総合トップ暮らしの情報記事プレミアムつき商品券の消費喚起効果について

プレミアムつき商品券の消費喚起効果について

公開日:

富良野市では、平成27年度に実施したプレミアムつき商品券の消費喚起効果及び経済波及効果を調査し、このほど報告書がまとまりましたので、これを公表します。

プレミアムつきふらの市内共通商品券発行事業消費喚起効果に関する調査報告書(706KB)

以下はその概要です。

1. 販売及び消費の概要

  • (1)事業概要
    • 「ふらの市内共通商品券」を額面500円券21枚と1,000円券1枚(計11,500円分)を1セット1万円で、6月と10月の2回に分けて販売。市内の取扱店舗で利用可能。
  • (2)発行総額
    • 3億4,500万円(発行枚数30,000セット)
  • (3)プレミアム率
    • 15%(うち市が10%、道が5%、財源はいずれも国の平成26年度補正予算「地域住民生活等緊急支援のための交付金に関する交付金」)
  • (4)購入限度額
    • 6月販売分 1家族 5万円まで
    • 10月販売分 1家族10万円まで
  • (5)発売日・有効期間
    • 6月6日発売(有効期限:9月30日)
    • 10月25日発売(有効期限:平成28年1月31日)
  • (6)商品券発行事業者
    • 富良野商工会議所
  • (7)事業全体の利用額・利用率
    • 利用額:3億3,829万2千円(換金ベース)
    • 利用率:98.1%(利用額/発行総額)

2.市民向けアンケート調査の実施概要

(1)調査方法

アンケート調査票は、郵送にて配布・回収を行った。各回の調査期間は次に示すとおり。

  • 第1回調査期間:平成27年6月22日(月曜日)から8月31日(火曜日)投函締切
  • 第2回調査期間:平成27年11月6日(金曜日)から平成28年1月31日(日曜日)投函締切

(2)回収状況

  • 第1回調査
    • 回収数542件(回収率54.2%)
    • うち有効回答数534件(有効回答率98.5%)
  • 第2回調査
    • 回収数511件(回収率51.1%)
    • うち有効回答数500件(有効回答率97.8%)
  • 全体
    • 回収数1,053件(回収率52.7%)
    • うち有効回答数1,034件(有効回答率98.2%)

集計結果表画像

(3)調査結果

<1>回答者の属性

【性別】
性別の円グラフの画像
【年代】
年代別の円グラフの画像

<2>商品券の利用実態

i) 商品券を主に使ったお店
商品券を主に使ったお店では、「スーパー・複合店」(95.2%)が最も多く、次いで、「ドラッグストア」(49.3%)、「コンビニ、パン・菓子店」(36.3%)、「飲食店」(36.2%)となった。
また、年代別にみると、「ドラッグストア」は年代が若いほど割合が高くなり、「衣料品店」は年代が高いほど割合が高くなった。

<3> 商品券の使い方

商品券の使い方は「いつもどおりの買い物のみに使用した※補足1」が56.1%、「特別な買い物に使用した※補足2」が43.1%となり、4割以上の回答者は普段買いにとどまらず、新たな消費につながる、あるいは市内の消費の囲い込みにつながるような買い物をしている。

【商品券の使い方】
商品券の使い方 円グラフ画像

※1 アンケートにおいて選択肢「いつも買うようなものをいつもどおり買い物した」のみを選択した回答者

※2 アンケートにおいて選択肢「プレミアムがあるから買ったものがある」、「いつもより購入金額が増えた、又は高価なものを買った」、「今まで買えずにいたものを買うことができた」、「いつも市外で買っているものを市内で買った」のいずれか1つ以上を選択した回答者

3.経済効果及び消費喚起効果の推計

  • (ア) 消費された額 3億3829万2千円のうち、公費負担のプレミアム分は、4412万5千円
  • (イ) 商品券を使った買い物総額(現金の持ち出しがプラス)の推計は、約4億6百万円
  • (ウ) 約4億6百万円が消費されたことにより生み出された経済効果は、約6億8千3百万円
  • (エ) 4412万5千円の公費投入によって生み出された消費喚起効果は、約7千6百万円
  • (オ) 公費投入によって生み出された(4)の消費喚起効果による経済効果は、約1億2千8百万円

4.消費品目に関する考察

  • 新たに生まれた消費のうち、「外食」は消費金額順位では第3位だが、回答者数は、外食が1番多く、スーパーマーケットの1.5倍
  • プレミアム商品券の換金ベースでは、「外食」での消費が捕捉しづらいが、今回の調査結果では、確実に、飲食店での消費喚起につながっていることが実証された
消費金額についての表
消費種類 主な消費先店舗種別(順位は消費金額の順)
いつもどおりの消費
  1. スーパーマーケット
  2. 台所用品、生活用品
  3. 加工食品、飲料、弁当
新たに生まれた消費
  1. 家電製品
  2. スーパーマーケット
  3. 外食
市外から市内に取り込んだ消費
  1. スーパーマーケット
  2. 家電製品
  3. 衣類、寝具

5.スーパーマーケットに関する考察

  • 今回、商品券を使った買物において、どんなお店で、どのくらい消費したかを調査しており、「商品券をスーパーマーケットで使用した」と回答したアンケート回答者は約95%に上るが、実際の買物状況はどうだったのか、考察を加えたい
  • 消費された金額ベースに占めるスーパーマーケットの消費総額は全体の約53%にとどまり、消費総額の約47%がスーパーマーケット以外の買物で消費されている。これにより、ふらの市内共通商品券が、スーパーマーケット以外の店舗でも積極的に活用されていることが明らかになった
  • 実際の換金額に占めるスーパーマーケット消費の割合は、約63%
  • 今回のプレミアムつき商品券事業全体の消費喚起効果は、約7千6百万円であるが、そのうちの約83%がスーパーマーケット以外での買物において生み出されたものと推計された。これは、スーパーマーケットでの買物が「普段買い」の延長にとどまったのに対し、スーパーマーケット以外の買物において、「プレミアムがあったから買った」「いつもの買物より金額が増えた、高価なものを買った」「いつも買えずにいたものを買うことができた」など消費者の積極的な消費を促し、より大きな消費喚起効果が得られたと言える。
表 : 消費喚起効果
区分 スーパーマーケットでの買物 スーパーマーケット以外での買物
現金を含めた消費総額 214百万円(52.7%) 192百万円(47.3%)
消費喚起効果 13百万円(16.8%) 63百万円(83.2%)

プレミアムつき商品券によって生み出された消費喚起効果の8割方を、スーパーマーケット以外の店舗が享受している
つまり、プレミアムつき商品券事業は、地元の店舗に対しての効果が大きい取り組みと言える

カテゴリー