大会であり、高校生のスキー競技としてシーズン最後の大会で、真の高校生チャンピオンを 競う大会と位置づけられております。大会は、毎年3月に4日間の日程で行われ、スーパージャイアントスラローム、ジャイアントスラローム、スラローム競技 の3種目が男女別に行われております。参加選手も、平成22年度は東日本大震災の影響で1種目しか実施できず235名の参加者数でありましたが、他の年度 では毎回延べ640名前後の参加となっております。また、大会運営に当たりましては、富良野スキー連盟を初め、陸上自衛隊上富良野駐屯地第104特科大 隊、富良野高校、富良野緑峰高校、富良野中央婦人会やスポーツ推進委員などの協力を得て、毎回延べ約1,000名の方々の協力をいただいているところでご ざいます。
これまでの大会の検証でございますが、本大会を開催することにより、スキーのまちとして道内外にPR効果があると同時に、参加選手、 監督、コーチ等が長期滞在することによる経済的効果、また、大会運営を通した地域の活性化につながっていると判断しているところでございます。一方、本大 会の運営に関しましては、昨今の社会情勢等の変化に伴い、年々、一般競技役員等のスタッフが減少傾向にあり、陸上自衛隊上富良野駐屯地や高校生スタッフの 増員要請をしながら大会運営をしている現状にございます。
本大会は、一般財団法人地域活性化センターのスポーツの拠点づくり事業として大会運営 補助を受けて行われており、10年を一つの区切りとしてスタートした経緯がございます。平成25年度の開催をもって10回目となります。平成26年度以降 に関しましては、まず、一般財団法人地域活性化センター等との十分な協議と情報収集に努め、富良野スキー連盟や富良野スキー場を初めとする各関係機関など とも競技役員の確保についての意見交換も進めながら、方向性を明らかにしていきたいと考えております。
次に、国際大会等の開催についてでございます。
富良野市では、これまで、アルペン競技のFISワールドカップ富良野大会を昭和52年から平成7年までの間に10回、ユニバーシアード冬季競技大会アルペ ン滑降競技を平成3年に、また、スノーボード競技のFISワールドカップ富良野大会を平成18年、平成19年の2回それぞれ開催され、国際大会を通じて世 界の富良野市を国内外に強くアピールすると同時に、国際都市としての位置づけを築いてきたところでございます。また、スキー技術のトップクラスの選手が参 加します国際大会を開催したことにより、これまでも地元の子供たちが刺激を受け、全国大会や国際大会出場へと躍進してきた実績がございます。さらに、参加 選手を初め、FIS関係者からも、富良野のコース整備は世界一であることと運営についても高い評価をいただいたのは、陸上自衛隊上富良野駐屯地を初め、地 元富良野スキー連盟や関係機関・団体など、さらには、市民の方々の並々ならぬ支援と協力のたまものと考えているところでございます。
平成19年 以降、冬季に国際大会は開催されていない状況にありますが、全道・全国規模の大会は開催されており、昨年度は全道中学校スキー大会、全道障がい者スキー大 会の開催を初め、平成27年度には全国中学校スキー大会の開催が予定されているところでございます。国際大会の招致に関しましては、財団法人全日本スキー 連盟や、会場となります富良野スキー場、富良野スキー連盟、市内外の関係団体、スポンサーなどとの連携協力が必要でありますので、今後、富良野国際大会招 致の可能性があるかどうか、富良野スキー連盟などを通じて情報収集に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、順次、質問させていただきます。
メロディーロードについては、市長から、いろいろな課題があって現状ではできないということでした。実は、私が生まれたまちは群馬県の長野原町で、その隣 が嬬恋村、さらにその隣が草津町でして、この三つは群馬県の一番西側のところでくっついた市町村ですが、軽井沢のほうから自分の田舎におりていくときに、 そこがメロディーロードになっていて、そばに浅間牧場という大きな牧場がありますので、「おお牧場はみどり」のメロディーが流れるようになっていました。 また、私が聞いたときには、隣の嬬恋村では万座温泉のスキー場や鹿沢などスキー場が四つぐらいある関係から「雪山賛歌」ですし、それから、草津町のほうで は「草津音頭」になっていまして、地域として交通安全と観光の両面でそういうものを道路に設置しているという話だったものですから、今回、メロディーロー ドについて質問させていただきました。
この地区も、当然、交通事故防止のためにいままでもいろいろやってきています。また、富良野市だけではな くて、1市4町あるいは1市3町1村という広域の形でいろいろやってきておりますので、単発ではなく、交通事故防止あるいは観光の面からもメロディーロー ドに取り組んだらどうか、こんなふうに考えて質問いたしました。
難しい課題かもしれませんが、地域として、今後、何かの機会にそんな提案ができるかどうか、御質問いたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
メロディーロード設置に関する課題、問題点については、先ほども市長から答弁させていただいたとおりいろいろな課題がございますが、特に北海道の場合は冬 期間の課題がありまして、アスファルトについては摩耗が非常に激しく、お聞きするところによりますと一冬で摩耗してしまうといった状況もあります。そう いった中で、道内ではメロディーロードを開発した企業が立地している標津町1件のみという状況でございますが、本州におきましては、積雪等の心配が少ない といったことで、特に群馬県は先進地のようですけれども、それ以南の自治体においても設置されているとお聞きしております。
本市としては、市道 へのこういったものの設置は考えていないところですが、交通安全全体の対策として、やはり、富良野圏域は観光客がたくさん入ってまいりますので、どのよう な形がよいのか、連携を図りながら道路標識や交通安全の看板設置の部分も含めて検討を進めてまいりたい、そのように考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、次の高齢者の交通事故防止策についてお伺いしたいと思います。
自主返納制度は、それなりに自分に自信がなくなったときに返納するのですけれども、ただ、運転する車のかわりになって支援してもらえるようなものがない と、いわゆる公共交通網が充実しているところはいいですけれども、それ以外のところでは、運転は心配だけど免許を返納するのは嫌だ、難しいという事例が起 こると思います。ですから、今後、高齢者がふえていく中で、免許証の返納にはその辺が課題になるのではないかと思いますので、それなりの優遇策、支援策が できないだろうか、こんなふうに考えております。
本州のほうでは既にやっていますし、道内でも、先ほどお話があったようにやっているところもあ りますので、例えば、返納した場合に地域の公共交通に対して多少なりとも割り引きをお願いするとか、相手もあることなので難しいと思いますが、そういうこ とも一つの案としてはあるのではないかと考えます。路線バスを利用してもらうための優遇策としてそのような形に切りかえていけば、危ない運転するより少し でもそういうものを利用するのではないか、こんなふうに考えますが、その辺はどうでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
ただいまは、返納者に対する交通費などの助成等について考えられないのかというふうな御質問だと思います。
こういったことにつきましては、やはり、返納者の住んでいる地域の環境、例えば、市街地と山部、東山との交通条件の違い、それから、高校生や、あるいは、 もともと免許をお持ちになっていない方との違いといった部分で、受益者負担など公平感を考慮した対応も必要になってきます。そういうふうに考えております ので、こういった課題については、地域の交通機関全体の確保の中で研究、検討を進めてまいりたい、そのように考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) 次の質問に移らせていただきます。
ワインの関係ですが、先ほどの非常に難しいという話はお聞きしてわかるのですが、私の聞いたところよりますと、ブドウができるのは早いものからある程度の 幅があると思います。もう既に収穫しているものから、今月末とか10月頭とかですね。そうしますと、修学旅行というのはもう2年、3年ぐらい前に決まりま すから、市長が答弁された非常に難しいというのは難しいですが、この期間の中であれば、提案としてブドウの収穫は可能だと言うことはできると思います。
私は、ブドウを収穫して、それがワインという製品となり、もう一回、その生徒のところに戻ってくる、そういう長い期間で顧客をつくっていく、これは富良野 しかできない企画だと思います。そんな形でのワインと修学旅行というのは、多分、日本全国でほとんどやっていないと思います。富良野だからできるのではな いか、こんな提案ですから、そうした問題点はありますが、調整すれば可能ではないか、こんなふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
修学旅行生のブドウの収穫体験、あるいは、製品として届けて将来の顧客となっていただくというような御提案でございます。私も非常にいい考え方だと思っております。
ただ、先ほど市長が答弁をさせていただいたとおり、現状としては、原料用ブドウが足りないという状況がございますので、まず、出荷量を確保することが第一 でございます。その次に、収穫時期については一定の幅があるということでございます。例年、ふらのワインぶどう祭りが9月中旬にありますが、それが終わっ た後に受け入れをいたしておりまして、ことしにつきましては、本日の新聞報道にありますとおり、昨日から受け入れを始めているということで、かなりの誤差 もありますし、収穫時期の条件によっては作業がかなりふくそうするようなことがあるのも事実でございます。
ただ、収穫体験をしていただくことに つきましては、富良野の観光の大きな魅力になることと、それから、ワイン事業においても新たな顧客を広げる、そして、そこで買ってもらう、あるいは、将来 の新たな顧客になっていただいて2度、3度と富良野を訪れるリピーターにもなってもらえるということだと考えておりますので、こちらについては、どういう 体験が可能なのかということについて、幅広く検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4 番(黒岩岳雄君) 夕べ、たまたまテレビを見ていましたら、NHKのニュースウオッチ9で9時45分ぐらいの天気予報のときに、ちょうど富良野のワイン工 場で収穫したブドウを絞る作業が全国ネットで放映されていまして、NHKで放映されたということは、富良野にとっても全部がプラスになるのではないか、こ んなふうに感じました。
そういう中で、アイスワインですが、先ほど市長も言ったように、マイナス8度で24時間という状況の中で初めてとれるも のです。これにつきましては、確かに12月ぐらいから2月ぐらいの中でいつとれるかわかりませんけれども、かもしれないではないですが、本当にそういうこ とでもいいと思います。そういう形でPRしてもらって、希望者に来てもらう。だから、その企画は無料でなくて有料でもいいと思いますから、これについては 今後ともそんな形でやっていただきたい、こんなふうに思います。
次に、3件目のスキーのことに移らせていただきます。
いま、教育長から、るる細かい説明をいただきまして、10回という約束でもう9回終わったということですから、来年春、3月の大会以降はどうするのだということで、関係者といろいろ相談するということになっていると思います。
実は、全国高校スキー選抜大会は、その前に富良野市長杯スーパーGの大会があって、セットでやっていますから、全国高校選抜とスーパーGという二つのス ピード系の大会に出るのが選手たちの大きな目的になっております。万が一、全国高校選抜大会をやめてしまうと、市長杯のスーパーGにもいろいろ影響すると 思いますので、その辺の考え方をお聞かせいただければと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
高校選抜スキー大会の前の日に、スーパージャイアントスラロームの大会を富良野市長杯として行っております。いまも御質問がございましたように、二つの大 会をつなげることによりまして、相乗効果が出て、多くの高校生が、また、市長杯につきましては一般の方も参加可能でございますので、多くの選手が参加をさ れているところでございます。
平成26年度以降につきましては、先ほど教育長からも御答弁しておりますが、私どもも、来年度以降、もしこれが中 止なった場合にどうなるかということで、いま、富良野スキー連盟の関係者と事前に協議を進めている段階でございますので、今後、スキー連盟との話し合い、 協議をもとに検討していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4 番(黒岩岳雄君) 競技役員が足りないということが運営に当たってのネックといいますか、先ほどのお話ですと非常に苦慮しているというのは本当に現実な話 ではないか、そんなふうに思います。大会を運営するに当たっては、本当に市民挙げて応援していただかないと、多分、運営できないと思います。そういう意味 では、今後ともみんなが協力してやるような体制をつくっていくことが必要だと思いますので、その辺はどのような考え方を持っているか、お伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
御質問のありましたように、競技役員につきましては、現状といたしまして、毎年、人数が減ってきている現状でございます。その中で、いかに競技役員を確保 するかという部分につきましては、スキー連盟あるいはスキー学校の指導者等々に個人的にも依頼をしております。また、高校生の協力もいただいておりまし て、当初より相当多くの高校生の協力をいただいているところでございます。さらに、陸上自衛隊上富良野駐屯地等の協力もいただくということで、この大会を するに当たりましては、先ほど答弁しておりますように、延べで1,000名程度の役員が必要となりますが、私ども委員会としても、今後のスキー人口の増加 も含めて、今後、対応していかなければいけないというふうに考えております。
具体的には、先ほど言いましたが、再度、関係者等に依頼をしていきながら、今後に向けて競技役員の確保に努めていきたいと考えております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、黒岩岳雄君の質問は終了いたしました。
次に、本間敏行君の質問を行います。
3番本間敏行君。
○3番(本間敏行君) -登壇-
まず最初に、おわび申し上げます。
携帯電話の電源を切り忘れていまして、皆さんに御迷惑をおかけいたしました。申しわけございませんでした。
さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。
1件目は、道路整備についてお伺いいたします。
能登市長になられてから、常々、身の丈に合った市政が大事と言われてきました。富良野市の借金の削減のため、市長専用車及び運転手の廃止、職員給与の引き 下げ、公共事業の削減などを行い、地方債の削減を確実に実行されてまいりました。この8年間に、世界的な不況、リーマンショックが起こり、本市においても 少なからず影響を及ぼし、また、国難とも言われる東日本大震災が起こり、大勢の方が犠牲になりました。この震災を教訓に、国は、全国で学校施設の耐震化対 策を進め、本市も校舎の新築、耐震化対策事業を行ってまいりました。
しかし、市道の整備は減少し、簡単な簡易舗装が多い古い市道は、雪解け時に 当該箇所の修繕を行うぐらいで、大雨が降れば排水路も水を吐き切らない箇所が多く見られます。本市で考えられる災害として、水害、雪害、地震、噴火があり ますが、その中で最も可能性が高いのは、水害です。近年、台風の影響でなく、気象変動による局地的豪雨が北海道の各地に多発する中、市道は未改良の道路が 多いため、排水の状態が悪く、局地的豪雨に対応できない状況と思われます。
そこで、1点お伺いいたします。
近年の局地的豪雨から市民の生命と財産を守るために、道路改良による舗装排水整備が急務と考えます。
市の道路整備計画についてお伺いいたします。
2件目は、富良野市観光振興計画の具体的施策について。
私が理解している観光とは、日常生活から離れた場所へ移動し、気分転換をして鋭気を養い、また日常生活に戻る一連の活動を指し、観光客とは一連の活動をす る人を指します。観光事業とは、観光客が活動する際に観光消費を行い、これにより観光収入を得て経済活動をする事業であり、観光産業とは経済活動により恩 恵を受ける全ての事業者の集団を産業区分により観光産業と言われています。
富良野市の観光経済波及効果を見ると、平成24年度の観光入り込み客 より推計した観光消費額は、宿泊者62万人に対して1人当たり2万9,800円と試算され、約184億円となり、日帰り者136万人に対しては1人当たり 7,700円と試算され、約104億円となり、合計で288億円の消費額があります。全国平均の1人当たり年間消費額は120万円と言われ、富良野市の人 口2万4,000人を掛けると年間消費額は288億円になり、これは、観光客が市内で消費する額と市民が市内で消費する額がほぼ同額の水準となり、年間で 考えると富良野市の人口が2倍になっているとも言えます。
富良野市の観光と観光関係就業者で見ますと、平成24年度の調査で15歳以上の就業状 況によると、総数が1万2,283人、1次産業の農業、畜産2,500人、2次産業の建築、製造1,690人、3次産業の小売、飲食、宿泊、その他のサー ビス6,661人、その他は公務員1,432人となっており、そのうち、観光関係就業者人数は約3,300人と報告されています。総数の4人に1人、3次 産業の2人に1人が観光関係就業者となります。
富良野市観光振興計画は、平成20年5月から実施され、本計画は平成20年から29年までの10 年間の事業であり、観光動向や観光客のニーズに変化があるため、必要に応じて調査を行い、推進施策等を修正することになっており、今年度、民間を含めた観 光戦略会議の中で、観光統計データ、アンケート調査結果等に基づき、前期5カ年の富良野観光の現状と特色を整理し、今後、直面する主な課題等について検討 し、報告されています。後期5カ年の観光振興計画の観光戦略で挙げている目指す姿の早期の具体化、実現に向けて、観光関係者が一丸となってオール富良野で 連携協力し、効果的・効率的に計画を推進することが必要であるとあります。
そこで、富良野市の役割について、3点お伺いします。
1点目は、富良野市は、施設の整備・運営や情報の発信、さまざまな取り組みの実施主体に対するバックアップなど、全市的に観光事業に取り組むとあります。具体的に取り組んでいる内容は何か。
2点目は、富良野市観光振興計画の推進を目的とした民間事業者や各種団体の調整や連携などコーディネート役を果たすとあります。具体的に取り組んでいる内容は何か。
3点目は、国、北海道、他市町村との調整役を果たすとあります。どのような調整をするのか、具体的に取り組んでいる内容は何か。
また、市民の役割について、2点お伺いします。
市民は、富良野市の魅力を支える真の主人公であり、旅行者を温かく迎える役割があるとあります。具体的に取り組んでいるものはあるのか。
2点目、富良野市観光振興計画の推進に当たっては、おもてなしの向上を図るとあります。具体的に取り組んでいるものはあるのか。
3件目は、地方公務員の給与水準について。
ラスパイレス指数とは、地方公務員と国家公務員の平均給与額を、国家公務員の職員構成を基準として、一般行政職における学歴別、経験年数別に比較し、国家 公務員の給料100とした場合の地方公務員の給与水準を示した指数であり、総務省は、毎年、地方公務員の給与水準をラスパイレス指数で発表しています。
平成24年度地方公務員給与実態調査による富良野市の状況は、全国1,719市町村のうち263位、北海道179市町村のうち5位、ラスパイレス指数は 100、平均年齢44.3歳で、平均給与月額34万8,400円、諸手当月額5万8,760円、合計いたしまして40万7,160円となっています。富良 野商工会議所の調査データによると、平成23年度賃金労働基本調査の年齢別平均基本賃金として、41歳から45歳までの平均給与月額は、男性職員は28万 494円、女性職員は15万3,763円となっています。このデータと比較すると、男性職員で月額12万6,660円の差額となります。公務員は給与水準 が決まっているので仕方がないと思いますが、市町村ごとで多少の金額の調整はできると思います。平成23年度は3位、24年度は5位とランクされています が、いかがなものかと思います。
そこで、1点お伺いします。
市民は、市職員の給料が高いのは周知しております。民間企業で働く職員が、少ない給料の中から納めている貴重な税金でございます。このランクは、市民の理解は得られないと思いますが、どのような見解か、お伺いいたします。
4件目は、国際理解教育について。
教育委員会は、学校の先生と英語指導助手の両輪で、小・中学校に対し、最善の英語教育を実施していることと思いますが、政府の教育再生実行会議の本年5月 の第3次提言で、小学校の英語学習の抜本的拡充を求めました。現在は、小学校5・6年生で教科とは異なる外国語活動という授業を行っていますが、同会議 は、将来、小学校で英語に関する教科を設けるべきだとしています。
文科省は、この提言を受け、中央教育審議会などで検討し、学習指導要領に反映 させる考えであります。この動きに対し、20.9%の教育長は、できるだけ早く実施すべきと回答、時間をかけて検討すべきは74.9%、反対は3.7%と いう結果が出ています。私も、学生時代、10年間習ってきましたが、残念なことに英会話は全くできません。なるべく早く小学校の英語教科化を実現し、これ からの子供たちは英会話ができることで世界で活躍する人になってほしいと考えております。
そこで、2点お伺いいたします。
1点目は、この事業について、英語の話せるふらのっ子の推進に向けた取り組みを試行的に実施している中で、小学校における朝の英語活動を一部で実施、また、英語ランド、イングリッシュサマーキャンプを実施していますが、その内容と効果、課題をお聞かせください。
2点目は、今後、子供たちに対する英語指導助手を活用した英語教育について、課題を踏まえてどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
以上、第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
本間議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の道路整備についての1点目、道路の維持管理についてであります。
