まちづくり条例市民研究会報告

2005年11月7日

 まちづくり条例市民研究会報告

 

《 まちづくり市民研究会報告書 》
【目次】
1.はじめに         
2.これまでの経過について  
3.まちづくりにおける理想とすべき姿と課題について
<参 考> 現状と理想とすべき姿一覧表
4.まちづくり条例を制定する目的とその効果について
<参 考> まちづくり条例概念図             
5.富良野市まちづくり条例の方向性に関する提言
<参 考> 市民の参加手続きを定めた条例ができると
6.すぐに解決できそうな課題についての提言  
7.行政評価システムと総合計画の進行管理についての提言
8.市民にとって分かりやすい財政情報の公表の提供についての提言
9.条例策定の工程表      
 〜 資料編 〜
1.市民研究会活動報告と意見交換を終えて
2.<私案> 市民の参加手続きに関するルール  
3.石狩市行政活動への市民参加の推進に関する条例

 

1.はじめに
平成12年度に富良野市のまちづくりの指針として「富良野市総合計画」が策定されました。
総合計画では、ふれあい、やさしさ「感動ふらの」をまちづくりのテーマにし、快適な環境、創造性豊かな人を育む「協働・感動・生き活きふらの」をめざす都市像と定め、まちづくりは市民と行政が共に協力し、行動していくことが重要と謳われています。
この度、富良野市まちづくり条例市民研究会では市長の付託を受け、まちづくり条例策定についての意見をまとめました。
少子高齢化社会の到来、国と地方の財政状況の悪化、地方分権型社会への移行など私たちを取り巻く新たな時代の流れは、これまでの社会のシステムが機能しないという国民にとって試練の時代が到来したと言えます。
これからの時代は限られた予算を効率的に執行するということがより一層求められてくる時代となってきます。そのためには行政が持っている情報を市民と共有し、市民のまちづくりに対する理解を深めるとともに、市民との協働によるまちづくりを図ることがより一層重要となってきます。
ニセコ町や石狩市をはじめとする先進自治体の事例を参考にしますと、情報の共有や市民参加に関するルールを定めることで、市民や市役所職員の意識の変化や仕事の質の向上が見られるようです。
このように時代に対応したまちづくりを進める上で、市民参加と情報の共有は欠かせないものです。まちづくり条例というルールを定めることで、政策決定過程の透明化が進み、市民にとってより納得性の高いまちづくりが進みます。また、より市民のニーズに合った効率的で有効なサービスが提供できるようになると考えます。
総合計画に掲げられている市民参加と情報の共有、協働によるまちづくりを推進するために、まちづくり条例の制定を強く願っています。
2.これまでの経過について
まちづくり条例市民研究会に9名の委員が応募してから半年が過ぎようとしています。市民研究会の委員の多くが「まちづくり条例」とは何であるかも解からないまま研究会活動に参加しましたが、札幌大学法学部教授・福士 明先生をアドバイザーに迎え、一歩ずつ進んできました(合計12回の会議を開催)。
先ず研究会では「市民と市役所の役割」や、「市の仕事の現状」について討論しました。討論の中では、市民に対して提供される情報の内容や方法・手段など市役所の広報公聴活動について具体的な指摘をする意見が多く出されました。このことから市民と市役所との情報共有のあり方がまだまだ十分でないことが分かりました。
また、山部厚生病院の建て替え問題や中心市街地活性化事業の問題、生涯学習施設の建設問題など多くの大型事業で政策決定過程がわからないままに次々と事業が執行されていることに、市民として不安を感じるというのが委員の共通認識となりました。
経済不況の時代になり、カネやモノに多くを期待できなくなりました。税収減少の中での自治体予算の厳しさを考えるとき、必然として「事業の選択」をして事業予算の削減が必要と思われます。今こそ「市の仕事のあり方」そのものを「改革」するチャンスだと考えます。また、市民と行政がどのように「協働」して、まちづくりを実践していくかが問われている時代でもあります。
研究会では「実際の政策決定がどのようになされているか」を山部の生涯学習施設の建設事業を事例として学習しました。市立富良野農業高等学校の統廃合に伴って、道立農業大学校誘致の断念。そして、生涯学習センターや野球場の建設に至る一連の経緯を勉強しました。なぜ生涯学習センターの建設をするのか、なぜ野球場の建設をするのか。これらの建設によって地域は活性化がするのかなど建設事業の目的や内容もさることながら、政策決定の過程や決定の判断基準が不透明であるという思いを強くしました。
これらは私たち市民研究会の委員が考える理想の姿(あるべき姿)と現状を対比させ、一覧表(別紙)にまとめました。
また、福士先生のアドバイスをいただき、ニセコ町で制定された「まちづくり基本条例」と石狩市に代表される「市民参加条例」の違いについて学び、私たちの街に必要な制度とはどういうものなのかについて協議してきました。

 

