北海道では、これまで40年以上日本脳炎の患者がなく、感染を媒介する蚊も生息していないため、予防接種を行う必要のない区域に指定されていました。
しかし、道民が日本脳炎の発生している道外や海外に行き来する機会が増え、日本脳炎に感染する可能性が高まっているため、平成28年4月より、定期予防接種として行っています。
日本脳炎とは?
ウイルスを持つ蚊が人を刺すことによって感染する病気です。
人から人への感染はありません。
ウイルスに感染しても脳炎にならない人がほとんどですが、発症すると、高熱、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害などの症状がでます。
日本では過去10年間に56人が発症し、3人が亡くなっています。
日本脳炎の予防接種の効果
日本脳炎ワクチンは、3回の接種で日本脳炎の発症を予防可能なレベルの免疫を獲得することができます。
その後、おおむね5年から10年ごとに1回接種することで、免疫を維持することが期待できます。
日本脳炎の予防接種の副反応
接種後3日目までに、発熱(18.7%)、せき(11.4%)、鼻水(9.8%)、接種部位の赤み、腫れ(8.9%)などの副反応がみられています。
また、ごくまれにショック、アナフィラキシー様症状(注記1)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(注記2)、脳症、けいれん、急性血小板減少性紫斑病注記(3)などの重大な副反応がみられることがあります。
- (注記1)アナフィラキシー:呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー
- (注記2)急性散在性脳脊髄炎(ADEM):頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの病気
- (注記3)急性血小板減少性紫斑病:血小板の減少により、出血しやすくなる病気
定期接種の対象年齢及び接種回数
<1>平成21年10月2日以降に生まれたかた
- 1期:生後6月から生後90月(7歳6か月)に至るまでの間に3回接種
- 初回接種:2回(6日以上、標準的には6日から28日の間隔をあける)
- 追加接種:1回(2回目終了後6か月以上、標準的にはおおむね1年の間隔をあける)
- 2期:9歳以上13歳未満の間に1回接種
標準的な接種期間
- 1期初回:3歳以上4歳に達するまでの期間に6日から28日までの間隔をおいて2回接種
- 1期追加:初回接種終了後おおむね1年を経過した時期に4歳以上5歳に達するまでの期間に1回接種
- 2期:9歳以上10歳に達するまでの期間に1回接種
ご注意
- 生後90月を超え9歳未満の間及び13歳を超えた場合は、定期接種として受けることはできません。(任意接種として全額自己負担で接種することは可能です。)
- 生後90月までに1期接種3回を完了できなかった場合、残りの回数を9歳に達してから接種することはできません。(任意接種として全額自己負担で接種することは可能です。)
※7歳6か月になるまでに初回接種を終了しないと、追加接種を定期接種として受けることができません。
<2>平成19年4月1日までに生まれた20歳未満の方(特例措置対象者)
20歳に達するまでの間に、1期接種3回と2期接種の計4回を定期接種として受けることができます。
接種スケジュール
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6日以上(標準的には6から28日)の間隔をあけて2回接種。
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2回目から6か月以上(標準的にはおおむね1年)の間隔をおいて3回目を接種。
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3回目から6日以上の間隔をあけて4回目を接種。
ご注意
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20歳を超えた場合は、定期接種として受けることはできません。(任意接種として全額自己負担で接種することは可能です。)
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3回目と4回目はおおむね5年の間隔をあけることが望ましいとされています。
※進学等の理由で市外の医療機関で受ける場合は、接種前に保健医療課までお問い合わせください。
保護者の同伴について
- 満13歳以上の方に限り、あらかじめ保護者の同意が確認できた場合は、保護者の同伴がなくても接種することができます。
- 保護者が署名した予診票と同意書の両方を医療機関に提出することが必要です。予診票と同意書は、保健センターでお渡しします。(郵送も可能です)
- 満16歳以上の方で保護者が同伴できない場合は、保護者の同意書は必要ありません。
実施医療機関
下記の医療機関で実施しています。必ず予約をして接種してください。
医療機関名 |
電話番号 |
実施日時 |
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富良野協会病院 |
0167-23-2181 |
(予約は月曜日から金曜日の午後2時から4時) |
ふらの西病院 |
0167-23-6600 |
毎週金曜日 午後2時30分から午後4時 (2日前までに予約してください) |
ふらの消化器・内科クリニック |
0167-56-7058 |
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※予診票は、医療機関に置いてあります。
※受診の際は、母子手帳を必ず持参してください。
ご注意
- 20歳を超えた場合は、定期接種として受けることはできません。(任意接種として全額自己負担で接種することは可能です。)
- 3回目と4回目はおおむね5年の間隔をあけることが望ましいとされています。
保護者のみなさまへ
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道内での日本脳炎の発症状況や、予防接種の効果、副反応などを考慮のうえ、お子さんの接種についてご判断されますようお願いいたします。
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新型コロナワクチン接種の前後2週間は他の予防接種を受けることができません。新型コロナワクチンを接種した方(接種を予定されている方)は、接種後2週間以上たってから受けるようにしてください。