現在、市が管理する道路延長は681.8キロメートルで、道路改良率につきましては35.6%となっております。第5次富良野市総合計画に基づく道路の改 良舗装、また、地域要望等の優先順位による道路の補修、修繕を計画的に現在実施しているところであります。しかし、市道の側溝等の道路排水施設の整備につ きましては、老朽化及び近年の気象状況変化による局地的な大雨により側溝があふれる箇所がふえていることなどから、地域からの整備要望が多く、早急な排水 対策が必要であると考えているところであります。
今後におきましては、限られた財源の中で、緊急性、重要度などを考慮しながら、効果的な道路排水の整備を図ってまいりたい、このように考えているところであります。
2件目の富良野市観光振興計画の具体的施策についての1点目、富良野市の役割についてであります。
平成25年市政執行方針におきまして、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちをつくる農村観光環境都市形成の推進を掲げております。農村観光環境都 市形成は、活力あるまちづくりの実現手法として、本市固有の自然環境に支えられた農業と観光、そして、環境の連携による多様な地域経済の活性化施策を展開 することにより、市民が豊かに暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢を示したものであります。
富良野市観光振興計画につきましても、この基本的 な姿勢のもと、一つ目は、滞在型・通年型観光の推進であります。二つ目は、受け入れ環境整備であります。三つ目は、観光客の誘客であります。四つ目は、持 続可能な観光振興であります。この四つを柱に、関係機関・団体と連携をしながら、全市的に取り組んでいる状況でございます。
2点目の市民の役割についてであります。
それぞれの市民がそれぞれの生産活動や日常生活を営むことが大切であると考えております。農業を守ることが美しい田園景観をつくり、商業によってまちなか に活気があふれ、家庭でのごみの適正排出や花壇づくりによって環境が守られております。本市観光のセールスポイントである自然景観に加え、市民皆さんの生 活や活動自体が観光客へのおもてなしにもなり、富良野らしい観光の魅力の一つになっているものと考えているところであります。
次に、3件目の地方公務員の給与水準についてのラスパイレス指数についてであります。
ラスパイレス指数は、各地方公共団体の一般行政職の平均給与、職員の学歴別、経験年数別構成などが国と同一であると仮定をし、国家公務員の平均給与額を 100として算出した指数のことであり、総務省は、毎年、地方公務員の給与水準をこのラスパイレス指数を用いて発表しております。
本市のラスパ イレス指数は、先ほど御質問の中にもありましたけれども、平成23年100.6、平成24年は108.2と急激に伸びたように見えますが、これは臨時的特 例措置として国家公務員の給与が削減されたためであり、削減前の給与との比較では100であります。ほぼ国との均衡がとれている状況にあります。このこと は、すなわち民間との均衡がとれている状態と言うことができます。
ラスパイレス指数の算定は、国の一般行政職、つまり、行政一表に該当する職種 との対比になりますので、本市におきましては、税務職、看護・保健職、福祉職、教育職、技能労務職等を除いた約200名との比較となり、人事異動も指数の 変動要因となり、小規模団体であるほど大きく影響いたします。また、在職職員の年齢構成、学歴、在職年数が影響を及ぼし、退職、新規採用により、毎年度、 変化をしていくものであります。本市の給与は、人事院を持たない多くの地方公共団体と同様に、情勢適応の原則、民間準拠を基本とする国家公務員の給与に関 する人事院勧告を参考に、労使協議を経て、議会の議決を得て決定をしております。
人事院勧告は、全国50人以上の事業所の民間給与を調査、比較 し、給与水準及び手当の改定を勧告するもので、本年、世代間及び地域間の給与配分のあり方を今後検討していくものとの報告がなされたところであります。本 市におきましても、今後、この人事院の論議を注視するとともに、これまで同様、人事院勧告を参考に、議会に審議をいただき、給与を決定していく考えであり ます。
なお、今般の国の給与削減措置を地方公共団体においても準じた措置を講ずるよう求めた要請におきまして、その手法に地方の固有の財源であ ります地方交付税を用いた形、指導は初めてのことであり、そもそも地方公務員の給与は、住民や議会の意思に基づき、地方自治体が自主的に決定するという給 与決定の原則に反しており、地方自治の本旨に照らし、極めて不適切なものであることを、去る5月30日開催の議員協議会でも説明をさせていただいたところ であります。
本市におきましては、国に準じた給与減額については実施しないこととしたところでありますが、これは平成18年度から22年度にか けての職員給与独自削減を初め、特別職、議員及び行政委員の報酬など、総人件費の削減や職員数の抑制等について不断の行政改革を実施していること、給与減 額による地域民間企業へのマイナスの影響、そして、地域経済への打撃等を総合的に判断した結論であります。
しかし一方では、一定の交付税の減収が見込まれることから、徹底した経常経費の節減、効率的・効果的な事務執行による時間外手当の大幅削減に努め、市民サービスの確保を図るよう最大限の努力を続けているところであります。
市民の理解という点では、市の給与制度の内容、実態の公表を継続し、また、職員個々の資質向上を図り、さらには、各種施策・事業により市民サービスを確保していくことが理解につながるもの、このように考えているところでございます。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 教育行政について御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
本間議員の4件目の国際理解教育について、小・中学校における英語力の向上についてお答えをいたします。
小学校におきましては平成23年4月から、中学校においては平成24年4月から、それぞれ新学習指導要領が全面実施され、小学校では、新たに5・6年生に 対し、異文化理解やコミュニケーション能力の向上を主眼に置いた外国語活動が導入されております。また、中学校においては、英語教科における年間授業時数 が105時間から140時間に、学習する単語数が900語から1,200語へそれぞれ増加をし、聞くこと、話すことに加え、読むことと書くことに重点が置 かれております。
これら新学習指導要領に対応するために、現在、外国語指導助手を小学校に2名、中学校に2名の計4名を配置し、平成24年度に ついては、小学校で757時間、中学校で1,044時間、その他、富良野看護専門学校、保育所、放課後子ども教室などで年間1,888時間の指導を行って きているところでございます。
本市には多くの外国人観光客が訪れており、国際観光都市を目指す本市において、これまで以上に英語になれ親しみ、 日常会話や外国文化、生活習慣を学ぶ機会をふやし、児童の積極的なコミュニケーション能力の向上を図ることを目的に、英語の話せるふらのっ子を目指し、英 語力の向上に向けた取り組みを平成24年度から試行的に実践し、本年度から本格実施しているところでございます。
具体的な取り組みといたしまし ては、小学校においては、朝の英語活動を一部の学校で実践しながら、特に英語による挨拶、カード使った単語学習などを行っており、また、外国語指導助手が 中心となって、放課後英語ランドを東小学校、扇山小学校を指定校として実施し、低学年でも参加しやすい英語を使ったゲームや音楽活動を行っております。
また、社会教育との連携事業といたしまして、外国語指導助手のほかに北海道大学の留学生の参加もいただきながら、昨年度からイングリッシュキャンプを山部 自然公園太陽の里を会場に開催し、さらに、図書館における英語のおはなし会、ハロウィンパーティーなどを開催しながら、児童生徒が楽しみながら英語や外国 の文化、生活習慣に親しめるよう取り組みを行っているところでございます。
今後の外国語指導助手を活用した英語教育につきましては、グローバル 化した社会に対応する国際理解教育を推進するために、外国語活動推進委員会を設置し、指導実績のある中学校英語教諭をコーディネーターとして配置しており ますが、市内9校の小学校5・6年の学級担任を中心に、外国語指導助手の助言も受け、経験の少ない外国語活動の学習内容等の研さんに努めるとともに、中学 校への進学をスムーズな形で引き継げる環境につなげていけるよう、さらなる連携を図ってまいります。
また、昨年度、社会科副読本を改訂し、さらには、英語版DVDを作成したことから、こうした教材の活用も図ってまいりたいと考えております。
さらに、今年度は、外国語指導助手2名が交代し、英語以外にもドイツ語が堪能な外国語指導助手を採用しており、近い将来、タブレット端末機を活用して、友 好都市西脇市はもちろんのこと、オーストリア・シュラートミンク市の子供たちとの国際交流も積極的に推進して、郷土の自然、文化、歴史を英語などで発信で きる意欲や態度を養うことができるよう、学校教育、社会教育が一体となり、地域の協力もいただきながら取り組んでまいりたい、このように考えております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 途中ですが、ここで11時20分まで休憩いたします。
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午前11時12分 休憩
午前11時19分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の議事を続行いたします。
休憩前の御答弁に対して再質問ございますか。
3番本間敏行君。
○3番(本間敏行君) 観光振興計画のことですが、民間事業者や各種団体との調整、連絡などコーディネート役を行うということになっていますが、市長は、常々、安全・安心の食材を観光客の方に食べていただきたいといつもおっしゃっています・・・・・・・・・・・・・
いま、まちなかでグリーンフラッグというような形でやっていますけれども、市の応援としてできるのであれば、野菜を地元の旅館組合が使えるような応援ができないのかと私は思いまして、お伺いしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 本間議員の再質問にお答えいたします。
富良野の地元の野菜を含めて、お客さんが来たときに、もっとおもてなしができないだろうかというような趣旨の内容かと思います。
この件につきましては、旅館業界や関係団体の方と十分いろいろ意見交換を行いながら、現在、進めているところでございます。具体的には、大きなホテル等に つきましては、なるべく富良野の野菜をと。価格の問題も多少あるかもしれませんが、富良野の観光の基本は、1次、2次、3次それぞれみんなで、オール富良 野でお迎えするという姿勢で進めておりますので、そのことを基本に皆さんで協力し合いながらお願いしたいと思います。
あわせて、一部、農業者の方々も含めながら、個々にやっている方もおられます。そういう状況を踏まえながら、総合的になるべくその方向で進めたいと思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○議長(北猛俊君) 補足説明を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 本間議員の再質問で、ただいま商工観光室長がお答えさせていただきましたほかに、私から少し補足をさせていただきたいと思います。
一つは、いま、御質問にありました旅館組合でそれぞれ地元の野菜を使うのに値段的なものがあってなかなか利用ができない、それを補填できないかという御質問に聞こえたわけでございます。
現在、商工観光室長がお答えさせていただきましたとおり、旅館組合のそれぞれの旅館におきましても、お客さんをもてなす商売ですから、それだけの努力をみ ずからやらなければならないと思います。富良野の農家で個々にやっている方も、それぞれホテル、旅館との個人契約という形の中で進めているところもたくさ んございますから、やはり、まずそういう努力をしていただくというのが1点目でございます。
そして、2点目については、先ほどオール富良野とい うことでございました。そのときの野菜の価格の状況、あるいは、国の輸入も、恐らく年間を通してやりますとそういう状況も生まれてくるでしょうし、また、 本市の市場も当然それに絡んでくるわけでありますから、先ほど総合的に判断したいというお話もございましたが、そういう意味でそれらの状況も考え合わせな がら総合的に対応していく必要性があります。
しかし、原則は、それぞれホテル、旅館の方々が、泊まっていただける方々に対する誠意というか、お もてなしということで盛り上げていただくことが基本ではないかと私は思いますので、御質問のありました支援的なものについては、現在、まだ考えていないと いうことで御理解を賜りたい、このように思います。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
3番本間敏行君。
○3番 (本間敏行君) 私の言い方が悪かったのかもしれませんが、予算的なお願いをしたわけではなくて、あくまでも富良野全体でのおもてなしの心ということであ れば、各事業所といろいろと相談してそういうような働きかけをして、お互いに納得した段階で予算化をしていただきたいという考え方で、決して予算的な支援 をしてくれと言ってはおりませんので、そこを理解してください。
ただ、観光協会のほうも旅館組合の方も、人件費やいろいろな面で精いっぱい削減 しております。その中でそういうお話を聞きまして、それなら、ぜひ富良野の安心・安全の食材を少しでも旅館で使っていただいて、富良野市の野菜のよさをわ かっていただきたいということを思って言っただけのことです。決して予算づけしてほしいというような話では言っておりませんので、そこだけ理解してくださ い。
終わります。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
暫時休憩いたします。
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午前11時26分 休憩
午前11時27分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の議事を続行いたします。
以上で、本間敏行君の質問は終了いたしました。
次に、広瀬寛人君の質問を行います。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) -登壇-
通告に従いまして、順次、質問をいたします。
まず最初に、富良野市観光振興計画の取り扱いについてお伺いいたします。
平成19年の富良野市国際観光促進協議会総会において策定が承認され、平成20年より29年までの10年間に及ぶ富良野市観光振興計画も、昨年度、24年 度をもちまして、前期が終了いたしました。本年度、25年度からは、後期5年となります。計画に掲げた事業や目標値の進捗状況など、評価と検証作業が必要 とされます。平成24年度実績が掌握できた現在、前期5カ年の総括が大切と思います。
そこで、3点質問いたします。
前期5カ年の評価と検証はどのようにされているのか、東日本大震災の影響と、これに伴う見直し作業はされたのか、前期の積み残し課題はどのようなものか、お聞きをいたします。
次に、富良野市観光振興計画の後期5カ年についてお伺いします。
10年計画の最終目標に向かい、積み残し課題を解決し、目標に向かい事業推進をすることはもちろんのことですが、このたび指定を受けたと観光地域ブランド 確立支援事業との兼ね合いをどのように図るのか。また、上位計画の第5次富良野市総合計画に予定されている平成25年から着手予定とされている観光地づく り推進事業の兼ね合い、さらには、仮称環境観光税の検討と導入も本年度からと予定されております。総合計画の目標を具体策に落とし込んだ観光振興計画と、 観光振興計画の具体策を実現させ得るための観光地域ブランド確立支援事業の活用について、3点ほど見解をお伺いします。
観光地域ブランド確立支援事業とは、どのようなもので、観光振興計画の何を実現する施策と捉えているのか。
観光地づくり推進事業では、富良野らしい景観の保全と、観光施設の整備と、仮称環境観光税の検討と導入とありますが、景観保全の施策や観光施設整備の対象とはどのようなものなのか、仮称環境観光税の検討と導入については着手をされているのか。
3点目に、仮称環境観光税とは、どのようなイメージなのか。税方式で行くのか、BIDやCIDのような地方自治法上の分担方式で行くのか、検討状況をお知らせください。
次に、観光振興計画の具体的戦略7にある人と自然にやさしい環境整備戦略と、具体的戦略9にあるまちなか観光の推進戦略についてお伺いします。
具体的戦略7では、推進施策として、日本人、外国人を問わず、老若男女の観光客がひとり歩きできる環境整備とバリアフリーの推進が掲げられています。富良 野市では、通年型24時間対応トイレが整備されておりません。また、バリアフリー対応のトイレ施設も限られており、設置箇所の情報や利用時間等の情報も周 知されているとは言いがたい状況にあります。8月18日の日経新聞にも、公共政策の効果分析が専門の塚本明治大学教授の消費分析で、車椅子対応の多機能ト イレがあるとの情報が事前にあると滞在時間を30分から2時間程度延ばしてもよいとの回答を得て、滞在時間の延長が消費金額の増加に結びつくとの分析を発 表されています。
また、国土交通省では、民間事業者が古いビルなどを病院や住宅、店舗が入った複合施設に建てかえる際の取り壊し費用への補助を 2014年度から拡充する方針を固めたと報道されています。これは、中心市街地活性化法で定めた地域が対象であり、幸いなことに富良野市も対象地域となっ ております。また、空き地や空き家の売却を促進し、中心市街地整備計画をつくりやすくするため、中心市街地で不動産を売買した場合の軽減税率も要望すると の報道であります。
そこで、2点質問をいたします。
通年型24時間対応トイレやバリアフリートイレが観光都市に整備されることの必要性への見解をお聞かせください。
2014年度の税制改正の方向性を視野に入れながら、まちなか観光を推進させる施策を検討していくお考えがあるのか、お聞かせをください。
次に、本年度の取り組み事業であります観光経済調査事業の取り扱いについてお伺いします。
農業と観光を富良野市の基幹産業と位置づけている以上、その経済効果や波及効果、就労人口、納税額など多面的な視点で捉え、経年変化を実施施策の効果検証、そして、次の一手を考察するデータとして活用することが肝要と考えます。
富良野市では、平成12年と18年に行われており、3度目となる調査事業でありますが、後期5カ年の観光振興計画の目標実現に役立てるためにも、速やかな調査、実像を把握できる結果公表、そして、得られたデータを十二分に活用した分析、考察が重要と考えます。
そこで、2点お伺いします。
調査のスケジュールは、どのようになっているのか、分析、考察などの発表はどのように行い、今後の施策立案にどのように反映させていく予定なのか、基幹産 業として富良野経済における位置づけを明らかにするためにも、売上額や固定資産税、就労者人数など多面的な数値把握が必要と考えますが、見解をお伺いしま す。
国土交通省は、2014年度の税制改正に、ホテルや旅館向けの優遇税制の導入を働きかけております。建物の資産評価額がいまよりも早く目減 りするように改め、固定資産税の負担を軽くすることにより、経営体力を高め、改装投資や雇用拡大などを図り、観光立国の基盤整備を充実しようとするものと 思います。私もこの施策の方向性を評価するものでありますが、同時に、その影響を試算するためにも、前述の観光産業の固定資産税等をしっかりと把握し、優 遇税制が導入された場合の試算ができるよう準備が必要と思います。また、基幹産業と位置づけをしている富良野市として、国土交通省が導入を働きかけたよう な優遇税制のほか、新規や改装などの投資、雇用拡充などに対する育成施策や課税制度を検討することも必要ではないかと思います。
そこで、2点質問いたします。
2014年度優遇税制制度の内容把握と、それに基づく試算作業の取り組みに対する見解と、観光産業育成の視点から独自の課税制度、減免制度などの検討についての見解をお聞かせください。
次に、防災、防犯についてお伺いします。
全国的にことしの夏も異常気象との報道がなされる中、特に山陰、近畿、北関東地方の被害が連日のように報道され、心を痛める日々が続きました。富良野地方 では、6月から7月にかけて雨の全くない夏が、8月より一転して雨続きの不順な天候となりました。幸いなことに、北海道内でも猛威を振るったゲリラ豪雨の 被害は他の市町村ほど甚大ではありませんでしたが、東部地区の被害など復旧作業を二度にわたって行わなければならない局地的被災地域が生まれました。
異常気象という表現が使われるようになってから久しいですが、特に本年のゲリラ豪雨は、1時間当たりの降水量が50ミリから100ミリに達しようとする尋 常ではない降り方が散見され、地域によっては、平年の1カ月降水量をしのぐ雨量が1日で降るという事態も各地で起こっています。民間気象予報会社の発表で は、北海道内各地における9月までのゲリラ豪雨発生見込みは前年の1.7倍から2倍近くまででなり得ると発表しております。
富良野市内の雨水ま す等の道路脇の排水施設も、老朽化や、アスファルト舗装の進捗状況が進んだことによる路面のかさ上げなどで、集中豪雨時には許容量を超える箇所が散見され るようになってきました。特に、緑町や扇町等の早い時期に整備をされた住宅地域は、道路幅のみならず、排水路等の規格も昨今の気象状況には対応し切れない ように思われます。市街地のみならず、郊外・農村地域を含め、整備は計画的に、そして迅速に改修作業を行う必要があると思います。
そこで、3点伺います。
富良野市の現状では、1時間単位の降雨量の対応範囲はどのようになっているのか、道路排水の点検作業と改修作業計画はどのようになっているのか、農村地区の排水路整備に対する考え方はどのような見解なのか、お聞かせください。
次に、落雷等による停電時の対応について伺います。
先月8月24日土曜日午前8時20分ころに、落雷が原因と見られる送電停止のため、富良野市と近隣の3町村1万9,000世帯が一時停電しました。幸いな ことに10分ほどで復旧しましたが、一部の地域では午前10時ごろから午後零時30分ころまで停電しました。最初の全市的停電では、市内の信号機も全て停 止し、交差点は大変危険な状況となりました。私も勤務地域近隣の交差点を見て回りましたが、徐行する車がある一方、信号が停止していることも気づかないよ うなスピードで左右も確認せずに走り去る車両もありました。
停電の復旧作業は北海道電力の管轄、信号機が停止した交差点の誘導は警察が対応する のが当然のことでありますが、このような状況になっていることを迅速に市民や観光客の皆様にお伝えすることが自治体としての役割と思います。今回は、10 分程度の短い時間、そして、土曜日の朝8時半前後と交通量の少ない時間帯であったことが救いでありましたが、逆に、週末で市役所に職員がいない時間帯の対 応策に課題があることも露呈したと思います。