3.まちづくりの理想とすべき姿と課題について
〜 富良野市におけるまちづくりの現状を分析して 〜
●まちづくりの基本理念とまちづくり条例の目的
【理想とすべき姿】
・まちづくりにおいては、「住んでいて良かったと思えるまち」をつくるために市民と市役所がお互いに責任や役割を分担し、ともに考え、ともに築き上げる(このことを協働という)ことが必要である。
・市民と市役所が協働によるまちづくりを進めるための基本的な原則を定め、「住んでいて良かったと思えるまち」をつくっていくことを目的とする。
【課  題】
・富良野市総合計画の策定時の市民委員会などでの市民の意見はおねだりばかりであったが、おねだりばっかりでは駄目である。市民と市役所との協働においては、市民と市役所との議論だけではなく、市民同士の議論がないといけない。
・現状、富良野市の持っている情報が市民に対して積極的に公開、提供されていない場合や市民と市役所がともに考えるための場所や機会の設定が十分になされていない場合がある。
・また、富良野市では情報の共有と市民参加を基本にまちづくりを進めているが、一定のルールがないから担当者の裁量で情報の出し方や市民参加の方法が変化する。
・たとえば、演劇工場の建設場所がなぜ中御料になったのか、農業高校の跡地になぜ野球場が建設されたのかなど決定過程の情報提供が不足しているため、市民にとっては「住んでいて良かったと思えるまち」づくりとはなっていない状況がある。
・市民参加によるまちづくりを進めるのであれば、市民がどの時点でどういう係わりをしていくのか整理が必要である。
【補足説明】
・まちづくりとはよいまちをつくることである。よいまちとは、住んでいる人々にとって生活の安全が守られ、日常生活に支障なく、気持ちよく豊かに暮らせ、緊急時にも対応できるまちで、住んでいて良かったという実感を心から感じ、次の時代にも継続が期待できるまちである(一言でいうと、「住んでいて良かったと思えるまち」である)。
・富良野市も「住んでいて良かったと思えるまち」づくりを大切にしなければならない。
・協働によるまちづくりを進めるに当たり、市民は市役所に対しておねだりばかりでなく、「住んでいて良かったと思えるまち」をつくるために、市役所と協働する必要がある。
・また、市民も市役所も富良野市全体の視点に立って、協働によるまちづくり(「住んでいて良かったと思えるまち」づくり)を進める必要がある。
●市長の責務(市長がやらなければいけないこと)
【理想とすべき姿】
・市長は市役所の持っている情報を積極的に公開し、市民にとって分かりやすい情報を提供するとともに、市民がまちづくりに参加する権利を保障する。
・市長はまちづくりに対して高い意欲と能力を持った職員を育てなければいけない。
【課題】
・現状においては、富良野市では市役所の持っている情報が積極的に公開されたり、市民にとって分かりやすい情報の提供とはなっていない。このため、市役所の持つ情報が市民に対して正確に伝わっていない場合や市民の意見が的確に反映されていない場合が少なくない。
・また、特定地区の住民や特定の団体との懇談会は開催されるものの、市民と市役所がともに考えるための機会が十分に設定されていない場合が少なくない。
・市民参加の1つである地域懇談会が十分機能していない理由として以下の点が挙げられる。
①市役所内部には「(市民に)見せない、喋らせない、聴かせない」の考えがある。
②地域懇談会の日時の設定方法がよくない。
③地域懇談会に出席しても、気軽に発言できる雰囲気がない。など
【補足説明】
・市長自らが市民に対して積極的に情報を提供する努力をおしまいことが大切である。
・市民と市役所との協働によるまちづくりを進めるに当たり、情報の共有は不可欠なものである。
・情報の共有を進めるに当たっては、市民との対話能力やプレゼンテーション能力など市役所職員の研修機会の充実を一層図る必要がある。
●市役所と市職員の責務(市役所と市職員がやらなければいけないこと)
【理想とすべき姿】
・市役所は「市民にとって住んでいて良かったと思えるまち」をつくるために市民と協働しなければいけない。
・市役所は市民が町内会活動、ボランティア活動、NPO活動など色々な市民の活動と連携し、それを支援しながら、ともにまちづくりを進めなければいけない。
・市職員は政策形成能力や政策法務能力など自己研鑽に努めるとともに公正で効率的に市の仕事を進めるよう努めなければならない。
・市職員は市民との対話能力やプレゼンテーション能力など自己研鑽に努めるとともに、市民と協働で市の仕事を進めるよう努めなければならない。
【課題】
・現状、富良野市では市役所の持っている情報が積極的に公開されたり、市民にとって分かりやすい情報の提供とはなっていない。
・市民と市役所が協働によるまちづくりを進めるに当たり、市民にとって分かりやすい情報の提供やともに考えるための機会の設定が十分なされていない。
・市役所の持つ情報が市民に対して正確に伝わっていない場合や市民の意見が的確に反映されていない場合が少なくない。
・また、特定地区の住民や特定の団体との懇談会は開催されるものの、市民と市役所がともに考えるための機会が十分に設定されていない場合が少なくない。
・市役所の内部には「(市民に)見せない、喋らせない、聴かせない」の考えがあり、情報の共有は進んでいない。
・情報の共有が進んでいないことから、市民から市の仕事に対してなぜの声が上がるとともに、ともに考えともに築き上げるという協働によるまちづくりも進んでいない。
【補足説明】
・市民と市役所との協働によるまちづくりを進めるに当たり、情報の共有は不可欠なものである。
・「市役所の持っている情報は市民のものである」ということを前提に、市にとってマイナス(だと思われていた)の情報も隠さないことやトップ自らが積極的に情報を提供する努力をおしまないことが大切である。また、その責任から逃げないことが必要である。
・これらの解決するために、市役所職員は政策形成能力や政策法務能力など自己研鑽に努めるとともに公正で効率的に市の仕事を進めるよう努めなければならない。
・また、市役所職員は市民との対話能力やプレゼンテーション能力など自己研鑽に努めるとともに、市民と協働で市の仕事を進めるよう努めなければならない。
●市民の権利と責務(市民の権利とやらなければいけないこと)
【理想とすべき姿】
・市民は市役所の持っている情報を知ることができ、まちづくりに参加する権利がある。
・市民は身近なことから少しずつでもまちづくりに係わり、市役所とともに考え協力しながら取り組まなければならない。
・市民は富良野市全体としてあるべき姿を考え、より多くの人が納得できるまちづくりをめざすとともに、自らの発言と行動に責任を持たなければならない。
・市民は町内会活動、ボランティア活動、NPO活動などまちづくりや社会活動に積極的に係わらなければいけない。
・市民はまちづくりの活動への参加、不参加を理由として差別的な扱いを受けない。
【課題】
・富良野市総合計画の策定時の市民委員会などでの市民の意見はおねだりばかりであったが、おねだりばっかりでは駄目である。
【補足説明】
・市民と市役所との協働によるまちづくりを進めることは大変であるが、市民参加したいと思った時に参加できる体制の整備は必要である。
・例えば、市役所職員による出前講座の開催や市民が気軽に参加できる地域懇談会の開催など。
●議会の役割と責務(議会の役割とやらなければいけないこと)
【理想とすべき姿】
・議会は市役所の仕事に市民参加が反映され、効率的に行われているかを調査、監視する。
【課  題】
・市民の目から見て、議会のチェック機能が弱い。
●説明責任(市の仕事について説明する責任)
【理想とすべき姿】
・市役所は、市民に対して市の仕事をなぜ行うのか、行うとどうなるのか等を説明する責任を果さなければならない。
【課  題】
・施設の建設においては、事業費、立地場所の選定、ランニングコストなど争点情報の提供がなされていない。
・また、市の仕事について最終的に誰が決めたのか分からないなど意思決定過程の透明化が十分でない状況がある。
・地域センター病院や中心市街地の活性化については噂で聞くものはあるが、市民全体に対して十分な説明がない。
【補足説明】
・市民と市役所との協働によるまちづくりを進めるに当たり、情報の共有は不可欠なものである。
・情報の共有を進めるに当たっては、市民との対話能力やプレゼンテーション能力など市役所職員の研修機会の充実を一層図る必要がある。
●情報の共有(市民も市役所と同じ情報を持ち、理解していること)
【理想とすべき姿】
・市役所は、市役所の持っている情報を市民も知ることができるようにし、市民が理解できるようにしなければならない。
【課題】
・市民と市役所との協働を進めるに当たっては情報の共有が不可欠であるが、施設の建設においては、事業費、立地場所の選定、ランニングコストなど争点情報の提供がなされていない。
●情報の公開及び提供
【理想とすべき姿】
・市は、市の持っている情報を積極的に市民に公開し、知らせるようにしなければならない。
【課  題】
・市民と市役所との協働を進めるに当たっては情報の共有が不可欠であるが、施設の建設においては、事業費、立地場所の選定、ランニングコストなど情報の提供がなされていない。
●まちづくり満足度の評価(市の仕事を点検し、改善等を図ること)
【理想とすべき姿】
・市役所は市民とともに、市の仕事が効率的に行われているのか。また、どのような効果があるのかなど常に点検し、この結果により仕事の改善等を図っていかなければならない。また、このまちづくり満足度の評価(行政評価)については、市民に公開しなければならない。
【課題】
・市役所は事業の計画をつくり、それを実行するまでは頑張るが、その後の検証は下手である。そういう意味では市民が検証する必要である。
●財政状況の公表と説明
【理想とすべき姿】
・市役所は市民と市役所との協働による総合計画の進行管理や住民向け予算説明書の作成を行い、市民にとって満足度の高い予算の執行を図らなければならない。また、市の財政状況については、市民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。
【課題】
・富良野市の財政状況がどのような状況で、今後どのような状況になるのか分からないので、分かるようにする必要がある。
●条例の方向性と見直し
【理想とすべき姿】
・市役所はこの条例の施行後10年を超えない期間ごとに、この条例が富良野市にふさわしいものであり続けているか等を検討しなければならない。また、検討の結果を踏まえ、この条例及びまちづくりの諸制度について改善等必要な措置を講じなければならない。
【課題】
・富良野市においては、情報の共有と市民参加、市民と市役所との協働によるまちづくりの経験がないことから実践を通してより良い条例づくりに努めると良い。
●その他
・市長は住民投票制度や内部告発制度などの導入を検討し、その結果を公表しなければならない。
・また、総合計画と各種計画の体系化や条例の体系化を検討し、その結果を公表しなければならない。
<参考>現状と理想とすべき姿一覧表

