第6回市民研究会会議結果

2005年11月7日

第6回まちづくり条例市民研究会会議結果について

日 時:平成15年10月21日(火)18:00~
場 所:市役所2階第一会議室
欠席者:小田島委員、瀬川委員

前回までは山部の生涯学習施設の建設経過を基に、市の仕事に対する市民の係わり等について話し合ってきました。
今回はこれまでの議論を受けて、富良野市のまちづくり条例はニセコ町のような自治基本条例を目指すべきなのか、石狩市のような市民参加条例を目指すべきなのかについて話し合いました。
なお、議論するに当たり、札幌大学法学部福士教授のアドバイスをもらい、会議を進めています。
■福士教授のアドバイス要旨
ニセコ町の条例は自治基本条例といって、まち全体の枠組みを作っていくという条例である。石狩市の条例は行政がやっていること(事業)に市民が参加していくという条例である。
富良野市のまちづくり条例は、自治基本条例の方向で考えていくのか、住民参加条例の方向で考えていくのかを考えるに当たり、両者の違いについてお話しします。
先ず、自治基本条例の考え方ですが、まちづくりの理念に沿って、市民=行政=議会の関係を規定するものである。
住民参加条例は、まちの施設を建設する場合に、市民の意見を聞くといった市民参加の方法や制度などを規定するものである。
住民参加の前提として次のようなものが必要である。
① 決定過程の明確化-その仕組みをつくる必要あり。
② 情報の共有-情報公開による市民にとって分かりやすい情報提供。
例)地域生活環境指標(武蔵野市)
例)もと知りたい今年のしごと(ニセコ町)
例)まちの基礎情報(帯広市)
③ 争点情報-市民が知るべき問題点が知らされる必要がある。
例)綺羅の湯の建設(ニセコ町)
④ 専門情報-問題解決のための具体的な情報
例)廃棄物処理施設を作る時に、ダイオキシンの問題がどうなのかなど専門家を招いて、講演会を開いて住民に分かりやすいよう説明するなど情報を提供し、共有する場合
次に、まちづくり条例をつくるとどうなるのかということですが、
① 実効性の確保-具体的な条文をつくることにより実効性の確保ができる
(又は、具体的な取り組みの約束ができる)
・ まちづくり条例の条文をつくる時に、具体的なことを書いておく必要あり。
例)地域生活環境指標をつくるとか、争点情報を提供するとか具体的なことを書く。
② 進行管理-市民が行政のしごとの進行の管理ができる
・ 審議会をつくって監視する。
・ 3年に1度、見直しをする。
・ 苦情があったら、解決する。
■福士先生との質疑応答
質問  施設建設などの事業を進めるに当たり、時間がない場合など他のマチではどうしているのか?
答え  石狩市でも緊急性のある事業など市民参加が難しい時には、できないと規定している。
質問  自治基本条例と市民参加条例の違いが今ひとつ分からないがどうか?
答え  野球場をつくる時に、市民の声を聞いて欲しいという仕組みをつくるのか市民参加条例である。自治基本条例とは市民と行政と議会の関係などを規定するものであり、自治体の憲法と呼ばれることもある。
質問  あるシンポジウムで、市民の声なき声を聞くということとが言われたがどういうことか?
答え  一昔前の行政は、直接住民の声を聞く必要はないという考え(言わなくても良い、みんなの要望は何でも分かっている)の基に、市民の声を聞く場は議会であった。
    しかし、今日は、市民の声を聞き、協働しようという形に変わってきている。
    ただし、参加してくる人はごく一部なので、参加してくる人は私益を追求するのではなくて、みんなのことを考える必要がある。