そこで、2点伺います。
行政として、休日や夜間の時間帯を含め、迅速な情報把握の体制をどのように検討されているのか、入手した情報の市民への速やかな伝達手段を多面的に構築する必要性の見解をお聞かせください。
最後に、空き家対策について伺います。
私は、平成22年の第1回定例会でも危険家屋について一般質問を行いました。また、何人かの議員も、空き家対策についてさまざまな視点から質問されていま す。道内では、滝川市や室蘭市等の2市13町村が空き家対策としての条例を制定しております。また、今月開催される函館市議会でも、空き家条例の提出が予 定されているとお聞きをしております。
8月16日に新聞報道された記事によりますと、管理不十分な空き家対策として、市町村に立入調査権を法的 に付与したり、空き家を更地にした場合の固定資産税軽減措置などを盛り込んだ特別措置法を、早ければ秋の臨時国会に議員立法で提出する見込みとあります。 あくまでも国会での今後の推移を注意する必要があると思いますが、富良野市として、課題解決として検討されている空き家対策に新たな法案に盛り込まれた内 容を加味して事務作業が進められているのか、現行制度の範囲の中で条例を検討されているのか、検討作業の進捗状況も含めてお聞かせください。
以上、1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
広瀬議員の御質問にお答えいたします。
1件目の富良野市観光振興計画の取り扱いについての1点目、前期の総括については、関係団体から選出いただいた方々と市との意見交換により、前期の取り組みの進捗状況と課題を整理してきたところであります。
本計画は、平成29年度までの10カ年間の計画であり、数値目標を設定しながら取り組みを進めてきておりますが、策定した平成20年度の宿泊延べ数は65 万3,000泊、うち外国人の宿泊延べ数が4万6,000泊と、国の各施策などと連動する中で順調に宿泊客数を伸ばしてきたところであります。その後、円 高やリーマンショックによる景気の低迷、鳥インフルエンザやSARS、尖閣、竹島をめぐる外交問題、さらには、東日本大震災など、多くの要因が観光客の動 向に大きな提供を与えてきたところであります。
平成24年度の実績といたしましては、宿泊延べ数62万7,000泊、うち外国人観光客が3万 5,000泊と若干回復したものの、外国人観光客は震災以前の数値にはまだ戻っていない状況となっております。近年、特にスキー客の減少により、消費単価 の高い冬季の入り込みの落ち込みが著しく、地域経済に影響を与える一方で、年間を通した平均宿泊数が1.51日と伸びてきており、滞在型観光が浸透してき ている状況にあると考えております。
修学旅行につきましては、ピーク時に11万5,000泊でありましたものが、平成24年度には7万 7,000泊と減少しており、新たな体験メニューの提供や売り込みの強化が重要であるとともに、外国人観光客の誘客につきましては、継続して数字を残して きている香港、台湾、オーストラリアに加え、近年伸びてきているシンガポール、タイを中心に誘客を進めていく必要性がある、このように考えているところで あります。
意見交換の中で出された前期の成果は、国の各施策との連携により効果的に事業推進ができていることと、富良野・美瑛広域観光の取り組 みによる地域のイメージの統一や自治体間の協力により競争力がついてきていること、地域観光振興計画により観光を切り口とした地域振興が少しずつ進んでい ること、トレイルランや富良野ライドといったイベントで誘客が進んでおり、スポーツ観光の方向性が見えてきたこと、グリーンフラッグ事業による農業と商業 の連携が少しずつ進んでいること、富良野スキー場50年事業をきっかけに客数が増加したこと、外国人スタッフの雇用により安定的に外国人の誘客に向けた対 応ができていることなどが挙げられており、後期に向けた基盤整備はある程度図られているものと考えているところであります。
次に、東日本大震災の影響と、これに伴う見直し作業についてであります。
特に影響を受けたのは外国人観光客であり、平成22年度4万8,000泊あった宿泊延べ数が平成23年度では2万9,000泊、平成24年度では3万 5,000泊と震災以前の数値に戻ってきていない状況にあります。これは、震災の影響に加え、中国、韓国との外交問題も影響していることから、継続して来 ていただいている香港、台湾、オーストラリアに加え、近年伸びてきておりますASEAN諸国にターゲットを定め、誘客を進めてまいりたいと考えているとこ ろであります。
次に、前期の積み残した主な課題についてであります。
富良野の特色を生かした具体的な滞在プログラムの発信の不足、閑 散期対策、特に冬季観光のてこ入れ、インフォメーションセンターのワンストップサービスの充実、花、彩りといった富良野らしい空間づくり、スキー場を中心 としたオールシーズンを楽しめるマウンテンリゾートの構築、市民、観光関係者、ガイドなどの人材育成、看板、IT、パンフレット、2次交通の充実といった 観光客がひとり歩きできる環境の充実などが意見交換の中で出された課題として整理をしてきたところでございます。
2点目の富良野市観光振興計画の後期についてであります。
観光地域ブランド確立支援事業につきましては、日本の顔となるブランド観光地域の確立に向けた前段の取り組みとして、本年度、観光庁から認定されました富 良野・美瑛広域観光圏など、全国六つの新観光圏が国際競争力の高い地域において、独自のブランドの確立に向けた取り組みを支援する事業であります。富良 野・美瑛広域観光圏におきましては、花、彩り、そして田園を富良野地域の特徴として、豊かな自然と美しい田園を100年後の子孫にいま以上にして返すこと を目標に、住んでよし、訪れてよしの地域づくり、滞在交流地域を目指す、環境に優しい地域づくり、広域におけるアジアへの発信を基本的な方向性として取り 組むこととしており、これらの実践がブランド観光圏の認定につながるものと考えているところであります。
これらの方向性は、富良野市観光振興計画の後期の重点項目であります富良野の特色を生かした滞在プログラムの提案や、農業や観光との連携、人材育成などとも合致するものでありますので、今後とも関係市町村や関係機関団体と連携をしながら取り組んでまいります。
次に、観光地づくり推進事業における観光税の導入についてであります。
現状では、景気の低迷による宿泊料金の低価格化や他の観光地との価格競争が激化していることから、観光客から税を徴収することは難しい状況にあると考えて おりますので、観光税等につきましては、総合計画後期5カ年の中で導入についての検討を行ってまいりたい、このように考えているところであります。
また、BIDやCIDにつきましては、今後の参考として、情報の収集に努めたいと考えているところでございます。
3点目のまちなか観光の推進戦略の人に優しい環境整備の推進についてでありますが、観光振興において、観光客が安心してひとり歩きできる環境整備は重要な ことであると考えております。通年型24時間対応のトイレの開設につきましては、これまでも市の施設におきまして24時間開設したものがありましたが、治 安上に課題があり、夜間を閉鎖した経過がございます。観光客や地域住民の利便性を高めることは重要なことでありますが、課題も多いことから総合的に判断し てまいりたい、このように考えているところであります。また、バリアフリートイレにつきましても、観光客の受け入れについては重要なことであると認識をし ておりますので、公共施設、民間施設を問わず、現状の調査をしてまいりたいと考えているところであります。
次に、税制改正の方向性と連動した施 策の検討作業につきましては、現在、各省庁において、2014年度の税制改正の要望が出されているところでありますが、観光に関するものとしては、ホテ ル、旅館の建物に係る固定資産評価の見直し等が盛り込まれているところであります。これにつきましては、まだ確定していない状況でありますので、状況を見 ながら施策を検討してまいりたいと考えているところであります。
4点目の観光経済調査事業の結果の計画の反映についてであります。
調 査結果の分析・考察作業の活用については、現在、観光経済調査を行っているところであり、夏季と冬季の2回、観光消費実態アンケート調査を実施するととも に、事業所向けの観光経済事業所調査を実施し、これらの調査結果により、観光客の消費額、観光経済効果に相当する就業者数、観光関連産業総売上高を初め、 市内で生ずる総売上高などの数値を算出することとなっております。これらの調査をもとに、観光経済消費の振興や観光関連産業振興に関する課題などの整理を 行うとともに、今後の観光経済振興の方向性について検討していく予定であります。
なお、この調査事業につきましては、本年度末までの委託期間であり、平成26年6月ごろに観光関係者への報告といったスケジュールを考えているところでありますので、施策への反映につきましては、平成27年度以降となると想定をしているところであります。
次に、観光を2大基幹産業とする位置づけについてであります。
平成21年度の経済センサスによりますと、宿泊業、飲食・サービス業に属する事業者数は242件、事業者数は1,633人となっており、また、平成18年 度の観光経済調査によると、観光関連産業総売り上げは301億円、観光経済効果に相当する就業者数は3,231人であり、そのうち市内の常住就業者数は 2,673人という結果になっているところでありまして、農業では、2010年世界農林業センサスによる就業人口1,885人、平成24年度JAふらのの 販売高が160億円となっていることとあわせ、富良野市におきましては農業と観光が2大基幹産業となっていると認識をいたしているところであります。
5点目の優遇税制導入に対する試算及び富良野市の指針についてであります。
税制改革の内容把握と試算作業の取り組みについては、現在、要望されております税制改正におきまして、ホテル、旅館の建物に係る固定資産評価の見直しが見 込まれているところでありますが、これにより固定資産税が減額され、新たな投資につながるものと見方をされているところであります。今後の観光振興におき まして、設備への投資などは富良野市の観光を支える意味では重要なことでありますから、今回の制度改正の把握に努めてまいります。
次に、観光業の育成についてであります。
既存の中小企業振興総合補助金において、新規創業や店舗改築やサービス向上、マーケティングなどに対する支援がありますが、国や北海道、関係機関との支援策とあわせ、観光業の育成を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。
2件目の防災防犯対策についての1点目、ゲリラ豪雨対策についてであります。
本市における道路排水の計画流下能力につきましては、北海道の設計要領を踏まえ、市内全域に対し、3年確率の降雨で時間雨量22ミリを整備水準として道路排水の整備を行っているところであります。
道路排水の点検作業と改修計画につきましては、市道の側溝等の排水施設は、道路パトロールによる点検と地域要望等による側溝の新設、横断管の改修、土砂上 げ、管渠の清掃等の維持管理を実施しているところでありますが、今後、ゲリラ豪雨対策として地盤が低いなど浸水に対する安全度が低い地区につきましては、 優先的に排水整備を進める検討が必要である、このように考えているところであります。
また、農村地区の排水対策といたしましては、豪雨による農 地からの表面水が、直接、道路排水に流れ込み、低い交差点等に集中し、あふれる被害が多く見られるため、流末排水の断面を整備することが重要であることか ら、用地等の確保に協力を得ながら浸水被害の防止に取り組んでまいります。
2点目の落雷等による停電時の対応についてであります。
信 号機が作動しない状況下の対応については、基本的に、災害時は電力の応急復旧対策は北電が、通行の禁止制限等の交通応急対策は公安委員会及び警察が担うこ とになっております。停電が長時間、あるいは、被災により長期間になると予想される場合には、各防災関係機関がそれぞれ必要に応じて広報活動あるいは交通 整理等の対応がなされますが、一時的、短時間の停電による場合には対応は困難であり、歩行者、運転者の適切な判断、行動に委ねざるを得ないものと考えてお ります。
次に、停電時の対応であります。
平常時においては、土・日・祭日、夜間に停電が生じた際には、北電からの停電区域戸数調査状 況等の情報を当直が受け取り、防災担当に連絡がなされます。また、復旧に関しても連絡が来るようになっております。大雨等の気象警報が発令された際には、 曜日、時間帯に関係なく防災担当職員が直ちに本庁に登庁し、非常警戒態勢をとり、気象や河川水位等の推移把握、被害の情報収集、関係機関との連絡調整を図 り、必要な対応を措置いたします。
信号機の作動状況など個別、具体の案件は道路パトロール等でも一定程度把握はできますが、全市域を同時に把握 することは不可能であり、市民あるいは事業所の情報も有効と考えるところで、情報把握の手法といたしまして、そうした情報を市に集中いただけるような日常 からの啓発をしてまいりたいと考えております。情報を入手した後は、情報を確認の上、必要に応じて市民への伝達に努めてまいります。
ただし、十 数分という短い停電の場合は、時間的制約により対応は困難でありますが、停電等の被害が長時間あるいは長期になるような場合は、現在、多様化、重層化を 図っている情報伝達の方法、具体的には安全・安心メール、FMラジオ放送、場合によっては広報車を走らせ、市民への情報伝達を図ってまいります。
3点目の空き家対策についての実態調査の実施についてであります。
昨年9月に市内の廃屋調査を実施いたしまして、周辺の環境に悪影響を与える可能性のある14戸の家屋を把握しております。その後、10月に空き家等の適正管理に関する検討会議を開催し、適切な管理に向けた課題の整理を行っております。
次に、新法に連動した空き家対策に講じる考え方についてであります。
現在、検討会議におきまして、空き家管理条例の制定に向けた調査研究を進めているところであり、現在、検討されている国の新法と整合し、実効性あるものになるよう、今後も国の動きを注視し、検討を進めてまいります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。
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午後0時04分 休憩
午後1時00分 開議
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○議長(北猛俊君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
午前中の議事を続行いたします。
市長答弁に再質問ございますか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは、順次、再質問させていただきます。
まず、前期観光振興計画の取り扱いということで、総括について再質問させていただきます。
市長の答弁にございましたように、滞在日数は伸びておりまして、大きな方向性では所期の目的を達成する方向に動いているというふうに私も認識をしておりま す。その中で、尖閣や竹島の問題、東日本大震災の問題、いろいろな問題があったかと思います。私は、この前期5カ年について、ある程度関係者との意見交換 もされたということで、それを取りまとめている資料にも目を通させていただきまして、概略として総括ができ上がっているというふうに感じます。
ただ、1点、特に外国人の観光客の入り込みを分析するに当たって、一つは、そこの国と日本とで為替動向が変わっている部分があって、特に韓国等については 大きな増減があったと私は記憶をしておりまして、国ごとの為替単価と富良野への入り込み数はどうなのか。それから、特に二、三年前には市長のトップセール スとして、例えば台湾等にスキーなどの働きかけをしています。そういったアクションを起こしたときに、その国の入り込み数がどうふえたか。このあたりにつ いて、かけた経費とともに時系列で分析し、そういった中で、例えば前期の5カ年では、この国は、為替がこういう動向で、政治的にはこういう問題があり、 我々は富良野の観光としてこういう仕掛けをして、それがこういう数値に反映された、そういったところまでの分析が必要と考えますが、そのあたりの見解をお 伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再質問にお答えいたします。
前期総括の中で、為替と社会情勢を含めた総合的ないろいろな分析が必要ではないかという御意見かと思いますが、広瀬議員の提案につきましては、そのとおり だというように思っております。現段階におきましては、残念ながらそこまで分析しておりませんので、議員の意見を参考に、今後さらに深めてまいりたいと思 います。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは次に、後段の部分に入っていきたいと思います。
まず、税の導入で、いわゆる仮称環境観光税ということですが、これは、いまの景気動向を見た中では、現段階で税の導入は難しいので、後期の中で検討していきたいと答弁をいただきました。
私自身も、一つは、社会情勢、経済情勢の判断はそれで問題はないというふうに思いますが、あくまでも今後の部分として、税という方式がいいのか、いわゆる 地方自治法にのっている分担方式のような形で行くのか、そのあたりの方向性について、いまお考えがあったらお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
計画の中でうたっておりますのは、仮称環境観光税ということで、税という視点で捉えております。現在、国内では、幾つかの自治体で取り組みがなされており まして、その中で新たに取り組みを進めようとする自治体の状況もあります。しかし、全体的に取り組みをなされている状況を伺いますと、まず、1点目に目的 と妥当性、それから、メリット・デメリット、関係業界との調整、税率、課税対象、徴収方法、最後に管理監督の手法ということで、内容等についても議論すべ き点が多々あると伺っております。
現在、総合計画の中では、そのことも踏まえて今後いろいろ議論を進めたいというふうに思っておりますが、現段 階においては、社会情勢等を踏まえて、まだ状況が熟してないということもございますので、今後の動向を踏まえながら、基本的には税方式で検討を行いたいと 現在は考えております。
なお、いま御質問がございました分担方式につきましては、その時点であわせて検討してまいりたいというふうに思います。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
5番広瀬寛人君。
○5 番(広瀬寛人君) いま、分担方式については、その後に検討したいというお話をいただきましたが、私自身は、例えば、東京都の宿泊税のような形で、地域 柄、そして経済水準の部分でも理解を得られる環境にある場所と、地方の観光地の中での税のあり方は、やはり、少し受けとめる温度差があるというふうに思い ます。
そんな中で、私自身は、ちょうど8月31日、9月1日に倶知安に出かけまして、BID、CID、いわゆる分担金方式の取り組みについての 勉強会に参加させていただきました。観光業者によるBID、CIDの制度の勉強とともに、条例をつくる行政側もそこに加わってBID、CIDについて勉強 しております。現在は、そこの地域では行政に対してBID、CIDの条例作成のお願いが出ていて、それを受けて行政側のほうがそれを勉強して、条例策定に 向けて準備をしているというような段階でありました。
私が一番感じ入ったのは、やはり、分担金という制度の中で、受益者となる分担金を払う側の 人間がきちんと議論をしながら、行政に代執行してもらうわけですから、自分たちが求めるものをきちんと整理して、自分たちが出せる拠出金をどの範囲にする か、それを行政とともに考えていって地域をつくっていこうとしている、この作業工程が非常に大切だなというふうに感じてきました。
そういった意味では、税が持つ一律性という部分もありますけれども、分担金制度も強制的な調整権を持っていますので、このあたりは少なくとも並行して検討していく必要性があると思いますが、見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたしたいと思います。
BID、CIDは、英語の略でございまして、いわゆる地域の改善のための分担金制度と解釈されるかと思いますが、国内ではもともとニセコ方面で一番初めに取り組みを進めているというふうに伺っております。
その背景を伺いますと、そのまちに住んでいない方が住宅を持っておられたり、それから、通常のコミュニティー活動に際しても、例えば、富良野に照らし合わ せれば町内会にそういう方がたくさんおられて、地域のごみステーションの管理や防犯灯の管理などのいろいろな面で、どうしても地域にとっての負担が非常に 大きくて厳しい状況である、その辺を何とか打開したいという声からもともと始まっていると伺っております。そのような情報を持っておりますが、いまの富良 野市においては、非居住者といいましょうか、現状ではそんなに極端な状況ではないかと思います。ただ、今後を考えた場合に、それらとあわせまして、行政だ けではなくて、地域の方、それから業界にかかわる方、みんなでまちづくりを進めようという姿勢なり視点では大きく異論はないかと思います。
そういうことで、先ほど申し上げましたように、税という方式がよろしいのか、分担金という方式がよろしいのか、議員の御意見もございますが、あわせまして、並行しながら検討してまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
5番広瀬寛人君。
○5 番(広瀬寛人君) それでは、続いて、前期の課題として取り残され、後期への宿題という流れで、市長から、富良野市としていいプログラムは持っているけれ ども、プログラムの発信が不足していてまだ集客に結びついていないという答弁をいただきました。私も、現時点で、なお富良野観光の一つの大きな課題だとい うふうに思っております。
特に、先ほどの本間議員のやりとりの中にもありましたが、情報の発信の見解について、1点お伺いをしたいと思います。
一つは、私企業が自分の売り上げを伸ばすために自分の顧客に対して宣伝する、そして、労力とお金をかけて自分たちの顧客を受け入れ、売り上げを上げること によってそれを回収する、これは普通の商慣習だと思います。しかし、観光の部分については、いわゆる観光学といいますか、観光という取り扱いの中で一番難 しいのは、観光客に対して観光宣伝する側から売るもの特定できないという特性があるのが観光と言われています。つまり、富良野を売りに行ったときに、富良 野のイメージを想定して、自然を求めに来る方、食べ物を求めに来る方、皆さんはおのおの違って、その選択は、それを購買してサービスを受けようとする側に 全面的に行っていて、我々宣伝する側は提供するものを特定できない業種である、これが観光ということで整理をされています。つまり、例えば、富良野の宿泊 施設なり富良野のアウトドア会社が本州に出かけて宣伝をしたとしても、その宣伝を受けながら、富良野という地域を見て食材を求めてくる方がいらっしゃった り、移住を求めてくる方がいらっしゃる、こういう側面を持っているのが観光ということであります。