4.まちづくり条例を制定する目的とその効果について
■ 時代が変った — 市民参加のまちづくりへ
戦後長く機能してきた国の行財政のあり方や地方自治のシステムが時代に合わなくなってきました。経済や情報のグローバル化や個人の価値観が多様化したため、市民のニーズが、一つの枠組みでは捕らえきれなくなってきたようです。その半面に、選択肢がふえた事で、経済的には豊かになったといわれますが、一市民としてはその実感が湧かないところです。何が私たちの生活を真に豊かにしてくれるのでしょうか。
国民には「チャンスの平等は保障されるが、結果は本人の努力次第」という自己決定、自己責任の考え方が求められています。他方では生活弱者をどのように救済していくかというセーフティネットの確立が強く求められています。年金制度が崩壊するかもしれない状況の中では、市民自らが考えて行動する必要を感じます。「私たちのまち富良野」を、私たちの子供や孫にどのような形で継承できるかを具体的に話し合わなければなりません。まちづくりは行政に任せておけばよいという時代は終わりました。前出の年金制度の事例だけでなく、医療・保健・福祉制度のような、最低必要とされる制度までもが財政状況の悪化などにより機能しなくなりつつあります。市役所に任せておけば安心だ。そんな神話は遠い過去の話です。首長、議会、市役所職員、そして市民が本来の姿に戻り、再出発する覚悟がなければ地域の崩壊が現実にありうると思われます。
このように、「お任せ民主主義」の終わりが訪れています。黙っていても「お上」がスーパーマンのようにやってきて、援助の手を差し伸べてくれる時代は去りました。その事を市民一人一人が意識していないこと、気づいていないことが大きな問題となっています。本来の地方自治とは、自治の主体である市民がまちづくりについて責任を持って、自ら考え行動することが基本です。現実でも、「困った時の役所頼み」では、もう社会が成立できない状況になっています。
富良野市内においても、ゴミの分別収集問題での市民と市役所との協働や福祉施設「いちい」で行われている「ふれあい宅老」や「見守りネット」などのボランティア活動が盛んに行われています。そういう意味で、すでに富良野では独特の価値観(豊かさを求める心)や、自立心・行動力が顕在化されていると言えます。
行政と市民が一体となって、まちづくりに取り組まなければ、市民生活が維持できない状況をしっかりと認識しなければなりません。行政と市民が「協働」するには、互いをパートナーとして認め、信頼し、行動することが必要です。そのための新しいまちづくりの仕組みや制度が、いま求められているところです。
■ 新しい自治システムについて
市民研究会では「まちづくりを一言でいうと、どうなるか?」について話し合いました。それは市民一人ひとりにとって「住んでいて良かったと思えるまち」をつくることであると考え、安心して安全な生活を営むことができることはもちろん、住んでいる人がまちに誇りを持ち、訪れる人々にとっても魅力あふれるまちにしたい。そんな「心の満足度」を大切にする人々が住むまちにしたいと願っています。
前述したように、これからのまちづくりには、「ともに考え、ともに築き上げる」という「協働」がより一層求められてきます。
私たちは事例研究として、山部の生涯学習施設の建設事業について学習しました。詳しくは「3.まちづくりの理想とすべき姿と課題の提言」で述べていますが、特に2点について注目いたしました。
1)事業として野球場施設がふさわしいものであったか?野球場施設の評価でなく、もっと広く市民の意見を聞き、事業そのものへの検討が必要でなかったか?約10億円もの大きな事業が短期間うちに決定されていること。また、北海道に補助金の要望調書を提出する前に市民に対しての説明がなかったこと。これでは市民の納得感が薄いこと。つまり市民参加の事業とはいえないと考えます。
2)この事業を、誰が、どのようにして決めたのか?市長が市の代表者として権限と責任があることは当然ですが、庁議の中でどのような検討がされたかわからない。決定にあたり、何を判断基準にしたのかを、知りたいと思いました。つまり、事業決定の仕組みがあいまいであり透明性が無いと考えます。
市民参加が、これからのまちづくりに本当に必要であるならば、行政が説明責任を果すこと、情報の共有を積極的に進めることが、特に大切になります。富良野市においては行政内部だけで秘密裏に事業計画がすすみ、決定後に市民に報告されているのが実態です。また、行政内部だけで情報を共有する現在のやり方では、政策の決定過程が明確でなく、うやむやになりがちです。誰がどのように判断したのかという政策決定過程の透明化を徹底すべきでないでしょうか。
行政が持つ情報は、本来、市民のものです。住んでいて良かったと思えるまちにするには行政と市民が信頼関係を深め協働し、その実を上げることが大切です。互いの権利と義務を確認して、新しい時代に合った、新しいまちづくりのシステムが必要になります。そのシステム構築には新しいルールを取り入れることです。
ニセコ町や石狩市をはじめとする先進自治体では、市民参加や情報の共有を基本として「自治基本条例」や「市民参加条例」をまちづくりのルールとして定めています。市民参加のあり方も様々です。町内会やボランテア活動を通じて参加する人。出前講座や委員協議会等に参加して直接意見をいう人。何も言わず、何も参加しないのも住民の意思表示の一つと考えること。情報共有については、事業の素案の段階から市民の声をしっかり聞くようにしている。パブリックコメントの実施や公聴会の開催をする。時間と手間は掛かるが、後がスムーズに進むと云います。また、仕事の仕方も従来とは変り、仕事の進捗性・透明性が確保されるように工夫されています。市民の理解と協力があるので、担当者が市民に喜ばれ感謝されることが多いそうです。仕事をするのが楽しいと思うことはとても大切です。そういう意味で、まちづくり基本条例や市民参加条例は、新たなまちづくりに対して、「人間が人間らしく生きる」ことを推進する上でも有効に働きます。
実際の業務では、政策決定のプロセスを市民と共有することが大切です。無論反対の意見もありますが、事業内容について理解してもらう努力がもっとも大切です。反対をするが理解もすることが必要です。これからの時代は何でも事業の実現が適う時代ではありません。「ガマン」すること、理解すること、協議すること、協働することが望まれます。
■ まちづくり条例の目的及び効果について
富良野市は、「ともに考え、ともに築き上げること(協働)」を基本にまちづくりを進めています。協働においては、政策決定過程の透明化、市民にとってわかりやすい情報の提供、市民が知るべき争点情報の提供、問題解決のための具体的な情報が市民に対して積極的に提供される必要があります。その上で、市民が市役所の仕事に対して、いつ、どこで、どのようにして、参加できるかという参加の機会が明らかにされなければいけません。市民にとって市役所の仕事が、公平・公正に行われることを促すルールとならねばなりません。
今日のように限りある市役所の予算状況の中では、事業の選択をせまられ、時には事業を断念しなければいけない状況にあります。富良野市が効率的な事業執行をし、予算を有効活用し、市民にとって納得性の高い行政運営を推進することがより一層求められています。協働による効果は、市民の自治への直接的参加意欲を満たし、住民自治の意識が高まるといえます。結果、市民のユニークな発想による、個性のあるまちづくりが実現する可能性が極めて高くなるも考えます。もっと魅力のある富良野をめざした、私たちの新しいルールづくりが望まれます。
<参考>市民の参加手続きを定めた条例ができると・・・

