平成26年度 所信表明

2014年7月8日

●平成26年第2回富良野市議会定例会開会にあたっての所信表明。

 

平成26年度
市政に関する所信表明
富良野市長  能登芳昭


市政に関する所信表明

 ここに、平成26年第2回富良野市議会定例会の開会にあたり、私の市政に対する所信の一端を申し述べる機会をいただきましたことに、深く感謝申し上げます。
 私は、4月に執行されました富良野市長選挙におきまして、市民の皆様のあたたかいご支援を賜り、当選の栄誉に浴し、引き続き3期目の富良野市政を担うことになりました。市民の皆様のご厚情に、心よりお礼申し上げます。
 市民の一人ひとりから託された市政への期待を厳粛に受け止め、これまでの2期8年間の市政執行を基礎に、引き続き、皆様の信頼と期待に応えるべく、富良野市の振興発展に全精力を傾注してまいる所存でございます。
 私は、就任後8年間、市民の皆様と力を合わせ「市民対話と情報開示」を基本理念に市民本位の市政運営に努めてまいりました。
 この間、国の三位一体改革などによる地方財政の硬直化に対応すべく、健全な財政運営に取り組んできたところでありますが、その後の、世界規模の経済不況に対応する国の緊急経済対策や、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の復旧・復興対策事業の推進、第2次安倍内閣による経済政策(アベノミクス)の展開など、地方財政計画に対しましても、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保など一定の配慮がなされてきたところであります。
 このような状況のもと、本市におきましては、市民の皆様からのご意見やご提言をいただき、平成23年度より「安心と希望、協働と活力の大地『ふらの』」を将来像とした第5次富良野市総合計画をスタートいたしました。
 環境に配慮し将来にわたって良質な食料を安定供給するための農業振興対策や長期滞在型観光と国際観光の推進への取り組み、新たなごみの再資源化へ向けた調査・研究など、農村観光環境都市の形成をめざすとともに、学校施設の改築・耐震化や公営住宅の建設、道路・橋梁の整備改修など、地域経済の活性化と雇用確保対策を推進してまいりました。
 また、医師など医療従事者の確保対策、児童センターの改築、保育料の低減、私立保育所への支援拡充など医療・福祉の充実に努め、さらに、昨年9月には定住自立圏構想に基づく、「多自然型」としては全国初となる中心市宣言を行い、近隣4町村との形成協定締結と共生ビジョンの策定など、近隣市町村との連携を図り、魅力ある地域づくりを進めてまいりました。
 さらに、富良野市中心市街地活性化基本計画に基づく「フラノ・マルシェ」には、平成22年4月開業以来、270万人を超える市民の方々や観光客が訪れ、駅前地区とともに、まちの玄関口としての機能を果たしており、本市における中心市街地活性化の取り組みは、全国的にも注目を集めているところであります。
 また、農村地域においては、地域おこしのため山部・東山地域でNPO法人が設立され、修学旅行の受入れやイベントの開催など、住民自らが主体となった取り組みが進められており、地域の活性化が図られてきているところであります。
 一方、基幹産業である農業においては、TPP協定交渉が不透明な中、政策が転換される状況にあり、また、少子高齢化と人口の減少が本市においても進行しているところであります。
 昭和40年と平成22年との人口比較では45年間で33%減少しており、高齢者の占める割合も全道平均を上回る26.8%となっております。さらに、国立社会保障・人口問題研究所の推計値では、26年後(平成52年)には、人口が約17,500人と推計されており、また、若年女性人口(20〜39歳)も半減することが予測されております。
 本年3月には本市が、過疎地域自立促進特別措置法に基づく過疎市町村として公示されたところでありますが、このことを真摯に受け止め、過疎脱却のため長期的かつ総合的な施策を推進する必要があると考えております。
 地域の自主・自立を高めるための地方分権改革がより一層進展する中、今後とも「市民の暮らしを地域と行政がともに支える協働のまちづくり」を推進するとともに、市民一人ひとりが「住んでいて良かった」と実感できるまちづくりを推進してまいります。
 次に、3期目の市政運営にあたっての基本施策を述べさせていただきます。
 1点目は、農村観光環境都市の形成であります。
 本市の基幹産業である農業は、肥沃な大地に育まれ、良質な食料生産と美しい農村景観を創出し、豊かな自然環境とともに本市の観光資源にもなっております。