ですから、いわゆる観光協会だけが一元的に地 域の宣伝をするのではなくて、やはり、自治体も加わった中で地域全体を売っていく、その中で買い手側がそこから何を選択するか、そういう選択肢の中でやり とりをするのが観光と思っていますので、このあたりで、いわゆる市役所の働きとしての情報発信に関する認識について、再度、見解をお伺いしたいと思いま す。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたします。
前段、前期の積み残しの中で発信不足ということが挙げられておりますが、行政側である市としてのさらなる情報発信の取り組みついてどうかという質問の趣旨かと思います。
市では、いままで取り組んだ中では、例えば、全体にかかわるパンフレットとかホームページでの情報発信、もしくは雑誌関係などで、富良野全体に関して実行委員会や協議会を持っているものについては市が事務局となって発信しております。
そういうふうに進めた中で何が不足していたのかということですが、議員がお話しのとおり、お客様によってさまざまな目的があるかと思います。その目的が例 えば食なのか、あるいは、親子連れなのか、御夫婦なのか、高齢の方なのか、また、世代によったり、もしくは構成によったり、お客様によって変わってくる現 状があります。前期ではそういう総括になりましたので、それらを踏まえまして、後期では、実は、いま提案して進めておりますが、ことしからモニターツアー を募集して、実際にこのようなプログラムを組んだらどうかという具体的な戦略の取り組みを進めているところでございます。
したがいまして、前期 の総括を踏まえまして、今後、お客様のニーズに合わせた形で、より一歩、推進するように、そして、これについては市だけでは取り組めませんので、観光協 会、いろいろな組合、関係業界の方、それから農業にかかわる方も全部含めて、いわゆるオール富良野という考え方で、皆さんと協議しながら一歩を進めてまい りたいと思っております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) 続いて、24時間対応型のトイレのお話に移りたいと思います。
先ほどの市長答弁でも、その重要性、大切であるということは認識している、ただ、やはり治安上の問題が大きな課題となっているという答弁をいただきました。
いわゆる道の駅という施設については、24時間365日を義務づけされて、ある意味では経費の裏づけもあって設置されるものであります。ただ、残念なが ら、富良野市内、特に市街地には道の駅が全くございませんので、そういったもので代替することができないということであろうかと思います。しかし、観光地 としては、私は、やはり必要欠くべからざる施設だというふうに思います。ただ、治安のことや経費のことも含めて課題はあろうかと思います。
やは り、一つ検討課題となるのは、いま、海外はもとよりですが、日本国内の観光先進地ではトイレ自体が有料です。50円、100円、場所によっては200円、 大体これぐらいの金額が相場かと思いますが、料金を徴収しながら、ただし、24時間365日、快適な施設を提供するというふうになってきつつあります。私 自身も、何でも無料がいいとは決して思いません。やはり、そういった対価を払ってもらいながら、きちんとした施設を使用したいという方に対しての準備もこ れからの観光地富良野としては必要かと思いますが、そのあたりの見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたします。
お客さんが来て、やはり、トイレというのは非常に大切な課題かと考えております。その中で、現在、夜に出歩くことは少ないでしょうけれども、日中であれ ば、都市公園では一応使えるような形でございます。まるっきりゼロというわけではなくて、そのような体制も一つはあります。
ただ、議員の御意見は、そうではなくて専属的な考え方が何かあってもよろしいのではないかということかと思います。それにつきましては、協会、協議会等を含めまして、私たちの課題として検討させていただくということで承りたいと思います。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) あわせて、バリアフリートイレについてです。
バリアフリートイレについては、現在、富良野市内の公共施設も含めて何カ所かあろうかと思います。
まず、1点は、どこにどういうバリアフリーがあり、使用できる時間は何時から何時までといった情報をきちんと把握して提供できていないことが課題であると先ほど答弁をいただきましたので、ひとつ、そういった情報発信をできるように早急に立ち上げるべきだと思います。
それから、先ほどの課題としての24時間トイレですが、2014年度の優遇税制ですからまだ決定していないことに対してどうこう言うことではありませんけ れども、いま、国では、中心市街のまちなかあたりにそういったものを整備していく中で、これから優遇税制を考えていきたいという動きになっていますので、 ぜひ、そういったものを活用していただきたいと思います。有料であっても構わないと思いますが、まちなかに24時間使える快適なバリアフリーなトイレ施設 は必要だと思います。そこまで行かないにしても、少なくともバリアフリーのトイレ情報については、富良野のホームページを見れば、何カ所あって、場所と使 用可能時間がわかるような準備が必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答え申し上げます。
第1回の市長答弁でございましたように、バリアフリー等については、今後いろいろ調査させていただきたいとお答え申し上げましたが、その状況を十分把握しながら情報発信に努めてまいりたいというふうに思います。
それから、観光全体、総体の話ですが、まちづくり全体とつながってまいりますので、大きな視点でお客さんが来られるようないい状況とか、市民によるいろいろなおもてなしの環境づくりができるような取り組みを進めてまいりたいというふうに思っています。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは、防災について再質問させていただきます。
先ほどの御答弁の中で、いわゆる道の設計水準に基づいて、1時間当たり22ミリの降雨量に対応するような形での排水設備としているという御答弁をいただき ました。ただ、実際には、現行でもゲリラ豪雨があったときには若干の冠水をする状況が富良野市内で見受けられると思います。もう一点は、ことし8月24 日、東部地区、麓郷で降った雨は1時間当たり32ミリと発表されております。つまり、22ミリで対応している富良野市内に麓郷に降った雨が1時間で32ミ リとなれば、もう許容範囲を大きく超えていると思います。
先ほど、本間議員の質問へは、適宜、そういった改修箇所については着手をしたいという 御答弁をいただきました。私は、その考え方も重要だと思いますけれども、やはり、実際には32ミリという水準を超えるようなことが現実に起こるわけですか ら、改修の作業を進める優先順位は、全市をくまなく歩いて、どの順番で、どういった年度にやっていくか、そういう改修計画を考える必要があるかと思います が、見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) とりわけ、近年起きているゲリラ豪雨の排水対策でございます。
町内会、連合町内会、それから東山、山部、麓郷、布礼別、富丘ということで、各地区から多くの要望をいただいております。これらの要望の重要性、緊急性を 考慮、勘案しまして、前期総合計画の中に反映して計画していきたいというふうに考えているところです。重要性、緊急性を考え、優先順位を決めて排水対策を 行っていきたいということであります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) 最後に、落雷時の対応についてお伺いします。
先ほど、一時的、短期的な部分は対応が難しいというお話がありました。一時的な対応という短期の時間はどのような時間単位で考えているのか。
というのは、8月24日は、市内の信号機は10分程度でございました。ただ、実際に8月26日に扇山地区の早朝の停電は、北電に連絡したところ、停電にはなっていないということで、現場が確認されていない中で1時間半の停電があったということでございます。
やはり、いま、オール電化を含めて、いろいろな作業に電力を使う中で、1時間半、ある一定の地域が停電になっていることを北電自体も掌握していないという ことは、当然、北電から行政のほうに連絡が入らないわけですね。ですから、幾つかの情報掌握の手法をつくっていかなければ、こういったことへの対応がおく れてしまうと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 広瀬議員の再質問にお答えいたします。
現状では、広瀬議員からお話がありましたとおり、北電からの連絡で、場合によっては、こちらから、適宜、問い合わせをしながら、停電の箇所、原因、復旧までの時間の見通しを確認しながら対応しているところでございます。
しかし、先ほどの扇山地区の問題もございますので、今後、情報の伝達のあり方について、北電と協議しながら、どのような形が一番よいのか、検討を進めてまいりたい、そのように考えています。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 以上で、広瀬寛人君の質問は終了いたしました。
次に、関野常勝君の質問を行います。
12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) -登壇-
さきの通告に基づき、市道及び橋梁の整備について質問をいたします。
道路は、安全で快適な生活環境の向上と、産業経済活動や災害時等、また学校通学路線、病院の通院など、幹線道路等を多くの市民が利用をいたします。近年、 交通量増加や気象条件によって、特に冬期間における道路は気をつけていても危険がいっぱいであります。特に、本年は、経験したことがない猛烈な雨や雷に見 舞われ、さらには、関東を襲った竜巻の猛威を見せつけられ、これは地球変動によるものなのか、気象庁もわからない現状にあります。そのような中で、市道、 道路、側溝、歩道、マンホール等の早急な点検と整備が必要でないかと考えます。
次に、橋梁の整備でありますが、橋梁長寿命化計画に基づき、懸案 でありました山部川橋かけかえ工事も終わり、今年度は光正橋のかけかえ工事とお聞きしております。橋梁も老朽化が一段と進む中、財政状況も勘案しながら、 市長は、順次、整備されているとは存じますが、非常時などにおける交通基盤である道路施設整備は最も重要なまちづくり基盤をなすものと考えます。第5次総 合計画に示されているとおり、道路等の改修の必要性を感じております。
そこで、2点質問をいたします。
1点目は、道路、交差点等の危険箇所の整備についてです。
市道においても、交差点内の事故も多発しております。市道のパトロール等において点検箇所を把握されているのでしょうか、また、整備計画はどうなっているのか、お聞きをいたします。
2点目は、橋梁長寿命化計画の進捗状況と計画の公表について。
橋梁長寿命化修繕事業は、平成25年より実施されております。事業としての認識が薄いのでありますが、その中で、災害における橋梁の耐久性はどのように考 えているのか、また、富良野市耐震改修促進計画の中で、地震時に通行を確保すべき道路に対して修繕計画はどうなっているのか、お聞きします。
以上、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
関野議員の御質問にお答えをいたします。
市道及び橋梁の整備についての1点目、市道交差点等の危険箇所の整備についてであります。
現在、市が管理する道路延長は、先ほども申し上げましたとおり681.8キロメートル、路線数につきましては960路線、交差点の箇所数は1,483カ所となっている状況であります。
市道交差点の点検につきましては、道路路面の不良箇所や街路樹等による見通しの悪さなど、道路環境が要因となり交通事故を誘発させないよう、定期的な道路 パトロールにより危険箇所の把握を行い、舗装の補修、街路樹の剪定など、道路施設の整備を実施しているところであります。また、冬季におきましては、交差 点の滑り防止のため、危険箇所として市街地62カ所、農村部6カ所の交差点に砂まき等を実施しているところであります。
今後につきましても、道路パトロールによる通常点検と計画的な道路改良舗装による整備を実施し、安全で円滑な道路交通の確保に努めてまいります。
次に、2点目の橋梁長寿命化計画の進捗状況と計画の公表についてであります。
平成24年度において、市道橋長寿命化修繕計画が策定され、本年度より、橋梁長寿命化修繕事業において、光正橋のかけかえ工事を実施しているところであります。今後、計画的に市が管理する261の橋梁の修繕及びかけかえ工事の実施を予定しているところであります。
橋梁長寿命化修繕事業は、市道橋長寿命化修繕計画に基づき、緊急性、重要性を判断し、かつ、地震時における橋梁の健全度を把握して、優先順位の高いものか ら修繕を行うこととしておりますが、現在、修繕に緊急を要する橋梁につきましては東5条橋、扇山橋の2橋となっているところであります。
また、富良野市耐震改修促進計画の中で、市が指定する地震時に通行を確保すべき道路にかかる橋梁5橋については、優先的な順位での修繕工事を計画しているところであり、災害時の緊急輸送道路として利用可能な道路整備を進めてまいります。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
12番関野常勝君。
○12 番(関野常勝君) ただいま、市道交差点危険箇所の御答弁をいただきましたが、危険箇所を想定する中で、幹線でございます五区山部線と道道北の峰線の交差 点があります。平成17年にこの箇所で死亡事故があり、また、その後も頻繁に道路が傷んでいる部分もありましたけれども、事故が発生しております。ことし 7月、五区山部線の工事が予算化されまして、年内中に工事が入ることも伺っておりますけれども、交差点に差しかかる部分は、冬場の危険も踏まえてもう少し 緩い勾配にすべきと私は思います。
そこで、この工事の中でこれを配慮した計画はあるのか、お聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 関野議員の再質問にお答えいたします。
市道五区山部線と道道北の峰線の交差点部、いわゆる20線との交差点でありますが、五区山部線につきましては、8月30日に五区山部線道路舗装改修工事と いうことで発注済みであります。その工事の中で、過去に人身事故等も起きておりますので、勾配緩和を計画し、実施するところでございます。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) いまの件は、了解をさせていただきました。
続きまして、橋梁の事業について御答弁をいただきましたが、この件で、私は財政状況や費用対効果を考えた中で修繕を計画することが重要であると思いますけれども、かけかえすることも重要であると思いますので、その御見解はどうか、お伺いをいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 関野議員の再々質問にお答えいたします。
橋梁長寿命化事業につきましては、市が管理する橋梁の264橋が全て対象で、山部川橋等々のさきに改修が終わっている部分を除き、残り261橋の修繕計画 でございます。これにつきましては、緊急性、耐久性等々を1橋ずつ検証いたしまして、さっきの市長答弁で、東5条橋、扇山橋の2橋が緊急性を要するという ことで答えさせていただきました。このうち、東5条橋につきましては、鉄筋まで出してコンクリートを打ち直すという床版の改修等々で長寿命化を図れるとい うことでございます。扇山橋、それから、ただいま道営事業に着手いたしました北2号橋等については、修繕して改修するのとかけかえの方法がございますの で、1橋1橋、経済性を考慮してその実施を図っていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、関野常勝君の質問は終了いたします。
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散会宣告
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○議長(北猛俊君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
明11日の議事日程は、お手元に配付のとおり、萩原弘之君、菊地敏紀君の一般質問を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午後1時37分 散会
上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。
平成25年9月10日
議長 北 猛俊
署名議員 本間 敏行
署名議員 石上 孝雄
(出席議員数17名)
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開議宣告
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○議長(北猛俊君) これより、本日の会議を開きます。
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会議録署名議員の指名
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○議長(北猛俊君) 本日の会議録署名議員には、
本間 敏行 君
石上 孝雄 君
を御指名申し上げます。
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日程第1 市政に関する一般質問
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○議長(北猛俊君) 日程第1、昨日に引き続き、市政に関する一般質問を行います。
それでは、ただいまより、黒岩岳雄君の質問を行います。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) -登壇-
おはようございます。
通告に基づき、3件質問いたします。
1件目は、交通安全・事故防止について、2点質問いたします。
1点目は、メロディーロード整備についてお伺いいたします。
メロディーロードは、舗装道路に幅9から21ミリの溝を切り込み、車のタイヤとの摩擦で音を発生させ、溝の間隔で音階を調整し、音楽を奏でることができるものです。
先月9日と12日、市内において、痛ましい交通死亡事故が続けて発生しました。悲惨な交通事故の犠牲者を1人でも減少させるため、これまで、関係機関・団 体、多くの市民が交通安全運動に積極的に取り組んでまいりました。富良野署管内の交通事故死亡者は、一昨年は8人、昨年は7人で、先日の新聞によると、富 良野警察署はこの状況を改善しようと取り締まりを強化し、摘発件数を前年に比べて3割もふやしたとのことです。
一方、メロディーロードは、ドラ イバー自身が、運転速度を改めたり、居眠り運転防止などにつながります。交通安全対策に取り組む地域として、ハードとソフト、硬軟での対応で交通安全、事 故防止を図ったらと考えます。富良野にちなむメロディーで、話題性も含め、イメージアップを図ることもでき、新たに観光客の集客増も期待できると思いま す。
このようなメロディーロードに対して、どのようにお考えか、見解をお伺いいたします。
2点目は、高齢者の運転による交通事故防止策について。
近年、全国各地で高齢者の運転による交通事故が発生しております。今後、ますます高齢化が進む中、高齢者の交通事故防止・抑制策が必要と考えます。高齢者 の交通事故抑制策の例として、運転免許証の自主返納制度があります。この制度は、判断力や記憶力など認知機能の衰えが原因になった交通事故を減らすため、 1998年施行の改正道路交通法に基づき、導入されました。2002年には、身分証明書がわりとして、返納者に運転経歴証明書の交付が始まり、昨年の制度 改正で有効期限が一生涯となり、使い勝手がよくなったことで全国的に返納者がふえているようです。
公共交通網が充実している地域であれば、運転 免許証の返納促進も可能でありますが、不十分な地域ではそれなりの対策が必要と考えます。運転免許証の返納は、交通弱者となります。対策として、暮らしを 支える交通移動手段を確保することが必要と考えます。どのようなお考えか、お伺いいたします。
2件目は、ふらのワインの販売促進と顧客づくりについて。
修学旅行でのワインブドウ収穫体験企画やアイスワインのブドウ収穫体験の企画についてお伺いいたします。
修学旅行生や一般客などを対象に、富良野だから企画できる体験メニューを提案し、関係施設と連携を図り、販売促進、顧客づくりにつなげることが必要と考え ます。例えば、修学旅行生が収穫したブドウのワイン醸造完成時、3年後、学生も20歳になるころに生徒の自宅にワインを届ける企画です。その時点で再び富 良野を思い出し、再訪問、リピーターにつなげることも可能だと思います。
また、アイスワインは、日本では富良野が先駆的に手がけた事業です。気象条件に課題はありますが、冬季の富良野に泊まっている観光客に対し、アイスワインのブドウ収穫を着地型の体験企画として販売促進、顧客づくりにつなげたらと考えます。
富良野ブランドを高めるふらのワイン関連の販売促進と顧客づくりの体験企画についてどのように考えるか、お伺いいたします。
3件目は、スキー大会の検証について。
高校選抜のスキー大会の検証と今後の取り組みについてお伺いいたします。
全国高校選抜スキー大会(アルペン)は、平成17年から平成25年3月で、9回開催されました。来春3月で10回目となります。過去9回の大会を検証し、来春以後の取り組みについて方向性を示す時期と思いますが、見解を伺いたいと思います。
また、アルペンスキーの国際大会は、95FISワールドカップ富良野大会開催以後、約20年近く開催されておりません。国際大会は地域にとっていろいろな意味で効果があると思いますが、どのようなお考えか、お聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
おはようございます。
黒岩議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の交通安全・事故防止についての1点目、メロディーロード整備についてであります。
効果としては、法定速度内で走行することでメロディーが聞こえるため、運転手が速度を落とす効果や居眠り運転防止の効果が期待できるとされているところで あります。メロディーロードは、一定の話題性はあると考えますが、一方、騒音の発生源にもなることから、設置場所が限定され、車両の通行量の増加等による 農作業等の車両との混雑など、交通安全への配慮の必要性があり、積雪のある冬期間には機能せず、道路の維持管理上のコストもかかることから、市道における 導入については、現在、考えていないところでございます。