5.まちづくり条例の方向性についての提言
まちづくりのルールとして「まちづくり条例」を制定するに当たり、富良野市では「情報の共有」や「市民参加」、「協働によるまちづくり」というものの実践が足りない状況があります。
どんなに立派な条例を制定したとしても、効果的に運用されなければ制定する意味もありません。当面、富良野市においては、「市民の参加手続きを定めた条例」を制定して、「情報の共有」や「市民参加」、協働によるまちづくり」の実践を積み上げ、最終的にはまちづくりの憲法(自治体の最高規範)といわれる「自治基本条例」の制定し、市民と市役所との協働により「住んでいて良かったと思えるまち」をつくるよう提言いたします。
そこで、当面のルールとして市民の参加手続きを定めた条例が制定された場合、富良野市の自治体運営がどのように変わるのか。市民の参加手続きを定めた代表的なルールである「石狩市行政活動への市民参加の推進に関する条例」を富良野市生涯学習センター・野球場整備の事例をあてはめて考えてみました。
条例に基づき、市役所は何をしなければいけないのか、また、市民の声はどのような形で市の仕事に反映され、市民は何をしなければいけないのか、今後、多くの市民と議論し、まちづくりのルールをより良いものへと高めていくことが大切と考えます。
なお、報告書資料編に市民研究会座長私案として「市民の参加手続きに関するルール」を添付いたします。

 