 この富良野の魅力を支えるそれぞれの地域資源を生かし融合によって、農業を育て・観光でもてなし・環境を守る農村観光環境都市の形成を推進してまいります。
 農業においては、今後の富良野農業を支える人づくりのため、「(仮称)富良野市農業担い手育成センター」を整備し、農家子弟や農外からの新規参入者、雇用就農者など多様な担い手の確保と育成を図ってまいります。
 また、近年の集中豪雨等の異常気象にも対応できる生産基盤づくりのため、新たな農業農村整備事業の実施に向けた取り組みを推進してまいります。
 さらに、情報インフラなど農村生活基盤を整備し、定住を促進するとともに、地域で活動する団体と連携し、農村集落の維持・活性化を推進し、併せて安全・安心な「ふらの農産物」を国内外に向けて、トップセールスを進めてまいります。
 国際化が進む観光では、日本を代表する「(仮称)ブランド観光地域」の認定をめざすとともに、ASEAN5か国のビザ要件の緩和など、訪日旅行の環境づくりが整備されてきていることから、東南アジア圏などからの誘客を積極的に進めてまいります。
 近年、不適正な管理の空き家が顕在化しており、景観や周辺の生活環境への悪影響が懸念されていることから、空き家の活用及び適正管理に関する施策を推進し、安全と生活環境の保全に努めてまいります。
 2点目は、地域循環型経済の活性化であります。
 地球環境に対する関心の高まりとともに、近年の燃料高騰は、冬期間に多くの熱エネルギーを消費する本市にとっても、市民生活や地域産業に大きな影響が出ており、再生可能エネルギーの利活用は、大きな課題となっております。
 このため、衛生用品ごみの資源化と固形燃料の農業や公共施設などへの利活用を推進するとともに、広域に分散するエネルギー資源の利活用により地域振興と活性化、エネルギー自給率の向上をめざし、北海道立総合研究機構及び沿線町村と連携し実用化について検討を進めてまいります。
 また、企業立地促進法に基づく富良野・美瑛地域基本計画の見直し・策定により、企業誘致に取り組むとともに、未利用財産の活用を図り、地域の雇用創出を図ってまいります。
 地域経済の活性化を図るため、融資制度の拡大などによる市内中小企業の支援を行うとともに、地域経済への波及効果の大きいプレミアム付商品券の支援を図ってまいります。
 さらに、第2期富良野市中心市街地活性化基本計画の認定をめざし、東4条街区市街地再開発事業(ネーブルタウン事業)の完成とサンライズ・パーク事業の実現により、さらなる、まちなか回遊とまちなか居住による賑わいの創出を図り、魅力ある中心市街地の形成を推進してまいります。
 市民の住環境の向上のため、公営住宅等長寿命化計画に基づき、公営住宅の建て替えと改修事業を進めるとともに、耐震改修促進計画による住宅の耐震化を進め、市民の安全確保を図ってまいります。
 また、公園及び橋梁については、長寿命化計画による施設整備事業を進め、防災・減災に努め、さらに近年の集中豪雨対策として、施設調査による点検を実施し、計画的に排水整備を進めてまいります。
 3点目は、高齢者・障がい者の安心を守る地域づくりであります。
 市民の誰もが、住み慣れた地域で、自らが健康で生きがいのある安心した暮らしを願っています。しかし、認知症や生活習慣病、運動器疾患などの身体の衰えや病気、核家族化による高齢者の夫婦世帯、単身世帯の増加による家族状況の変化などから、老後の生活に不安を抱いています。
 このため、健康寿命の延伸に向けた健康づくりの積極的な推進により生活の基礎を築くとともに、認知症の知識を広く啓発し、早期の相談から診断、治療と地域生活での支援に向けた認知症施策を推進してまいります。
 また、安全・安心で、ともに支え合う地域づくりに向け、ふれあいサロンの拡充など、健康づくり、社会参加、生きがい活動の支援や、民生委員児童委員による要支援者を支える住民助け合いマップづくりなどを継続するとともに、地域住民やボランティア、関係福祉団体、民間事業所など多様な社会資源との連携により、住み慣れた地域で暮らし続けられるために日常生活支援サービスの拡充と介護予防の推進に努めてまいります。
 さらに、高齢者介護の相談、支援体制の中核を担う地域包括支援センターの機能を強化するとともに、将来的には医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に向けた基礎づくりを推進してまいります。
 また、障がいを持つ方には、その内容や程度、年齢などに見合った総合支援対策が必要であり、安心して地域で自立した生活を送り、社会参加ができるように各種福祉・保健・医療サービスを提供し、生活支援を推進してまいります。