    また、行政は参加している人の声を聞くことだけが、公共性を確保することではないということを意識しなければいけない。地域社会全体のことを考える視点が必要である。
質問  行政情報を住民に分かりやすく伝える仕組みの参考事例はありますか?
答え  もっと知りたい今年のしごと(ニセコ町)や出前講座などは効果的と思う。
    ただし、出前講座や懇談会(町民講座)をはじめるに当たっては行政の方から積極的に住民(参加者)の掘り起こしが必要だと思う。
質問  逢坂ニセコ町長のホームページは首長の考え方を住民に提供する手段として非 常によいと思うがどう思うか?
答え  首長が自分の考え方を積極的に伝えていくタイプの人だと上手くいくと思う。他にマスコミをうまく使う方法などある。
質問  人が育たないとマチは良くならないと思うが、まちづくり条例の大原則として人を育てる視点が必要だと思うがどうか。
答え  まちづくり条例について考える時に、市民研究会での話は市民の数からすれば、ごく一部の人たちの議論である。そういう意味では、もっと多くの市民から話を聞くことも必要ではないかと思う。
質問  情報の共有や市民参加を進めると、行政運営にとって非効率ではないか?
答え  ニセコ町の職員はそう思っていないようである。ニセコ町で廃棄物処理施設をつくった時、最初から情報を出すことで住民同士の議論が起こり、町民にとってより納得性の高いものとなった例がある。
■富良野市は自治基本条例を目指すか、市民参加条例を目指すか
委員  ニセコ町のまちづくり基本条例のようなまちづくりの憲法をつくるのがよいのか住民参加条例を作るのがよいのかを考えると、住民参加条例の方向なのかと思う。
委員  まちづくりの方向性が分かるような参加条例をつくるのが良いと思う。
委員  富良野市は総合計画で情報の共有と市民参加を掲げているが、今こうした話し合いをしているのは何なのかと思う。結局、掲げているだけで、何も具体的になっていなかったということである。
座長  市民と市役所との情報の共有は最初、苦しいと思う。しかし、始まってしまえば、あとは流れに乗ってどんどん情報を出していけばいいと思う。
福士  その通りである。
福士  参加条例は政策決定過程の透明化、情報の共有、市民が参加する時の仕組み中心に考えてつくります。

    参加条例は自治体運営の仕組み自体がしっかりしていないとうまく機能しないという点で、市民参加条例をつくると同時に、自治基本条例的な自治体運営の仕組みを考えるという方法もある。

    富良野市のまちづくり条例は先ず参加条例づくりからはじめ、将来的には自治基本条例をつくるのが良いと思います。
座長  富良野市は財政が赤字になるかもしれないという噂を聞くと、なぜそれが情報公開されないのかと疑問に思う。そういう点では参加条例と自治基本条例を同時つくってはどうか。
福士  両方をつくるのには、時間が短いように思います。自治基本条例づくりは情報の共有や市民参加を実践し、時間を掛けて行っている。

    ニセコ町でも、実践を通した後、3年位時間を掛けて条例づくりを行った。条例は制定後、出前講座や政策評価システムなど条例の実効性を確保が重要である。

    富良野市では情報の共有や市民参加がどこまでできていて、どこまでできるのかなどを考えながら、条文をつくる必要がある。
座長  私は、条文をつくる作業を次の段階の組織で作ってはどうかと思う。この市民研究会では条例の必要性や条例の制定により富良野市がこうかわるということなどを報告できればと思う。
委員  慌てて条例をつくるよりも次の段階の組織で作る方針で研究会の報告をまとめるのであれば、その方向で良いと思う。

    研究会で話し合った問題点について多くの市民と議論する必要もあると思う。条例づくりはその制定の過程を透明にし、多くの市民から意見をもらってつくった方が良いと思う。
委員  広報に、私たちの話し合ったことが載っていますよね。私たちの話し合ったことに対して、意見をもらいたいと言うことですよね。
委員  広報への掲載に対して意見はあったのか。
事務局 正直ないです。しかし、市役所内部で電子会議室を開設したところ、事業担当の職員から事業の実施に当たっては住民の意見をしっかり聞いて行うべきだという意見がきました。
委員  研究会の報告書では、すぐにできること(出前講座など)と時間のかかること(仕組みづくり)を分けて考え、すぐにできることは新年度からでもやってもらうように提案してはどうかと思う。
座長  限られた時間の中では条文をつくるのは難しいと思う。研究会では条例の必要性や条例の制定により富良野市がこうかわるということなどを報告する方向とします。
事務局 条例の条文づくりは新たな組織で行うとして、平成16年1月から3月までの間、地域に出て市民への説明、意見聴取するようにしてはどうか。
座長  それはいいね(一同賛成)。
委員  報告書の尊重を市長に確認しないといけない。
委員  市職員は市の仕組みを変えようという意識なのか。
委員  それは市職員も声に出せないけどあるでしょう。

お問い合わせ

企画振興課
電話:0167-39-2304 / FAX:0167-23-2121