6.すぐに解決できそうな課題についての提言
市民研究会では「市民参加」や「協働によるまちづくり」を進める上で、「情報の共有」は欠くことのできないものと強く感じました。
そして、すぐにでも取り組むことのできることは条例の制定を待たずしてすぐにでも取り組んで欲しいとの考えから、以下の点について新年度からの取り組みを提案いたします。
■「広報ふらの」の充実
広報ふらのは、市民に伝えたい情報をコンパクトまとめ、より読みやすく、より分かりやすい内容となるよう紙面の充実を提案いたします。
1)文字数を少なくする。
情報を分かりやすく伝えようとすると、文字数が増えてしまいがちですが、図表を使うなど「見せ方」の工夫をし、本当に知ってほしいこと、理解してほしいこと、考えてほしいことを徹底的にクローズアップするような紙面にして欲しいと思います。
また、さらに詳しく知りたいという市民ニーズに対応するために、ホームページや出前講座など他の伝達方法で補うことが大切だと思います。
2)文字の大きさを大きくする。
文字数を少なくするのと同時に、文字を大きく、読みやすくする工夫も大切だと思います。
■富良野市のHP(ホームページ)の工夫や充実
富良野市のHP(ホームページ)は、市民が知りたいと思う言葉から情報を検索できるシステムの構築や広報紙では伝えきれない情報を詳しく提供するなど内容の工夫や充実を提案いたします。
また、市民からの意見やこれに対する市の対応などが検索閲覧できるシステムの整備や電子会議室の開設、さらには「市長の日記」の開設は市政の透明性を高めるとともに、市政への市民の理解度が高まると思います。
■出前講座の実施
市民からの依頼により市役所の職員が出向いて市の仕事を説明する出前講座の開催を提案いたします。
最初は市民からのオーダーがないという状況も想定されるでしょうが、市役所が地道に働きかけることにより定着すれば、情報の共有手段の1つとして大きな役割を果たすと思います。
市町村合併や地域センター病院建設等の重要課題から身近な事柄まで市民と市役所がしっかりと話し合い、互いを理解し、信頼関係を築き上げることは、ゴミの分別収集を推進した時のように政策が円滑に進むなどの効果が考えられると思います。
■庁議内容の原則公開
市民に対する情報の共有手段の1つとして、庁議内容の原則公開を提案いたします。
重要な政策は全て庁議での報告事項となります。どのような政策が各部署から報告され、政策展開されていくのか、またその根拠は何かなどを市民に対して情報提供することにより、市政の透明性が確保されると思います。
市民研究会の会議では、庁議議事録の公開、庁議結果の公表などの意見が出されましたが、政策の展開方向とその根拠が市民にとって分かりやすい方法で情報提供されることを望みます。
注)原則公開とは、市民のプライバシーに関することや事前に内容が公開されることによって
市民生活に悪影響が生じるような場合を除いて公開することを意図しています。
■職員研修制度の充実
行政執行には政策形成能力や政策法務能力などを身につけた職員の養成は不可欠です。こうした能力を身につけることができるよう職員研修制度のを充実を提案いたします。
併せて、最近の情勢や制度などを踏まえて行政の持っている情報を市民に対して分かりやすく説明する能力を身につけるなど、時代の進展とともに成長する「行政マン」の育成を提案いたします。
民間会社等への派遣・実習体験や各種研修施設や大学・研究機関での研修、テーマ別の勉強会や研究会活動など職員自らが進んで学習できる「新しい研修制度」の充実が必要と考えます。
■各課の行政計画や統計資料の検索閲覧について
市役所では総合計画をはじめとして多数の行政計画が作成されていますが、担当職員以外は知らないことが多く、市民も知らないことが多いと思います。富良野市全体として、効率的かつバランスの取れた行政執行をするためにも、各行政計画が一元管理され、自由に検索閲覧できるシステムの整備や市民が多く集まる場所(バスの待合所など)での閲覧機会の確保を提案いたします。
これによって市役所内部の横の連携による総合的な行政執行や効率的な行政の執行を図る環境や各課の事業について市民が熟知する環境が整うと思います。
併せて、統計資料を検索閲覧しやすいシステムの整備や閲覧機会の確保も市民と市役所との情報共有という点では不可欠と思います。
■行政用語の刷新
市民に公表する情報からあいまいな表現や市役所でしか通用しない「ことば」を追放し、市民にとって分かりやすい表現を心がけるよう提案いたします。
たとえば、市役所では「改善するよう指導してきたところです」といった表現が使われがちですが、わざわざ「・・・ところです。」を使わなくても「改善を指導してきました」と表現する方が市民にとっては分かりやすいと思います。
また、「貴重な観光資源であり、こうした資源の活用を図っていきますことは・・・」という「・・・であり、」「・・・しており、」という連用形で文章をつなげていく表現を「貴重な観光資源ですので、こうした資源の活用を図っていきますことは・・・」というように「・・・ですので、」「・・・ですが、」「・・・した結果、」などの表現に換えると前後のつながりが明確になります。
市役所で使われる表現を日常会話の語り口調に変えることや市民にとって馴染みのない言葉を使わないによう心掛けるだけでも市民と市役所との情報の共有がいっそう進むと思います。
■市民意見提出(パブリックコメント)手続の実施
政策の決定段階においては、政策の目的や内容、根拠等を公表して、市民の意見を十分聞くことが大切と思います。
公聴会の開催など積極的に市民意見を聞く機会を増やすことと併せて、市民からの意見に対して市役所がどのような対応をしたのかなどを公表することも大切と思います。
市民への説明責任を果たすことや市政の透明性を確保していくことは、「情報の共有と市民参加」や「協働によるまちづくり」にとって不可欠と思います。