2点目の高齢者の運転による交通事故防止対策についてであります。
高齢者による交通事故は、増加傾向にあり、運転者の高齢化への対策は、重要課題と認識しております。
高齢者の運転免許証の自主返納の支援策の取り組みでございますが、道内では一部の自治体が高齢者運転免許証自主返納支援事業を導入しており、制度内容とい たしましては、その多くが運転免許証を身分証明書がわりに持っている人のために、写真つきの住民基本台帳カードの発行手数料を無料とするというものであり ます。
本市といたしましては、状況を踏まえて、高齢者の視力や運動能力の低下に伴う運転の危険性と安全運転について、関係機関等と連携して指導、啓発に努めてまいりますが、支援事業の導入についてもあわせて検討をしてまいりたい、このように考えております。
2件目のふらのワイン販売促進の顧客づくりについて、修学旅行でのワインブドウ収穫体験の企画や、あるいは、アイスワインのブドウ収穫体験の企画についてであります。
以前より、旅行会社からは、見る、食べる、飲むだけではなく、体験を加えた企画はできないかと問い合わせがあるところであります。しかし、ワイン製造にお いて体験をする場面というのは非常に少なく、また、簡単にブドウや果樹からワインをつくることができないことから、現在、ブドウ畑で生育状況の説明をし、 実際のブドウを視察してもらうとともに、通常では窓越しにしか見ることのできないたる熟成庫に案内し、ワインたるから、たる出ししたワインを試飲してもら うという有料ツアーを行っております。これは4年目となりますが、好評で、6月下旬から9月上旬までに1,000名を超える受け入れを行っているところで あります。また、収穫期に収穫体験を組み込んだ企画ができないかとの提案も受けているところでありますが、ツアーの販売は半年程度前からで、その年の気候 や天候により収穫日を設定することが難しいこと、また、現在、原料ブドウの確保が最重要課題であり、原料ブドウには余裕がないことから、無理に収穫させる ことができない状況にございます。そのため、修学旅行生にブドウ収穫体験をさせることは、現状では難しいと考えているところであります。
しかし、NPO法人山部まちおこしネットワークなどが修学旅行や研修旅行を受け入れ農業体験を実施していることから、収穫期直前のブドウの観察やワインをつくる工程を見学してもらい、将来の顧客育成につなげていきたい、このように考えているところであります。
次に、アイスワイン用ブドウの収穫体験企画についてであります。
ふらのワインは、国内で初の本格的アイスワインを製造したワイナリーであります。アイスワインは、最高気温がマイナス8度以下で24時間継続したときに収 穫してつくるワインであり、この収穫のタイミングはいつ訪れるかわからず、いつ、そのときが来ても対応できるように、適宜、ブドウ畑の除雪を行い、そのと きを待ちます。そして、天気予報をチェックし、寒気の流入も見ながら、前日夕刻に収穫の実施を決めている状況でございます。
収穫につきまして は、ワイン工場の職員で行うことが基本ですが、ぜひ体験してみたいという人がいることから、ホームページのプログラムでお知らせをしたり、ふらの観光協会 に連絡をし、呼びかけており、毎年10名から15名程度の市民や、札幌、旭川からの来訪者、さらには、市内でのスキー宿泊者などにボランティアで収穫に参 加をいただいているところであります。
この収穫についても、いつ実施できるかがわからないことから、ツアーに組み込んでもらうことは困難であり ますが、これまでの経験から、12月下旬から2月上旬の約2カ月間で実施をしていることから、この期間の宿泊者には、宿泊施設、ふらの観光協会などと連携 をして、富良野でしかできない体験メニューとしてアイスワインブドウの収穫ができるかもしれないという情報提供をしていきたいと考えているところでありま す。
今後、ワイン工場周辺にある約20ヘクタールの原料ブドウ畑のブドウから富良野のワインができるということを観光客にしっかり説明をして、販売促進や顧客の獲得につなげてまいりたい、このように考えているところであります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 続けて、御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
おはようございます。
次に、黒岩議員の3件目のスキー大会の検証について、高校選抜スキー大会の検証と今後の取り組みについてお答えをいたします。
全国高等学校選抜スキー大会は、平成15年度までは、長野県栂池スキー場で開催されてきましたが、3月開催における雪質の関係上、高速系種目の実施に影響 等があったことから、財団法人全国高等学校体育連盟スキー専門部より、富良野市に対し、富良野スキー場での開催要請があり、これを受けまして、富良野ス キー連盟並びに富良野スキー場とも協議の上、平成16年度第17回大会から富良野スキー場を会場に開催し、これまで9回開催してきております。
全国高等学校選抜スキー大会は、全国高校総体、インターハイと並ぶ大会であり、高校生のスキー競技としてシーズン最後の大会で、真の高校生チャンピオンを 競う大会と位置づけられております。大会は、毎年3月に4日間の日程で行われ、スーパージャイアントスラローム、ジャイアントスラローム、スラローム競技 の3種目が男女別に行われております。参加選手も、平成22年度は東日本大震災の影響で1種目しか実施できず235名の参加者数でありましたが、他の年度 では毎回延べ640名前後の参加となっております。また、大会運営に当たりましては、富良野スキー連盟を初め、陸上自衛隊上富良野駐屯地第104特科大 隊、富良野高校、富良野緑峰高校、富良野中央婦人会やスポーツ推進委員などの協力を得て、毎回延べ約1,000名の方々の協力をいただいているところでご ざいます。
これまでの大会の検証でございますが、本大会を開催することにより、スキーのまちとして道内外にPR効果があると同時に、参加選手、 監督、コーチ等が長期滞在することによる経済的効果、また、大会運営を通した地域の活性化につながっていると判断しているところでございます。一方、本大 会の運営に関しましては、昨今の社会情勢等の変化に伴い、年々、一般競技役員等のスタッフが減少傾向にあり、陸上自衛隊上富良野駐屯地や高校生スタッフの 増員要請をしながら大会運営をしている現状にございます。
本大会は、一般財団法人地域活性化センターのスポーツの拠点づくり事業として大会運営 補助を受けて行われており、10年を一つの区切りとしてスタートした経緯がございます。平成25年度の開催をもって10回目となります。平成26年度以降 に関しましては、まず、一般財団法人地域活性化センター等との十分な協議と情報収集に努め、富良野スキー連盟や富良野スキー場を初めとする各関係機関など とも競技役員の確保についての意見交換も進めながら、方向性を明らかにしていきたいと考えております。
次に、国際大会等の開催についてでございます。
富良野市では、これまで、アルペン競技のFISワールドカップ富良野大会を昭和52年から平成7年までの間に10回、ユニバーシアード冬季競技大会アルペ ン滑降競技を平成3年に、また、スノーボード競技のFISワールドカップ富良野大会を平成18年、平成19年の2回それぞれ開催され、国際大会を通じて世 界の富良野市を国内外に強くアピールすると同時に、国際都市としての位置づけを築いてきたところでございます。また、スキー技術のトップクラスの選手が参 加します国際大会を開催したことにより、これまでも地元の子供たちが刺激を受け、全国大会や国際大会出場へと躍進してきた実績がございます。さらに、参加 選手を初め、FIS関係者からも、富良野のコース整備は世界一であることと運営についても高い評価をいただいたのは、陸上自衛隊上富良野駐屯地を初め、地 元富良野スキー連盟や関係機関・団体など、さらには、市民の方々の並々ならぬ支援と協力のたまものと考えているところでございます。
平成19年 以降、冬季に国際大会は開催されていない状況にありますが、全道・全国規模の大会は開催されており、昨年度は全道中学校スキー大会、全道障がい者スキー大 会の開催を初め、平成27年度には全国中学校スキー大会の開催が予定されているところでございます。国際大会の招致に関しましては、財団法人全日本スキー 連盟や、会場となります富良野スキー場、富良野スキー連盟、市内外の関係団体、スポンサーなどとの連携協力が必要でありますので、今後、富良野国際大会招 致の可能性があるかどうか、富良野スキー連盟などを通じて情報収集に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、順次、質問させていただきます。
メロディーロードについては、市長から、いろいろな課題があって現状ではできないということでした。実は、私が生まれたまちは群馬県の長野原町で、その隣 が嬬恋村、さらにその隣が草津町でして、この三つは群馬県の一番西側のところでくっついた市町村ですが、軽井沢のほうから自分の田舎におりていくときに、 そこがメロディーロードになっていて、そばに浅間牧場という大きな牧場がありますので、「おお牧場はみどり」のメロディーが流れるようになっていました。 また、私が聞いたときには、隣の嬬恋村では万座温泉のスキー場や鹿沢などスキー場が四つぐらいある関係から「雪山賛歌」ですし、それから、草津町のほうで は「草津音頭」になっていまして、地域として交通安全と観光の両面でそういうものを道路に設置しているという話だったものですから、今回、メロディーロー ドについて質問させていただきました。
この地区も、当然、交通事故防止のためにいままでもいろいろやってきています。また、富良野市だけではな くて、1市4町あるいは1市3町1村という広域の形でいろいろやってきておりますので、単発ではなく、交通事故防止あるいは観光の面からもメロディーロー ドに取り組んだらどうか、こんなふうに考えて質問いたしました。
難しい課題かもしれませんが、地域として、今後、何かの機会にそんな提案ができるかどうか、御質問いたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
メロディーロード設置に関する課題、問題点については、先ほども市長から答弁させていただいたとおりいろいろな課題がございますが、特に北海道の場合は冬 期間の課題がありまして、アスファルトについては摩耗が非常に激しく、お聞きするところによりますと一冬で摩耗してしまうといった状況もあります。そう いった中で、道内ではメロディーロードを開発した企業が立地している標津町1件のみという状況でございますが、本州におきましては、積雪等の心配が少ない といったことで、特に群馬県は先進地のようですけれども、それ以南の自治体においても設置されているとお聞きしております。
本市としては、市道 へのこういったものの設置は考えていないところですが、交通安全全体の対策として、やはり、富良野圏域は観光客がたくさん入ってまいりますので、どのよう な形がよいのか、連携を図りながら道路標識や交通安全の看板設置の部分も含めて検討を進めてまいりたい、そのように考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) では、次の高齢者の交通事故防止策についてお伺いしたいと思います。
自主返納制度は、それなりに自分に自信がなくなったときに返納するのですけれども、ただ、運転する車のかわりになって支援してもらえるようなものがない と、いわゆる公共交通網が充実しているところはいいですけれども、それ以外のところでは、運転は心配だけど免許を返納するのは嫌だ、難しいという事例が起 こると思います。ですから、今後、高齢者がふえていく中で、免許証の返納にはその辺が課題になるのではないかと思いますので、それなりの優遇策、支援策が できないだろうか、こんなふうに考えております。
本州のほうでは既にやっていますし、道内でも、先ほどお話があったようにやっているところもあ りますので、例えば、返納した場合に地域の公共交通に対して多少なりとも割り引きをお願いするとか、相手もあることなので難しいと思いますが、そういうこ とも一つの案としてはあるのではないかと考えます。路線バスを利用してもらうための優遇策としてそのような形に切りかえていけば、危ない運転するより少し でもそういうものを利用するのではないか、こんなふうに考えますが、その辺はどうでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
ただいまは、返納者に対する交通費などの助成等について考えられないのかというふうな御質問だと思います。
こういったことにつきましては、やはり、返納者の住んでいる地域の環境、例えば、市街地と山部、東山との交通条件の違い、それから、高校生や、あるいは、 もともと免許をお持ちになっていない方との違いといった部分で、受益者負担など公平感を考慮した対応も必要になってきます。そういうふうに考えております ので、こういった課題については、地域の交通機関全体の確保の中で研究、検討を進めてまいりたい、そのように考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4番(黒岩岳雄君) 次の質問に移らせていただきます。
ワインの関係ですが、先ほどの非常に難しいという話はお聞きしてわかるのですが、私の聞いたところよりますと、ブドウができるのは早いものからある程度の 幅があると思います。もう既に収穫しているものから、今月末とか10月頭とかですね。そうしますと、修学旅行というのはもう2年、3年ぐらい前に決まりま すから、市長が答弁された非常に難しいというのは難しいですが、この期間の中であれば、提案としてブドウの収穫は可能だと言うことはできると思います。
私は、ブドウを収穫して、それがワインという製品となり、もう一回、その生徒のところに戻ってくる、そういう長い期間で顧客をつくっていく、これは富良野 しかできない企画だと思います。そんな形でのワインと修学旅行というのは、多分、日本全国でほとんどやっていないと思います。富良野だからできるのではな いか、こんな提案ですから、そうした問題点はありますが、調整すれば可能ではないか、こんなふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
経済部長原正明君。
○経済部長(原正明君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
修学旅行生のブドウの収穫体験、あるいは、製品として届けて将来の顧客となっていただくというような御提案でございます。私も非常にいい考え方だと思っております。
ただ、先ほど市長が答弁をさせていただいたとおり、現状としては、原料用ブドウが足りないという状況がございますので、まず、出荷量を確保することが第一 でございます。その次に、収穫時期については一定の幅があるということでございます。例年、ふらのワインぶどう祭りが9月中旬にありますが、それが終わっ た後に受け入れをいたしておりまして、ことしにつきましては、本日の新聞報道にありますとおり、昨日から受け入れを始めているということで、かなりの誤差 もありますし、収穫時期の条件によっては作業がかなりふくそうするようなことがあるのも事実でございます。
ただ、収穫体験をしていただくことに つきましては、富良野の観光の大きな魅力になることと、それから、ワイン事業においても新たな顧客を広げる、そして、そこで買ってもらう、あるいは、将来 の新たな顧客になっていただいて2度、3度と富良野を訪れるリピーターにもなってもらえるということだと考えておりますので、こちらについては、どういう 体験が可能なのかということについて、幅広く検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4 番(黒岩岳雄君) 夕べ、たまたまテレビを見ていましたら、NHKのニュースウオッチ9で9時45分ぐらいの天気予報のときに、ちょうど富良野のワイン工 場で収穫したブドウを絞る作業が全国ネットで放映されていまして、NHKで放映されたということは、富良野にとっても全部がプラスになるのではないか、こ んなふうに感じました。
そういう中で、アイスワインですが、先ほど市長も言ったように、マイナス8度で24時間という状況の中で初めてとれるも のです。これにつきましては、確かに12月ぐらいから2月ぐらいの中でいつとれるかわかりませんけれども、かもしれないではないですが、本当にそういうこ とでもいいと思います。そういう形でPRしてもらって、希望者に来てもらう。だから、その企画は無料でなくて有料でもいいと思いますから、これについては 今後ともそんな形でやっていただきたい、こんなふうに思います。
次に、3件目のスキーのことに移らせていただきます。
いま、教育長から、るる細かい説明をいただきまして、10回という約束でもう9回終わったということですから、来年春、3月の大会以降はどうするのだということで、関係者といろいろ相談するということになっていると思います。
実は、全国高校スキー選抜大会は、その前に富良野市長杯スーパーGの大会があって、セットでやっていますから、全国高校選抜とスーパーGという二つのス ピード系の大会に出るのが選手たちの大きな目的になっております。万が一、全国高校選抜大会をやめてしまうと、市長杯のスーパーGにもいろいろ影響すると 思いますので、その辺の考え方をお聞かせいただければと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
高校選抜スキー大会の前の日に、スーパージャイアントスラロームの大会を富良野市長杯として行っております。いまも御質問がございましたように、二つの大 会をつなげることによりまして、相乗効果が出て、多くの高校生が、また、市長杯につきましては一般の方も参加可能でございますので、多くの選手が参加をさ れているところでございます。
平成26年度以降につきましては、先ほど教育長からも御答弁しておりますが、私どもも、来年度以降、もしこれが中 止なった場合にどうなるかということで、いま、富良野スキー連盟の関係者と事前に協議を進めている段階でございますので、今後、スキー連盟との話し合い、 協議をもとに検討していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
4番黒岩岳雄君。
○4 番(黒岩岳雄君) 競技役員が足りないということが運営に当たってのネックといいますか、先ほどのお話ですと非常に苦慮しているというのは本当に現実な話 ではないか、そんなふうに思います。大会を運営するに当たっては、本当に市民挙げて応援していただかないと、多分、運営できないと思います。そういう意味 では、今後ともみんなが協力してやるような体制をつくっていくことが必要だと思いますので、その辺はどのような考え方を持っているか、お伺いいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
教育委員会教育部長遠藤和章君。
○教育委員会教育部長(遠藤和章君) 黒岩議員の再質問にお答えいたします。
御質問のありましたように、競技役員につきましては、現状といたしまして、毎年、人数が減ってきている現状でございます。その中で、いかに競技役員を確保 するかという部分につきましては、スキー連盟あるいはスキー学校の指導者等々に個人的にも依頼をしております。また、高校生の協力もいただいておりまし て、当初より相当多くの高校生の協力をいただいているところでございます。さらに、陸上自衛隊上富良野駐屯地等の協力もいただくということで、この大会を するに当たりましては、先ほど答弁しておりますように、延べで1,000名程度の役員が必要となりますが、私ども委員会としても、今後のスキー人口の増加 も含めて、今後、対応していかなければいけないというふうに考えております。
具体的には、先ほど言いましたが、再度、関係者等に依頼をしていきながら、今後に向けて競技役員の確保に努めていきたいと考えております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、黒岩岳雄君の質問は終了いたしました。
次に、本間敏行君の質問を行います。
3番本間敏行君。
○3番(本間敏行君) -登壇-
まず最初に、おわび申し上げます。
携帯電話の電源を切り忘れていまして、皆さんに御迷惑をおかけいたしました。申しわけございませんでした。
さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。
1件目は、道路整備についてお伺いいたします。
能登市長になられてから、常々、身の丈に合った市政が大事と言われてきました。富良野市の借金の削減のため、市長専用車及び運転手の廃止、職員給与の引き 下げ、公共事業の削減などを行い、地方債の削減を確実に実行されてまいりました。この8年間に、世界的な不況、リーマンショックが起こり、本市においても 少なからず影響を及ぼし、また、国難とも言われる東日本大震災が起こり、大勢の方が犠牲になりました。この震災を教訓に、国は、全国で学校施設の耐震化対 策を進め、本市も校舎の新築、耐震化対策事業を行ってまいりました。
しかし、市道の整備は減少し、簡単な簡易舗装が多い古い市道は、雪解け時に 当該箇所の修繕を行うぐらいで、大雨が降れば排水路も水を吐き切らない箇所が多く見られます。本市で考えられる災害として、水害、雪害、地震、噴火があり ますが、その中で最も可能性が高いのは、水害です。近年、台風の影響でなく、気象変動による局地的豪雨が北海道の各地に多発する中、市道は未改良の道路が 多いため、排水の状態が悪く、局地的豪雨に対応できない状況と思われます。
そこで、1点お伺いいたします。
近年の局地的豪雨から市民の生命と財産を守るために、道路改良による舗装排水整備が急務と考えます。
市の道路整備計画についてお伺いいたします。
2件目は、富良野市観光振興計画の具体的施策について。
私が理解している観光とは、日常生活から離れた場所へ移動し、気分転換をして鋭気を養い、また日常生活に戻る一連の活動を指し、観光客とは一連の活動をす る人を指します。観光事業とは、観光客が活動する際に観光消費を行い、これにより観光収入を得て経済活動をする事業であり、観光産業とは経済活動により恩 恵を受ける全ての事業者の集団を産業区分により観光産業と言われています。
富良野市の観光経済波及効果を見ると、平成24年度の観光入り込み客 より推計した観光消費額は、宿泊者62万人に対して1人当たり2万9,800円と試算され、約184億円となり、日帰り者136万人に対しては1人当たり 7,700円と試算され、約104億円となり、合計で288億円の消費額があります。全国平均の1人当たり年間消費額は120万円と言われ、富良野市の人 口2万4,000人を掛けると年間消費額は288億円になり、これは、観光客が市内で消費する額と市民が市内で消費する額がほぼ同額の水準となり、年間で 考えると富良野市の人口が2倍になっているとも言えます。