 生活困窮者の自立に向けた生活困窮者自立支援法が制定され、個々の状況に応じた包括的かつ継続的な相談支援が平成27年度より義務化されたことから、支援体制の確立に取り組んでまいります。
 地域医療においては、不足する医師や看護師などの確保のため、地域センター病院医師確保対策への助成に合わせ、医学生に対する医師養成確保修学資金の貸付けなどの対策を図り、地域で安心して医療が受けられる体制整備に努めてまいります。
 4点目は、子育てをしっかりと支援する環境づくりであります。
 社会環境の変化に伴う出生率の低下などから、急速な少子化が進む中、本市においても出生数が年々減少しております。次代を担う子どもたちを育むためには、子育て世代が地域に魅力を感じ、安心して子どもを産み育てることのできる環境づくりが求められています。
 そのため、仕事と子育ての両立に向け、老朽化した2か所の認可保育所を統合し、街ぐるみで子どもたちの健やかな成長を育む「(仮称)まちなか保育所」を中心市街地に開設するとともに、地域で子育てを支え合う「ファミリー・サポート・センター」を設置してまいります。
 また、子どもや家庭を取り巻く環境が変化する中で、発達に遅れや心配のある児童を支援し、保護者が安心できる環境づくりを推進してまいります。
 5点目は、すべての子どもたちのための教育環境の充実であります。
 富良野で生まれ育った地域の宝である子どもたちが、郷土に愛着と誇りを持ち富良野に定着し活躍する、そんな未来の富良野の担い手を育てていかなければなりません。
 そのため、「富良野市ZERO運動」を中核に捉え、「心に響く道徳教育」の推進や規範意識の醸成に向けた道徳教育と社会教育の実践に努めてまいります。
 また、富良野の豊かな自然と恵まれた自然環境を生かした環境教育の推進及び様々な体験活動を実践するとともに、外国語活動を通じて積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度や能力の育成に向け、「英語が話せるふらのっ子」をめざし、国際化社会に対応できる人づくりを進めてまいります。
 さらに、家庭・地域・学校の連携により、地域全体で学校を支援する取り組みによる教育資源の活用を図るとともに、一人ひとりのニーズに応じた特別支援教育の推進に向けて、学校間の引継ぎや相談体制の充実、保健・医療・福祉との連携などを図り教育環境の向上に努めてまいります。
 学校施設においては、全施設の耐震化を推進するとともに、教育環境の向上に配慮した安全・安心な学校施設整備を進めてまいります。
 また、学力向上、基礎・基本の定着を図るため、小学校・中学校・高等学校の枠を超えた相互の授業参観交流など継続した中での小・中・高間の学力向上を図ってまいります。
 6点目は、市民と行政がともに考え、ともに行動する自主自立のまちづくりであります。
 社会情勢の変化に伴う新たな行政課題に対し、迅速に対応できる組織の再編を図るとともに、持続的発展をめざした協働のまちづくりを推進するため、幅広い視野と政策能力を兼ね備えた「市民と協働する職員」の育成に向け、職員の適正な人事評価や研修による意識改革を進め、合わせて、定員適正化計画第4次計画を策定し、簡素で効率的な事務執行体制の構築と適正な定員管理を推進してまいります。
 また、今後におきましても、「身の丈に合った財政運営」を基本に健全財政の維持を図り、事業の選択と財源の重点的な配分に努め、効率的な事業の推進に取り組んでまいります。
 地域が支え合い、安全・安心な地域社会の構築に向け、地域コミュニティー活動を支援するとともに、防災・減災に対する市民一人ひとりの意識と行動を促し、高齢者など要支援者の避難支援体制の整備など、自助・共助・公助の地域防災力を高め、災害に強いまちづくりを推進してまいります。
 さらに、地域の自主・自立を高める地方分権改革を今後とも推進するとともに、富良野地区定住自立圏の中心市として、近隣町村と連携し、魅力あふれる地域の形成を図ってまいります。
 以上、私の3期目の市長就任にあたっての所信を述べさせていただきました。
 なお、平成28年には、富良野市市制施行50周年を迎えます。
 今日の富良野市の礎を築いていただいた諸氏のたゆまぬ努力と功績を讃えるとともに、富良野市のさらなる発展に向け、第5次富良野市総合計画のまちづくりのテーマである「住み続けたいまち、そして、子どもたちに誇れるまち」をめざして、全力で市民の負託に応えてまいる決意であります。
 議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、所信表明といたします。
 

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