7.行政評価システムと総合計画の進行管理についての提言
これまでの行政の仕事は、事業の計画立案と実施の繰り返し、これに新たな市民要望(事業計画)の追加実施により、肥大化の一途をたどってきました。
しかしながら、少子高齢化社会の到来、国と地方の財政状況の悪化、地方分権型社会への移行など私たちを取り巻く新たな時代の流れは、これまでのシステムが機能しないという状況を生み出しました。
行政運営においては限られた予算を効率的に執行するということがより一層求められてきています。
このような状況の中で、行政の仕事は「計画(Plan)−実施(Do)−評価(Check)−改革(Action)」という行政過程のサイクルの中で実行されなければならないということが叫ばれるようになってきました。
行政評価システムは行政過程のサイクルの1つ「Check」を担う仕組みであり、行政運営全般に係わる政策から事務事業までを総合的に評価し、検討する道具です。
富良野市においても、日常の窓口業務から大規模プロジェクトに至る全ての仕事を見つめ直し、事業の計画から実施・評価、そして改革をするというマネージメントサイクルの確立が急務となっています。
現在、市役所内部において、事務事業評価を中心に行政評価システムのモデル試行が行われていますが、市役所、市職員だけのお手盛り評価とならないように、一日でも早く市民と市役所との協働による行政評価システムの運用を提案いたします。
また、事務事業を対象とした評価から施策評価、政策評価へと発展させるとともに、富良野市総合計画の進行管理など市民と市役所との協働によるまちづくりの推進を強く望みます。

8.市民にとって分かりやすい財政情報の提供についての提言
「広報ふらの」において財政状況(予算と決算)の説明がなされますが、市民にとって非常に分かりづらいものとなっています。
収入の部ではどこから税収があるか、何が減額になっているか、また地方交付税が将来どの位削減されるかについて、もっと分かりやすい説明が望まれます。
また、支出の部ではこのままではいつ赤字債権団体になるのか、どこにどのように予算配分されているか、具体的に説明して欲しいというのが市民の素朴な願いです。
具体的な状況が分かることにより、市民が協力して少しでも税収を増やしたり(市内で買い物をしたり、市内の温泉に入浴をするなど)、経費削減に協力できるところ(本来市民の負担であるべき受益者サービスは完全自己負担にするとか、収益の上がる事業は民間へ委託するなど、組織のスリム化を図る)はもっと周知し、市民の協力を促す政策を推進すべきと考えます。
受益と負担の一致しないものなどは行政が担う必要があると思いますが、それ以外のものは市民との協働で乗り越えられる可能性があります。
一口に財政状況が厳しいと云われますが、何がどのように厳しいのかが市民には理解できていないという状況があります。ニセコ町の町民向け予算説明書「もっと知りたいことしの仕事」は、分かりづらい行政用語を使用しない、イラスト入りで誰が見てもわかりやすいものです。
市民と市役所が「ともに考え、行動する」ためには、市民にとってより分かりやすい財政情報の提供がなされるよう提言いたします。

9.条例制定の工程表
平成15年度(平成16年3月まで)
   ↓
まちづくり条例学習会(市職員・市民)及び市民研究会報告書の意見交換会の開催
   ↓
富良野市長への市民研究会報告書提出
   ↓
市民研究会報告書は、まちづくりのルール検討委員会の活動の中に反映
   ↓
平成16年度(平成16年4月以降)
   ↓
まちづくりのルール検討委員会設置、検討
   ↓
富良野市長への答申
   ↓
富良野市議会への提案
   ↓
概ね平成16年度における市民の参加手続きに関する条例の制定を願う

《 資料編 》
1.市民研究会活動報告と意見交換を終えて
市民は市役所に対して「対応が遅い、その後どう対応したのか分からない、信頼できない」などの印象を少なからず持っています。
また、これに対して市役所は「市民はすぐに役所に文句を言ってくる、拘わらない方がいい」などの印象を持っています。
しかしながら、こうした印象は知らないことや知らされていないことによる誤解によるものも多くあり、互いに話をすることにより「なぁ〜んだ!?そうだったの!!」「それなら、こうすればい〜じゃん!?」ということが多くあると思います。
まちづくり講演会(2月19日、27日開催)とまちづくり条例市職員研修会(2月27日開催)での意見交換を通して、この思いをより一層強くしました。
富良野市を「住みづらいまち」にしようと考える市民はいないと思います。多くの市民が「住んでいて良かったと思えるまち」にしたいと考えていると思います。
もっと情報をオープンにし、互いを理解できる情報を共有し合い、市民と市役所が一緒にまちづくりを考え、行動することが今求められています。
まちづくりのルール制定の提言と併せて、すぐに解決できそうな課題についての提言が実行され、「住んでいて良かったと思えるまち」づくりが実現されることを願うとともに、私たち一人一人に何ができるのかを考えていきたいと思います。

 

まちづくり条例市民研究会一同

 