富良野市の観光と観光関係就業者で見ますと、平成24年度の調査で15歳以上の就業状 況によると、総数が1万2,283人、1次産業の農業、畜産2,500人、2次産業の建築、製造1,690人、3次産業の小売、飲食、宿泊、その他のサー ビス6,661人、その他は公務員1,432人となっており、そのうち、観光関係就業者人数は約3,300人と報告されています。総数の4人に1人、3次 産業の2人に1人が観光関係就業者となります。
富良野市観光振興計画は、平成20年5月から実施され、本計画は平成20年から29年までの10 年間の事業であり、観光動向や観光客のニーズに変化があるため、必要に応じて調査を行い、推進施策等を修正することになっており、今年度、民間を含めた観 光戦略会議の中で、観光統計データ、アンケート調査結果等に基づき、前期5カ年の富良野観光の現状と特色を整理し、今後、直面する主な課題等について検討 し、報告されています。後期5カ年の観光振興計画の観光戦略で挙げている目指す姿の早期の具体化、実現に向けて、観光関係者が一丸となってオール富良野で 連携協力し、効果的・効率的に計画を推進することが必要であるとあります。
そこで、富良野市の役割について、3点お伺いします。
1点目は、富良野市は、施設の整備・運営や情報の発信、さまざまな取り組みの実施主体に対するバックアップなど、全市的に観光事業に取り組むとあります。具体的に取り組んでいる内容は何か。
2点目は、富良野市観光振興計画の推進を目的とした民間事業者や各種団体の調整や連携などコーディネート役を果たすとあります。具体的に取り組んでいる内容は何か。
3点目は、国、北海道、他市町村との調整役を果たすとあります。どのような調整をするのか、具体的に取り組んでいる内容は何か。
また、市民の役割について、2点お伺いします。
市民は、富良野市の魅力を支える真の主人公であり、旅行者を温かく迎える役割があるとあります。具体的に取り組んでいるものはあるのか。
2点目、富良野市観光振興計画の推進に当たっては、おもてなしの向上を図るとあります。具体的に取り組んでいるものはあるのか。
3件目は、地方公務員の給与水準について。
ラスパイレス指数とは、地方公務員と国家公務員の平均給与額を、国家公務員の職員構成を基準として、一般行政職における学歴別、経験年数別に比較し、国家 公務員の給料100とした場合の地方公務員の給与水準を示した指数であり、総務省は、毎年、地方公務員の給与水準をラスパイレス指数で発表しています。
平成24年度地方公務員給与実態調査による富良野市の状況は、全国1,719市町村のうち263位、北海道179市町村のうち5位、ラスパイレス指数は 100、平均年齢44.3歳で、平均給与月額34万8,400円、諸手当月額5万8,760円、合計いたしまして40万7,160円となっています。富良 野商工会議所の調査データによると、平成23年度賃金労働基本調査の年齢別平均基本賃金として、41歳から45歳までの平均給与月額は、男性職員は28万 494円、女性職員は15万3,763円となっています。このデータと比較すると、男性職員で月額12万6,660円の差額となります。公務員は給与水準 が決まっているので仕方がないと思いますが、市町村ごとで多少の金額の調整はできると思います。平成23年度は3位、24年度は5位とランクされています が、いかがなものかと思います。
そこで、1点お伺いします。
市民は、市職員の給料が高いのは周知しております。民間企業で働く職員が、少ない給料の中から納めている貴重な税金でございます。このランクは、市民の理解は得られないと思いますが、どのような見解か、お伺いいたします。
4件目は、国際理解教育について。
教育委員会は、学校の先生と英語指導助手の両輪で、小・中学校に対し、最善の英語教育を実施していることと思いますが、政府の教育再生実行会議の本年5月 の第3次提言で、小学校の英語学習の抜本的拡充を求めました。現在は、小学校5・6年生で教科とは異なる外国語活動という授業を行っていますが、同会議 は、将来、小学校で英語に関する教科を設けるべきだとしています。
文科省は、この提言を受け、中央教育審議会などで検討し、学習指導要領に反映 させる考えであります。この動きに対し、20.9%の教育長は、できるだけ早く実施すべきと回答、時間をかけて検討すべきは74.9%、反対は3.7%と いう結果が出ています。私も、学生時代、10年間習ってきましたが、残念なことに英会話は全くできません。なるべく早く小学校の英語教科化を実現し、これ からの子供たちは英会話ができることで世界で活躍する人になってほしいと考えております。
そこで、2点お伺いいたします。
1点目は、この事業について、英語の話せるふらのっ子の推進に向けた取り組みを試行的に実施している中で、小学校における朝の英語活動を一部で実施、また、英語ランド、イングリッシュサマーキャンプを実施していますが、その内容と効果、課題をお聞かせください。
2点目は、今後、子供たちに対する英語指導助手を活用した英語教育について、課題を踏まえてどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
以上、第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
本間議員の御質問にお答えをいたします。
1件目の道路整備についての1点目、道路の維持管理についてであります。
現在、市が管理する道路延長は681.8キロメートルで、道路改良率につきましては35.6%となっております。第5次富良野市総合計画に基づく道路の改 良舗装、また、地域要望等の優先順位による道路の補修、修繕を計画的に現在実施しているところであります。しかし、市道の側溝等の道路排水施設の整備につ きましては、老朽化及び近年の気象状況変化による局地的な大雨により側溝があふれる箇所がふえていることなどから、地域からの整備要望が多く、早急な排水 対策が必要であると考えているところであります。
今後におきましては、限られた財源の中で、緊急性、重要度などを考慮しながら、効果的な道路排水の整備を図ってまいりたい、このように考えているところであります。
2件目の富良野市観光振興計画の具体的施策についての1点目、富良野市の役割についてであります。
平成25年市政執行方針におきまして、農業を育て、観光でもてなし、環境を守るまちをつくる農村観光環境都市形成の推進を掲げております。農村観光環境都 市形成は、活力あるまちづくりの実現手法として、本市固有の自然環境に支えられた農業と観光、そして、環境の連携による多様な地域経済の活性化施策を展開 することにより、市民が豊かに暮らすまちづくりを目指す基本的な姿勢を示したものであります。
富良野市観光振興計画につきましても、この基本的 な姿勢のもと、一つ目は、滞在型・通年型観光の推進であります。二つ目は、受け入れ環境整備であります。三つ目は、観光客の誘客であります。四つ目は、持 続可能な観光振興であります。この四つを柱に、関係機関・団体と連携をしながら、全市的に取り組んでいる状況でございます。
2点目の市民の役割についてであります。
それぞれの市民がそれぞれの生産活動や日常生活を営むことが大切であると考えております。農業を守ることが美しい田園景観をつくり、商業によってまちなか に活気があふれ、家庭でのごみの適正排出や花壇づくりによって環境が守られております。本市観光のセールスポイントである自然景観に加え、市民皆さんの生 活や活動自体が観光客へのおもてなしにもなり、富良野らしい観光の魅力の一つになっているものと考えているところであります。
次に、3件目の地方公務員の給与水準についてのラスパイレス指数についてであります。
ラスパイレス指数は、各地方公共団体の一般行政職の平均給与、職員の学歴別、経験年数別構成などが国と同一であると仮定をし、国家公務員の平均給与額を 100として算出した指数のことであり、総務省は、毎年、地方公務員の給与水準をこのラスパイレス指数を用いて発表しております。
本市のラスパ イレス指数は、先ほど御質問の中にもありましたけれども、平成23年100.6、平成24年は108.2と急激に伸びたように見えますが、これは臨時的特 例措置として国家公務員の給与が削減されたためであり、削減前の給与との比較では100であります。ほぼ国との均衡がとれている状況にあります。このこと は、すなわち民間との均衡がとれている状態と言うことができます。
ラスパイレス指数の算定は、国の一般行政職、つまり、行政一表に該当する職種 との対比になりますので、本市におきましては、税務職、看護・保健職、福祉職、教育職、技能労務職等を除いた約200名との比較となり、人事異動も指数の 変動要因となり、小規模団体であるほど大きく影響いたします。また、在職職員の年齢構成、学歴、在職年数が影響を及ぼし、退職、新規採用により、毎年度、 変化をしていくものであります。本市の給与は、人事院を持たない多くの地方公共団体と同様に、情勢適応の原則、民間準拠を基本とする国家公務員の給与に関 する人事院勧告を参考に、労使協議を経て、議会の議決を得て決定をしております。
人事院勧告は、全国50人以上の事業所の民間給与を調査、比較 し、給与水準及び手当の改定を勧告するもので、本年、世代間及び地域間の給与配分のあり方を今後検討していくものとの報告がなされたところであります。本 市におきましても、今後、この人事院の論議を注視するとともに、これまで同様、人事院勧告を参考に、議会に審議をいただき、給与を決定していく考えであり ます。
なお、今般の国の給与削減措置を地方公共団体においても準じた措置を講ずるよう求めた要請におきまして、その手法に地方の固有の財源であ ります地方交付税を用いた形、指導は初めてのことであり、そもそも地方公務員の給与は、住民や議会の意思に基づき、地方自治体が自主的に決定するという給 与決定の原則に反しており、地方自治の本旨に照らし、極めて不適切なものであることを、去る5月30日開催の議員協議会でも説明をさせていただいたところ であります。
本市におきましては、国に準じた給与減額については実施しないこととしたところでありますが、これは平成18年度から22年度にか けての職員給与独自削減を初め、特別職、議員及び行政委員の報酬など、総人件費の削減や職員数の抑制等について不断の行政改革を実施していること、給与減 額による地域民間企業へのマイナスの影響、そして、地域経済への打撃等を総合的に判断した結論であります。
しかし一方では、一定の交付税の減収が見込まれることから、徹底した経常経費の節減、効率的・効果的な事務執行による時間外手当の大幅削減に努め、市民サービスの確保を図るよう最大限の努力を続けているところであります。
市民の理解という点では、市の給与制度の内容、実態の公表を継続し、また、職員個々の資質向上を図り、さらには、各種施策・事業により市民サービスを確保していくことが理解につながるもの、このように考えているところでございます。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 教育行政について御答弁願います。
教育委員会教育長宇佐見正光君。
○教育委員会教育長(宇佐見正光君) -登壇-
本間議員の4件目の国際理解教育について、小・中学校における英語力の向上についてお答えをいたします。
小学校におきましては平成23年4月から、中学校においては平成24年4月から、それぞれ新学習指導要領が全面実施され、小学校では、新たに5・6年生に 対し、異文化理解やコミュニケーション能力の向上を主眼に置いた外国語活動が導入されております。また、中学校においては、英語教科における年間授業時数 が105時間から140時間に、学習する単語数が900語から1,200語へそれぞれ増加をし、聞くこと、話すことに加え、読むことと書くことに重点が置 かれております。
これら新学習指導要領に対応するために、現在、外国語指導助手を小学校に2名、中学校に2名の計4名を配置し、平成24年度に ついては、小学校で757時間、中学校で1,044時間、その他、富良野看護専門学校、保育所、放課後子ども教室などで年間1,888時間の指導を行って きているところでございます。
本市には多くの外国人観光客が訪れており、国際観光都市を目指す本市において、これまで以上に英語になれ親しみ、 日常会話や外国文化、生活習慣を学ぶ機会をふやし、児童の積極的なコミュニケーション能力の向上を図ることを目的に、英語の話せるふらのっ子を目指し、英 語力の向上に向けた取り組みを平成24年度から試行的に実践し、本年度から本格実施しているところでございます。
具体的な取り組みといたしまし ては、小学校においては、朝の英語活動を一部の学校で実践しながら、特に英語による挨拶、カード使った単語学習などを行っており、また、外国語指導助手が 中心となって、放課後英語ランドを東小学校、扇山小学校を指定校として実施し、低学年でも参加しやすい英語を使ったゲームや音楽活動を行っております。
また、社会教育との連携事業といたしまして、外国語指導助手のほかに北海道大学の留学生の参加もいただきながら、昨年度からイングリッシュキャンプを山部 自然公園太陽の里を会場に開催し、さらに、図書館における英語のおはなし会、ハロウィンパーティーなどを開催しながら、児童生徒が楽しみながら英語や外国 の文化、生活習慣に親しめるよう取り組みを行っているところでございます。
今後の外国語指導助手を活用した英語教育につきましては、グローバル 化した社会に対応する国際理解教育を推進するために、外国語活動推進委員会を設置し、指導実績のある中学校英語教諭をコーディネーターとして配置しており ますが、市内9校の小学校5・6年の学級担任を中心に、外国語指導助手の助言も受け、経験の少ない外国語活動の学習内容等の研さんに努めるとともに、中学 校への進学をスムーズな形で引き継げる環境につなげていけるよう、さらなる連携を図ってまいります。
また、昨年度、社会科副読本を改訂し、さらには、英語版DVDを作成したことから、こうした教材の活用も図ってまいりたいと考えております。
さらに、今年度は、外国語指導助手2名が交代し、英語以外にもドイツ語が堪能な外国語指導助手を採用しており、近い将来、タブレット端末機を活用して、友 好都市西脇市はもちろんのこと、オーストリア・シュラートミンク市の子供たちとの国際交流も積極的に推進して、郷土の自然、文化、歴史を英語などで発信で きる意欲や態度を養うことができるよう、学校教育、社会教育が一体となり、地域の協力もいただきながら取り組んでまいりたい、このように考えております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 途中ですが、ここで11時20分まで休憩いたします。
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午前11時12分 休憩
午前11時19分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の議事を続行いたします。
休憩前の御答弁に対して再質問ございますか。
3番本間敏行君。
○3番(本間敏行君) 観光振興計画のことですが、民間事業者や各種団体との調整、連絡などコーディネート役を行うということになっていますが、市長は、常々、安全・安心の食材を観光客の方に食べていただきたいといつもおっしゃっています・・・・・・・・・・・・・
いま、まちなかでグリーンフラッグというような形でやっていますけれども、市の応援としてできるのであれば、野菜を地元の旅館組合が使えるような応援ができないのかと私は思いまして、お伺いしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 本間議員の再質問にお答えいたします。
富良野の地元の野菜を含めて、お客さんが来たときに、もっとおもてなしができないだろうかというような趣旨の内容かと思います。
この件につきましては、旅館業界や関係団体の方と十分いろいろ意見交換を行いながら、現在、進めているところでございます。具体的には、大きなホテル等に つきましては、なるべく富良野の野菜をと。価格の問題も多少あるかもしれませんが、富良野の観光の基本は、1次、2次、3次それぞれみんなで、オール富良 野でお迎えするという姿勢で進めておりますので、そのことを基本に皆さんで協力し合いながらお願いしたいと思います。
あわせて、一部、農業者の方々も含めながら、個々にやっている方もおられます。そういう状況を踏まえながら、総合的になるべくその方向で進めたいと思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○議長(北猛俊君) 補足説明を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) 本間議員の再質問で、ただいま商工観光室長がお答えさせていただきましたほかに、私から少し補足をさせていただきたいと思います。
一つは、いま、御質問にありました旅館組合でそれぞれ地元の野菜を使うのに値段的なものがあってなかなか利用ができない、それを補填できないかという御質問に聞こえたわけでございます。
現在、商工観光室長がお答えさせていただきましたとおり、旅館組合のそれぞれの旅館におきましても、お客さんをもてなす商売ですから、それだけの努力をみ ずからやらなければならないと思います。富良野の農家で個々にやっている方も、それぞれホテル、旅館との個人契約という形の中で進めているところもたくさ んございますから、やはり、まずそういう努力をしていただくというのが1点目でございます。
そして、2点目については、先ほどオール富良野とい うことでございました。そのときの野菜の価格の状況、あるいは、国の輸入も、恐らく年間を通してやりますとそういう状況も生まれてくるでしょうし、また、 本市の市場も当然それに絡んでくるわけでありますから、先ほど総合的に判断したいというお話もございましたが、そういう意味でそれらの状況も考え合わせな がら総合的に対応していく必要性があります。
しかし、原則は、それぞれホテル、旅館の方々が、泊まっていただける方々に対する誠意というか、お もてなしということで盛り上げていただくことが基本ではないかと私は思いますので、御質問のありました支援的なものについては、現在、まだ考えていないと いうことで御理解を賜りたい、このように思います。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
3番本間敏行君。
○3番 (本間敏行君) 私の言い方が悪かったのかもしれませんが、予算的なお願いをしたわけではなくて、あくまでも富良野全体でのおもてなしの心ということであ れば、各事業所といろいろと相談してそういうような働きかけをして、お互いに納得した段階で予算化をしていただきたいという考え方で、決して予算的な支援 をしてくれと言ってはおりませんので、そこを理解してください。
ただ、観光協会のほうも旅館組合の方も、人件費やいろいろな面で精いっぱい削減 しております。その中でそういうお話を聞きまして、それなら、ぜひ富良野の安心・安全の食材を少しでも旅館で使っていただいて、富良野市の野菜のよさをわ かっていただきたいということを思って言っただけのことです。決して予算づけしてほしいというような話では言っておりませんので、そこだけ理解してくださ い。
終わります。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
暫時休憩いたします。
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午前11時26分 休憩
午前11時27分 開議
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○議長(北猛俊君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
休憩前の議事を続行いたします。
以上で、本間敏行君の質問は終了いたしました。
次に、広瀬寛人君の質問を行います。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) -登壇-
通告に従いまして、順次、質問をいたします。
まず最初に、富良野市観光振興計画の取り扱いについてお伺いいたします。
平成19年の富良野市国際観光促進協議会総会において策定が承認され、平成20年より29年までの10年間に及ぶ富良野市観光振興計画も、昨年度、24年 度をもちまして、前期が終了いたしました。本年度、25年度からは、後期5年となります。計画に掲げた事業や目標値の進捗状況など、評価と検証作業が必要 とされます。平成24年度実績が掌握できた現在、前期5カ年の総括が大切と思います。
そこで、3点質問いたします。
前期5カ年の評価と検証はどのようにされているのか、東日本大震災の影響と、これに伴う見直し作業はされたのか、前期の積み残し課題はどのようなものか、お聞きをいたします。
次に、富良野市観光振興計画の後期5カ年についてお伺いします。
10年計画の最終目標に向かい、積み残し課題を解決し、目標に向かい事業推進をすることはもちろんのことですが、このたび指定を受けたと観光地域ブランド 確立支援事業との兼ね合いをどのように図るのか。また、上位計画の第5次富良野市総合計画に予定されている平成25年から着手予定とされている観光地づく り推進事業の兼ね合い、さらには、仮称環境観光税の検討と導入も本年度からと予定されております。総合計画の目標を具体策に落とし込んだ観光振興計画と、 観光振興計画の具体策を実現させ得るための観光地域ブランド確立支援事業の活用について、3点ほど見解をお伺いします。
観光地域ブランド確立支援事業とは、どのようなもので、観光振興計画の何を実現する施策と捉えているのか。
観光地づくり推進事業では、富良野らしい景観の保全と、観光施設の整備と、仮称環境観光税の検討と導入とありますが、景観保全の施策や観光施設整備の対象とはどのようなものなのか、仮称環境観光税の検討と導入については着手をされているのか。
3点目に、仮称環境観光税とは、どのようなイメージなのか。税方式で行くのか、BIDやCIDのような地方自治法上の分担方式で行くのか、検討状況をお知らせください。
次に、観光振興計画の具体的戦略7にある人と自然にやさしい環境整備戦略と、具体的戦略9にあるまちなか観光の推進戦略についてお伺いします。
具体的戦略7では、推進施策として、日本人、外国人を問わず、老若男女の観光客がひとり歩きできる環境整備とバリアフリーの推進が掲げられています。富良 野市では、通年型24時間対応トイレが整備されておりません。また、バリアフリー対応のトイレ施設も限られており、設置箇所の情報や利用時間等の情報も周 知されているとは言いがたい状況にあります。8月18日の日経新聞にも、公共政策の効果分析が専門の塚本明治大学教授の消費分析で、車椅子対応の多機能ト イレがあるとの情報が事前にあると滞在時間を30分から2時間程度延ばしてもよいとの回答を得て、滞在時間の延長が消費金額の増加に結びつくとの分析を発 表されています。
また、国土交通省では、民間事業者が古いビルなどを病院や住宅、店舗が入った複合施設に建てかえる際の取り壊し費用への補助を 2014年度から拡充する方針を固めたと報道されています。これは、中心市街地活性化法で定めた地域が対象であり、幸いなことに富良野市も対象地域となっ ております。また、空き地や空き家の売却を促進し、中心市街地整備計画をつくりやすくするため、中心市街地で不動産を売買した場合の軽減税率も要望すると の報道であります。