2.<座長私案>市民の参加手続きに関するルール
第1章 総則
●目的
この提言は、情報の共有と市民参加により、市民と市役所がともに考え、ともに築き上げるという協働によるまちづくりを推進し、より良いまちをつくりあげることを目的とする。
●用語の意味
この提言においての用語の意味は次のとおりである。
(1)「市民」とは、富良野市に住み、働き、学ぶ者をいう。
(2)「市役所」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員会、農業委員会及び固定資産評価委員会をいう。
(3)「市の仕事」とは、市民がより良い生活を営むことを基本として市役所が行うあらゆる仕事をいう。
(4)「市民参加手続」とは、市の仕事に市民の意見を反映させるため、その企画立案の過程において、市役所が市民の意見を聴くことをいう。
(5)「パブリックコメント手続」とは、市民参加手法の1つであり、市の仕事の原案を公表し、それに対し書面等による意見を募集することをいう。
●市役所の役割と責務
1 市役所は、市民が自ら市政にについて考え、行動することができるよう市の仕事に関する情報の公開に努める。
2 市役所は、市民意見を積極的に把握し、市の仕事に反映させるよう努める。
3 市の機関は、この条例の目的に実現のため、常に創意工夫し、市民との信頼関係づくりに努める。
●市民の役割と責務
1 私たち市民は、まちづくりにおける自らの果たすべき責任及び役割を自覚し、積極的な市民参加に努める。
2 私たち市民は、特定の個人又は団体の利益ではなく、富良野市全体の利益を考慮することを基本として、市民参加するよう努める。
●議会の役割と責務
議会は市役所の仕事に市民参加が反映され、効率的に行われているかを調査、監視する。
第2章 市民参加手続
第1節 通則
●市民参加手続の実施
1 市役所は、別表に定める市の仕事を行おうとするときは、市民参加手続を行う。
2 緊急、その他やむを得ない理由があるときは、前項の規定にかかわらず、市民参加手続を行うことを要しない。この場合において、市役所は市民参加手続を行うことができなかった市の仕事について速やかに次の事項を公表する。
(1)市民参加手続を行うことのできなかった市の仕事の内容
(2)市民参加手続を行うことのできなかった理由
(3)市民参加手続を行うことができなかった市の仕事について市役所が下した意思決定の内容及びその理由
別表
1 条例、規則等の規定のうち次に掲げる規定の制定又は改廃。ただし、常に市民参加手続を行うことが困難又は不適当であるものとして別に規則等で定める場合を除きます。
(1)市民が負担する料金の額、市税の税率(国民健康保険税にあっては、課税要素の額の算定方法)及び介護保険料の料率並びにそれらの減免等について定める規定
(2)権利の制限又は義務の付加について定める規定
(3)前2号に掲げるもののほか、公益上の見地から市民がその活動を行うに当たり遵守すべき事項、果たすべき役割等について定める規定
(4)公の施設の利用方法について定める規定
(5)市政に関する情報開示、説明等を請求する権利について定める規定
2 市の計画(人事、財政及びもっぱら市役所内部の事務処理に関する計画を除く。)の策定、改定(別に規則等で定める軽微なものを除く。)又は廃止
3 公の施設の設計の概要の決定。ただし、常に市民参加手続を行うことが困難又は不適当であるものとして別に規則等で定める場合を除きます。
4 良好な環境の保全その他公益上の必要により行う行政指導の内容となるべき事項の決定又は改廃
5 次のいずれかに該当する法人に対する出資について定める予算の立案
(1)  市の出資の総額がその資本金、基本金等の総額の2分の1以上となることとなる法人
(2)  市の出資の総額が別に規則で定める額を超えることとなる法人
6 市区域に適用される規制(市の条例、規則等に基づくものを除く。)の設定又は改廃に際し、市の機関が権原により行う意見の表明。ただし、市民が意見を述べる機会が別に設けられる場合を除きます。
7 その他市民の関心が高いこと、市民生活に大きな影響があること等の事情により市民参加手続を行う必要があると認められる市の仕事
●市民参加手続の内容及び時期
1 市民参加手続は、その対象となる市の仕事の内容に応じ、多くの市民が参加できるよう適切な方法で行う。
2 市民参加手続は、その結果を市の仕事に活かすことができるように、適切な時期に行う。
3 市役所は、規則により、市民参加手続の内容及び時期を定める上で、考慮すべき事項について具体的に定める。
4 前3の規則は、市民参加手続審議会の意見を聞き、かつ、パブリックコメント手続を行った上で定めます。
●提出された意見の取り扱い
1 市役所は、市民参加手続によって提出された意見等は実現の可能性を真摯に検討し、その意見を市の仕事にはんえいすることができないかどうかを様々な角度から検討する。
2 市役所は、提出された意見等の検討を終えたときは、速やかに、次の事項を公表します。ただし、富良野市情報公開条例により、不開示情報が明らかになったときは、この限りではない。
(1)提出された意見の内容
(2)提出された意見の検討経過
(3)提出された意見の検討結果
(4)検討結果の理由
●公表の方法等
1 市民参加手続に関する事項を公表するときは、次のすべての方法によるものとする。この場合において、(3)に規定する方法での公表については、やむを得ない理由があるときは、事後に行うことができる。
(1)市役所本庁舎、各支所及び担当窓口での供覧又は配布による必要事項の全部公表
(2)市内に設置する掲示板への掲示による必要事項の全部又は概要の公表
(3)市広報誌への掲載による必要事項の全部又は概要の公表
(4)インターネットを利用しての必要事項の全部又は概要の公表
2 前項の規定にかかわらず、その市民参加手続に関する事項を周知すべき者に対し、効果的かつ確実に必要事項を周知できる方法が別にあると認められるときは、別の方法で周知すれば足りる。
3 市役所は、市民参加手続に関する事項を公表したときは、併せて、報道機関への情報提供その他適切な方法により、公表した事項を市民に周知するよう努める。
●市民参加手続の予定及び実施状況の公表
市長は、毎年度、その年度における市民参加手続の実施予定及び前年度における市民参加手続の実施状況を取りまとめ、これを公表する。
●法令又は他の条例との関係
この章の定めにより市民参加手続を行った場合に、法令又は他の条例の規定に反することとなるときは、その反する事項について、この章の規定は適用しない。
第2節 審議会等
●審議会等
1 市役所は、審査会、審議会、調査会その他の付属機関及びこれに類するものの委員には、正当な理由がある場合を除き、公募により選考された者を加える。この場合における公募及び選考の方法は、市役所がその都度定める。
2 前項に定めるものほか、市役所は、審議会等の委員の選考にあたっては、その男女比に配慮し、審議等に市民の多様な意見を聞くものとする。
3 市役所は、毎年度、審議会等毎に次の事項を公表するものとする。
(1)構成員の氏名、選任区分及び所属(団体名)
(2)公募により選考された構成員がいない場合は、その理由
●会議の公開等
1 審議会等の会議は、正当な理由がある場合を除き、公開する。
2 市役所は、審議会等の会議の運営方法を定める条例、規則等の中で、その審議会等の会議を公開するかどうか区分を定める。
3 市役所は、審議会等の会議を傍聴しようとする者に対し、適切な利便を提供するよう努める。
●諮問内容等の公表
1 市役所は、原則としてその都度、審議会等に対して意見を求める諮問内容を公表する。
2 市役所は、審議会等の会議の予定を公表する。ただし、会議を公開しないとき及び緊急に会議を開催する必要があるときは除く。
3 市役所は、審議会等の検討経過及びその結果を必要に応じて公表するものとする。
●議事録の作成
1 市役所は、審議会等の会議が開催されたときは、次の事項を明らかにした議事録を作成し、公表する。ただし、不開示情報についてはこの限りではない。
(1)会議の日時、場所、出席者氏名及び傍聴者
(2)会議の議題
(3)会議での検討に使用した資料等の内容
(4)会議における発言の内容又は議事の経過
(5)会議の結論
(6)その他必要な事項
第3節 市民意見提出(パブリックコメント)手続
●市民意見提出(パブリックコメント)手続の進め方
1 市民意見提出手続における意見の提出方法は、その記録性を確保できる範囲で、可能な限り多様な方法で行うものとする。
2 市民意見提出手続における意見の提出期間は、1月以上とする。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、その理由を公表した上で、意見の提出期間を1月未満とすることができる。
3 提出された意見は、市の仕事に活かし、検討結果を公表するものとする。
●市民意見提出(パブリックコメント)手続の公表事項
市役所は、市民意見提出手続を行うときは、次の事項を公表するものとする。
(1)対象とする市の仕事の内容
(2)対象とする市の仕事の原案及び関連事項
(3)意見の提出先、提出方法及び提出期限
(4)意見を提出することができる者の範囲
(5)「●提出された意見の取り扱い 2」の規定により行う検討結果の公表を行う予定時期
(6)その他必要な事項
第4節 公聴会
●公聴会開催の公表
市役所は、公聴会を開催するときは、(4)に掲げる意見の提出期限の1月前までに、次の事項を公表するものとする。
(1)公聴会の開催日時及び開催場所
(2)対象とする市の仕事の内容
(3)対象とする市の仕事の原案を作成したときは、その内容及び関連事項
(4)公述人となることができる者の範囲及び意見の提出期限
(5)「●提出された意見の取り扱い 2」の規定により行う検討結果の公表及び予定時期
(6)その他必要な事項
2 市役所は、その提出期限までに意見の提出がなかったときは、公聴会を中止し、その旨を公表する。
●公聴会の運営
1 公聴会は、市役所が指名する者が議長となり、実施する。
2 公聴会の参加者は、公聴会の円滑な進行を図るために議長が発する指示に従わなければならない。
3 前項に定めるもののほか、公聴会の運営に関する事項は、市の機関が規則等で定める。
●調書の作成及び公表
1 議長は、公聴会を開催した都度、次の事項を記録した調書を作成し、市役所に提出します。
(1)公聴会の開催日時及び開催場所
(2)公述人その他の参加者の氏名及び傍聴者数
(3)対象とした市の仕事の内容
(4)公聴会で配布された資料の内容
(5)公述人の発言の内容及び質疑の内容
(6)その他必要な事項
2 市役所は、公聴会が終了したときは、前項の規定により提出された調書を公表する。
第5節 その他の市民参加手続
●その他の市民参加手続
1 市役所は、その他の市民参加手続を行うときは、次の事項を公表する。
(1)対象とする市の仕事の内容
(2)その他の市民参加手続の内容
(3)日時及び場所
(4)対象とする市の仕事の原案を作成したときは、その内容及び関連事項
(5)その他の市民参加手続に参加することができる者の範囲
(6)「●提出された意見の取り扱い 2」の規定により行う検討結果の公表を行う予定時期
(7) その他必要な事項
2 前1の規定による公表は、緊急その他特別な理由があるときを除き、その他の市民参加手続を行う1月前までに行う。
第3章 市民参加手続の実施以外の方法による行政活動への市民参加の推進
●市民意見の積極的な把握等
1 市役所は、市民と市職員との対話の機会を設けるなど適切な方法により、行政活動に関する市民意見を積極的に把握するものとする。
2 市役所は、市民参加手続を経ずに提出された市民からの提案、要望、苦情等についても、その趣旨及び内容がこの条例の目的に合致すると認められるものについては、検討し、その結果を公表するようものとする。
3 提案、要望、苦情等を提出する市民は、原則として住所、氏名を明らかにしなければならない。
第4章 市民参加手続調査審議会
●設置
次に掲げる事項について市役所の諮問に応じ、又は市役所に建議するため、富良野市市民参加手続調査審議会(以下「調査審議会」という。)を置く。
(1)この条例の改正又は廃止に関する事項
(2) この条例に基づく規則の制定、改正又は廃止に関する事項
(3)市民参加手続の実施及び運用の状況の評価に関する事項
(4)前(3)に掲げるもののほか、行政活動への市民参加の推進に関し必要な事項
●調査審議会の委員
1 調査審議会は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する委員  名以内で組織する。
(1)学識経験者
(2)市内において活動する団体が推薦する者
(3)市内に居住し、又は通勤し、若しくは通学する者であって市長が行う公募に応じたもの
(4)市職員
2 委員の男女別の数は、そのいずれもが委員総数の4割を下回らないようにする。
3 市長は第1項第3号に掲げる委員の数が  名を下回らないこととなるよう努める。
4 市職員である委員の数は、  名をこえることはできない。
5 調査審議会の委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 委員は再任できる。
●会長及び副会長
1 調査審議会に会長及び副会長各1名を置く。
2 会長及び副会長は、市職員である委員を除く委員のうちから、委員の互選により定める。
3 会長は、調査審議会を代表し、調査審議会の会議(以下「会議」という。)の議長となる。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときはその職務を代理する。
●会議
1 会議は、会長が招集する。
2 会議は、委員の過半数の出席をもって成立する。
3 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長が決するものとする。
4 会長は、必要に応じ、会議に参考人の出席を求めることができる。
5 会議は、公開する。
●庶務
調査審議会の庶務は、総務部企画振興課において処理する。
●委任
この章に定めるもののほか、調査審議会の運営に関し必要な事項は、会長が会議に諮って定める。
第6章 雑則
●提言の検討及び改善
市役所は、この提言に定める市の仕事への市民参加を推進するための制度が市民の考え方を適切に反映したものとなるよう提言を改善等必要な措置を講ずる。

3.石狩市行政活動への市民参加の推進に関する条例

お問い合わせ

企画振興課
電話:0167-39-2304 / FAX:0167-23-2121