そこで、2点質問をいたします。
通年型24時間対応トイレやバリアフリートイレが観光都市に整備されることの必要性への見解をお聞かせください。
2014年度の税制改正の方向性を視野に入れながら、まちなか観光を推進させる施策を検討していくお考えがあるのか、お聞かせをください。
次に、本年度の取り組み事業であります観光経済調査事業の取り扱いについてお伺いします。
農業と観光を富良野市の基幹産業と位置づけている以上、その経済効果や波及効果、就労人口、納税額など多面的な視点で捉え、経年変化を実施施策の効果検証、そして、次の一手を考察するデータとして活用することが肝要と考えます。
富良野市では、平成12年と18年に行われており、3度目となる調査事業でありますが、後期5カ年の観光振興計画の目標実現に役立てるためにも、速やかな調査、実像を把握できる結果公表、そして、得られたデータを十二分に活用した分析、考察が重要と考えます。
そこで、2点お伺いします。
調査のスケジュールは、どのようになっているのか、分析、考察などの発表はどのように行い、今後の施策立案にどのように反映させていく予定なのか、基幹産 業として富良野経済における位置づけを明らかにするためにも、売上額や固定資産税、就労者人数など多面的な数値把握が必要と考えますが、見解をお伺いしま す。
国土交通省は、2014年度の税制改正に、ホテルや旅館向けの優遇税制の導入を働きかけております。建物の資産評価額がいまよりも早く目減 りするように改め、固定資産税の負担を軽くすることにより、経営体力を高め、改装投資や雇用拡大などを図り、観光立国の基盤整備を充実しようとするものと 思います。私もこの施策の方向性を評価するものでありますが、同時に、その影響を試算するためにも、前述の観光産業の固定資産税等をしっかりと把握し、優 遇税制が導入された場合の試算ができるよう準備が必要と思います。また、基幹産業と位置づけをしている富良野市として、国土交通省が導入を働きかけたよう な優遇税制のほか、新規や改装などの投資、雇用拡充などに対する育成施策や課税制度を検討することも必要ではないかと思います。
そこで、2点質問いたします。
2014年度優遇税制制度の内容把握と、それに基づく試算作業の取り組みに対する見解と、観光産業育成の視点から独自の課税制度、減免制度などの検討についての見解をお聞かせください。
次に、防災、防犯についてお伺いします。
全国的にことしの夏も異常気象との報道がなされる中、特に山陰、近畿、北関東地方の被害が連日のように報道され、心を痛める日々が続きました。富良野地方 では、6月から7月にかけて雨の全くない夏が、8月より一転して雨続きの不順な天候となりました。幸いなことに、北海道内でも猛威を振るったゲリラ豪雨の 被害は他の市町村ほど甚大ではありませんでしたが、東部地区の被害など復旧作業を二度にわたって行わなければならない局地的被災地域が生まれました。
異常気象という表現が使われるようになってから久しいですが、特に本年のゲリラ豪雨は、1時間当たりの降水量が50ミリから100ミリに達しようとする尋 常ではない降り方が散見され、地域によっては、平年の1カ月降水量をしのぐ雨量が1日で降るという事態も各地で起こっています。民間気象予報会社の発表で は、北海道内各地における9月までのゲリラ豪雨発生見込みは前年の1.7倍から2倍近くまででなり得ると発表しております。
富良野市内の雨水ま す等の道路脇の排水施設も、老朽化や、アスファルト舗装の進捗状況が進んだことによる路面のかさ上げなどで、集中豪雨時には許容量を超える箇所が散見され るようになってきました。特に、緑町や扇町等の早い時期に整備をされた住宅地域は、道路幅のみならず、排水路等の規格も昨今の気象状況には対応し切れない ように思われます。市街地のみならず、郊外・農村地域を含め、整備は計画的に、そして迅速に改修作業を行う必要があると思います。
そこで、3点伺います。
富良野市の現状では、1時間単位の降雨量の対応範囲はどのようになっているのか、道路排水の点検作業と改修作業計画はどのようになっているのか、農村地区の排水路整備に対する考え方はどのような見解なのか、お聞かせください。
次に、落雷等による停電時の対応について伺います。
先月8月24日土曜日午前8時20分ころに、落雷が原因と見られる送電停止のため、富良野市と近隣の3町村1万9,000世帯が一時停電しました。幸いな ことに10分ほどで復旧しましたが、一部の地域では午前10時ごろから午後零時30分ころまで停電しました。最初の全市的停電では、市内の信号機も全て停 止し、交差点は大変危険な状況となりました。私も勤務地域近隣の交差点を見て回りましたが、徐行する車がある一方、信号が停止していることも気づかないよ うなスピードで左右も確認せずに走り去る車両もありました。
停電の復旧作業は北海道電力の管轄、信号機が停止した交差点の誘導は警察が対応する のが当然のことでありますが、このような状況になっていることを迅速に市民や観光客の皆様にお伝えすることが自治体としての役割と思います。今回は、10 分程度の短い時間、そして、土曜日の朝8時半前後と交通量の少ない時間帯であったことが救いでありましたが、逆に、週末で市役所に職員がいない時間帯の対 応策に課題があることも露呈したと思います。
そこで、2点伺います。
行政として、休日や夜間の時間帯を含め、迅速な情報把握の体制をどのように検討されているのか、入手した情報の市民への速やかな伝達手段を多面的に構築する必要性の見解をお聞かせください。
最後に、空き家対策について伺います。
私は、平成22年の第1回定例会でも危険家屋について一般質問を行いました。また、何人かの議員も、空き家対策についてさまざまな視点から質問されていま す。道内では、滝川市や室蘭市等の2市13町村が空き家対策としての条例を制定しております。また、今月開催される函館市議会でも、空き家条例の提出が予 定されているとお聞きをしております。
8月16日に新聞報道された記事によりますと、管理不十分な空き家対策として、市町村に立入調査権を法的 に付与したり、空き家を更地にした場合の固定資産税軽減措置などを盛り込んだ特別措置法を、早ければ秋の臨時国会に議員立法で提出する見込みとあります。 あくまでも国会での今後の推移を注意する必要があると思いますが、富良野市として、課題解決として検討されている空き家対策に新たな法案に盛り込まれた内 容を加味して事務作業が進められているのか、現行制度の範囲の中で条例を検討されているのか、検討作業の進捗状況も含めてお聞かせください。
以上、1回目の質問といたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
広瀬議員の御質問にお答えいたします。
1件目の富良野市観光振興計画の取り扱いについての1点目、前期の総括については、関係団体から選出いただいた方々と市との意見交換により、前期の取り組みの進捗状況と課題を整理してきたところであります。
本計画は、平成29年度までの10カ年間の計画であり、数値目標を設定しながら取り組みを進めてきておりますが、策定した平成20年度の宿泊延べ数は65 万3,000泊、うち外国人の宿泊延べ数が4万6,000泊と、国の各施策などと連動する中で順調に宿泊客数を伸ばしてきたところであります。その後、円 高やリーマンショックによる景気の低迷、鳥インフルエンザやSARS、尖閣、竹島をめぐる外交問題、さらには、東日本大震災など、多くの要因が観光客の動 向に大きな提供を与えてきたところであります。
平成24年度の実績といたしましては、宿泊延べ数62万7,000泊、うち外国人観光客が3万 5,000泊と若干回復したものの、外国人観光客は震災以前の数値にはまだ戻っていない状況となっております。近年、特にスキー客の減少により、消費単価 の高い冬季の入り込みの落ち込みが著しく、地域経済に影響を与える一方で、年間を通した平均宿泊数が1.51日と伸びてきており、滞在型観光が浸透してき ている状況にあると考えております。
修学旅行につきましては、ピーク時に11万5,000泊でありましたものが、平成24年度には7万 7,000泊と減少しており、新たな体験メニューの提供や売り込みの強化が重要であるとともに、外国人観光客の誘客につきましては、継続して数字を残して きている香港、台湾、オーストラリアに加え、近年伸びてきているシンガポール、タイを中心に誘客を進めていく必要性がある、このように考えているところで あります。
意見交換の中で出された前期の成果は、国の各施策との連携により効果的に事業推進ができていることと、富良野・美瑛広域観光の取り組 みによる地域のイメージの統一や自治体間の協力により競争力がついてきていること、地域観光振興計画により観光を切り口とした地域振興が少しずつ進んでい ること、トレイルランや富良野ライドといったイベントで誘客が進んでおり、スポーツ観光の方向性が見えてきたこと、グリーンフラッグ事業による農業と商業 の連携が少しずつ進んでいること、富良野スキー場50年事業をきっかけに客数が増加したこと、外国人スタッフの雇用により安定的に外国人の誘客に向けた対 応ができていることなどが挙げられており、後期に向けた基盤整備はある程度図られているものと考えているところであります。
次に、東日本大震災の影響と、これに伴う見直し作業についてであります。
特に影響を受けたのは外国人観光客であり、平成22年度4万8,000泊あった宿泊延べ数が平成23年度では2万9,000泊、平成24年度では3万 5,000泊と震災以前の数値に戻ってきていない状況にあります。これは、震災の影響に加え、中国、韓国との外交問題も影響していることから、継続して来 ていただいている香港、台湾、オーストラリアに加え、近年伸びてきておりますASEAN諸国にターゲットを定め、誘客を進めてまいりたいと考えているとこ ろであります。
次に、前期の積み残した主な課題についてであります。
富良野の特色を生かした具体的な滞在プログラムの発信の不足、閑 散期対策、特に冬季観光のてこ入れ、インフォメーションセンターのワンストップサービスの充実、花、彩りといった富良野らしい空間づくり、スキー場を中心 としたオールシーズンを楽しめるマウンテンリゾートの構築、市民、観光関係者、ガイドなどの人材育成、看板、IT、パンフレット、2次交通の充実といった 観光客がひとり歩きできる環境の充実などが意見交換の中で出された課題として整理をしてきたところでございます。
2点目の富良野市観光振興計画の後期についてであります。
観光地域ブランド確立支援事業につきましては、日本の顔となるブランド観光地域の確立に向けた前段の取り組みとして、本年度、観光庁から認定されました富 良野・美瑛広域観光圏など、全国六つの新観光圏が国際競争力の高い地域において、独自のブランドの確立に向けた取り組みを支援する事業であります。富良 野・美瑛広域観光圏におきましては、花、彩り、そして田園を富良野地域の特徴として、豊かな自然と美しい田園を100年後の子孫にいま以上にして返すこと を目標に、住んでよし、訪れてよしの地域づくり、滞在交流地域を目指す、環境に優しい地域づくり、広域におけるアジアへの発信を基本的な方向性として取り 組むこととしており、これらの実践がブランド観光圏の認定につながるものと考えているところであります。
これらの方向性は、富良野市観光振興計画の後期の重点項目であります富良野の特色を生かした滞在プログラムの提案や、農業や観光との連携、人材育成などとも合致するものでありますので、今後とも関係市町村や関係機関団体と連携をしながら取り組んでまいります。
次に、観光地づくり推進事業における観光税の導入についてであります。
現状では、景気の低迷による宿泊料金の低価格化や他の観光地との価格競争が激化していることから、観光客から税を徴収することは難しい状況にあると考えて おりますので、観光税等につきましては、総合計画後期5カ年の中で導入についての検討を行ってまいりたい、このように考えているところであります。
また、BIDやCIDにつきましては、今後の参考として、情報の収集に努めたいと考えているところでございます。
3点目のまちなか観光の推進戦略の人に優しい環境整備の推進についてでありますが、観光振興において、観光客が安心してひとり歩きできる環境整備は重要な ことであると考えております。通年型24時間対応のトイレの開設につきましては、これまでも市の施設におきまして24時間開設したものがありましたが、治 安上に課題があり、夜間を閉鎖した経過がございます。観光客や地域住民の利便性を高めることは重要なことでありますが、課題も多いことから総合的に判断し てまいりたい、このように考えているところであります。また、バリアフリートイレにつきましても、観光客の受け入れについては重要なことであると認識をし ておりますので、公共施設、民間施設を問わず、現状の調査をしてまいりたいと考えているところであります。
次に、税制改正の方向性と連動した施 策の検討作業につきましては、現在、各省庁において、2014年度の税制改正の要望が出されているところでありますが、観光に関するものとしては、ホテ ル、旅館の建物に係る固定資産評価の見直し等が盛り込まれているところであります。これにつきましては、まだ確定していない状況でありますので、状況を見 ながら施策を検討してまいりたいと考えているところであります。
4点目の観光経済調査事業の結果の計画の反映についてであります。
調 査結果の分析・考察作業の活用については、現在、観光経済調査を行っているところであり、夏季と冬季の2回、観光消費実態アンケート調査を実施するととも に、事業所向けの観光経済事業所調査を実施し、これらの調査結果により、観光客の消費額、観光経済効果に相当する就業者数、観光関連産業総売上高を初め、 市内で生ずる総売上高などの数値を算出することとなっております。これらの調査をもとに、観光経済消費の振興や観光関連産業振興に関する課題などの整理を 行うとともに、今後の観光経済振興の方向性について検討していく予定であります。
なお、この調査事業につきましては、本年度末までの委託期間であり、平成26年6月ごろに観光関係者への報告といったスケジュールを考えているところでありますので、施策への反映につきましては、平成27年度以降となると想定をしているところであります。
次に、観光を2大基幹産業とする位置づけについてであります。
平成21年度の経済センサスによりますと、宿泊業、飲食・サービス業に属する事業者数は242件、事業者数は1,633人となっており、また、平成18年 度の観光経済調査によると、観光関連産業総売り上げは301億円、観光経済効果に相当する就業者数は3,231人であり、そのうち市内の常住就業者数は 2,673人という結果になっているところでありまして、農業では、2010年世界農林業センサスによる就業人口1,885人、平成24年度JAふらのの 販売高が160億円となっていることとあわせ、富良野市におきましては農業と観光が2大基幹産業となっていると認識をいたしているところであります。
5点目の優遇税制導入に対する試算及び富良野市の指針についてであります。
税制改革の内容把握と試算作業の取り組みについては、現在、要望されております税制改正におきまして、ホテル、旅館の建物に係る固定資産評価の見直しが見 込まれているところでありますが、これにより固定資産税が減額され、新たな投資につながるものと見方をされているところであります。今後の観光振興におき まして、設備への投資などは富良野市の観光を支える意味では重要なことでありますから、今回の制度改正の把握に努めてまいります。
次に、観光業の育成についてであります。
既存の中小企業振興総合補助金において、新規創業や店舗改築やサービス向上、マーケティングなどに対する支援がありますが、国や北海道、関係機関との支援策とあわせ、観光業の育成を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。
2件目の防災防犯対策についての1点目、ゲリラ豪雨対策についてであります。
本市における道路排水の計画流下能力につきましては、北海道の設計要領を踏まえ、市内全域に対し、3年確率の降雨で時間雨量22ミリを整備水準として道路排水の整備を行っているところであります。
道路排水の点検作業と改修計画につきましては、市道の側溝等の排水施設は、道路パトロールによる点検と地域要望等による側溝の新設、横断管の改修、土砂上 げ、管渠の清掃等の維持管理を実施しているところでありますが、今後、ゲリラ豪雨対策として地盤が低いなど浸水に対する安全度が低い地区につきましては、 優先的に排水整備を進める検討が必要である、このように考えているところであります。
また、農村地区の排水対策といたしましては、豪雨による農 地からの表面水が、直接、道路排水に流れ込み、低い交差点等に集中し、あふれる被害が多く見られるため、流末排水の断面を整備することが重要であることか ら、用地等の確保に協力を得ながら浸水被害の防止に取り組んでまいります。
2点目の落雷等による停電時の対応についてであります。
信 号機が作動しない状況下の対応については、基本的に、災害時は電力の応急復旧対策は北電が、通行の禁止制限等の交通応急対策は公安委員会及び警察が担うこ とになっております。停電が長時間、あるいは、被災により長期間になると予想される場合には、各防災関係機関がそれぞれ必要に応じて広報活動あるいは交通 整理等の対応がなされますが、一時的、短時間の停電による場合には対応は困難であり、歩行者、運転者の適切な判断、行動に委ねざるを得ないものと考えてお ります。
次に、停電時の対応であります。
平常時においては、土・日・祭日、夜間に停電が生じた際には、北電からの停電区域戸数調査状 況等の情報を当直が受け取り、防災担当に連絡がなされます。また、復旧に関しても連絡が来るようになっております。大雨等の気象警報が発令された際には、 曜日、時間帯に関係なく防災担当職員が直ちに本庁に登庁し、非常警戒態勢をとり、気象や河川水位等の推移把握、被害の情報収集、関係機関との連絡調整を図 り、必要な対応を措置いたします。
信号機の作動状況など個別、具体の案件は道路パトロール等でも一定程度把握はできますが、全市域を同時に把握 することは不可能であり、市民あるいは事業所の情報も有効と考えるところで、情報把握の手法といたしまして、そうした情報を市に集中いただけるような日常 からの啓発をしてまいりたいと考えております。情報を入手した後は、情報を確認の上、必要に応じて市民への伝達に努めてまいります。
ただし、十 数分という短い停電の場合は、時間的制約により対応は困難でありますが、停電等の被害が長時間あるいは長期になるような場合は、現在、多様化、重層化を 図っている情報伝達の方法、具体的には安全・安心メール、FMラジオ放送、場合によっては広報車を走らせ、市民への情報伝達を図ってまいります。
3点目の空き家対策についての実態調査の実施についてであります。
昨年9月に市内の廃屋調査を実施いたしまして、周辺の環境に悪影響を与える可能性のある14戸の家屋を把握しております。その後、10月に空き家等の適正管理に関する検討会議を開催し、適切な管理に向けた課題の整理を行っております。
次に、新法に連動した空き家対策に講じる考え方についてであります。
現在、検討会議におきまして、空き家管理条例の制定に向けた調査研究を進めているところであり、現在、検討されている国の新法と整合し、実効性あるものになるよう、今後も国の動きを注視し、検討を進めてまいります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) 途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。
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午後0時04分 休憩
午後1時00分 開議
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○議長(北猛俊君) 午前中に引き続き、会議を開きます。
午前中の議事を続行いたします。
市長答弁に再質問ございますか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは、順次、再質問させていただきます。
まず、前期観光振興計画の取り扱いということで、総括について再質問させていただきます。
市長の答弁にございましたように、滞在日数は伸びておりまして、大きな方向性では所期の目的を達成する方向に動いているというふうに私も認識をしておりま す。その中で、尖閣や竹島の問題、東日本大震災の問題、いろいろな問題があったかと思います。私は、この前期5カ年について、ある程度関係者との意見交換 もされたということで、それを取りまとめている資料にも目を通させていただきまして、概略として総括ができ上がっているというふうに感じます。
ただ、1点、特に外国人の観光客の入り込みを分析するに当たって、一つは、そこの国と日本とで為替動向が変わっている部分があって、特に韓国等については 大きな増減があったと私は記憶をしておりまして、国ごとの為替単価と富良野への入り込み数はどうなのか。それから、特に二、三年前には市長のトップセール スとして、例えば台湾等にスキーなどの働きかけをしています。そういったアクションを起こしたときに、その国の入り込み数がどうふえたか。このあたりにつ いて、かけた経費とともに時系列で分析し、そういった中で、例えば前期の5カ年では、この国は、為替がこういう動向で、政治的にはこういう問題があり、 我々は富良野の観光としてこういう仕掛けをして、それがこういう数値に反映された、そういったところまでの分析が必要と考えますが、そのあたりの見解をお 伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再質問にお答えいたします。
前期総括の中で、為替と社会情勢を含めた総合的ないろいろな分析が必要ではないかという御意見かと思いますが、広瀬議員の提案につきましては、そのとおり だというように思っております。現段階におきましては、残念ながらそこまで分析しておりませんので、議員の意見を参考に、今後さらに深めてまいりたいと思 います。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは次に、後段の部分に入っていきたいと思います。
まず、税の導入で、いわゆる仮称環境観光税ということですが、これは、いまの景気動向を見た中では、現段階で税の導入は難しいので、後期の中で検討していきたいと答弁をいただきました。
私自身も、一つは、社会情勢、経済情勢の判断はそれで問題はないというふうに思いますが、あくまでも今後の部分として、税という方式がいいのか、いわゆる 地方自治法にのっている分担方式のような形で行くのか、そのあたりの方向性について、いまお考えがあったらお聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
計画の中でうたっておりますのは、仮称環境観光税ということで、税という視点で捉えております。現在、国内では、幾つかの自治体で取り組みがなされており まして、その中で新たに取り組みを進めようとする自治体の状況もあります。しかし、全体的に取り組みをなされている状況を伺いますと、まず、1点目に目的 と妥当性、それから、メリット・デメリット、関係業界との調整、税率、課税対象、徴収方法、最後に管理監督の手法ということで、内容等についても議論すべ き点が多々あると伺っております。
現在、総合計画の中では、そのことも踏まえて今後いろいろ議論を進めたいというふうに思っておりますが、現段 階においては、社会情勢等を踏まえて、まだ状況が熟してないということもございますので、今後の動向を踏まえながら、基本的には税方式で検討を行いたいと 現在は考えております。
なお、いま御質問がございました分担方式につきましては、その時点であわせて検討してまいりたいというふうに思います。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
5番広瀬寛人君。
○5 番(広瀬寛人君) いま、分担方式については、その後に検討したいというお話をいただきましたが、私自身は、例えば、東京都の宿泊税のような形で、地域 柄、そして経済水準の部分でも理解を得られる環境にある場所と、地方の観光地の中での税のあり方は、やはり、少し受けとめる温度差があるというふうに思い ます。
そんな中で、私自身は、ちょうど8月31日、9月1日に倶知安に出かけまして、BID、CID、いわゆる分担金方式の取り組みについての 勉強会に参加させていただきました。観光業者によるBID、CIDの制度の勉強とともに、条例をつくる行政側もそこに加わってBID、CIDについて勉強 しております。現在は、そこの地域では行政に対してBID、CIDの条例作成のお願いが出ていて、それを受けて行政側のほうがそれを勉強して、条例策定に 向けて準備をしているというような段階でありました。
私が一番感じ入ったのは、やはり、分担金という制度の中で、受益者となる分担金を払う側の 人間がきちんと議論をしながら、行政に代執行してもらうわけですから、自分たちが求めるものをきちんと整理して、自分たちが出せる拠出金をどの範囲にする か、それを行政とともに考えていって地域をつくっていこうとしている、この作業工程が非常に大切だなというふうに感じてきました。
そういった意味では、税が持つ一律性という部分もありますけれども、分担金制度も強制的な調整権を持っていますので、このあたりは少なくとも並行して検討していく必要性があると思いますが、見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたしたいと思います。
BID、CIDは、英語の略でございまして、いわゆる地域の改善のための分担金制度と解釈されるかと思いますが、国内ではもともとニセコ方面で一番初めに取り組みを進めているというふうに伺っております。
その背景を伺いますと、そのまちに住んでいない方が住宅を持っておられたり、それから、通常のコミュニティー活動に際しても、例えば、富良野に照らし合わ せれば町内会にそういう方がたくさんおられて、地域のごみステーションの管理や防犯灯の管理などのいろいろな面で、どうしても地域にとっての負担が非常に 大きくて厳しい状況である、その辺を何とか打開したいという声からもともと始まっていると伺っております。そのような情報を持っておりますが、いまの富良 野市においては、非居住者といいましょうか、現状ではそんなに極端な状況ではないかと思います。ただ、今後を考えた場合に、それらとあわせまして、行政だ けではなくて、地域の方、それから業界にかかわる方、みんなでまちづくりを進めようという姿勢なり視点では大きく異論はないかと思います。
そういうことで、先ほど申し上げましたように、税という方式がよろしいのか、分担金という方式がよろしいのか、議員の御意見もございますが、あわせまして、並行しながら検討してまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
5番広瀬寛人君。
○5 番(広瀬寛人君) それでは、続いて、前期の課題として取り残され、後期への宿題という流れで、市長から、富良野市としていいプログラムは持っているけれ ども、プログラムの発信が不足していてまだ集客に結びついていないという答弁をいただきました。私も、現時点で、なお富良野観光の一つの大きな課題だとい うふうに思っております。
特に、先ほどの本間議員のやりとりの中にもありましたが、情報の発信の見解について、1点お伺いをしたいと思います。
一つは、私企業が自分の売り上げを伸ばすために自分の顧客に対して宣伝する、そして、労力とお金をかけて自分たちの顧客を受け入れ、売り上げを上げること によってそれを回収する、これは普通の商慣習だと思います。しかし、観光の部分については、いわゆる観光学といいますか、観光という取り扱いの中で一番難 しいのは、観光客に対して観光宣伝する側から売るもの特定できないという特性があるのが観光と言われています。つまり、富良野を売りに行ったときに、富良 野のイメージを想定して、自然を求めに来る方、食べ物を求めに来る方、皆さんはおのおの違って、その選択は、それを購買してサービスを受けようとする側に 全面的に行っていて、我々宣伝する側は提供するものを特定できない業種である、これが観光ということで整理をされています。つまり、例えば、富良野の宿泊 施設なり富良野のアウトドア会社が本州に出かけて宣伝をしたとしても、その宣伝を受けながら、富良野という地域を見て食材を求めてくる方がいらっしゃった り、移住を求めてくる方がいらっしゃる、こういう側面を持っているのが観光ということであります。
ですから、いわゆる観光協会だけが一元的に地 域の宣伝をするのではなくて、やはり、自治体も加わった中で地域全体を売っていく、その中で買い手側がそこから何を選択するか、そういう選択肢の中でやり とりをするのが観光と思っていますので、このあたりで、いわゆる市役所の働きとしての情報発信に関する認識について、再度、見解をお伺いしたいと思いま す。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたします。
前段、前期の積み残しの中で発信不足ということが挙げられておりますが、行政側である市としてのさらなる情報発信の取り組みついてどうかという質問の趣旨かと思います。
市では、いままで取り組んだ中では、例えば、全体にかかわるパンフレットとかホームページでの情報発信、もしくは雑誌関係などで、富良野全体に関して実行委員会や協議会を持っているものについては市が事務局となって発信しております。
そういうふうに進めた中で何が不足していたのかということですが、議員がお話しのとおり、お客様によってさまざまな目的があるかと思います。その目的が例 えば食なのか、あるいは、親子連れなのか、御夫婦なのか、高齢の方なのか、また、世代によったり、もしくは構成によったり、お客様によって変わってくる現 状があります。前期ではそういう総括になりましたので、それらを踏まえまして、後期では、実は、いま提案して進めておりますが、ことしからモニターツアー を募集して、実際にこのようなプログラムを組んだらどうかという具体的な戦略の取り組みを進めているところでございます。
したがいまして、前期 の総括を踏まえまして、今後、お客様のニーズに合わせた形で、より一歩、推進するように、そして、これについては市だけでは取り組めませんので、観光協 会、いろいろな組合、関係業界の方、それから農業にかかわる方も全部含めて、いわゆるオール富良野という考え方で、皆さんと協議しながら一歩を進めてまい りたいと思っております。
以上です。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) 続いて、24時間対応型のトイレのお話に移りたいと思います。
先ほどの市長答弁でも、その重要性、大切であるということは認識している、ただ、やはり治安上の問題が大きな課題となっているという答弁をいただきました。
いわゆる道の駅という施設については、24時間365日を義務づけされて、ある意味では経費の裏づけもあって設置されるものであります。ただ、残念なが ら、富良野市内、特に市街地には道の駅が全くございませんので、そういったもので代替することができないということであろうかと思います。しかし、観光地 としては、私は、やはり必要欠くべからざる施設だというふうに思います。ただ、治安のことや経費のことも含めて課題はあろうかと思います。
やは り、一つ検討課題となるのは、いま、海外はもとよりですが、日本国内の観光先進地ではトイレ自体が有料です。50円、100円、場所によっては200円、 大体これぐらいの金額が相場かと思いますが、料金を徴収しながら、ただし、24時間365日、快適な施設を提供するというふうになってきつつあります。私 自身も、何でも無料がいいとは決して思いません。やはり、そういった対価を払ってもらいながら、きちんとした施設を使用したいという方に対しての準備もこ れからの観光地富良野としては必要かと思いますが、そのあたりの見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答えいたします。
お客さんが来て、やはり、トイレというのは非常に大切な課題かと考えております。その中で、現在、夜に出歩くことは少ないでしょうけれども、日中であれ ば、都市公園では一応使えるような形でございます。まるっきりゼロというわけではなくて、そのような体制も一つはあります。
ただ、議員の御意見は、そうではなくて専属的な考え方が何かあってもよろしいのではないかということかと思います。それにつきましては、協会、協議会等を含めまして、私たちの課題として検討させていただくということで承りたいと思います。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) あわせて、バリアフリートイレについてです。
バリアフリートイレについては、現在、富良野市内の公共施設も含めて何カ所かあろうかと思います。
まず、1点は、どこにどういうバリアフリーがあり、使用できる時間は何時から何時までといった情報をきちんと把握して提供できていないことが課題であると先ほど答弁をいただきましたので、ひとつ、そういった情報発信をできるように早急に立ち上げるべきだと思います。
それから、先ほどの課題としての24時間トイレですが、2014年度の優遇税制ですからまだ決定していないことに対してどうこう言うことではありませんけ れども、いま、国では、中心市街のまちなかあたりにそういったものを整備していく中で、これから優遇税制を考えていきたいという動きになっていますので、 ぜひ、そういったものを活用していただきたいと思います。有料であっても構わないと思いますが、まちなかに24時間使える快適なバリアフリーなトイレ施設 は必要だと思います。そこまで行かないにしても、少なくともバリアフリーのトイレ情報については、富良野のホームページを見れば、何カ所あって、場所と使 用可能時間がわかるような準備が必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
商工観光室長山内孝夫君。
○商工観光室長(山内孝夫君) 広瀬議員の再々質問にお答え申し上げます。
第1回の市長答弁でございましたように、バリアフリー等については、今後いろいろ調査させていただきたいとお答え申し上げましたが、その状況を十分把握しながら情報発信に努めてまいりたいというふうに思います。
それから、観光全体、総体の話ですが、まちづくり全体とつながってまいりますので、大きな視点でお客さんが来られるようないい状況とか、市民によるいろいろなおもてなしの環境づくりができるような取り組みを進めてまいりたいというふうに思っています。
○議長(北猛俊君) 5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) それでは、防災について再質問させていただきます。
先ほどの御答弁の中で、いわゆる道の設計水準に基づいて、1時間当たり22ミリの降雨量に対応するような形での排水設備としているという御答弁をいただき ました。ただ、実際には、現行でもゲリラ豪雨があったときには若干の冠水をする状況が富良野市内で見受けられると思います。もう一点は、ことし8月24 日、東部地区、麓郷で降った雨は1時間当たり32ミリと発表されております。つまり、22ミリで対応している富良野市内に麓郷に降った雨が1時間で32ミ リとなれば、もう許容範囲を大きく超えていると思います。
先ほど、本間議員の質問へは、適宜、そういった改修箇所については着手をしたいという 御答弁をいただきました。私は、その考え方も重要だと思いますけれども、やはり、実際には32ミリという水準を超えるようなことが現実に起こるわけですか ら、改修の作業を進める優先順位は、全市をくまなく歩いて、どの順番で、どういった年度にやっていくか、そういう改修計画を考える必要があるかと思います が、見解をお伺いします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) とりわけ、近年起きているゲリラ豪雨の排水対策でございます。
町内会、連合町内会、それから東山、山部、麓郷、布礼別、富丘ということで、各地区から多くの要望をいただいております。これらの要望の重要性、緊急性を 考慮、勘案しまして、前期総合計画の中に反映して計画していきたいというふうに考えているところです。重要性、緊急性を考え、優先順位を決めて排水対策を 行っていきたいということであります。
以上であります。
○議長(北猛俊君) よろしいですか。
5番広瀬寛人君。
○5番(広瀬寛人君) 最後に、落雷時の対応についてお伺いします。
先ほど、一時的、短期的な部分は対応が難しいというお話がありました。一時的な対応という短期の時間はどのような時間単位で考えているのか。
というのは、8月24日は、市内の信号機は10分程度でございました。ただ、実際に8月26日に扇山地区の早朝の停電は、北電に連絡したところ、停電にはなっていないということで、現場が確認されていない中で1時間半の停電があったということでございます。
やはり、いま、オール電化を含めて、いろいろな作業に電力を使う中で、1時間半、ある一定の地域が停電になっていることを北電自体も掌握していないという ことは、当然、北電から行政のほうに連絡が入らないわけですね。ですから、幾つかの情報掌握の手法をつくっていかなければ、こういったことへの対応がおく れてしまうと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
総務部長近内栄一君。
○総務部長(近内栄一君) 広瀬議員の再質問にお答えいたします。
現状では、広瀬議員からお話がありましたとおり、北電からの連絡で、場合によっては、こちらから、適宜、問い合わせをしながら、停電の箇所、原因、復旧までの時間の見通しを確認しながら対応しているところでございます。
しかし、先ほどの扇山地区の問題もございますので、今後、情報の伝達のあり方について、北電と協議しながら、どのような形が一番よいのか、検討を進めてまいりたい、そのように考えています。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 以上で、広瀬寛人君の質問は終了いたしました。
次に、関野常勝君の質問を行います。
12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) -登壇-
さきの通告に基づき、市道及び橋梁の整備について質問をいたします。
道路は、安全で快適な生活環境の向上と、産業経済活動や災害時等、また学校通学路線、病院の通院など、幹線道路等を多くの市民が利用をいたします。近年、 交通量増加や気象条件によって、特に冬期間における道路は気をつけていても危険がいっぱいであります。特に、本年は、経験したことがない猛烈な雨や雷に見 舞われ、さらには、関東を襲った竜巻の猛威を見せつけられ、これは地球変動によるものなのか、気象庁もわからない現状にあります。そのような中で、市道、 道路、側溝、歩道、マンホール等の早急な点検と整備が必要でないかと考えます。
次に、橋梁の整備でありますが、橋梁長寿命化計画に基づき、懸案 でありました山部川橋かけかえ工事も終わり、今年度は光正橋のかけかえ工事とお聞きしております。橋梁も老朽化が一段と進む中、財政状況も勘案しながら、 市長は、順次、整備されているとは存じますが、非常時などにおける交通基盤である道路施設整備は最も重要なまちづくり基盤をなすものと考えます。第5次総 合計画に示されているとおり、道路等の改修の必要性を感じております。
そこで、2点質問をいたします。
1点目は、道路、交差点等の危険箇所の整備についてです。
市道においても、交差点内の事故も多発しております。市道のパトロール等において点検箇所を把握されているのでしょうか、また、整備計画はどうなっているのか、お聞きをいたします。
2点目は、橋梁長寿命化計画の進捗状況と計画の公表について。
橋梁長寿命化修繕事業は、平成25年より実施されております。事業としての認識が薄いのでありますが、その中で、災害における橋梁の耐久性はどのように考 えているのか、また、富良野市耐震改修促進計画の中で、地震時に通行を確保すべき道路に対して修繕計画はどうなっているのか、お聞きします。
以上、1回目の質問を終わります。
○議長(北猛俊君) 御答弁を願います。
市長能登芳昭君。
○市長(能登芳昭君) -登壇-
関野議員の御質問にお答えをいたします。
市道及び橋梁の整備についての1点目、市道交差点等の危険箇所の整備についてであります。
現在、市が管理する道路延長は、先ほども申し上げましたとおり681.8キロメートル、路線数につきましては960路線、交差点の箇所数は1,483カ所となっている状況であります。
市道交差点の点検につきましては、道路路面の不良箇所や街路樹等による見通しの悪さなど、道路環境が要因となり交通事故を誘発させないよう、定期的な道路 パトロールにより危険箇所の把握を行い、舗装の補修、街路樹の剪定など、道路施設の整備を実施しているところであります。また、冬季におきましては、交差 点の滑り防止のため、危険箇所として市街地62カ所、農村部6カ所の交差点に砂まき等を実施しているところであります。
今後につきましても、道路パトロールによる通常点検と計画的な道路改良舗装による整備を実施し、安全で円滑な道路交通の確保に努めてまいります。
次に、2点目の橋梁長寿命化計画の進捗状況と計画の公表についてであります。
平成24年度において、市道橋長寿命化修繕計画が策定され、本年度より、橋梁長寿命化修繕事業において、光正橋のかけかえ工事を実施しているところであります。今後、計画的に市が管理する261の橋梁の修繕及びかけかえ工事の実施を予定しているところであります。
橋梁長寿命化修繕事業は、市道橋長寿命化修繕計画に基づき、緊急性、重要性を判断し、かつ、地震時における橋梁の健全度を把握して、優先順位の高いものか ら修繕を行うこととしておりますが、現在、修繕に緊急を要する橋梁につきましては東5条橋、扇山橋の2橋となっているところであります。
また、富良野市耐震改修促進計画の中で、市が指定する地震時に通行を確保すべき道路にかかる橋梁5橋については、優先的な順位での修繕工事を計画しているところであり、災害時の緊急輸送道路として利用可能な道路整備を進めてまいります。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 再質問はございますか。
12番関野常勝君。
○12 番(関野常勝君) ただいま、市道交差点危険箇所の御答弁をいただきましたが、危険箇所を想定する中で、幹線でございます五区山部線と道道北の峰線の交差 点があります。平成17年にこの箇所で死亡事故があり、また、その後も頻繁に道路が傷んでいる部分もありましたけれども、事故が発生しております。ことし 7月、五区山部線の工事が予算化されまして、年内中に工事が入ることも伺っておりますけれども、交差点に差しかかる部分は、冬場の危険も踏まえてもう少し 緩い勾配にすべきと私は思います。
そこで、この工事の中でこれを配慮した計画はあるのか、お聞きしたいと思います。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 関野議員の再質問にお答えいたします。
市道五区山部線と道道北の峰線の交差点部、いわゆる20線との交差点でありますが、五区山部線につきましては、8月30日に五区山部線道路舗装改修工事と いうことで発注済みであります。その工事の中で、過去に人身事故等も起きておりますので、勾配緩和を計画し、実施するところでございます。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問はございますか。
12番関野常勝君。
○12番(関野常勝君) いまの件は、了解をさせていただきました。
続きまして、橋梁の事業について御答弁をいただきましたが、この件で、私は財政状況や費用対効果を考えた中で修繕を計画することが重要であると思いますけれども、かけかえすることも重要であると思いますので、その御見解はどうか、お伺いをいたします。
○議長(北猛俊君) 御答弁願います。
建設水道部長外崎番三君。
○建設水道部長(外崎番三君) 関野議員の再々質問にお答えいたします。
橋梁長寿命化事業につきましては、市が管理する橋梁の264橋が全て対象で、山部川橋等々のさきに改修が終わっている部分を除き、残り261橋の修繕計画 でございます。これにつきましては、緊急性、耐久性等々を1橋ずつ検証いたしまして、さっきの市長答弁で、東5条橋、扇山橋の2橋が緊急性を要するという ことで答えさせていただきました。このうち、東5条橋につきましては、鉄筋まで出してコンクリートを打ち直すという床版の改修等々で長寿命化を図れるとい うことでございます。扇山橋、それから、ただいま道営事業に着手いたしました北2号橋等については、修繕して改修するのとかけかえの方法がございますの で、1橋1橋、経済性を考慮してその実施を図っていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(北猛俊君) 続いて、質問ございますか。
よろしいですか。
(「了解」と呼ぶ者あり)
○議長(北猛俊君) 以上で、関野常勝君の質問は終了いたします。
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散会宣告
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○議長(北猛俊君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。
明11日の議事日程は、お手元に配付のとおり、萩原弘之君、菊地敏紀君の一般質問を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午後1時37分 散会
上記会議の記録に相違ないことを証するため、ここに署名する。
平成25年9月10日
議長 北 猛俊
署名議員 本間 敏行
署名議員 石上 孝雄